無観客ライブというのもずいぶん当たり前の言葉になったが、おれが初めてその言葉を聞いたのはアントニオ猪木対マサ斎藤による巌流島の戦いだった。時間は無制限、ノールール、しかも無観客でプロレスをやったのである。 実際の試合では、立会人がいて、ビデオ収録も行われたのだが、それがなくて本当に無観客であれば前衛芸術になりえた。 観客など、本当はどこにもいない。 誰もいない森の中で木が倒れたら音はするのか? ということである。
泡沫桀人列伝―知られざる超前衛
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