ミシンを再開するにあたり、作ったものをネットショップで販売することにした。販売という目標を設定すれば、自然とミシンに触れる頻度が増え、技術も少しずつ向上するだろうと思ったからだ。
最初に出品する商品として、あずま袋を作ることにした。しかし、初心者でも簡単に作れるはずのあずま袋は、思いのほかいびつな形に仕上がった。布を正確に測れず、布をまっすぐ切れなかったことが原因だった。
出品期日をあらかじめ設定していたため、習得できるか不安になり、「もっと簡単なものに切り替えたほうがいいのでは」とも思った。だが、あきらめずに期日までに習得し、完成させる方向に舵を切った。そのために、布を正確に測る道具や、まっすぐ切るための道具も新調した。
道具を整え、手順を見直して再挑戦した結果、きれいな形のあずま袋を作ることができた。一つできれば二つ、三つと順調に仕上げられるようになった。今回の経験から、「今自分ができること」だけで判断していたら、挑戦すらできなかっただろうと思う。
今できなくても、どうすればできるようになるかを考え、すぐに行動に移すこと。その積み重ねが、小さな成功につながるのだ。目標を決めたら、「何ができるか」を考え、「やりきる」という気持ちで挑戦してみること。あきらめずに小さな一歩を踏み出すことが、意外と自分を前に進ませてくれる。
そして、たとえ失敗しても、それを笑い話にできる心意気でいること。そんな思いで、今日もミシンの前に座っている。
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