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ウクライナのクルスク進攻に隠された、停戦交渉材料よりずっと重要なこと

バイデン米大統領が思わず漏らした「プーチンのジレンマ」とは
西村 金一follow 著者フォロー フォロー中
2024.8.19(月)
8月4日、ウクライナに西側諸国から供与された「F-16」戦闘機が到着、式典で挨拶するゼレンスキー大統領(ウクライナ大統領府のサイトより)

1.クルスク進攻で起きていること

目次

 ウクライナは8月6日(ウクライナ大統領が認めたのは8月10日)に、ウクライナのスームィからロシア西部クルスク州に越境攻撃を開始した。

 ウクライナ正規軍がロシア領内に進攻したのは、ロシア軍のウクライナ侵攻以来初めてのことだ。

 ウクライナは当初、3個旅団、さらに3個旅団と1個砲兵旅団など、おそらく2万人近い兵力を投入している。

 ウクライナのオレクサンドル・シルスキー総司令官によれば、クルスク進攻の戦果は8月12日、制圧地域が1000平方キロ、74の居住区になったとしている。

 ウクライナ軍はすでに制圧した地域において、塹壕を掘り始めている。

 ロシア軍の反撃を受けた場合に、防御態勢を作り、反撃をくい止めることを考えているのだ。

 つまり、占拠した地域からは撤退しないで、長期間確保する狙いなのである。

図 ウクライナ軍によるクルスク進攻と占拠地域(青:ウクライナ占拠)

出典:米国戦争研究所「Critical Threats」2024年8月12日に、筆者が補足説明を入れた
ギャラリーページへ

 これに対してプーチン大統領は、クルスク正面に10~11個大隊、おそらく4000~6000人規模を戦線全体から転用して再配置し、ブリャンスク州、クルスク州、ベルゴルド州の3つの州で、「対テロ作戦体制」を導入した。

 この戦力では、越境したウクライナ軍を撃破して押し戻す力はない。

 ロシアのウクライナ軍を撃退するための軍は、事前に潜入しているウクライナ軍の特殊部隊およびロシア自由軍団などによる妨害により、この地点に進出することができずにいる。

 そして、ウクライナの前進を止められていない。ロシア政府と軍は、現在のところ完全に意表を突かれ、かなり混乱しているようだ。

 この状況で、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、次の重要なステップに進むよう命令している。

 米国のジョー・バイデン大統領は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は本当のジレンマに陥っていると言う。

 この2人が発言している内容には、重大な狙いが隠されていると考えられる。

 それは、ウクライナの軍事作戦の表向きの戦略のほかに、プーチンが「本当のジレンマに陥っている」と言うほどの、暗黙の脅迫作戦である。

 ウクライナの重大な狙いである脅迫を与える作戦の狙いついて、以下に考察する。

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