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Intel Atom

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Atom
第11世代Intel Atomのロゴ
生産時期2008年4月から
生産者インテル
プロセスルール45nm から Intel 7
アーキテクチャx86
マイクロアーキテクチャBonnell
Saltwell
Silvermont
Airmont
Goldmont
Goldmont Plus
Tremont
Gracemont
命令セットIA-32, Intel 64
コア数1から24
(スレッド数:1から24)
前世代プロセッサA100
テンプレートを表示

Intel Atom (インテル アトム、以下 "Atom") は、インテル設計製造する、主に携帯情報端末 (PDA) や低価格PC組込みシステム向けのマイクロアーキテクチャ及びマイクロプロセッサシステム・オン・チップ群である。

Atomは、インテルの製品分類でも特に低消費電力化が図られたLPIAと呼ばれるカテゴリに属している。LPIA製品としてはマイクロアーキテクチャから新規に開発された初めての製品である。2008年4月2日に正式発表され[1]、その年の夏から順次出荷されている。

2015年時点ではIntel 64 に対応しているが、初期の製品に64ビット非対応でIA-32 の物もあった。メインストリームの製品との差別化のためか、64ビットと同時にVTに対応したモデルは以前は無かったが、2015年時点ではサーバ向けとしてそのようなラインナップも現れた。

概要

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Atom N270
Atom N270

過去には、インテルのモバイル・組込み向けプロセッサはx86ではなく、DECから買収したStrongARMと、その発展型をXScaleブランドで販売していた。XScaleは携帯情報端末組込みシステムに採用され、多くのPocket PCで使われた。

当時のx86は、競合していたARMと比べて回路規模クロック周波数の高さから消費電力が大きく、パッケージも大きかったため、小型化や低消費電力が求められるモバイル機器向けや組込み用途にはあまり採用されていなかった。しかし、ソフトウェアの開発環境では、x86の豊富な開発ツールプログラミング技術者の層の厚さといった有利な面があり、その後の半導体プロセスマイクロアーキテクチャの改良などの性能向上によって低消費電力化や小型化が行われれば、市場に受け入れられる環境は整っていた。

2007年4月、インテルはx86ベースで低消費電力という新しいカテゴリ「LPIA」とその第一弾のプロセッサ「A100」を発表した[2]。内実としては、専用に大幅な新規開発を行ったものではなく、既に販売されていたPentium Mマイクロアーキテクチャの第2世代にあたるCeleron M (コードネーム「Dothan-512K」、90 nmプロセス) そのものであり、周辺チップには既存のICH7から消費電力の大きいPCI Expressインタフェースを取り除くなどしたICH7Uが使われていたが、XScale部門をマーベル・テクノロジー・グループに売却した[3]ことなどもあり、x86によるモバイル・組込み機器の発展の端緒となった。インテルはこれに続けて、Atomシリーズを展開した。

マイクロアーキテクチャ

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Atomでは以下のマイクロアーキテクチャが使われる[4]

インテル チック・タックモデルのように、機能強化を図る世代と単にシュリンクする世代を交互に繰返すという計画が発表されていたが、実際はそのようには推移していなく、Silvermont で機能強化が行われた。

名称製造プロセス採用特徴
Bonnell45nmDiamondville, Pine Trail, Menlow, Moorestown, Oak TrailIn Order型、最大2コア、SSSE3
Saltwell32nmCedar Trail, Medfield, Clover Trail, Centerton, Briarwood
Silvermont22nmBay Trail, Merrifield, Moorefield, Avoton, RangeleyOut of Order型、最大8コア、AES-NISSE 4.2、HTTなし
Airmont14nmBraswell, Cherry Trail
GoldmontApollo Lake, Denverton3命令同時デコード、最大16コア、MPX
Goldmont PlusGemini Lake4命令同時発行、SGX
Tremont10nmJasper Lake, Lakefield, Snow Ridge, Elkhart Lake6命令同時デコード、最大24コア
GracemontIntel 7Alder Lake, Raptor LakeAVX、AVX2
CrestmontIntel 4Meteor Lake
SkymontTSMC N3BArrow Lake, Lunar Lake9命令同時デコード

2016年5月にGoldmontに基づくスマートフォン/タブレット向けのBroxtonの廃止が発表になり[5]、タブレットPC向けのWillow Trailも廃止になり[6]、Joule は発表から10ヶ月で製造終了した。

Bonnell

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第1世代のAtom向けマイクロアーキテクチャである。実装している命令セットIntel Core 2と互換であるとされ、x86命令、x87命令、そしてMMXSSESSE2SSE3SSSE3などの拡張命令を搭載している。製品により、Intel 64Intel VTハイパースレッディング・テクノロジーEISTNXビットが利用可能な物もある。また、新しくディープパワーダウン (C6)、スレッド別の低電力状態 (TCx)、CMOSバスモードなど電力管理機能が強化された[7]。最初に出荷された製品は、I/Oパッドを両サイドに配置した細長い長方形のダイ・レイアウトで、製造効率が最も高いとされる正方形のダイ形状ではない。これは、ダイサイズの小さなプロセッサをマルチコア化する際に有利であることから採用されたもので、その後、これを活かしたデュアルコア製品が追加された。[要出典]

約4,700万個のトランジスタにより構成されており、これは当時(2008年)のインテルのx86プロセッサの中では最も少ない[要出典]。ダイサイズ25平方 mm未満であり、インテル史上最小のx86プロセッサとして登場した。製造にはリーク電流低減に有効とされるハフニウム注入によるHigh-k (高誘電率)ゲート絶縁膜とメタルゲートによる45 nmプロセス・ルールが採用されるなど、省電力化が徹底されており、インテルのCPU史上最も低い電圧で動作し、消費電力はVIA Edenと同等。電圧を高くすることで当面最大となる1.8 GHz程度の動作周波数を確保し、それに応じて熱設計電力 (TDP) も0.6 W - 2.5 W程度と抑制された[8]

またワットパフォーマンス向上のため、アウト・オブ・オーダー実行構造を捨て、イン・オーダー実行の、比較的古いマイクロアーキテクチャに立ち返り、再設計されている[9]

2次キャッシュの容量やFSBの速度はPentium 4-Mと同程度で、実質的な処理速度でも、同クロックのWillamette・NorthwoodのPentium 4やNorthwood-256kのMobile Celeron、Prescott-V (Prescott-256K) のCeleron Dなどと同程度であるが、同クロックのZ530 (FSB533 MHz 1.6 GHz TDP 2.2 W (HT)) とPentium 4-M (NorthwoodFSB 400 MHz 1.6 GHz TDP 46.8 W) とで比較した場合、TDPは後者の約4.7%となり、エネルギー効率は格段に向上した。[要出典]

このうち、2008年9月より出荷された330は、CPUパッケージに230を2個搭載させたデュアルコアモデルである[10]。330はまずデスクトップパソコン (ネットトップ) において発売を開始、2009年6月にはネットブックへの搭載機種が発売された[11]。330搭載のネットトップについては消費電力が少なく、相応の性能があるため、主に超小型ベアボーンやショップブランドパソコンとして発売されており、ファンレス製品もある。230と330に関しては、各社からMini-ITXマイクロATXのマザーボードに実装された状態で発売され、いずれも概ね1万円以下で入手可能である。CPUのみの交換はできないが、自作デスクトップPCとして組み立てることが可能である。

2009年12月には、開発コードPine Trail-Dと呼ばれていた新型プロセッサD410、D510が発表された。これらの最大の特徴は、元来ノースブリッジの機能だったGPUとメモリコントローラーをCPUに統合した点にある。これにより従来のAtomプラットフォームと比較し、平均消費電力は約20%低下したとされている[12]。また、従来3D性能のもの足りなさが指摘されていたグラフィックは、GMA 950からGMA 3150へと替わった。メモリスロットとメモリ総容量の少なさも解消されたことからWindows 7に正式に対応している。2009年12月に発売された製品では、DVIHDMIはサポートされていない。

Centrino Atom

2008年4月に発表された、ノートパソコン市場向けのインテルの製品ブランドの1つCentrinoと結び付けられた「Centrino Atom」(セントリーノ・アトム) という製品群は、低消費電力が求められるデジタル・モバイル機器などでの採用を想定していた。インテルのウェブサイトでは、ノートパソコンとPDAとの中間に位置するネットブックや組込み機器向けとしている。CPUコアはコードネーム「Bonnell」と呼ばれている。Bonnellを採用した製品は複数公表されており、それぞれ対象とする市場が異なる[13]

  • Silverthorne - MID (モバイル・インターネット・デバイス、Mobile Internet Device、2008年4月に米インテル社が示した新たなノートパソコンのカテゴリー)
  • Diamondville -ネットブックネットトップ

Silverthorneと統合チップセット (コードネーム「Poulsbo」、System Controller Hub - SCH) を組み合わせたプラットホーム (コードネーム「Menlow」) には、インテル Centrino Atom プロセッサー・テクノロジー (Intel Centrino Atom processor technology、セントリーノ・アトム・プロセッサー・テクノロジー) というブランドネームが与えられた。しかし、2008年8月にはインテルが「Centrino Atom」ブランドの廃止を決定。「Atom」に一本化された[14]

ネットトップ・ネットブック向け

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頭文字に"D"が付く製品は簡易用途デスクトップPC、いわゆるネットトップ向けである。一方"N"が付く製品はネットブック向けとなる。230と330は主にネットトップ向けだが、ネットブックにも搭載された。

Diamondville

2008年6月に発表された、Atom第1世代の製品である。

Diamondville
ブランド型番CPUTDP
(W)
FSB
(MHz)
コア数
(スレッド数)
クロック
(GHz)
L2キャッシュ
(MB)
Atom3302 (4)1.618533
2301 (2)0.54
N2801.662.5667
N2701.6533
Pine Trail

2009年12月発表。メモリコントローラーとグラフィックコアを統合したプロセッサ「Pineview」とチップセット「Tiger Point」を組み合わせたプラットフォーム。内蔵されたグラフィックコアはIntel GMA 3150Blu-rayH.264のアクセラレーションには対応していないので、それらにはBroadcomのCrystal HDなどの外部チップで対応することとなる。N475、N455、D525、D425はそれぞれN470、N450、D510、D410のDDR3対応版。

Pine Trail
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック
(GHz)
L2キャッシュ
(MB)
型番EU数クロック
(MHz)
AtomD5252 (4)1.81GMA 3150240013DDR3-800
DDR2-800
D5101.66DDR2-800
D4251 (2)1.80.510DDR3-800
DDR2-800
D4101.66DDR2-800
N5702 (4)12008.5DDR3-800
DDR2-800
N5501.5
N4751 (2)1.830.56.5
N470DDR2-667
N4551.66DDR3-800
DDR2-800
N4505.5DDR2-667

タブレットPC向け

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Menlow

2008年4月発表[1]。2011年5月20日が最終受注日で生産終了[15]

Menlow
ブランド型番CPUTDP
(W)
FSB
(MHz)
コア数
(スレッド数)
クロック
(GHz)
L2キャッシュ
(MB)
AtomZ5601 (2)2.130.52.5533
Z5502.02.4
Z5401.86
Z5301.62
Z5201.33
Z5151.21.4400
Z510P1.12.2
Z5000.80.65
Z5101 (1)1.12
Moorestown
→「Moorestown」も参照

2010年5月発表。スマートフォンのアプリケーションプロセッサへの採用が想定されている。プロセッサ「Lincroft」とチップセット「Langwell」を組み合わせたプラットフォーム。

Moorestown
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
型番クロック
(MHz)
定格ターボ
AtomZ6251 (2)1.51.90.5GMA 6004002.2DDR2-800
Z6200.91.51.3
Z6151.21.62.2
Z6120.91.51.3
Z6100.81.2
Z6050.61.02.2
Z6000.81.22001.3LPDDR-400
Oak Trail

2011年4月発表[16]タブレットPC向けで、Menlowの後継製品。プロセッサ「Lincroft」とチップセット「Whitney Point」を組み合わせたプラットフォーム。Oak Trail向けプロセッサZ670も同時に発表された。ネットブック向けのAtom N450に比べると消費電力は70%削減されている。F-07C (Windows 7搭載) ではZ650を 0.60 GHz (LFM) で搭載している。最大出力解像度は1366×768 (LVDS)[17]

Oak Trail
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック
(GHz)
L2キャッシュ
(MB)
型番クロック
(MHz)
AtomZ6701 (2)1.50.5GMA 6004003DDR2-800
Z6501.2

家電向け

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Sodaville

Atom CE4100 (コードネーム:Sodaville) は家電向けSoC製品で、2009年9月にIDF Fall 2009で発表された[18]。CE4100 CE4130 CE4150の3製品が公表されている[19]

Sodaville
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック
(GHz)
L2キャッシュ
(MB)
型番クロック
(MHz)
AtomCE417011.60.5GMA 5004007DDR3-1333
DDR2-800
CE41501.2
CE4130200
CE4110
Groveland

Atom CE4200 (コードネーム:Groveland) は車載システムやスマートデバイス向けの製品で、2010年9月にIDF 2010で発表された。新たにH.264 エンコーダーを内蔵。

組込み機器向け

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Embedded Menlow

組込み機器向けの、コードネーム「Embedded Menlow」もSilverthorneとPoulsboで構成される。組込み機器においては「同じものが長期間に渡り調達可能であり続ける事」が重要となるため、ライフサイクルサポートを7年としている点が異なる。

Tunnel Creek

2010年9月に米intel社はFPGAを組み込んだ"Intel Atom E600シリーズ" (コードネーム:Tunnel Creek) を発表した。本製品は、産業機械や移動用医療機器、高性能プログラマブル・ロジック・コントローラーといった組込み型コンピュータや、通信機器、視覚システム、VoIPデバイスの制御ユニットなどを主な適用対象としている。プロセッサとチップセットとの接続にはDMIではなく標準のPCI Expressを採用することで、サードパーティ製チップセットの開発を容易にした(インテルからも標準のチップセットとして「EG20T」が用意されている)。

末尾にTがつくのは産業向けで、それ以外は環境温度保証が0 - 70℃であるのに対して、Tがつくのは-40 - 85℃。末尾にCがつくのは、AlteraFPGAを統合してシングルパッケージにしたモデル。

組込み用途において、Atomプロセッサを使いながらさらにユーザが独自に設計したデジタル回路を用いる場合には、プログラマブルな集積回路を別チップにしてAtomと共に製品を組み上げる構成が一般的であったが、Intel社はAtomにアルテラ社のFPGAを組み込みシングル・パッケージで提供することにした。AtomプロセッサとFPGAを同一パッケージで扱えることで、設計者は基板スペースが縮小できるだけでなく、設計そのものもより柔軟となり、小さな修正や変更はプログラムの入れ替えによって迅速・容易に設計変更できる。このため、開発コストと設計変更リスクが最小限に抑えられ、また部品在庫の縮減が可能で製造工程も簡素化できるとされる。また、本製品のサポートはIntel社だけに集約し、少なくとも7年間のサポートを行うとしている。

産業用および商用温度環境のサポートし、動作クロックは0.6 - 1.3 GHz、TDP 2.7 W -3.6 Wの製品が準備されている。E665CT、E645CT、E665C、E645Cという4品種が同日から60日以内の出荷であり、E625CTとE625Cの2製品が2011年第1四半期の出荷を予定している。価格は61 - 106米ドル (1,000個時) を予定している[20]

本シリーズのダイは「Lincroft」系統の改良版であるとされる[21][注 1][22]

Tunnel Creek
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック
(GHz)
L2キャッシュ
(MB)
型番クロック
(MHz)
AtomE6801 (2)1.60.5GMA 6004004.5DDR2-800
E665C1.37
E6603.6
E645C1.03207
E6403.6
E625C0.67
E6203.3

Saltwell

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第2世代のAtom向けマイクロアーキテクチャである。Bonnellを32 nmプロセスルールに縮小したもの。2011年9月出荷開始。

ネットトップ・ネットブック向け

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Cedar Trail

2011年9月発表。サポートされるOSはWindows (グラフィックはWindows 7以降)、Chrome OS、Ubuntu 12.04 LTS (32bit版のみ)、MeeGo。内蔵グラフィック機能はドライバレベルでWindows 7/8/8.1、かつ32bitしかサポートされない(64bit版はβ5止まり)。Windows 8以降は7用のドライバを流用する形での対応となる。前述以外のLinuxディストリビューションやWindows Vista、Windows XP用のドライバは提供されておらず代用も不可能なため、これらのOSと組み合わせて使用する際には、ビデオカードの増設が必要である。Intel GMA 3600/3650 はPowerVR SGX 545 ベース。※一般向けには公式にサポート外となっているが、組込み向けには「エンベデッド・メディア・グラフィックス・ドライバー (EMGD)」としてWindows XPもサポートされている。

Cedar Trail
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック
(GHz)
L2キャッシュ
(MB)
型番クロック
(MHz)
AtomD27002 (4)2.131GMA 365064010DDR3-1066
D25602.0
D25501.86
D25002 (2)GMA 3600400
N28502 (4)2.0GMA 36506406.6
N28001.866.5
N26501.7GMA 36004003.6DDR3-800
N26001.63.5

タブレットPC向け

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Medfield, Lexington

2012年1月発表 (Z2460)、スマートフォン向けで、Moorestownの後継製品[23]。メモリは LPDDR2-400 32bit デュアルチャネル (3.2 GB/s)。コードネームは「Medfield」。Z2420はMedfieldに属するが低価格市場向けを想定しておりコードネームは「Lexington」となる[24]。2.0 GHz 時は750 mW、0.1 GHz時は50 mW[25]

Medfield
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリモデム
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
型番クロック
(MHz)
定格ターボ
AtomZ26101 (2)1.31.60.5PowerVR
SGX540
400?LPDDR2-800XMM 6265
XMM 6260
Z24802.0
Z24601.6
Z24201.2N/A
Z20001 (1)1.0320
Clover Trail

2012年9月発表。タブレットPC向け (主にWindows 8タブレットで採用)、Oak Trailの後継製品。コードネームは「Clover Trail」。Medfieldに比べてWindowsドライバのサポートなどに調整を加えた製品。メモリは LPDDR2-800 32bit デュアルチャネル (6.4 GB/s)、最大2 GB。DirectX 9.3, OpenVG 1.1, OpenGL 2.1, OpenGL ES 2.0 対応[26]。命令セットは32ビット。Intel VT-x 非対応。

Clover Trail
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
型番クロック
(MHz)
定格ターボ
AtomZ27602 (4)1.51.81PowerVR
SGX545
533?LPDDR2-800
Clover Trail+

2013年2月発表。スマートフォン・タブレット向け、Medfieldの後継製品。コードネームは「Clover Trail+」。SoCのコードネームは「Cloverview+」。Clover TrailのGPUをスマートフォン向けに変更したものだが、Medfieldに比べて消費電力で劣るようなことはない[27]。最大出力解像度は 1920×1200。命令セットは32ビット。Intel VT-x 対応。

Clover Trail+
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリモデム
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
型番クロック (MHz)
定格ターボ定格ターボ
AtomZ25802 (4)0.932.01PowerVR
SGX544 MP2
400533?LPDDR2-1066XMM 6360
Z25601.6N/A
Z25201.2300

サーバー向け

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Centerton, Briarwood

2012年12月発表。CloverTrailをベースとする低消費電力などに適したサーバー向けSoCである[28]。Centertonがサーバー向け、Briarwoodがストレージ・通信機器向け。メモリは DDR3-1333 シングルチャネル (10.66 GB/s)。Intel 64,Intel VT-x,SSE 3 対応。

Centerton
ブランド型番CPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック
(GHz)
L2キャッシュ
(MB)
AtomS12602 (4)2.018.5DDR3-1333
S12401.66.1
S12208.1
Briarwood
ブランド型番CPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック
(GHz)
L2キャッシュ
(MB)
AtomS12892 (4)2.0114DDR3-1333
S12791.613.1
S126911.7

組み込み向け

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Berryville

Atom CE5300 (コードネーム:Berryville) はストレージデバイス向けの製品で、2013年3月に発表された。

Silvermont

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第3世代のAtom向けマイクロアーキテクチャで、Atom向けとしては最初の機能強化版である。22 nmプロセスルール。Intel VT-xAES-NI 対応など、サーバ向けの機能が強化されている製品もある。デスクトップ・ネットブック向けのチップは Atom ブランドではなくCeleronPentium のブランドで発売される。最初に発表された製品がサーバー向けで2013年9月発表。

Silvermontマイクロアーキテクチャは、Atomとしては初めてアウト・オブ・オーダー型の設計となった。命令デコード、リタイアは依然としてクロック当たり2命令であるが、整数×2、浮動小数点/SIMD×2、ロード/ストア×1の計5つの命令発行ポートを備え、クロック当たり最大5命令を順不同で発行可能である。これらの発行ポートは各々に独立したスケジューラ (リザベーション・ステーション) を備えており、IntelのマイクロプロセッサとしてはNetBurstマイクロアーキテクチャ以来の分散型のスケジューラを持つ構造となっている。従来のAtomマイクロアーキテクチャではロード+演算の型を持つCISC命令に対応するため、命令パイプラインの共通部分にL1Dキャッシュへのアクセス段を組み込み、キャッシュアクセスのレイテンシを隠蔽する構成を取っていたが、Silvermontではこれを廃し、独立したロード/ストアパイプをバックエンドに設けている。このため、パイプライン長は従来と比較して短くなり、整数演算命令における分岐ミス時のペナルティも13サイクルから10サイクルへと短くなっている。

5つのスケジューラのうち2つの整数スケジューラは完全なアウト・オブ・オーダーの実装になっており、オペランドが準備できた命令から発行可能である。一方で他の3つのスケジューラはプログラム順の発行しか許しておらず、スケジューラ内の最も旧い命令が発行されない限り他の命令の発行はできない。このため、浮動小数点演算/SIMD命令で順不同での発行が可能なのは、別のスケジューラに割り当てられた命令同士の組み合わせのみである。ロード/ストア命令に関してはスケジューラが1つしか存在しないため、同種の命令同士で順不同の発行は不可能であるが、可能な限り命令発行をブロックしないために2つの工夫が導入されている。1つはキャッシュミスに対するノンブロッキングな設計で、キャッシュミスが起きても最大8命令までは後続命令をブロックすること無く命令発行が可能である。もう1つはRehab Queueと呼ばれるサブ命令キューの設置で、TLBミスやアドレス計算に必要なオペランドが到着していない等の理由で命令が発行できない場合に、このRehab Queueにスケジューラから命令を追い出すことができる。これらの工夫により、ロード/ストアパイプはインオーダ型のスケジューラ1つでも命令の"詰まり"による性能低下が起こりにくい設計になっている。

Silvermontは2つのコアと1 MBのL2キャッシュで1つのモジュールを構成しており、モジュール間はIntra-Die Interconnect (IDI) と呼ばれるポイント・ツー・ポイント型のインターコネクトで結ばれる。従来は低速なFSBがコア間通信やDRAMアクセスのボトルネックとなっていたが、新アーキテクチャではこれを廃している。サーバ向けには最大8コア、タブレット/ネットブック向けには最大4コア、スマートフォン向けには最大2コアの構成が予定されている。いずれの場合も1コアで1スレッドを実行し、従来のようにハイパースレッディング・テクノロジーには対応しない。対応する命令セットはSSE4.1、SSE4.2、AES-NIなどが新たに加わっているが、2011年より同社のCore系のプロセッサに搭載されているAVXには対応しない。

Intelは前世代の32 nmのSaltwellマイクロアーキテクチャと比較して、シングルスレッドではIPCが50 %程度改善し、同じ消費電力で性能は2倍になると主張している。また、マルチスレッドではSilvermontの4コアで2コア4スレッドの前世代と比較してピーク性能が2.8倍、同じ消費電力の場合は性能が2.5倍になると主張している。

デスクトップPC向け

[編集]
Bay Trail-D

2013年9月発表。Cedar Trailの後継として登場。静音性 (ファンレス構造) や省エネ性を重視したタワー型デスクトップやA4型ノートにも搭載されるようになり、以前よりも用途が広がった。Atom の名を冠さず、CeleronPentium のブランドで発売される。

Intel VT-xAES-NI 対応など、サーバ向けの機能も強化されている。Bay Trail-Dはデスクトップ向けでPentium J / Celeron J、Bay Trail-Mはノート向けでPentium N / Celeron Nとして販売される。

Bay Trail-D
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
ブランドEU数クロック (MHz)
定格ターボ定格ターボ
PentiumJ29004 (4)2.412.662HD Graphics468889610DDR3L-1333
J2850N/A854
CeleronJ19002.02.42
J1850N/A792
J18002 (2)2.412.581
J1750N/A750

ノートPC向け

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Bay Trail-M

2013年9月発表。GPU はIntel HD Graphics。Intel NUCなどのミニPCでも使われている。

Bay Trail-M
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
ブランドEU数クロック (MHz)
定格ターボ定格ターボ
PentiumN35404 (4)2.162.662HD Graphics43138967.5DDR3L-1333
N35302.58
N35202.172.42854
N35102.0N/A750
CeleronN29401.832.25854
N29302.16
N29201.862.0844DDR3L-1066
N29101.6N/A756
N28402 (2)2.162.581311792DDR3L-1333
N28302.41313750
N28202.132.39756DDR3L-1066
N28151.862.13
N28102.0N/A
N28081.582.253117924.5DDR3L-1333
N28072.163137504.3
N28061.62.07564.5DDR3L-1066
N28051.46N/A6674.3

タブレットPC向け

[編集]
Bay Trail-T

2013年9月発表。タブレットPC向け (Windows 8.1 や Android 対応)、Clover Trail の後継製品。GPU はPowerVR から第7世代Intel HD Graphics (Ivy Bridge 世代) になり、DirectX 11, OpenGL 4.0,OpenCL 1.2 に対応。Intel 64,Intel VT-x,SSE 4.2 対応。H.263, H.264, VC1, Multiview Video Coding, Motion JPEG のハードウェアデコーダー、H.264 のハードウェアエンコーダー搭載。HDMI 1.4, DisplayPort 1.1, eDP, WiDi 出力対応。

Bay Trail-T
ブランド型番CPUGPUSDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
ブランドEU数クロック (MHz)
定格ターボ定格ターボ
AtomZ3770D4 (4)1.502.412HD Graphics43136882.2DDR3L-RS-1333
Z37701.462.393116672LPDDR3-1066
Z3740D1.331.833136882.2DDR3L-RS-1333
Z37401.863116672LPDDR3-1066
Z3680D2 (2)2.013136882.4DDR3L-RS-1333
Z36803116672LPDDR3-1066
Bay Trail Refresh
ブランド型番CPUGPUSDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
ブランドEU数クロック (MHz)
定格ターボ定格ターボ
AtomZ37954 (4)1.592.392HD Graphics43117782LPDDR3-1066
Z37851.492.413138332.2LPDDR3-1333
Z3775D311792DDR3L-RS-1333
Z37751.462.397782LPDDR3-1066
Z3745D1.331.837922.2DDR3L-RS-1333
Z37451.867782LPDDR3-1066
Z3736F2.163136462.2DDR3L-RS-1333
Z3735D1.83311
Merrifield, Moorefield

2014年2月発表。スマートフォン/タブレット向け、Clover Trail+の後継製品。Z34xxが「Merrifield」、Z35xxが「Moorefield」。

Merrifield
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリモデム
コア数
(スレッド数)
クロック
(GHz)
L2キャッシュ
(MB)
型番クロック (MHz)
定格ターボ
AtomZ34802 (2)2.131PowerVR
G6400
457533?LPDDR3-1066XMM 7160
Z34601.6400457
Moorefield
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリモデム
コア数
(スレッド数)
クロック
(GHz)
L2キャッシュ
(MB)
型番クロック (MHz)
定格ターボ
AtomZ35904 (4)2.52PowerVR
G6430
457640?LPDDR3-1600XMM 7260
XMM 7160
XMM 6360
Z35802.33533
Z35702.0640
Z35601.83533
Z35301.33N/A
SoFIA

2015年3月発表[29]。プロセスルールは28nmであり、インテル社外の半導体製造事業者が製造[30]x64 対応。このシリーズからモデル名がAtom x3/x5/x7の3種類に細分化され、そのうちAtom x3がこれに属する。

SoFIA
ブランド型番CPUGPUSDP
(W)
対応メモリモデム
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
型番クロック
(MHz)
定格ターボ
Atomx3-C34454 (4)1.21.42Mali-T720 MP24562LPDDR3-1066
LPDDR2-1066
4G LTE
x3-C3440
x3-C3405
x3-C3295RK1.1N/AMali-450 MP4600DDR3-1333
LPDDR3-1066
LPDDR2-1066
3G HSPA+
x3-C3265RK
x3-C3235RK1.2
x3-C3230RK1.1
x3-C3205RK1.2
x3-C3200RK1.1
x3-C31302 (2)1.01Mali-400 MP2480LPDDR2-800

サーバー向け

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Avoton

2013年9月発表。「Avoton」が一般サーバー向け、「Rangeley」がネットワーク機器組み込み向け。Rangeleyの方が製品の提供期間が長い(組込み機器向けオプションあり)。搭載メモリの最大容量は16 GB - 64 GB。Intel 64,Intel VT-x,SSE 4.2,AES-NI 対応。

Avoton
ブランド型番CPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
定格ターボ
AtomC27508 (8)2.42.6420DDR3-1600
C27301.72.412
C25504 (4)2.42.6214
C25301.72.49DDR3-1333
C23502 (2)2.016

組込み機器向け

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Rangeley

型番がC2x38の製品はIntel QAT (QuickAssist Technology) に非対応。

Rangeley
ブランド型番CPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
定格ターボ
AtomC27588 (8)2.4N/A420DDR3-1600
C2738
C27182.018DDR3-1333
C25584 (4)2.4215DDR3-1600
C2538
C25181.713DDR3-1333
C25161.410
C25081.259.5
C23582 (2)1.72.017
C2338
C23161.5N/A
C23081.256
Bay Trail-I
Bay Trail-I
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック
(GHz)
L2キャッシュ
(MB)
ブランドEU数クロック (MHz)
定格ターボ
AtomE38454 (4)1.912HD Graphics454279210DDR3L-1333
E38272 (2)1.7518
E38261.465336677DDR3L-1066
E38251.33N/A6
E3805N/A3
E38151 (1)1.460.5HD Graphics4400N/A5

Airmont

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第4世代のAtom向けマイクロアーキテクチャで、2015年3月2日発表。プロセスルールは14 nm。GPU は第8世代Intel HD Graphics (Broadwell 世代) 。

デスクトップ・ノートPC向け

[編集]
Braswell

2015年4月発表[31]。当初はデスクトップ・ノート共通としてNシリーズのみが発売されたが、後にデスクトップ専用のJシリーズが追加された。

Braswell
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
ブランドEU数クロック (MHz)
定格ターボ定格ターボ
PentiumJ37104 (4)1.62.642HD Graphics184007406.5DDR3L-1600
N37102.56167006
N37002.4
CeleronJ31602.2412320
N3160640
N31502.08
J30602 (2)2.48700
N3060600
N30502.16
N30101.042.244
N30002.08

タブレットPC向け

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Cherry Trail

2015年3月発表[32]。タブレットPC向け。Bay Trailの後継製品。コードネーム「Cherry Trail」。このシリーズではモデル名がAtom x3/x5/x7の3種類に細分化され、そのうちAtom x5とx7がこれに属する。

Cherry Trail
ブランド型番CPUGPUSDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
ブランドEU数クロック (MHz)
定格ターボ定格ターボ
Atomx7-Z87504 (4)1.62.562HD Graphics162006002LPDDR3-1600
x7-Z87002.4
x5-Z85501.4412
x5-Z85002.24
x5-Z83501.92500DDR3L-RS-1600
x5-Z8330
x5-Z83001.84

組込み機器向け

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Braswell
Braswell
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
ブランドEU数クロック
(MHz)
定格ターボ
Atomx5-E80004 (4)1.042.02HD Graphics123205DDR3L-1600

Goldmont

[編集]

第5世代のAtom向けマイクロアーキテクチャで、2016年9月発表。プロセスルールは14 nm。GPU は第9世代Intel HD Graphics (Skylake 世代) 。

デスクトップ・ノートPC向け

[編集]
Apollo Lake

Jが付いているのがデスクトップ用、Nが付いているのがノートPC用。

Apollo Lake
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
型番EU数クロック (MHz)
定格ターボ定格ターボ
PentiumJ42054 (4)1.52.62HD 5051825080010DDR3L-1866
LPDDR4-2400
LPDDR3-1866
N42001.12.52007506
CeleronJ34551.52.3HD 5001225010
N34501.12.22007006
J33552 (2)2.02.525010
N33501.12.42006506

サーバー向け

[編集]
Denverton
Denverton
ブランド型番CPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
定格ターボ
AtomC395816 (16)2.0N/A1631DDR4-2400
C39552.12.432
C39501.72.224
C385812 (12)2.0N/A1225
C38502.12.4
C38301.92.321.5DDR4-2133
C38082.0N/A25
C3758R8 (8)2.41626DDR4-2400
C37582.225DDR4-2133
C37502.421
C37081.7N/A17
C3558R4 (4)2.48DDR4-2400
C35582.216DDR4-2133
C35382.115
C35081.611.5DDR4-1866
C3436L1.310.75
C3338R2 (2)1.82.2410.5
C33381.58.5
C3336N/A11
C33081.62.19.5

組込み機器向け

[編集]
Apollo Lake
Apollo Lake
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
型番EU数クロック (MHz)
定格ターボ定格ターボ
Atomx7-E39504 (4)1.62.02HD 5051850065012DDR3L-1866
LPDDR4-2400
x5-E39401.8HD 500124006009.5DDR3L-1866
LPDDR4-2133
x5-E39302 (2)1.35506.5
Joule
Joule
型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
ブランドEU数クロック (MHz)
定格ターボ定格ターボ
Joule 570x
(Atom T5700)
4 (4)1.72.44HD Graphics18450650?LPDDR4
Joule 550x
(Atom T5500)
1.5N/A12300N/A

Goldmont Plus

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第6世代のAtom向けマイクロアーキテクチャで、2017年12月発表。プロセスルールは14 nm。GPU は第9.5世代Intel HD Graphics (Kaby Lake 世代) 。ちなみに、この世代は「Intel Core i」における第8世代(Kaby Lake Refresh、およびCoffee Lake)と同様に、Windows 11にも正式に対応している。

デスクトップ・ノートPC向け

[編集]
Gemini Lake

Jが付いているのがデスクトップ用、Nが付いているのがノートPC用。

Gemini Lake
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
型番EU数クロック (MHz)
定格ターボ定格ターボ
Pentium
Silver
J50054 (4)1.52.84UHD 6051825080010DDR4-2400
LPDDR4-2400
N50001.12.72007506
CeleronJ41051.52.5UHD 6001225010
N41001.12.42007006
J40052 (2)2.02.725010
N40001.12.62006506
Gemini Lake Refresh
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
型番EU数クロック (MHz)
定格ターボ定格ターボ
Pentium
Silver
J50404 (4)2.03.24UHD 6051825080010DDR4-2400
LPDDR4-2400
N50301.13.12007506
CeleronJ41252.02.7UHD 6001225010
N41201.12.62007006
J40252 (2)2.02.925010
N40201.12.82006506

Tremont

[編集]

第7世代のAtom向けマイクロアーキテクチャで、2019年10月発表。プロセスルールは10 nm。低消費電力が求められる組み込み分野やサーバーだけでなく5G基地局などネットワーク分野に向けた強化が図られた。またIntel Hybrid Technologyにおけるスモールコアとしても採用されている。

Tremont マイクロアーキテクチャは高いシングルスレッド性能を実現するために、Coreプロセッサ並の分岐予測、6命令同時デコード、実行ポートが10個になっており、同クロックのGoldmont Plusと比べて、平均で30%以上シングルスレッド性能が向上している。

デスクトップ・ノートPC向け

[編集]
Jasper Lake
Jasper Lake
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)キャッシュ (MB)ブランドEU数クロック (MHz)
定格ターボL2L3定格ターボ
Pentium
Silver
N60054 (4)2.03.31.54UHD
Graphics
3245090010DDR4-2933
LPDDR4X-2933
N60001.13508506
CeleronN51052.02.92445080010
N51001.12.83506
N50952.02.91645075015
N45052 (2)10
N45001.12.83506
Lakefield

2020年6月発表。CPU、GPU、PCH、メモリを3Dパッケージング技術「Foveros」によって1つのダイに統合[33]。CPUはヘテロジニアスマルチコアに基づいた、高性能コア(Ice Lakeに採用されているSunny Cove)と高効率コア(Tremont)の組み合わせで構成[注 2][34]。この高性能コア+高効率コアの構造は、のちにAlder Lakeに引き継がれることになった。

Lakefield
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
内蔵メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)キャッシュ
(MB)
ブランドEU数クロック
(MHz)
規格容量
(GB)
PコアEコア
PコアEコア定格ターボ定格ターボL2L3定格ターボ
Core i5L16G71 (1)4 (4)1.43.01.41.81.54UHD
Graphics
642005007LPDDR4X-42664~8
Core i3L13G40.82.80.81.348

サーバー向け

[編集]
Snow Ridge
Snow Ridge
ブランド型番CPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック
(GHz)
L2キャッシュ
(MB)
AtomP536224 (24)2.22783DDR4-2933
P575220 (20)22.574.5
P535278
P574216 (16)1867
P534271DDR4-2666
P573112 (12)13.554.5DDR4-2933
P533261DDR4-2400
P57218 (8)948DDR4-2933
P532255DDR4-2400
Parker Ridge
Parker Ridge
ブランド型番CPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック
(GHz)
L2キャッシュ
(MB)
AtomC5335C112 (12)2.413.550DDR4-2933
C51258 (8)2.89
C53252.441
C5320
C51154 (4)2.843
C53152.438DDR4-2400
C53101.632

組込み機器向け

[編集]
Elkhart Lake
Elkhart Lake
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)L2キャッシュ
(MB)
ブランドEU数クロック (MHz)
定格ターボ定格ターボ
PentiumJ64264 (4)2.03.01.5UHD
Graphics
3240085010DDR4-3200
LPDDR4X-3200
N64151.2163508006.5
CeleronJ64131.840010DDR4-3733
LPDDR4X-3200
J64122.02.6
N62112 (2)1.23.02507506.5DDR4-3200
LPDDR4X-3200
N62102.6
Atomx6427FE4 (4)1.9N/A32400N/A12DDR4-3200
LPDDR4X-4266
x6425RE
x6425E2.03.0500750DDR4-3733
LPDDR4X-3200
x6416RE1.7N/A16450N/A9DDR4-3200
LPDDR4X-3200
x6414RE1.5400
x6413E3.0500750
x6214RE2 (2)1.4N/A400N/A6
x6212RE1.2350
x6211E1.33.0750
x6200FE1.0N/A1N/A4.5DDR4-2400
LPDDR4X-2400

Gracemont

[編集]

2021年8月発表。Alder LakeRaptor Lakeの高効率コア(Eコア)として採用された[注 3]Skylakeと比較して同じ消費電力ならば40%性能が向上し、同じ性能ならば40%消費電力が削減できるという。

GracemontはAlder LakeRaptor Lakeの高効率コア(Eコア)として開発されたため、Alder Lake発表当初、Atom製品は終了し、Gracemontのみを使用したAtom製品は出ないとも予想されたが、その後、2023年に高性能コア(Pコア)を搭載せずGracemontのみを使用したAlder Lake-Nとして、Atom及びIntel ProcessorCore i3ブランドの製品が発表され、従来のAtom製品及びCeleron、Pentium Silverの後継となることがわかった。

GracemontではTremontから以下の改良が加えられている。

  • L1命令キャッシュが64KBに増加
  • 分岐ターゲットバッファ (BTB) が5,000エントリーに増加
  • オンデマンド命令長デコーダ
  • 命令発行数がクロックあたり5に増加
  • 命令リタイア数がクロックあたり8に増加
  • Reorder Buffer (ROB) が256エントリに増加
  • 実行ポート数が17ポートに増加
  • AVX、AVX2、FMA3、AVX-VNNI命令のサポート

ノートPC向け

[編集]
Alder Lake-N
Alder Lake-N
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)キャッシュ (MB)ブランドEU数クロック (MHz)
定格ターボL2L3定格ターボ
Core i3N3058 (8)1.83.846UHD
Graphics
321000125015DDR5-4800
DDR4-3200
LPDDR5-4800
N3000.86007
Intel
Processor
N2004 (4)1.03.724507506
N1000.83.424400
N972.03.6850120012
N951.73.41615
N502 (2)1.06007506
Twin Lake
Twin Lake
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)キャッシュ (MB)ブランドEU数クロック (MHz)
定格ターボL2L3定格ターボ
Core 3N3558 (8)1.93.946Intel
Graphics
321000135015DDR5-4800
DDR4-3200
LPDDR5-4800
N3501.06007
Intel
Processor
N2504 (4)1.33.8255012506
N1500.83.6244001000

組込み機器向け

[編集]
Alder Lake-N
Alder Lake-N
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)キャッシュ (MB)ブランドEU数クロック (MHz)
定格ターボL2L3定格ターボ
Atomx7425E4 (4)1.53.426UHD
Graphics
24800100012DDR5-4800
DDR4-3200
LPDDR5-4800
x7213E2 (2)1.73.21610
x7211E1.06006
Amston Lake
Amston Lake
ブランド型番CPUGPUTDP
(W)
対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック (GHz)キャッシュ (MB)ブランドEU数クロック (MHz)
定格ターボL2L3定格ターボ
Atomx7835RE8 (8)1.33.646UHD
Graphics
32800120012DDR5-4800
DDR4-3200
LPDDR5-4800
x7809C2.4N/A25
x7433RE4 (4)1.53.42UHD
Graphics
3260010009
x7405C2.2N/A12
x7213RE2 (2)2.0UHD
Graphics
1660010009
x7211RE1.03.24006
x7203C2.0N/A9

脚注

[編集]
[脚注の使い方]

注釈 

[編集]
  1. ^従来“Stellarton”と呼ばれていたコアがE665CT、E645CT、E665C、E645に用いられるという情報がある
  2. ^Sunny CoveとTremontは命令セットが異なるが、Tremontに合わせてSunny Coveの命令が一部無効化されている
  3. ^AVX-512命令に対応していないため、PコアのAVX-512命令が無効化されている

出典 

[編集]
  1. ^abインテルが「Atom」を正式発表、松下やクラリオンが小型マシン展示”. 2025年2月1日閲覧。
  2. ^Intel® Processor A100 and A110 on 90 nm Process with 512-KB L2 Cache Datasheet” (PDF). 2016年3月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月1日閲覧。
  3. ^Marvell To Purchase Intel’s Communications And Application Processor Business For $600 Million”. 2009年3月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月1日閲覧。
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関連項目

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90 nm
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130 nm
90 nm
65 nm
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Coreベースのコア
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参考
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22 nm
14 nm
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