
アップル、スマートホーム向けにロボットを開発中か--2028年以降に市場投入の可能性
Sabrina Ortiz (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部
2025-02-14 08:39
AppleはAI分野への参入が遅く、独自のソリューションである「Apple Intelligence」を立ち上げたのは、「ChatGPT」の登場から約2年後だった。現在、同社はハードウェアとソフトウェアの専門知識を活用するロボット工学を模索し、この分野に深く踏み込む準備を進めているようだ。
Appleに詳しいアナリストである郭明錤(ミンチー・クオ)氏は米国時間2月12日、「X」(旧Twitter)の投稿で、同社がヒューマノイド型/非ヒューマノイド型のロボットを研究中であると述べた。これらのロボットは、社内ではまだ初期の概念実証(PoC)段階にあり、将来的にはAppleのスマートホームエコシステムに組み込まれると予想される。
Apple is exploring both humanoid and non-humanoid robots for its future smart home ecosystem, and these products are still in the early proof-of-concept (POC) stage internally. While the industry debates the merits of humanoid vs. non-humanoid designs, supply chain checks…
— 郭明錤 (Ming-Chi Kuo) (@mingchikuo)February 12, 2025
郭氏はさらに、Appleはロボットの外観よりも、ユーザーとの関わり方に重点を置いていると述べた。同社は、人型ロボットではなく擬人型ロボットを採用し、センサーハードウェアとソフトウェアを中心に据えている。サムスンもスマートホームロボット「Ballie」で同様のアプローチを採っている。この球体のロボットは、家全体でユーザーをサポートし、玄関での応対や通知の表示など、さまざまなタスクを実行できる。
BloombergのMark Gurman氏は2024年11月、AppleがApple Intelligenceを搭載したスマートホームディスプレイを進めていると報じた。このディスプレイは家電製品の制御やビデオ通話、AIによるアプリ操作が可能で、早ければ3月にも発表される見込みだ。郭氏はレポートで、Appleがスマートホーム分野への拡大を目指しているのは明らかであり、そのエコシステムに追加するロボットを模索しているのは自然な流れだと述べている。
郭氏は、ロボットの量産が開始されるとしても、2028年以降になるだろうと述べている。Xへの投稿では、AppleのPoCの一部がその段階を越えず、例えば「Apple Car」は生産に至っていないことを強調している。
AI分野の進歩により、人型ロボットの開発が加速し、多くのテクノロジー企業がこの分野に参入している。OpenAIとTeslaは、ロボット工学チームの拡大を目指して人材を募集しており、Apptronikは、身長5フィート8インチ(約172cm)、体重160ポンド(約72.6kg)のロボット「Apollo」の展開を加速させるために、3億5000万ドルのシリーズA資金調達ラウンドを完了したばかりだ。

提供:ZDNET
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)
特集
- 松岡功の「今週の明言」
- 中国ビジネス四方山話
- 松岡功の一言もの申す
- 「GIGAスクール構想」で進化する教育現場
- さまざまなLinuxディストリビューションの世界
- トップインタビュー
- ビジネス視点で分かるサイバーのリスクとセキュリティ
- トランスフォーメーションの破壊者:インテントAI
- 流通テック最前線
- PDF Report at ZDNET Japan
- 技術者視点で見るメインフレームの進化と深化
- 持続可能な地域社会を目指す「地域DX」
- デジタル岡目八目
- カーボンニュートラル(脱炭素)
- ICT来し方行く末
- Ziddyちゃんの「私を社食に連れてって」
- 対応必須化の波が到来したSBOM動向
- Linuxノウハウ
- デジタルジャーニーの歩き方
- 企業セキュリティの歩き方
- サプライチェーン管理高度化のススメ
- CIO・情シス部長が知っておきたい「データクラウド」の基本と構造
- 製造業のサイバーセキュリティ・進化する脅威と対策方法
- 「働く」を変える、HRテックの今
- 世界のICTが集まるアイルランド
- 新潮流Device as a Serviceの世界
- ラズパイをより身近に
- プロダクトの力でビジネスを推進する
- 「責任あるAI」--AIに倫理感を持たせるには
- 官民連携時代のセキュリティリーダーシップと重要インフラ保護