
「先の見えない不安がある」――。
札幌市内から高速道で北上して1時間余り。かつて炭鉱の街として栄えた北海道美唄市で、37年間にわたって農場を経営する今野守さん(58)はつぶやいた。
米の小売価格が高騰した「令和の米騒動」は収束の兆しが見えず、小泉進次郎農相が先頭に立つ農政も針路は定まらない。
不透明な情勢が続く中、米生産者の経営環境は依然として厳しく、道内の米生産者も減少傾向が続く。
農林水産省北海道農政事務所によると、道内の米生産者数は2010年、1万5910軒だったが、20年には約3割減となる1万843軒となった。
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