『狂気の山脈にて 3 ラヴクラフト傑作集』/画像はAmazonから
田辺剛さんの漫画『ラヴクラフト傑作集』の1巻〜15巻までが、Kindleストアで99円で販売されている。期間は4月3日(木)まで。
漫画の原作であるH・P・ラヴクラフト氏の小説世界から発展した、「クトゥルフ神話」に登場する架空の水中都市・ルルイエの浮上から100周年を記念したセールになっている。
H・P・ラヴクラフトの小説を漫画化した『ラヴクラフト傑作集』
『ラヴクラフト傑作集』は、H・P・ラヴクラフト氏によるホラー小説群をコミカライズした漫画。原作の神秘的で得体の知れない世界観を、田辺剛さんが見事に表現してきた。
『魔犬』などいくつかの短編を1巻にまとめたものから、最長4巻の長編『狂気の山脈にて』まで、描かれてきたエピソードは様々だ。

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ちなみに前述したルルイエは、いわゆる大いなる存在「クトゥルフ」が眠っているとされている島。
1925年頃に一度、短期間であるが浮上したことがあるとされており、世界中で精神に異常をきたすものが急増したという逸話がある。
2025年は、このルルイエ浮上から100年という節目となるため、何かとクトゥルフ神話周辺での展開が多い。
どれを買うか迷ったら『狂気の山脈にて』がおすすめ
今回のセールでは、16巻『ウルタールの猫』と17巻『名状しがたいもの』以外、すべて99円になっている。
一気に購入して唯一無二の世界観を堪能するのが最もおすすめだが、それぞれのエピソードは基本的に独立しているため、気になる巻だけ購入するのもありだ。
どの巻を購入するか迷ったならば、『狂気の山脈にて』(4〜7巻)をおすすめしたい。
南極調査に向かった探検隊の惨殺事件にはじまり、超常的な何かに魅入られ狂わされていく人々を丁寧に描く名編だ。
ホラーに加えてミステリー要素もふんだんに盛り込まれているため間口がより広く、とっつきやすいはずだ。

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ライター/編集者。1993年生まれ、福岡県出身。大学卒業後、フリーランスのライターとして活動開始。並行して私立大学の広報担当としてPR業務に従事。その後、サッカー専門誌の編集者として、小学生年代のチームからプロチームまで幅広く取材。現在はKAI-YOU、KAI-YOU Premium、NEUT Magazine、SHUKYU Magazineなど、Web・紙と媒体を問わず様々なメディアで取材・執筆・編集を担当している。
愛機はiPhone SE(第1世代)。年に数百冊の漫画を読む。ポップな漫画を追い求めて、今日も寝落ちするまでページを捲っている。