『架空通貨』(池井戸潤,講談社,2017年3月1日)を読了した。
価値は秩序を形成する。辛島は貴之の言葉をたぐった。「いい金と悪い金がある」。それが具体的に何を意味するかは定かでないが,悪い金があるとすれば,それはすなわち価値を持たない金だ。そして大概の場合”悪貨は良貨を駆逐する”。だが本当に駆逐されるものは金ではなく,その金を持つ人の生活であり人生であり,ときに良心である。(位置 No. 875)
悪貨は良貨を駆逐し,悪貨を手にした人の人生を破壊する。
金とは世の中を支配している不文律だ。一旦支配されたら最後,とことんそれに隷属しなければならない概念でもある。(位置 No. 1139)
支配されないため,経済的に独立できるだけの資産を持つべきである。
マネロンが完了するまでには三つの段階がある。
最初の段階を『プレイスメント(隠匿)』という。
第二段階は『レイヤリング(ろ過)』。
第三段階は『インテグレーション(同化)』。(位置 No. 3228)
マネーロンダリングが必要になったとき,三つの段階に分けて仕組みを作ることになる。
ここでは全てが部品である。人間も会社も,地位の高いも低いも無く,全て部品なのだ。だが,その部品にだってプライドがあり,夢も希望もある。部品は自分のことを部品だと思っていない。だが,その夢や希望を捨てたとき,部品は真の部品になる。それが悲しい。(位置 No. 3269)
夢や希望を捨てたとき,人間は部品になってしまう。
金は,この世の共通言語である。結局のところ,薄っぺらで自分の世界の無い人間たちにとって,最も手っ取り早く,そして分かり易い自己実現が金なのだ。(位置 No. 4009)
共通言語が金であるならば,金を多く持って生きる方がよい。
ビジネスで対価を得られるのは,相手の幸せを実現するから。(位置 No. 4638)
ビジネスの場面では,相手の幸せをイメージすることが重要である。
苦しみに立ち向かう
どんなにつらくても苦しくても,避けて通ってはいけないことがある。はっきりと自分の目で観察し,何かを感じなければ,一生後悔してしまうことだってある。(位置 No. 4736)
つらくて苦しいことにも目を背けず,感じ取ることで立ち向かうことができる。
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