『まじっく快斗』1巻の書影/画像はAmazonから
今回は、劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』を120%楽しむには欠かせない作品!(ぶっちゃけ読まなくても100%楽しめます)
年間数百タイトルの漫画を読む筆者が、時事に沿った漫画を新作・旧作問わず取り上げる本連載「漫画百景」。
第二十六景目は『まじっく快斗』。『名探偵コナン』にも登場する、怪盗キッド(黒羽快斗)が主人公の漫画です。
公開中の映画『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』では、怪盗キッドがキーパーソンとして活躍。今回は、映画をより楽しむべく『まじっく快斗』を今読むべき作品として紹介します。
青山剛昌の連載デビュー作『まじっく快斗』
『まじっく快斗』は、1987年発表の青山剛昌さんによる連載デビュー作です。
『名探偵コナン』よりも連載開始は先であり、実はそれ以前にスタートしたヒット作『YAIBA』よりも歴史は古い作品です。
青山剛昌さんが1988年に連載開始の『YAIBA』に注力するため、同年から不定期連載に。『名探偵コナン』の連載開始以降もそれは変わらず、現在に至ります。
そのため、発表から37年を経た今も既刊は5巻。少々特殊な経歴の漫画です。
『まじっく快斗』1巻の書影/画像はAmazonから
単行本は刊行年に間が開いているため、巻によって絵柄が変わります。柔らかなタッチの初期(1〜2巻)の絵柄は、キャラクターも皆どこか可愛らしい。自由奔放に展開していく本作にぴったりです。
快斗の父の仇である組織が本格的に登場する3巻以降は、『名探偵コナン』にも通ずる、表情がキリッとした作画へと徐々にシフト。シリアスさを増す展開に合っています。
劇場版『名探偵コナン』公開を記念 7年ぶりの最新話が掲載
滅多に更新されない『まじっく快斗』ですが、劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』(以下『100万ドルの五稜星』)の公開を記念して、最新話が7年ぶりに発表されました。
4月10日発売の『週間少年サンデー』2024年20号より、3週連続で掲載中です。

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さらに、単行本1巻に収録の全6話と、同2巻~5巻収録のエピソードから選ばれた全10話が、『名探偵コナン』の公式アプリで4月30日までの期間限定で無料公開中。
さらにさらに、小学館の漫画アプリ「サンデーうぇぶり」では、『まじっく快斗』の無料配信が開始されています。映画の公開に併せた企画が目白押しとなっている本作はどんな作品なのか?
『名探偵コナン』とはある意味で対になる一方、共通点も多い『まじっく快斗』の魅力を見ていきましょう。

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青山剛昌と『名探偵コナン』をもっと知る!

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テーマは「漫画を通して社会を知る」。国内外の情勢、突発的なバズ、アニメ化・ドラマ化、周年記念……。年間で数百タイトルの漫画を読む筆者が、時事とリンクする作品を新作・旧作問わず取り上げ、"いま読むべき漫画"や"いま改めて読むと面白い漫画"を紹介します。
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執筆
ライター/編集者。1993年生まれ、福岡県出身。大学卒業後、フリーランスのライターとして活動開始。並行して私立大学の広報担当としてPR業務に従事。その後、サッカー専門誌の編集者として、小学生年代のチームからプロチームまで幅広く取材。現在はKAI-YOU、KAI-YOU Premium、NEUT Magazine、SHUKYU Magazineなど、Web・紙と媒体を問わず様々なメディアで取材・執筆・編集を担当している。
愛機はiPhone SE(第1世代)。年に数百冊の漫画を読む。ポップな漫画を追い求めて、今日も寝落ちするまでページを捲っている。