日本工営とKDDI、タイでローカル5Gを実証
NO BUDGET
2022-01-27 12:15
日本工営とKDDIは、総務省の「タイ王国工業団地内におけるローカル5G を活用したアプリケーションの実証試験」に採択され、3月上旬まで実証を行うと発表した。日本工営は、総合建設コンサルタントとしてプロジェクトの全体管理し、KDDIが工場内の機器設置やネットワーク構築を担当する。
実験場所は、タイのアマタシティ・チョンブリ工業団地にあるDaikin Industries Thailandの工場になる。工場内の約120メートル四方区画に、3GPP規定の第5世代移動通信システム(5G)の無線装置と通信制御装置の標準仕様、O-RAN Alliance規定のO-RAN Specificationに準拠した5G用基地局を3台を設置する。「4K360度カメラによる遠隔作業支援」と「カメラ映像・機械作動音声のAI(人工知能)分析・判断」のアプリケーションを実証する。
4K360°カメラによる遠隔作業支援イメージ
4K360度カメラによる遠隔作業の支援実証は、リコーを協力企業として、現場の設備や構造、作業者の位置や検査方法などの全体を見渡すために4K360度カメラを設置し、カメラからの映像を5Gで遠隔の監視者に送信する。現場作業者にはウェアラブルカメラ端末を装着し、遠隔の監視者は現場作業者目線の映像を確認できる。
4K360度カメラとウェアラブルカメラの超低遅延のライブ映像を活用することで、遠隔から双方向コミュニケーションを取りながら作業を支援する環境を構築し、遠隔の監視者からの補助などにより、現場点検者の経験やスキル不足を補う。また遠隔支援による関係者の新型コロナウイルスの感染リスク軽減や移動コストの削減を図る。
カメラ映像および機械作動音声のAI 分析・判断イメージ
カメラ映像および機械作動音声のAI分析・判断の実証は、機械を常時撮影するIPカメラの映像データと機械の動作音をマイクで収集した非圧縮音声データを、5Gネットワーク経由でクラウド上のサーバーに送信する。送信されたデータをAI分析することで、機械の稼働監視や故障予兆を検知し、予防保守によるコスト削減と保守作業の効率化、作業員の負荷軽減をめざす。なお、この取り組みではLEGA CORPORATION、ブレインズテクノロジー、コルグ、アニモを協力企業としている。
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