
石破茂首相が事実上の減反(生産調整)を見直し、増産への転換を表明したコメ政策は、編成作業がスタートした2026年度予算案の焦点の一つだ。予算を増やせば日本の農業は強くなるのか。
「コメの安定供給を実現したい。26年度からやれることはドライブをかけて(積極的に)やっていく」
農林水産省からは意気込む声が聞こえる。農林水産関係の一般会計当初予算は約10年間、2・2兆~2・3兆円規模のほぼ横ばいで推移。国債費などを除いた国の一般歳出に占める農林水産関係の割合は3~4%台で、国家予算に占める割合は米国やドイツと近い水準だ。
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