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NMEA 0183

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
この記事には参考文献外部リンクの一覧が含まれていますが、脚注による参照が不十分であるため、情報源が依然不明確です 適切な位置に脚注を追加して、記事の信頼性向上にご協力ください。2018年1月

NMEA 0183 は、船舶用電子機器間の通信のための電気およびデータの複合仕様であり、音響測深機ソナー、風向風速計ジャイロコンパスオートパイロットGPS受信機(GNSS受信機)などの機器で使われている。GPS/GNSSについては、洋上でなく地上でも同じ仕様が使われている。

NMEA 0183は、米国海洋電子機器協会(National Marine Electronics Association, NMEA)によって定義・管理されている。

NMEA 0183は、NMEA 0180とNMEA 0182の後継である。レジャーマリンではゆっくりと新しいNMEA 2000規格に移行しつつあるが[1][2]、商業船舶ではNMEA 0183が主流である。

詳細

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電気的な規格はEIA-422 だが、NMEA-0183出力を持つほとんどのハードウェアは、EIA-232 (RS-232) ポートを駆動できる。標準仕様は絶縁された入出力を要求しているものの、この要件を満たさないハードウェアも多々存在する。

NMEA 0183は、単純なASCIIシリアル通信プロトコルであり、データがどのように、1つの「トーカー (talker)」から複数の「リスナー (listener)」へと同時に「センテンス(sentence)」の形で送信されるかを定めている。

中間エクスパンダを使うことで、トーカーはほぼ無制限の数のリスナと一方向の通信を行うことができ、マルチプレクサを使うことで複数のセンサーが1つの計算機ポートに送信することができる。

この規格は、アプリケーション層において、各センテンス(メッセージ)タイプの内容も定義しており、これによりすべてのリスナーがメッセージを正確に解析することができる。

NMEA 0183は RS422 トランスポートのみを定義しているが、NMEA0183のセンテンスをUDPデータグラムに入れ(1パケットに1センテンス)、IPネットワークで送信する事実上の標準も存在する。

NMEA規格はプロプライエタリの規格であり、2020年9月現在、2000米ドル超で販売されている(NMEAの会員を除く)[3][4]。しかし、そのほとんどは公開された情報からリバースエンジニアリング済みである[5][6]

シリアル通信 (データリンクレイヤ)

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変調レート4,800
データビット8
パリティなし
ストップビット1
ハンドシェークなし

NMEA-0183HSという規格のバリエーションがあり、変調レートを38,400と規定している。これは、AIS装置(自動船舶識別装置)で一般的に使用されている。

メッセージ構造

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  • 送信データはすべて、0x20(スペース)から 0x7e (~) の間の印刷可能なASCII文字である。
  • データ文字は、予約文字(後述)を除く上記全ての文字である。
  • 予約文字は、NMEA 0183 によって次の用途に使われる:
ASCII16進数10進数用途
0x0d13キャリッジリターン
0x0a10ラインフィード
!0x2133カブセル化センテンスの開始区切り
$0x2436開始区切り
*0x2a42チェックサム区切り
,0x2c44フィールド区切り
\0x5c92TAGブロック区切り
^0x5e94ASCII文字を16進表記するための区切り
~0x7e126予約済み
  • メッセージの長さは最長82文字。これには開始文字($または!)と、終了の <LF> を含む。
  • 各メッセージの開始文字は、'$'(従来のフィールド区切りのメッセージの場合)または '!'(特別なカプセル化が施されたメッセージの場合)のどちらか。
  • 次の5文字は、トーカー(2文字)とメッセージの種類(3文字)を識別する。
  • 続くすべてのデータフィールドはカンマで区切られている。
  • データがない場合、対応するフィールドは空である(つまりカンマとカンマの間に文字を含まない)。
  • 最後のデータフィールドの直後に現れる文字はアスタリスクであるが、これはチェックサムが提供された場合のみ含まれる。
  • アスタリスクの直後には、2桁の16進数で表されるチェックサムが続く。チェックサムは,$と*の間にあるすべての文字のASCIIコードの排他的論理和である。公式仕様によるとチェックサムはほとんどのデータセンテンスで任意だが、RMA、RMB、RMC では必須。
  • <CR><LF> でメッセージが終了する。

例として、軌跡到着アラームは以下の形式をもつ:

$GPAAM,A,A,0.10,N,WPTNME*32

これが表す内容は、

GPトーカID:GPGPS
AAM到着アラーム
A到着円進入
A垂線経過
0.10円半径
N海里
WPTNME軌跡名
*32チェックサム

また、AISメッセージの例としては:

!AIVDM,1,1,,A,14eG;o@034o8sd<L9i:a;WF>062D,0*7D


GPS, GNSS でのメッセージ種別の例

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主要なトーカーID

NMEAメッセージは主に以下のセンテンスを含んでいる:

種類説明
$Talker ID+GGA位置、時刻、Fixに関するデータ
$Talker ID+GLL地理的位置 - 緯度経度
$Talker ID+GSADOP と 有効な衛星
$Talker ID+GSV視界にある衛星
$Talker ID+RMC最小限のナビゲーション情報
$Talker ID+VTG地表における移動

ベンダー拡張

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ほとんどのメーカーは、保守や診断の目的で、標準のNMEAセットに加えて、特別なメッセージを製品に含めている。拡張メッセージは、"$P" で始まります。これらの拡張メッセージは、標準化されていない。

NMEA 0183データを扱うソフトウェア

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GPS、GNSSソフトウェア

関連項目

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参照

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  1. ^NMEA 0183 vs NMEA 2000” (2018年11月). 2020年10月20日閲覧。
  2. ^Spitzer, Steve. (2009年5月). “NMEA 2000 white paper”. 2020年10月20日閲覧。
  3. ^Publications and Standards from the National Marine Electronics Association (NMEA) / NMEA 0183”. NMEA (2008年11月). 2013年10月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年10月21日閲覧。
  4. ^National Marine Electronics Association - NMEA”. www.nmea.org. 2020年9月24日閲覧。
  5. ^Raymond, Eric S.. “NMEA Revealed”. 2022年12月30日閲覧。
  6. ^Dale DePriest. “NMEA data”. 2020年10月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月20日閲覧。
  7. ^http://mango.serotoninsoftware.com/
  8. ^http://www.gpsy.com/
  9. ^http://www.turboirc.com/tgps/
  10. ^http://www.grlevelx.com/
  11. ^https://www.google.com/mobile/default/maps.html
  12. ^http://www.polarnavy.com/main/prod2
  13. ^http://www.aviasail.com
  14. ^ゼンリン電子地図帳Zi12 機能紹介 (株)ゼンリン
  15. ^カシミール3D初心者ガイド2.GPS機種の選定, DAN杉本

外部リンク

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GNSS
グローバル・コンステレーション
地域コンステレーション
終了
衛星航法補強
システム
衛星型 (SBAS)
地上型 (GBAS)
終了
フランスの旗DORIS
DGXX
DGXX-S
終了
技術
チップセット
通信プロトコル
デバイス
地理情報サービス
共同プロジェクト
関連項目
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