
松江モリモリ奥出雲 節分の“砂おろし”
節分は“季節の分かれ目”という意味。
旧暦では、「節分」で冬が終わり新しい年が始まると考えられていたので、冬の最後の日である「節分」に厄をはらって新しい年の幸せを願う行事を行うようになりました。
豆まきをしたり、恵方巻きを食べたり、鰯を玄関に飾ったり、そばを食べたりなど、節分にはいろいろな行事を行いますが、こんにゃくを食べて体の“砂おろし”をするのも節分の大切な行事の一つです。
篠原町子さん(76歳) の、手しごとのこんにゃく

『松江モリモリ奥出雲』では、野菜やくだもの、調味料のほか、奥出雲地域で作られた加工品も販売しています。
飯南町にお住まいの篠原さんのこんにゃくは、種を蒔くところから始めて3年以上かけて蒟蒻芋を育て、手間暇かけて加工した手しごとのこんにゃく。
地元に伝わる製造法を守り、手で丸めて楕円形のこんにゃくを作ります。
「この作り方がいちばんおいしくできると思っています」 と篠原さんは話されます。
篠原さんは自分と同じように、皆さんに自然のものを食べたていただきたいとの思いで、20年ほど前からこんにゃくを作り始めました。
以来ほぼ毎日、一度に2kgほどのこんにゃくを作っていらっしゃいます。
松江モリモリ奥出雲では、1年を通してこんにゃくを販売しています。
(品切れの場合もあります。 松江モリモリ奥出雲にお電話でお問合せください)
毎週火曜日、20日・30日は、 弊社乳製品がお得!
毎週火曜日の『松江モリモリ奥出雲 乳製品の日』と、毎月20日・30日の『イオンお客様感謝デー』は木次乳業製品の特売日。
詳しい情報は、『松江モリモリ奥出雲』のインスタグラムで。
『モリモリ奥出雲』とは
“縁の下の力持ち”として弊社が26年前から取り組んでいる活動で、奥出雲 (雲南市・奥出雲町・飯南町)の農家の皆さんの農産物や農産加工品、企業が作る製品を、イオン松江店内にある店舗で販売しています。
この活動によって農業が元気になり、今75歳以上の人たちの野菜づくり、ものづくりの知恵や技術を次世代に継承していくことができればと考えています。
松江モリモリ奥出雲
イオン松江店1F 営業時間:8:30-20:00 (ただし、野菜の入荷は9:30-)
TEL.0852-27-7603
東京・フランスで学んだ 手間を惜しまないお菓子作り
『パティスリーシュブスタンス』さんは、2008年に創業した出雲市にある洋菓子店です。 東京・フランスでお菓子作りを学び、 創業以来“手間を惜しまない” お菓子作りをされています。
牛乳を使うすべてのものに木次牛乳をお使いくださっています。 オーナーパティシエの古川強さんにお話を伺いました。

パティシエになった理由
「私は、17歳の時に地元の出雲市にある洋菓子店に就職しました。洋菓子が好きというわけではなく、ただ手に職をつけたいとの思いで働き始めたのですが、いろいろな洋菓子を見て、食べて、勉強するうち、どんどん洋菓子にのめり込みました。
ちょうどパティシエが雑誌の特集などで紹介されるようになった頃で、そんな雑誌を見ながら、私も東京の洋菓子店で勉強したいと思うようになり、3年間勤めたお店を辞め、東京に出ました。今から30年ほど前のことです」

お菓子を学んだお店
「東京では2軒の洋菓子店で働きました。最初に働いたのは、大きな会社の一部門。 仕事は楽しかったのですが、将来、自分のお店を持ちたかった私は、2年ほど働くと個人経営の店で勉強したいと思うようになり、フランス伝統のお菓子作りをしているお店『オーボンヴュータン』で働きはじめました。
『オーボンヴュータン』は他にはないようなお店で、例えば、洋菓子にアーモンドプードルを使うときに、日本の洋菓子店は一般的に粉末になったものを仕入れて使いますが、そこではアーモンドを粒の状態で仕入れ、自店で粉末にして使っていました。 すべてのことに手間を惜しまないお菓子作りをするため、厨房にはいつも緊張感があって大変鍛えられました。
そのお店の考え方が、 当店の原点となっています。『オーボンヴュータン』はフランスで修行したオーナーのお店で、週に一度フランス語の先生に来ていただき勉強会を開いてくださっていました。そんなお店なので厨房ではフランス語が飛び交い、その店を巣立つほとんどの人がフランスへ勉強に行っていました。
私も働くうち、いつかフランスに行きたいと思うようになり、3年間働いたのちフランスへ渡りました」

フランスでの生活
「フランスでは、パリにあるお店で働き始めました。そのお店で働く日本人は私がはじめてでした。
『オーボンヴュータン』でフランス語を織り交ぜながら会話していたので、厨房での会話はそんなに困らなかったのですが、生活しているといろいろなことが起こるので、困ったこともありました。
ある朝起きるとアパートがひどい雨漏り。 そのまま仕事に行くわけにもいかないので、職場に電話し、“雨漏り”というフランス語を知らなかったので 『家の中に雨が降ってるけど、なんて言えばいい?』と聞いたりしました。
2年ほど滞在しましたが、フランスでの生活はとても楽しく、食べ歩きしたお菓子がとてもおいしかったです。フランスは、古いお店ほど手を抜かないお菓子作りをしていることも知りました」
出雲で自分のお店をオープン
「2008年、出雲に帰り『シュブスタンス』をオープンしました。イメージは、パリによくある菓子店です。
ケーキ、焼き菓子、チョコレート、パン、ジェラートなど幅広く作り、ここに来ると何でも揃う、ワクワクするようなお店にしたいと思いました。
当店はお菓子の見た目や香り、食感を大事にしており、お客さまがお菓子のデザインに感動したり、味のマリアージュに驚いたりしてくださるといいなと思います」

木次牛乳をお使いくださっている理由
「木次牛乳は、私が最初に就職した出雲の洋菓子店が使っていたので、以来気に入って使わせていただいています。
木次乳業さんはパスチャライズ牛乳を生産していることからも、手間をかけた酪農をされていることがわかります。
理想を追い求めるところからスタートし、揺らぐことのない姿勢がすごいなと思います。
また、配達してくださる方々がみんな誠実で、そんなところもいいなと思っています」

①アンフィデル / タヒチ産バニラをたっぷり使ったバニラのムースと、ビターチョコレート
②フレジェ / タヒチ産バニラのカスタードクリームと、バタークリーム & 自家製アーモンド プードルの生地で、採れたて苺を挟んで
③サバラン / 適度な気泡をもたせた生地をオレンジの入ったシロップにしっかりつけて、ク レームシャンティにラム酒を!
④パマルロー / シチリアアーモンドたっぷりの生地にピスタチオのバタークリーム、フラン ボワーズジャム、キルシュのシロップ

1箱に9種類の小さなケーキが入った『ミニャルディーズ』。
ホワイトデー限定 『ミニャルディー ズ』は2月末頃から予約受付け開始。詳しくは、シュブスタンスさんのインスタグラムをご覧ください。 (写真は昨年のもの)
※数量限定。すぐに限定数に達してしまうのでお早めのご予約を。
patisserie substance パティスリーシュブスタンス
島根県出雲市今市町北本町3-3-6 Tel.0853-31-8388
営業時間/10:00~19:00 定休日/水曜

『WORLD CHEESE AWARDS 2024』 に行ってきました。 [その2]
木次乳業チーズ室 川本 英二
11月にポルトガルのヴィゼウで開催された『ワールドチーズアワード2024』。私は、このコンテストの派遣人員に『国 産チーズブランド化推進委員会』において推薦され、審査員として参加しました。
そのときのことを報告したいと思います。 1月号に続き、2回目です。

ポルトガル・ヴィゼウの街の散策【11月14日】
新人審査員のトレーニングセミナーを終えると、次はウェルカムパーティーをやるとのことで、そのまま、パーティー会場である古い建物に案内されました。
建物の中に入ってみると、参加する人数に対して会場が明らかに小さく、参加者全員が入りきれないほどだったので、私たち日本から参加した同じホテルに泊まる6人は早々に会場を後にし、ヴィゼウの街の散策に繰り出しました。
ヴィゼウはローマ人によってつくられた古都で、中世からの建物や石畳の道が美しく残る、いかにも“ヨーロッパ”という感じの街でした。

ヴィゼウウ大聖堂
ヴィゼウの街では東洋人にまったく会わず、歩いていても買い物をしていても人の視線を感じ、街の人から珍しい生き物に見られているような気がしました。
しかし、買い物の際にお店の人に「レジ袋をいただけますか?」 と、ポルトガル語はもちろん英語もまるでダメな私がジェスチャーで表現すると、私が何を求めているのかを一生懸命理解しようとしてくださり、「この街の人はきっと優しいのだろうな」 とも感じました。

おしゃれな石畳の道。実は少し歩きづらい。
1次審査【11月15日】
11月15日から 『ワールドチーズアワード2024』が始まりました。今回は11月15日~18日の4日間開催され、47ヵ国から4,786品のチーズがエントリーしました。
1次審査は、審査員が3人1組のチームとなり行いました。私のチームは、 流通関係のお仕事をされているイギリス人男性、イギリスでチーズ評論家をされている日本人女性、チーズ生産をしている日本人の私、という3人構成でした。

テーブルの上に並んでいるのはコンテストに応募した世界中のチーズ。圧巻の眺め!
各チームが目の前のテーブルに置かれた約45個のチーズを食べて、ディスカッションしながら審査をしていきました。
個々のチーズが、 どこで、どのようにして作られたものかといった情報は伏せてあり、形、匂い、味で評価しました。
私は羊のチーズを食べる機会が少なく、知識が乏しくて何となく苦手だと感じていましたが、チームには羊のチーズが得意な人もいるなど、3人それぞれ得意なチーズと苦手なチーズが異なっており、お互いの意見をリスペクトしながら審査を進めました。
最終的に3人が納得して2次審査に出場する1つのチーズを選び、3時間の審査が終わりました。
初めは目の前のチーズひとつひとつが、私と同じ職人が毎日早起きをし、様々な要素に気を配りながらコツコツ作ったものだと思うと、点数を付けるのに躊躇してしまいそうでした。
しかし、それでは私を推薦してくださった方々に申し訳がなく、はるばるヴィゼウまで来た意味もないので、未熟ながらも全力でトライしました。
目の前のチーズの審査に集中していたので、自社のチーズも他のチームに審査されていることを、いつの間にか忘れてしまっていました。(つづく)
社員食堂『おまかせや』の年末年始
年末に食べる“年越しそば”には、その年の苦労や不運を断ち切るという意味があるそうです。 『おまかせや』では、2024年の最終日となった12月27日に“年越しそば”を提供しました。玄米ごはんのおかずになるよう、一手間加えて“蕎麦いなり”で。


1月11日の鏡開きには、 お正月に飾っていた鏡餅を下げ、 木槌で割って食べる風習があります。毎年、弊社では鏡開きのときに鏡餅を割って、その餅で“ぜんざい”を作り社員に提供しています。 今年も1月13日に『おまかせや』で“ぜんざい”を提供し、健康を願いました。

生産者・篠原さんおすすめのこんにゃく料理
表紙でご紹介した手しごとのこんにゃくは、なるべくシンプルな調理法で、こんにゃくの風味・食感を生かしながら食べていただくのがおすすめです。
刺身こんにゃく
こんにゃくを2、3分茹で、薄く切って皿に盛り付けます。山葵じょうゆ、 または、酢味噌をつけていただきます。
手作りこんにゃくの風味や食感をお楽しみください。

こんにゃくのきんぴら
こんにゃくを2、3分茹で、横3枚にスライスし縦に細長く切ります。
フライパンに油をひきこんにゃくを炒め、砂糖1:醤油1.5、隠し味でお酒を少々入れ、炒り煮します。
他の食材は入れず、手作りこんにゃくの歯応えをお楽しみください。
