この前、てか昨日か、或る映画…の原作本が、ある作家の先行作とモチーフが似ているのではないか、という評論家のポストを紹介した。
その時に、ほぼ無意識に、こんなことを書いた。
さて、自分はこの種の「『アイデア』を借りた」『どこかで読んだり聞いたりしたモチーフを使って、自分なりの創作をした』「だれかが調べた『事実』を創作モチーフにした」などなどにメチャクチャ肯定的であります。
そうじゃないと悪役令嬢もパーティ追放も政略結婚溺愛(最近新ジャンル認定した)もないものね。
いま、偶然読み返して、最後のやつ…「政略結婚溺愛」をもう少し広くとって「溺愛もの」と言おう。夫⇒妻って一方通行になってしまうが、実際は双方向です、という保留を付けつつ、「愛妻もの」とよんでもいい。
これ、なんかいま人気なことはまちがいないと思うんです。
それはきのう、たまたまコミックDAYSの上で宣伝してたこれ

大正学生愛妻家 正確には「大正學生愛妻家」か。20万部か、ほうなかなかだね、何巻で…と見たら、2巻20万部!計算簡単だ、1巻につき10万部!!
いや、今のご時世、3万部もでればヒットよ。1巻あたり10万部って、座りしょんべんしてばかになっちまう大ヒットよ。階級で言えば少佐とか中佐、佐官級じゃない???
・・・・・・・で、元をたどれば、自分がこの種の「ジャンルが出たね」と気づくのはモーニングにそういう作品が出てからのことが多い気がする。おもえば「きのう何食べた?」でやっとBLを認識し、考察し始めたしな。
で、認識したのは「焼いてるふたり」だ。おいおい、もう20巻突破してるよ!
ドラマにもなった。
浮気とか離婚の危機とか病気で余命〇年とか職場がテロリストに占拠されたとか、そういう波乱万丈性がなく、ほんとうに「夫婦の仲が良い」をメインテーマに20巻描いてる。
もちろん、ジャンル分けするなら毎回料理が出てくるグルメもの、料理ハウツーものの面がある。しかし、どっちが決め球かといえば夫婦仲がストレートで、料理が変化球だろ。
まあ、自分が評価してるのは「焼いてる」というタイトルの結果、かなりの部分が「肉」だということです。野菜野郎どもが野菜料理をだし風味であっさり作ったものがメインになりがちな「きのう何食べた?野菜だとこのやろう」より評価するゆえんです。
肉じゃなかったらnot for me しかねない。
で、「私の幸せな結婚」てのが人気作であることも知ってる。あ、そうだ、タイトル的にストレートな作品が出ると、その作品はジャンル認定してもいい、という法則があるな、メモっておこう。(俺がいま思い付いた法則だが)
上の「大正学生愛妻家」の宣伝イラスト見てみ?

手塚治虫から石ノ森章太郎へ。
カール・ゴッチからアントニオ猪木へ。
千代の富士から貴乃花へ。
長嶋茂雄から松井秀喜へ。
大谷翔平から山本由伸へ。
そんな系譜・・・・・・といいつつ、おれ「私の幸せな結婚」1ミリも読んでないんだけどさ。おもしろいのか、傑作なのか、本当に溺愛もの、愛妻ものと言っていいのか。逆説のタイトルじゃないのか?
いまから一話目を読む泥縄。
おまけに、ライトノベルの原作小説がそもそもあるらしい、と今知る。
富士見ってカドカワ系じゃなかったっけ?ちがうか?ことほどさように疎い。
ドラマ、映画?や、アニメにもなってるらしいな?
しかし、もっとなんか、系譜的なものはあったよね?
「クッキングパパがそうだろ」とかいうなかれ。
やっぱり、それとは別の何かが、どこかから「溺愛もの」「愛妻もの」として生まれ、育っていったのだ…人類はそれを傍観していたんだ……。
これまたサブスクのせいにするけど、コミックウォーカーで電撃大王、ドラゴンエイジ、少年エース…系のもの、あとメジャー雑誌内の「別冊〇〇」を、「サブスクにあるのに読まないと損した気がする」という義務感で滔々と流れるように読んでいくと、タイトルも思い出せないまま、そんなのがたくさんあった気がする、のである。
あとは系譜調べのケンカ殺法その一、その単語で書名検索をおこなう。
ほらあった。で、「政略結婚」とか「追放」絡みなんだよな。
いわゆるパーティ追放もの、の変形のようなもので、厄介払い的に、あまり環境の良くないところに嫁に行ったら、そこは理想的な家。そこに行きたくない、とごねたいじわるな姉妹はざまあ。
・・・・・・・・って、これ大昔からの説話にもあるパターンだな!!!
こうなってくると堂々巡りなんですけど、
このへんで放棄して、
ここ10年、15年で「溺愛」「愛妻」をメインテーマにした漫画作品ってどんな系譜、人気作がありましたでしょうか?
と、問いを投げかけるだけで終わるのです(ひとまずの了)
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SUZKI
10年以上前なので最早古典かもしれませんし、溺愛というには愛情表現がちょっと屈折しているというか変化球かもしれませんが「いたずらなKiss」とか?
嫁にメロメロなスパダリというと自分はこれが浮かびます。14日前 delete
とおりすがりタイムボカンシリーズの主人公カップル(主人公とヒロインよりはW主人公だったと思ってる、少なくとも初期数作は)はだいたい仲良かったような。一番売れたヤッターマンのガンちゃんはドロンジョとたまに良い雰囲気になってたけど。
ふたりえっちがベルセルクと並んでヤングアニマルの2本柱な時代が長かったような。国際的な人気はともかく日本国内での売れ行きはむしろ、ふたりH>ベルセルクだったとか。女性ファンも多くて1巻なんかは毎月のように重版してたとか。最近は3月のライオン入れて3本柱みたいですけど。
8時間前
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