弾き語りライブでのアコースティックギターのPAはマイク収音がベストだと考えていますが、実際にはピックアップによる収音が一般的です。
今でもたまにPAをすることがあるのですが、その時はプリアンプとしてL.R Baggsの"PARA ACOUSTIC DI"を持ち込みます。プロアーティストのライブでは、吉川忠英さんや三上寛さんのライブでも使用させていただきました。


吉川さんは、ボーカルと同じ種類のホールリバーヴを深めにかけるのが好みのようで、それ以外のリクエストはありませんでしたが、作りこんだギターの音色にさせていただきました。
三上さんは何のリクエストもありませんでしたが、ヤマハLL-16の音色は素晴らしく、"PARA ACOUSTIC"のEQはほぼフラットでしたが、アンダーサドルピエゾぽくないナチュラルなアコギの音になりました。
さて、観客としてライブにを聴きに行くと、高級ギターにアンダーサドルピエゾ(インブリッジとも言いますね)で良い音がしている場合もあれば、逆にピエゾ特有の音しかせずに、せっかくの高級ギターが勿体ないケースもあります。
その点、タカミネやヤマハ、Taylor(テイラー)、Ovation(オベーション)は、ギター本体とピックアップ、プリアンプがシステム化されていて、生ギターとは異なるエレアコとしての音を追及していて素晴らしいと思います。

最近は、マグネットピックアップとコンデンサマイクとのデュアルシステムも見かけるようになりました。
マグネットピックアップとマイクのバランスがうまく取れれば自然なアコギぽい音になりますが、アンダーサドルピエゾ同様に高級ギターにもかかわらずペチャペチャしたエレキっぽい音にしかならない場合もあって、悩ましい問題です。

自分のギターには、弾き語りということもあり、コンタクトピックアップ(貼り付けピエゾとも)を使っています。パッシブなのでプリアンプ必須です。

というかプリアンプ次第で音が決まると思います。
アクティブタイプのピックアップは電池交換の手間を除けばお手軽ですが、プリアンプの性能は十分とは言えません。
勿論、ギターとの相性だとか奏法の問題は有るかもしれませんが、ぜひお気に入りのプリアンプを探してみましょう。
なお、自分のシステムではEQを使っていますが、コンタクトピックアップはハウリングに弱いことから、あくまでその補正用で、積極的に音作りのために使っているわけではありません。
ピックアップで収音した音はいくらEQで補正しても、良くも悪くもエレアコの音です。当然のことながら生ギターの音にはなりません。リハーサルで音作りを追い込める時間があれば、ボディの鳴りを強調したりして音作りも出来なくは無いですが、私のようなアマチュアの出入りの多いライブの場合はせいぜいアンダーサドルピエゾのプリプリした音を少しカットするのが関の山です。
ですからなおのこと、プリアンプの基本性能が重要になると思います。
ZOOMのようなモデリング機能のついたプリアンプも良いと思います。ただし、あくまでもモデリングの音として割り切って音作りするのがベターだと思います。
では自分のお気に入りのギターにピックアップを付けるのは意味がないのか?
そんなことはないと思います。ピックアップで収音した音は生音とは違うのだと割り切ったうえで、ピックアップやプリアンプを選んで、お気に入りの愛機にライブ用のあらたな価値を与えてあげればよいのではないでしょうか?
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