コナミグループ株式会社(英:KONAMI GROUP CORPORATION[3])は、株式会社コナミデジタルエンタテインメントなどを傘下に持つ持株会社。エンタテインメントの分野で世界的に事業を展開するグローバル企業である。
中核となる事業は、家庭用ゲーム、モバイルゲーム、カードゲームをはじめとするデジタルエンタテインメント事業となり、代表作は『プロ野球スピリッツ』『パワフルプロ野球』『eFootball(旧・ウイニングイレブン)』『遊戯王オフィシャルカードゲーム』『メタルギア』『サイレントヒル』など多岐にわたる[4]。
そのほか、音楽ゲームというジャンルを確立した『BEMANI』シリーズなどを展開するアーケードゲーム事業、北米・豪州を中心にカジノ機器やカジノマネジメントシステムを手掛けるゲーミング&システム事業、日本最大級のフィットネスクラブ『コナミスポーツクラブ』を運営するスポーツ事業を併せ持つ。近年では、自社IPのアニメ化やCG制作を内製する『コナミアニメーション』の設立や、次世代研究開発拠点『コナミクリエイティブフロント東京ベイ』の開業など、コンテンツ制作基盤の強化を積極的に進めている。
東京証券取引所プライム市場、ロンドン証券取引所に上場。日経平均株価およびJPX日経インデックス400の構成銘柄の一つである[5][6]。
1969年3月21日に上月景正がジュークボックスのレンタル・修理を業務とするコナミ工業を創業[7]。1973年3月19日にコナミ工業を法人組織に改組し、コナミ工業株式会社を設立した。1976年7月に電子遊技機(ゲーム機)の製造を開始し、メダルゲーム機『ピカデリーサーカス』を開発した。1978年1月にマイクロコンピュータを応用したビデオゲーム機の製造を開始。1981年発売の『スクランブル』や『フロッガー』など、ヒット作を次々と生み出し、アミューズメント業界で確固たる地位を築いた。
1980年代に入ると、家庭用ゲーム市場の勃興と共に事業を拡大。アーケードで培った開発力を活かした質の高いコンテンツを継続的に供給し、家庭用ゲームを同社の中核事業へと成長させた。この成長を背景に、企業としての社会的な信頼性を高めるべく、アミューズメント業界で初となる株式上場を進め、1984年10月に大阪証券取引所第二部、1988年2月には東京証券取引所第二部に上場。同年8月には東証一部・大証一部への指定替えを果たした。1991年6月には商号をコナミ株式会社に変更している[8]。
1990年代後半から2000年代にかけては、事業の多角化とグローバル展開を加速させた。1997年にゲーミング(カジノ)事業のライセンスを取得して同市場に参入。2001年には株式会社ピープル(現・コナミスポーツ株式会社)を子会社化し、フィットネスクラブ運営を中心とするスポーツ事業へ本格的に進出した。国際的な資金調達とブランド価値向上を目指し、1999年9月にロンドン証券取引所、2002年9月にはニューヨーク証券取引所にも上場[9]。この多角化した事業ポートフォリオを効率的に管理するため、2006年3月に純粋持株会社体制へ移行し、コナミ株式会社(現・コナミグループ株式会社)がグループ全体の経営戦略を担い、各事業を事業会社が執行する体制を構築した[10]。
2010年代以降は、市場環境の変化に対応し、ビジネスモデルの転換を推進。2015年には持株会社体制への移行から10年経過したことを踏まえ、より実態に即した商号とするため、商号をコナミ株式会社からコナミホールディングス株式会社へ変更[11]。デジタルエンタテインメント事業では、従来の家庭用パッケージソフトに加え、モバイルゲームやオンラインゲームへ経営資源を集中させた。「eFootball」や「プロ野球スピリッツA」などが収益の柱として大きく成長し、eスポーツ分野への投資も積極的に行っている。
2022年4月に東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東証第一部からプライム市場に移行。同年7月1日、グループ全体の一体経営をより鮮明にするため、商号をコナミホールディングス株式会社からコナミグループ株式会社へ変更した。
2020年代以降、保有する豊富な知的財産(IP)を最大限に活用し、ゲームコンテンツに留まらないメディアミックス展開や、グローバル市場でのシェア拡大を経営の重点戦略として掲げている。その一環としてコナミアニメーションを設立し、自社IPのアニメ化やCG制作の内製化を開始した。また、事業拡大に伴う開発力強化と人材確保を目的として、次世代研究開発拠点のコナミクリエイティブフロント東京ベイを開業した。AI、5G/6G、クラウド、WEB3などの新技術への対応も見据え、「価値ある時間の創造と提供」という企業理念のもと、持続的な成長を目指している[12]。
- 1969年 3月21日 - 上月景正(現・代表取締役会長)が創業。
- 1973年 3月19日 - 大阪府豊中市にコナミ工業株式会社を設立。アミューズメント機器の製造を開始。
- 1980年 5月 - 大阪府豊中市に新社屋完成。本社を移転。
- 1982年
- 3月 - 大阪市北区の大阪駅前第4ビルに本社を移転。
- 3月 - 上月景正が個人所有の株式を拠出して財団法人 上月教育財団を設立。
- 10月 -パーソナルコンピューター用ゲームソフト事業に参入。
- 11月 - 米国に現地法人Konami of America, Inc. (現・Konami Digital Entertainment, Inc.)を設立。
- 1983年 12月 - 「MSX」パーソナルコンピューター用ゲームソフト事業に参入。
- 1984年
- 5月 - 英国に現地法人Konami Ltd.(現・Konami Digital Entertainment B.V.)を設立。
- 10月 - 大阪証券取引所新二部(市場第二部特別指定銘柄)に上場。
- 12月 - ドイツに現地法人Konami GmbH(現・Konami Digital Entertainment B.V.)を設立。「ファミリーコンピュータ」用ゲームソフト事業に参入。
- 1986年 8月 - 神戸市神戸市中央区にコナミソフト開発ビル完成。本社を移転。
- 1987年 12月 - コナミ興産株式会社(現・コナミリアルエステート株式会社)を設立。
- 1988年
- 2月 - 東京証券取引所市場第二部に上場。
- 8月 - 東京証券取引所及び大阪証券取引所市場第一部に上場。
- 1991年 6月 - コナミ工業株式会社からコナミ株式会社(英文社名 KONAMI CO., LTD.)に商号変更[13]。
- 1993年 4月 - 東京都港区に本社を移転。
- 1994年 9月 - 香港に現地法人Konami (Hong Kong) Limited(現 Konami Digital Entertainment Limited)を設立。
- 1996年 11月 - 米国持株会社Konami Corporation of Americaを、豪州に現地法人Konami Australia Pty Ltdを設立。
- 1997年 1月 - 米国に現地法人Konami Gaming, Inc.を設立。
- 1998年
- 10月 - 豪州ゲーミング機器市場へ参入。
- 11月 -シンガポール証券取引所に上場。オランダに欧州持株会社Konami Europe B.V.(現・Konami Digital Entertainment B.V.)を設立。
- 1999年
- 2月 - カードゲーム事業に参入。
- 9月 - ロンドン証券取引所上場。
- 12月 - 神戸市中央区から東京都港区に本店登記を移転。
- 2000年 1月 - 世界最大規模の米国ゲーミング機器市場へ日本企業として初めて参入。
- 2001年
- 2月 - 株式会社ピープル(現・コナミスポーツ株式会社)を友好的なTOB(公開買付)により子会社化。スポーツ事業に参入。
- 8月 - 株式会社ハドソンに資本参加し、関係会社化。
- 2002年
- 8月 - 東京都千代田区の丸ビルに本社を移転。
- 9月 - ニューヨーク証券取引所に上場。
- 2003年 10月 - 日経平均株価(日経225)構成銘柄に採用される。
- 2006年 3月 - コナミ株式会社のデジタルエンタテインメント事業を株式会社コナミデジタルエンタテインメントとして会社分割し、コナミ株式会社は純粋持株会社へ移行。
- 2007年 4月 - 東京都港区の東京ミッドタウンに本社を移転。
- 2011年 1月 - 株式交換によりアビリット株式会社(現・株式会社コナミアミューズメント)を完全子会社化。
- 2012年 3月 - 株式会社コナミデジタルエンタテインメントが株式会社ハドソンを吸収合併。
- 2013年 4月 - 欧州の本社機能を英国・ウィンザーに集約(Konami Digital Entertainment B.V.)。
- 2014年 1月 - 「JPX日経インデックス400」構成銘柄に採用される。
- 2015年
- 3月 - コナミビジネスエキスパート株式会社を設立。
- 10月 - コナミ株式会社からコナミホールディングス株式会社に商号変更。
- 2016年 11月 - グループ会社の事業再編を実施し、株式会社コナミアミューズメントが発足。
- 2020年 6月 - 東京都中央区銀座一丁目11番1号に本店を移転。
- 2022年
- 4月 - 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東証第一部からプライム市場に移行。
- 7月 - コナミホールディングス株式会社からコナミグループ株式会社に商号変更[14]。
- 2025年
- デジタルエンタテインメント事業
- モバイルゲーム、家庭用ゲーム、カードゲーム、音楽・映像ソフト、グッズ等の企画、制作、製造および販売。
- アーケードゲーム事業
- アーケードゲームの企画・制作・販売。
- ゲーミング&システム事業
- ゲーミング機器の開発・製造・販売。
- スポーツ事業
- フィットネス、スイミング・体操・ダンス・サッカー・テニス・ゴルフなどのスクール運営、およびスポーツ関連商品の開発・製造・販売。
- コナミグループ本社
- 主な事業所
デジタルエンタテインメント商品一覧・アーケードゲーム一覧・メダルゲーム一覧を参照。
1981年3月にKONAMIのロゴマーク(青のロゴタイプ)を制定[15]。1986年8月のCI導入時に、オレンジとレッドの曲線の帯を斜めに並べたシンボルマークとグレーのロゴタイプを組み合わせたものに変更された。このシンボルマークは若さ・知性・感性・創造・テクノロジーおよび人と企業の躍動を象徴したものとしている[16]。
創立30周年の2003年にロゴデザインを一新し、赤を基調にしたロゴタイプとなった。この赤は「コナミレッド」と命名され、安定性を持ちつつ独創性・革新性を強くアピールする色として、コナミグループのコーポレートカラーとなっている[17]。また、用途によって「コナミレッド背景に白色のロゴ」「白色背景にコナミレッドのロゴ」を使い分けている。
- ロゴの歴史
1981年3月
1986年8月
1998年10月
2003年4月(コナミレッド背景)
2003年4月(白色背景)
コナミは、著作権・特許権・商標権などの知的財産の取得・活用を経営戦略の重要な柱の一つとし、著作権・特許法違反に該当すると判断した事案に対しては厳しい姿勢で臨んでいる。
2008年には、経済産業省から特許戦略優良企業として知財功労賞を受賞し[18]、2009年の知財功労賞表彰式のシンポジウムでは、コナミによる基調講演が行われた[19]。
2011年には、イノベーションに積極的で知的財産権保護の遵守に努め、かつ世界に影響を及ぼす発明をもたらした企業として、「トムソン・ロイター 2011 Top100 グローバル・イノベーター・アワード」も受賞している[20]。
2023年の他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「ゲーム・エンターテインメント業界 他社牽制力ランキング2023」では、最も引用された企業として1位にランキングされた[21]。
- 知的財産の占有と自主管理
コナミの著作物に付随する権利は基本的に法務部により自主管理されており、一部の音楽ソフトを除いてJASRACなどの管理団体には委託していない。
1999年には野球ゲームでプロ野球選手・球団名の実名を使用する権利を日本野球機構との契約により独占し、他社の野球ゲーム発売に際し、コナミを介してのサブライセンス供与を渋ったとして後に独占禁止法違反で公正取引委員会から警告を受けている[22](DRAMATIC BASEBALLを参照)。
1999年頃から2000年にかけて他社の製品やサービス、雑誌名等の商標登録を出願する動きがあった[注 1]。コナミが他社に商標使用料を請求することはなかったが、関係者やユーザーから批判が起こり、一部のユーザーが不買運動を行ったり[注 2]、特許庁に商標登録しないように働きかけた[23]。最終的にそれらの商標は登録されない結果になっている。
- 法人に対する主な訴訟
- 現在
- 過去
- 注釈
- ^具体的には集英社の『ジャンプ』や小学館の『コロコロコミック』などの名称の前に「デジタル」を入れて登録していた。また、1990年代後半から知名度が上がっていたゲームの表現方法の一つであるビジュアルノベルも商標出願したために、問題が一般ゲームユーザーだけでなくPCゲームユーザーにまで波及している。
- ^ボイコットコナミというサイトがコナミの一連の行動に対して批判・拡散させ、一部では署名まで実施されている。
- 出典
ウィキメディア・コモンズには、
コナミグループに関連するメディアがあります。
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