アメリカ合衆国本土とは、アラスカ州 (英語版) とハワイ州を除いた48州とワシントンD.C.を指します。人口の多くは、本土の大西洋・太平洋沿岸、メキシコ湾 (英語版) 岸、あるいは五大湖 (英語版) 沿岸に集中しています。また、本土の陸上国境はかなり長く、北はカナダ、南はメキシコと接しています。

アメリカ合衆国には、3つの主要な山脈があります。アパラチア山脈 (英語版) とロッキー山脈、そしてシエラネバダ山脈 (英語版) です。アパラチア山脈は、カナダからアラバマ州まで、大西洋から数百マイル西に伸びています。3つの山脈の中で最古に形成され、素晴らしい景色と素晴らしいキャンプ場を提供しています。ロッキー山脈は、平均して北アメリカで最も高く、アラスカ州 (英語版) からニューメキシコ州まで伸びています。多くの地域が国立公園に指定されていて、ハイキング、キャンプ、スキー、観光などのアクティビティを楽しめます。シエラネバダ山脈は、カリフォルニア州の中央部を横切っており、タホ湖 (英語版) やヨセミテ国立公園 (英語版) といった観光地があります。

カナダとの国境に位置する五大湖 (英語版) は、数百マイルにわたって広がっていて、ミネソタ州 (英語版) 、ウィスコンシン州、イリノイ州、インディアナ州、ミシガン州 (英語版) 、オハイオ州 (英語版) 、ペンシルベニア州 (英語版) 、ニューヨーク州に接しています。湖岸は、豊かな自然が残る地域から、発展した大都市の地域まで、実に多様です。

冬 (英語版) は、北部および中西部の主要都市で、1日に60cmもの降雪があり、気温は低くなります。一方、夏になると、湿度は高いものの、温暖になります。そして、中西部やグレートプレーンズでは、気温が38℃を超える日もあります。逆に、北部平原の一部の地域では、冬に−34℃まで気温が下がることもあります。南部も、夏は暑くて湿度が高いですが、10月から4月までは気温が16℃から-7℃程度まで下がっていきます。

グレートプレーンズと中西部の州では、晩春から初秋にかけて、南部では早く、北部では遅く、竜巻 (英語版) が発生します。そして、大西洋岸とメキシコ湾 (英語版) 岸の州では、6月から11月にかけてハリケーン (英語版) が発生することがあります。これらの激しく危険な嵐が発生すると、避難命令が出されることがあるので注意が必要です。

ロッキー山脈は寒く、雪に覆われていて、一部では、1年で1,300cmを超える積雪もあります。夏でも山岳地帯は涼しく、ほぼ一年中雪が降ります。冬に準備不足で山に登るのは危険であり、山道は凍結する恐れがあります。

南西部の砂漠地帯は、夏の間、暑く乾燥していて、気温も時には38℃を超えます。そして7月から9月にかけては、雷雨が頻繁に発生します。冬は穏やかで、雪が降ることは稀です。年間平均降水量は少なく、通常は250mm未満となっています。しかし、標高の高い地域での冬は、はるかに厳しく、雪が頻繁に降ります。

北西部の太平洋岸では、年間を通して涼しく湿った気候が一般的です。夏は通常、湿度が低く乾燥しているため、屋外でのアクティビティに最適な気候です。冬は、雨が最も多く、特に海岸沿いでは雪が降ることや極端な気温になることは稀です。カスケード山脈 (英語版) の東側は、かなり乾燥しています。特にオレゴン州 (英語版) の大部分は半乾燥地帯または砂漠です。

北東部とアップランド・サウスでは、夏は気温が32℃以上まで上がり、湿度も非常に高く、通常は80%を超えることで知られています。湿度が高いため、体感温度は実際の気温よりも高くなることがあります。冬は雪が降り、少なくとも数年に一度は大量の雪が積もります。

ネイティブ・アメリカンは、13,500年から16,000年前に北東アジアからベーリング海峡を渡ってアラスカ (英語版) に到着し、15世紀後半にヨーロッパ人が到来する前に多種多様な洗練された社会を築き上げました。その中でもミシシッピ文化は、南東部全域に大規模な集落を築き、古代プエブロ人は南西部の崖沿いに精巧な町を築きました。ヨーロッパの植民者と接触した後、これらの社会は天然痘などの病気によって壊滅的な打撃を受け、戦争や入植者によって西へと追いやられました。しかし、この文化は現在でも残っており、アメリカ合衆国の歴史に貢献し続けています。

ヨーロッパによる植民地化は、16世紀と17世紀に始まりました。イギリス、スペイン、フランスは広大な領土を獲得し、オランダ、スウェーデン、ロシアも拠点を築きました。最初のイギリス植民地は、バージニア州 (英語版) のジェームズタウンとマサチューセッツ州のプリマス (英語版) に設立されました。

北東部では、ヨーロッパでの宗教的迫害を逃れたピューリタン（清教徒）がマサチューセッツ州に定住し、後にニューイングランドの植民地のほとんどを築き上げました。そして、ペンシルベニア州 (英語版) のクエーカー教徒や、メリーランド州 (英語版) のローマ・カトリック教徒など、他の宗教団体も植民地を築きました。

南部の植民地は、農業に適した土地でした。そのため、ラテンアメリカ (英語版) やカリブ海諸国と同様に、アフリカから黒人奴隷が輸入（奴隷貿易）されて、大規模なプランテーションの耕作を強制させられました。奴隷制度は南北アメリカの両方で行われていましたが、南部の経済における奴隷制度の重要性が高まったことで、最終的に大きな混乱を招きました。

18世紀初頭までにイギリスは、現在のカナダに至る大西洋岸を植民地化していました。この地域へのイギリス人の最後の大規模な移住は、18世紀中頃の数十年間にアパラチア (英語版) が開拓されたときに起こりました。そして1763年の七年戦争後、イギリスによる北アメリカの支配が確立されました。地元では、フレンチ・インディアン戦争の北米作戦の戦費を調達するため、イギリスは入植者に不評な税金や規制を課しました。これが1775年の革命を促し、1776年7月4日に13の植民地の入植者が独立を宣言しました。この独立戦争は1783年まで続き、13植民地は、大西洋とミシシッピ川 (英語版) の間のイギリス植民地全域の主権を獲得しました。これにより、イギリスに忠誠を誓っていた人々のほとんどは、イギリスの植民地であった北のカナダへと逃れていきました。

白人入植者がアパラチア山脈 (英語版) を越えて西へ移動するにつれ、新たな州が次々と誕生しました。そして、ネイティブ・アメリカンの人々は移住を余儀なくされ、戦争と疫病によってさらに苦難を強いられました。その後、1803年のルイジアナ買収により、ミシシッピ川 (英語版) 西側のフランス領土が買収され、アメリカ合衆国の面積は更に倍増しました。

イギリスの通商政策との更なる意見の相違は、1812年の米英戦争へと発展しました。2年間にわたる陸海戦には、カナダ侵攻、ホワイトハウスやワシントンD.C.の公共施設の焼失などがありました。この戦争による領土の変化はなかったものの、アメリカ合衆国とカナダの独自性を揺るがすものとなりました。ちなみに、アメリカ合衆国の国歌「星条旗」は、この戦争中に考案されました。

戦後、特に北東部では産業革命とインフラ整備が加速しました。最初は、道路と運河が敷設され、人々の内陸部への移住を助けました。そして1860年代後半には、鉄道と電信線が中西部のシカゴ (英語版) を経由して、東海岸と西海岸を結びました。19世紀初頭には、第二次大覚醒と呼ばれる一連の宗教復興運動が起こり、禁酒、奴隷制廃止、女性参政権といった目標を目指す、様々な改革運動が起こりました

アメリカ合衆国による領土の拡大は、スペインとメキシコの領土を少しずつ奪っていきました。そして1813年、アメリカの軍事介入を受けてスペインは、フロリダ州を売却しました。1836年には、メキシコ領テキサス州でアメリカ人入植者が反乱を起こして、独立共和国が建国されましたが、10年後にはアメリカ合衆国に併合されました。これにより米墨戦争が開戦し、結果メキシコは現在のカリフォルニア州、ネバダ州 (英語版) 、ユタ州 (英語版) 、アリゾナ州 (英語版) 、ニューメキシコ州を失い、アメリカ合衆国本土は現在の形になりました。

連邦政府の統治は緩やかで、各州は高度な自治権を持っていました。そして1850年代には、都市化が進み発展していた北部諸州と、プランテーションに依存した田舎の南部諸州との間には、大きな経済格差が発生していました。北部諸州は、奴隷制の拡大を完全に阻止したいと考えていましたが、南部諸州は奴隷制を新たな領土に拡大しようとしていました。奴隷制度廃止論者は、北部諸州で逃亡した奴隷をカナダへ導く地下鉄道 (英語版) を運営していました。そして1861年、奴隷制に反対するエイブラハム・リンカーン大統領を恐れた南部の11州がアメリカ合衆国から離脱し、独立したアメリカ連合国を結成しました。これにより、アメリカ合衆国とアメリカ連合国との間でアメリカ南北戦争 (英語版) が発生し、数十万人の命が奪われました。そして1865年、アメリカ合衆国が勝利し、連邦政府の州に対する権威が確固たるものになりました。奴隷制度は全米で廃止され、南部連合諸州は復興期に連邦に再加盟しました。

アメリカ合衆国は、1867年にアラスカ州 (英語版) をロシアから安値で購入し、1898年には独立していたハワイ州を併合しました。1898年の米西戦争では、アメリカ合衆国がスペインに決定的な勝利を収め、スペインの海外植民地を獲得しました。そのうちプエルトリコ (英語版) とグアムは、現在もアメリカの海外領土となっています。

19世紀後半から20世紀にかけて、東ヨーロッパ・南ヨーロッパ諸国の人々、アシュケナージ系ユダヤ人、そしてアイルランド人は、安価な労働力を提供することで、東部の都市の工業化を支えました。多くの南部アフリカ系アメリカ人は、農村部の貧困と人種差別から逃れ、北部の工業地帯での仕事を求めました。他の移民、特にスカンディナビア系やドイツ系の人々を含む多くの移民は、西部や中西部の新たに開拓された地域に移住し、そこでは開発を望む者に土地が与えられました。

1917年、アメリカ合衆国は第一次世界大戦 (英語版) に参戦し、世界大国となる時代の幕開けとなりました。経済は急速に成長し、「狂騒の20年代」には株式投機によって巨大な金融「バブル」が生まれました。しかし、このバブルは1929年に崩壊し、世界恐慌という世界的な経済的混乱を引き起こしました。その結果生じた窮乏は、犠牲と勤勉の文化を育み、やがて訪れる戦争において国を大いに支えることとなりました。また、この危機はフランクリン・ルーズベルト大統領の誕生を導きました。彼の「ニューディール政策」は、一連の政府政策であり、全米各地で数千もの建物や橋を建設するとともに、アメリカ合衆国の福祉国家の基盤を築きました。

1941年、日本はハワイ州のアメリカ海軍基地である真珠湾を攻撃し、これによりアメリカ合衆国は連合国側として、第二次世界大戦に参戦しました。そしてアメリカ合衆国は原子爆弾を開発し、1945年に日本の広島県と長崎県へ投下して、第二次世界大戦は終戦を迎えました。戦争の終わりまでに、アメリカ合衆国は世界の主要な経済大国としての地位を確固たるものにし、世界の工業生産のほぼ半分を占めていました。そして続く冷戦の間、アメリカ合衆国とソビエト連邦 (英語版) は権力を競い合いました。2つの超大国間の直接的な戦争は起こりませんでしたが、両国はさまざまな代理国家を通じて秘密作戦や軍事活動に間接的に関与していて、それがアメリカ合衆国、そして世界政治におけるアメリカ合衆国の役割に対する人々の見方に影響を与え続けています。

戦後のアメリカ合衆国は、豊かさと工業化を特徴としていました。人々は農業を離れ、ますます技術主導型経済の一部となるために都市へと移住していきました。アメリカ合衆国の自動車文化は1950年代に誕生し、包括的な州間高速道路網の建設によって支えられました。これらの傾向はまた、郊外の隆盛と公共交通機関や鉄道旅行の衰退にもつながり、現在に至るまで自動車なしでアメリカ合衆国を旅行することは困難です。アメリカの消費文化、ハリウッド映画、そして様々な形態のポピュラーミュージックが、アメリカを世界の文化大国として確立しました。アメリカは世界有数の高等教育の中心地へと成長し、現在では世界で最も権威のある大学の多くが拠点を置き、他のどの国よりも多くの留学生を惹きつけています。

• 元旦（1月1日） - ほとんどの非小売業が休業します。
• キング牧師記念日（1月の第3月曜日） — 多くの政府機関や銀行が休業します。
• ワシントン誕生日（2月の第3月曜日） — 多くの政府機関や銀行、そして小売業以外の一部の事業が休業します。
• 戦没将兵追悼記念日（5月の最終月曜日） — 小売業以外のほとんどの事業所が休業します。
• ジューンティーンス（6月19日） — ほとんどの政府機関と一部の非小売業が休業します。
• 独立記念日（7月4日） — ほとんどの非小売業が休業します。
• レイバー・デー（9月の第1月曜日） — ほとんどの非小売業が休業します。
• コロンブス・デー（10月の第2月曜日） — 多くの政府機関や銀行が休業します。
• 復員軍人の日（11月11日） — 多くの政府機関や銀行が休業します。
• 感謝祭（11月の第4木曜日） — 食料品店やレストランを含む、多くのビジネスが休業します。
• クリスマス（12月25日） — 全ての企業、食料品店、レストランが前日の夜（クリスマス・イヴ）から終日閉店します。ただし、中国系やユダヤ系の企業は営業しています。

アメリカ合衆国は、一般的に「慣用単位」（フィート、マイル、ガロン、ポンドなど）を使用しています。道路の距離は「マイル」（記号：mile、mi）で、制限速度は「マイル毎時」（記号：mph）で表されます。1マイルは1.61キロメートル、1キロメートルは0.62マイルです。ちなみにメートル法は、日常的にあまり使われていません。

アメリカ合衆国は、重さの単位として「オンス」、そして体積の単位として「液量オンス」を使用しています。ガソリンなどの液体は、ガロン、クォート、または液量オンス単位で販売されます。ソーダなどの飲料は、リットル単位で販売される場合もあれば、液量オンス単位で販売される場合もあります。1リットルは34オンス弱です。

• チャモロ標準時（UTC+10）
• 大西洋標準時（UTC-4）
• 東部標準時（UTC-5）
• 中部標準時（UTC-6）
• 山岳部標準時（UTC-7）
• 太平洋標準時（UTC-8）
• アラスカ標準時（UTC-9）
• ハワイ・アリューシャン標準時（UTC-10）
• サモア標準時（UTC-11）

• 大西洋夏時間（UTC-3）
• 東部夏時間（UTC-4）
• 中部夏時間（UTC-5）
• 山岳部夏時間（UTC-6）
• 太平洋夏時間（UTC-7）
• アラスカ夏時間（UTC-8）

イギリス英語とアメリカ英語の違いは、ほとんどが些細なものであり、主に綴りや発音のわずかな違いです。しかし、重要な違いの一つは、日付の表記が異なることです。例えば、2025年1月1日は「January 1st, 2025」と表記され、「月/日/年」の順番となっています。

ビザ免除プログラムは、その対象となる国・地域の住民に、最長90日間のビザなしでの滞在を許可します。対象となる国・地域は以下の通りです。

• アンドラ
• オーストリア
• オーストラリア
• ベルギー
• ブルネイ
• チリ
• チェコ
• デンマーク
• エストニア
• フィンランド
• フランス
• ドイツ
• ギリシャ
• ハンガリー
• アイスランド
• アイルランド
• イスラエル
• イタリア
• 日本
• 韓国
• ラトビア
• リヒテンシュタイン
• リトアニア
• ルクセンブルク
• マルタ
• モナコ
• オランダ
• ニュージーランド
• ノルウェー
• ポーランド
• ポルトガル
• カタール
• ルーマニア
• サンマリノ
• シンガポール
• スロバキア
• スロベニア
• スペイン
• スウェーデン
• スイス
• 台湾（パスポートに身分証明書番号が記載されている必要があります）
• イギリス（居住権を有している必要があります）

カナダとバミューダ諸島 (英語版) の住民は、通常、ビザなしで最長6ヶ月間滞在できます。またカナダの住民は、ビザ免除プログラムの対象となる国・地域の住民、または他の一部で別途規定されている国の住民でない限り、ビザ免除入国の資格がありません。

ミクロネシア連邦、マーシャル諸島、パラオの住民は、有効なパスポートのみで、アメリカ合衆国に無期限で入国・移住・学習、就労することができます。

バハマ (英語版) の住民は、バハマにあるアメリカ合衆国税関の事前審査施設でのみ、ビザなしで入国を申請できます。ただ、14歳以上の方は、過去6か月以内に発行された有効な警察証明書が必要です。また、その他の国から入国する場合は、有効なビザが必要です。

タークス・カイコス諸島 (英語版) の住民は、そこから直行便で渡航する場合に限り、ビザなしで入国できます。ただ、14歳以上の方は、過去6か月以内に発行された有効な警察証明書が必要です。また、その他の国から入国する場合は、有効なビザが必要です。

ケイマン諸島 (英語版) の住民がアメリカ合衆国へ直接渡航する場合は、出発前に約25ドルでシングルエントリービザ免除を取得できます。ただ、13歳以上の方は、過去3ヶ月以内に発行された有効な警察証明書が必要です。また、その他の国から入国する場合は、有効なビザが必要です。

交通違反、民事違反（例：ゴミのポイ捨て、騒音違反など）、純粋に政治上の犯罪（例：非暴力の抗議活動が禁止されている国での活動など）、16歳未満で犯した犯罪など、いくつかの例外を除き、犯罪歴があるとアメリカ合衆国へのビザなしでの渡航の権利が取り消される可能性があります。カナダ人やバミューダ人を含め、犯罪歴のある人は誰でも、ビザを取得する必要があるかどうかについてアメリカ合衆国大使館へ相談してください。