野田秀樹の『エッグ』はオリンピックを戦争に見立てた反オリンピックの演劇だったが、椎名林檎の音楽があまりにジャズっぽくて、国民的アイドル歌手という設定には合っていなかった。
　それはそれとして、野田秀樹が読売新聞に平昌オリンピックを賞賛するコラムを寄せていて、がっかりした。東京オリンピックを推進する東京都にも協力して「東京キャラバン」というばかげたイベントまでやっている。
　椎名林檎は自民党の「文化伝統調査会」からでもお座敷がかかれば、ほいほい出席する程度の歌手だが、野田秀樹にはもう少し骨があるかと思っていた。
　反オリンピックじゃなかったのか。東京オリンピックの総合演出でもやるつもりか。せいぜい政府に協力すればいい。
　オリンピックすらやめさせられないのに、いわんや戦争をや。

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週刊朝日 2018年 3/2 号【表紙:羽生結弦】 [雑誌]

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