米Oracleは7月1日、「Oracle Linux 9」を公開した。Red Hat Enterprise Linux 9互換のLinuxディストリビューションとなる。
Oracle LinuxはRed Hat(米IBM)の「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」との互換性を目指すLinuxディストリビューション。Oracle Linux 9は5月中旬に発表されたRHEL 9をベースとする。なお、RHEL 9互換のLinuxディストリビューションである「AlmaLinux OS 9」は、5月中に公開済み。
Oracle Linux 9は、同日一般公開となったUnbreakable Enterprise Kernel Release 7(UEK R7)とRed Hat Compatible Kernel(RHCK)を含み、アプリケーションの開発と実装に最適化した安全なOSと銘打っている。UEK R7はLinuxカーネル 5.15(LTS)をベースとし、Linux側のハードウェアサポート、コアスケジューリング、セキュリティなどの強化を利用できる。デフォルトのシステムコンパイラはGCC 11で、ファイルシステムでは、Btrfsでは非同期SSDトリミングなどが加わり、XFSではDirect Access(DAX)オペレーションなどが強化された。
OpenSSL 3.0のサポートも加わった。VirtualBox shared folder(vboxsf)をネイティブにサポートし、Oracle VM VirtualBoxを使ったOracle LinuxゲストとホストOS間のフォルダ共有が容易になった。Oracle Linux 9はx86_64及びaarch64に対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。
Oracle Linux
https://www.oracle.com/linux/