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BLOOD+

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(2024年9月)
BLOOD+
ジャンルアクション
アニメ
原作Production I.GAniplex
監督藤咲淳一
シリーズ構成藤咲淳一
キャラクターデザイン箸井地図
石井明治(アニメーション)
メカニックデザイン寺岡賢司
音楽マーク・マンシーナ
アニメーション制作Production I.G
製作毎日放送、Aniplex
Production I.G
放送局毎日放送・TBS系列
放送期間2005年10月8日 -2006年9月23日
話数全50話
漫画
漫画:BLOOD+
作者桂明日香
出版社角川書店
掲載誌月刊少年エース
レーベルカドカワコミックス・エース
発表号2005年9月号[1] - 2007年4月号
巻数全5巻
漫画:BLOOD+ A(アダージョ)
作者スエカネクミコ
出版社角川書店
掲載誌ビーンズエース
レーベル角川コミックス・エース
発表号2005年第1号[1] - 終了
巻数全2巻
漫画:BLOOD+ 夜行城市
作者如月弘鷹
出版社角川書店
掲載誌CIEL
レーベル角川コミックス・エース
巻数全1巻
小説
小説:BLOOD+
著者池端亮
イラスト箸井地図
出版社角川書店
レーベル角川スニーカー文庫
巻数全4巻
小説:BLOOD+ ロシアン・ローズ
著者漲月かりの
イラスト高城リョウ
出版社角川書店
レーベル角川ビーンズ文庫
巻数全2巻
テンプレート -ノート
プロジェクトアニメ漫画ライトノベル
ポータルアニメ漫画文学

BLOOD+』(ブラッドプラス)は、Production I.G制作のアニメ作品。2005年10月8日(一部地域は10月15日)から2006年9月23日(一部地域は9月30日)まで毎日放送(MBSテレビ)・TBS系列で放送された。略称は「血+(BLOODの訳が「血」であることから)」「B+」「ブラプラ」。小説や漫画もあるが、内容は多少異なる。

作品概要

2000年に劇場公開およびゲーム化されたBLOODシリーズ第1作『BLOOD THE LAST VAMPIRE』の「少女が刀を使って翼手を斬る」というコンセプトはそのままに、キャラクターやストーリーを一新して製作された。『機動戦士ガンダムSEED』『鋼の錬金術師』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』などの人気アニメ作品を連発する毎日放送土曜6時枠、通称・土6の新作として話題を集める。作品上での謎が実際の歴史との関係が深く、奥深い作品となっている。

メディアミックスとして、小説版・複数のコミック版・ゲーム版が存在する。1993年開始の『ムカムカパラダイス』から続いたMBS土6枠最後の4クール(1年)作品である。

ストーリーは吸血生物・翼手との戦いや主人公・小夜の出生の謎を追いながら世界各国を巡る内容となっており、「沖縄」編(第1話 - 第7話、第14話、第15話)、「ベトナム」編(第8話 - 第13話)、「ロシア」編(第16話 - 第19話)、「フランス」編(第20話 - 第32話)、「イギリス」編(第33話 - 第40話)、「アメリカ」編(第41話 - 最終話)に分けられる。

さらに大きく分けると2部構成になっており、小夜とハジの沖縄での出会いから赤い盾崩壊までを描いた第1部、そしてその1年後の戦いを描いた第2部に分けられる。人間の血液を栄養源にする翼手、長い眠りに就く翼手の女王、日光を浴びられないシフなど、吸血鬼をモチーフにした部分が幾つか見受けられる。

小夜の住む沖縄の米軍基地問題やそれに伴う日米地位協定、アメリカの軍産複合体などの抱える問題についても、ストーリーで採り上げられている。

当初、スタッフの間では第1作から絵柄や世界観を変えることに対する不安もあったという[2]。しかし放送が開始されると、第1作の支持層が男性中心であったのに対して本作では女性層からの大きな反響があり、商業的には成功を収めることとなった[2]

あらすじ

沖縄県沖縄市コザに住む音無小夜は、運動好きで食いしん坊なごく普通の女子高校生。1年前以前の記憶を持たない他は、血の繋がらない家族である養父の宮城ジョージカイリク兄弟、そして親友の金城香里らに囲まれて幸せな日々を過ごしていた。

忘れ物を取りに入った夜の学校で、小夜は突如現われた得体の知れない化け物に襲われる。辛くもハジと名乗る美貌の青年に助けられた小夜。そんな小夜にハジは血まみれの腕を差し出し、ただ一言つぶやく。「小夜、戦って」と。ハジに口移しで彼の血を飲まされた小夜は、その瞬間別人に一変する。自らの血に彩られた異形の刀を手にし、たちまち翼手を切り伏せた小夜だったが、真っ赤な炎に照らし出され逃げまどう人々や、化け物を容赦なく切り捨てる自らの姿に恐怖する。こうして小夜の平穏な日常は、生き血を喰らう獣・翼手に遭遇した事で無惨な終わりを告げる。

小夜は翼手の殲滅を目的とする組織赤い盾の一員デヴィッドにより、自らの「血」が翼手を倒すことの出来る唯一絶対の武器である事実を告げられ、「赤い盾」に引き渡されることとなる。ジョージとの別離を前にした小夜は新たな翼手の襲撃を受けるが、戦いを拒否する小夜に代わり翼手に立ち向かったジョージが重傷を負う。米軍に協力して翼手研究に携わり、「マウス」と呼ぶ逃走した翼手を追跡していたヴァン・アルジャーノはジョージを拉致し、ヤンバルの研究施設に軟禁した上、治療の名目でD67という薬物を投与する。小夜はハジ、デヴィッドと共にジョージの救出に向かう。米軍が施設を空爆することが判明し、急ぎ知らせに駆け付けるカイ。D67の効力で次第に翼手化していくジョージは、人間の姿を留めたまま小夜の手にかかって死ぬことを望む。小夜とカイに見送られて、ジョージは息を引き取った。

D67を追う「赤い盾」は、その出所がベトナムの全寮制女子校リセであることを知る。また、ハジの正体がジョエルの日記に記された「小夜に従う者」=シュヴァリエと確認される。赤い盾の一員として翼手と戦うことを決意した小夜はハジと共にリセに潜入する。小夜はベトナムの地で忌まわしき過去の記憶、小夜を仇敵とつけ狙う「ファントム」ことカール、大手製薬会社のCEOで金髪の美しいカールの兄ソロモンと遭遇する。カールが密かに保管するコンテナの中身が、「赤い盾」が長年追い続けてきた「ディーヴァ」であると確信したデヴィッドは、コンテナ強奪を強行。しかし、カールとの死闘も空しくコンテナは運び去られた。相次ぐ戦いの中で、小夜は次第に自分が自分でなくなっていく不安に苛まれるが、気丈にも過去の記憶と対峙することを選ぶ。続くロシアで出会ったアンシェルは、「自分自身の過去が知りたければ、『動物園』に行け」と謎めいた言葉を残して姿を消す。今は廃墟と化した「動物園」に辿り着いた時、小夜は全ての記憶を取り戻すのだった。

自らの生い立ち。歴史の影に隠された人と翼手との永きにわたる戦い。そして自らが解き放った災厄の源、実の妹である翼手の女王ディーヴァ

ディーヴァを守るシュヴァリエ達。世界を巡る彼らとの死闘の中で、小夜はかけがえのない多くのものを失っていく。

登場人物

→「BLOOD+の登場人物」を参照
音無 小夜(おとなし さや)
声 -喜多村英梨[3]
本作の主人公。沖縄のコザで血の繋がらない家族と共に暮らしていたが、翼手との遭遇を機に過酷な運命に身を投じていく。
ハジ
声 -小西克幸[3]
チェロを携えた寡黙な美青年。短剣とチェロケースを駆使して小夜の戦闘をサポートする。異形の右手を持つ。
宮城 カイ(みやぐすく カイ)
声 -吉野裕行[3]
小夜の義兄。短慮で粗暴な少年だったが、小夜と翼手との戦いに巻き込まれていき、様々な経験を経て成長していく。
宮城 リク(みやぐすく リク)
声 -矢島晶子[3]
小夜の義弟。聡明で温和かつ大人しい少年。姉の小夜や兄のカイと共に翼手を巡る争いに巻き込まれていくが…。
宮城 ジョージ(みやぐすく ジョージ)
声 -大塚芳忠
小夜、カイ、リクの養父。コザで酒場「OMORO」を経営し子供たちを養っている。元米兵。
デヴィッド
声 -小杉十郎太[3]
小夜の戦いを支援する「赤い盾」のエージェント。ハードボイルドを地で行く硬骨漢。
ルイス
声 -長嶝高士
「赤い盾」のエージェント。デヴィッドの相棒を務める肥満体の黒人。
ジュリア・シルヴァスタイン
声 -甲斐田裕子
「赤い盾」の医療スタッフ。構成員の中でも若手だがやり手の翼手研究者。
ディーヴァ
声 - 矢島晶子
小夜の双子の妹。現在世界に跋扈する翼手たちの盟主であり、小夜とは違い無垢にして残忍な気性の少女。

用語

翼手(よくしゅ)
人間の体内にはない第5の塩基(ジュリアはD塩基と名づけた)を持ち、擬態能力と驚異的な身体能力を持つに至った生物。食糧とするのは主に人間の血液である。元々D塩基を持つ新種生物の総称だが、劇中ではD67を投与された人工翼手を指している場合が多い。名前の由来はコウモリ目の旧名翼手目
原作である「BLOOD THE LAST VAMPIRE」の設定によると、生物学上の分類は霊長類となっており、そこでは長命や飛行といった身体能力の科学的分析もなされている。
弱点は小夜の血(小夜自身とそのシュヴァリエであるハジとリクの場合はディーヴァの血)で、小夜の血を投与されると結晶化して死に至る。それ故に小夜は自分の血を愛用の刀に伝わせて斬りつけていた。一方、コープスコーズやシフ、『ONE NIGHT KISS』の青山なども翼手を殺していたことから、脳や脊髄に修復不能なダメージを受けても死に至ると思われる。しかしEpisode-13ジャングル・パラダイスにおいて、D67の被験体となった赤い服の子供から変化した翼手は、ハジに頭部を切断されても復元していた状況と矛盾する。
小夜の血を弾丸に入れて使用することは、ジョエルの日記によれば不可能だという。理由として、始祖翼手(後述)の血液は空気に触れると序々にその効果を失っていくから、と小説では語られていた。
翼手の女王(よくしゅのじょおう、始祖翼手(しそよくしゅ))
子を産める女性の上位翼手で、双子で誕生する。小夜やディーヴァがこれに当たる。
誕生してから10代後半までは歳相当の容姿で育つが、以降は歳を取らなくなる。自分のシュヴァリエを持つと2 - 3年の活動期の後、30年間は繭の中で休眠するという周期を繰り返すようになる。翼手の女王は、対となる血統を持つ姉妹のシュヴァリエと交配することで子を宿す(後述)。産まれてくる子もまた双子の女児である。そして、子を産むと同時に女王の血は変質し、姉妹の産んだ翼手を結晶化させることはできなくなる。小夜とディーヴァは人間の姿で生まれてきたが、彼女たちの母であるSAYAは怪物の死骸であったことから、2人も怪物の姿になれる可能性がある。
アンシェルは「翼手の女王は自らと対になる女王のシュヴァリエとの間でのみ子を成せる」と唱えたが、監督はこのことを肯定しておらず、翼手の繁殖能力が非常に低いとだけ明言している(参考:「電撃PlayStation[いつ?])。
シュヴァリエ
フランス語で騎士という意味。
翼手の女王の血を体内に取り込むこと(血分け)によって翼手と化し、翼手の女王と交配することで子孫を残す。
人工翼手とは異なり高度な知能を持ち、翼手と人間の姿を自由に行き来することが可能。純粋な戦闘能力だけを見れば女王をも凌駕する。またシュヴァリエは全て男性である。
半不老不死の肉体を手にし、擬態能力や驚異的な身体能力も身に付く他、睡眠も必要としなくなる。翼手となった後は血液を渇望するようになり、血液以外のものを口にしても喉の渇きや空腹を癒すことはできなくなる。
弱点は、自分の主である女王と対を成す、もう1人の翼手の女王の血。また、再生不能な状態まで破壊されれば死に至る。
シフ
アイスランドのキルベドの実験施設で、ディーヴァの持つD塩基を使って人工的に造られたシュヴァリエである少年少女たち。またはそのグループ名。通常のシュヴァリエとは違い、女性もいる。
「失敗作」である彼らは日光に弱く、そのため常に黒いローブを被って修道僧のような出で立ちをしている。またその命には限りが有り、「ソーン」という赤いヒビが全身に広がると死に至る。体格に見合わない大きな武器を使いこなし、翼手化して爪を武器として使うこともある。通常のシュヴァリエと違って、主である女王(ディーヴァ)に支配されることは無い。
「限りある者」である自分たちの運命を変えるため、モーゼスの呼びかけに応じた一団がキルベドを脱走し、「小夜の血を手に入れれば生き延びられる」という情報を基に小夜を付け狙うが、シフたちはディーヴァのシュヴァリエに殺されたりソーンが発生したりして次々と倒れていく。そしてカイの仲介で小夜の血を口にしたイレーヌは逆に即死してしまい、情報が間違いだったことが判明する。やがてディーヴァ陣営に対する戦いにおいて小夜たちと共闘するが、ソーンの発生したカルマンを救おうとしたモーゼスはジェイムズに騙されてカイを殺そうとし、それを止めに入ったカルマンと共に日光を浴びて死亡する。戦いが終わってから生き延びたのは、赤い盾の医療援助を受けることになったルルゥのみである。
コープスコーズ (Corpse Corps)
対翼手用人型兵器。ブロードソードを主武装とし、三位一体による連携を主な戦術としている。
キルベドの実験施設での研究成果と、ジュリアによって齎された翼手研究の成果によって作られた。生後48日ほどで実戦投入できるらしい。「死体兵団」という意味を持つ名前の正式名は、「戦術特殊強化兵団」。外見は人型だが、中身は(翼手関係の)最新の遺伝子工学で作り上げられた生物学的ロボットである。翼手のみを攻撃し、普通の人間は襲わないように改良されている。ソーンをコントロールされており、7日間の生命しか持たないように調整されている(逆に言えば、シフの延命も可能になったことになる)。
シフの中で最も優秀なモーゼスの遺伝子が利用されているため、容姿はみなモーゼスと瓜二つである。
漫画版
シュヴァリエのシャール(ディーヴァ側のシュヴァリエの列に属している間は「カール」という名)をベースとしたものになっており、容姿もシャールと瓜二つである(つまり、シフはコミック版に登場しない)。なお、翼手の再生能力を一時的に低下させる細胞を組み込んだ両手の鉤爪で翼手を攻撃する。この鉤爪は始祖翼手でも自分の眷属を殺せないという法則(小夜ならディーヴァの血で、ディーヴァなら小夜の血で殺せる)を無視するほどの凶器である。通称「翼手殺し」。
赤い盾(あかいたて)
ディーヴァの出奔以後、初代ジョエルの子孫が翼手の災厄を世界中にもたらしてしまったことを悔いて創設した組織。ディーヴァに対抗する唯一の組織だが、構成員は100人にも満たない。
ディーヴァの打倒と翼手の殲滅を目的とする。ゴルドシュミット家の当主によって、代々「ジョエル」の名と組織の長官の地位を受け継いできた。「赤い盾」に属する者は、結晶化した翼手の血の一部を身につけ、「赤い盾」のメンバー同士の身分証明としても使われている(現代のデヴィッドは十字架に結晶を填めている。小夜はアンシェルに折られた刀の代わりに用意された新しい刀の鍔元に亡き養父・ジョージの結晶を、カイはペンダントとして亡き弟・リクの結晶をそれぞれ持っている)。
名前の由来は、「BLOOD THE LAST VANPIRE」においては「翼手を極秘に研究していた一族」という設定で、本作でのシュヴァリエならびにシフの名前の由来にもなっている「ロスチャイルド家」のドイツ語表記、「Rothschildt(ロートシルト)」が、「赤い盾」という意味であることによる。
ジョエルの日記(ジョエルのにっき)
初代ジョエルによる小夜・ディーヴァの観察日記、及びそれを基に作成したデータベースのこと。ディーヴァの逃亡以後、「赤い盾」の長官によって小夜とディーヴァの戦いの記録が付け加えられている。「赤い盾」はこの日記の叙述に基づいて作戦を立案する。また秘密保持のため、この日記を目にした者は「赤い盾」から元の世界に復帰することは事実上不可能になる。
ボルドーの惨劇」の日は唯一何も記載されていない。
ボルドーの惨劇(ボルドーのさんげき)
1883年の初代ジョエル・ゴルトシュミットの誕生日パーティで起きた事件。小夜が初代ジョエルを驚かせようと塔に幽閉された少女・ディーヴァを解放したために、初代ジョエルやパーティの来客はすべて彼女に殺され、「動物園」も全焼してしまう。そしてディーヴァは、彼女の世話をしていたジョエルの助手で自分のシュヴァリエになったアンシェルと共に逃走する。後の翼手の厄災の元凶とされる日。
D(デルタ)67
ディーヴァの血液を元に造られた、人間を翼手にする薬品。これにより翼手化した者は人間の頃の知性・記憶・容姿を失い怪物と化す。戦闘能力はシュヴァリエは勿論のこと、シフやコープスコーズにも劣る(それでも常人が勝てる相手ではない)。初期の人工翼手はD67の投与から翼手化までに時間を要していたが、シベリア鉄道に乗っていた青年たちに投与されたD67は数時間で翼手化に至らせた。
デルタ計画(プロジェクト)
アメリカ合衆国政府とゴールドスミス・ホールディングスが共謀したプロジェクト。アメリカに服さない国に人為的に翼手を発生させ、アメリカへの隷属と引き替えにコープスコーズの派遣を受けるか、翼手に滅ぼされるかの二者択一を強要することで、アメリカが事実上全世界を支配するのが目的。それだけでなくコープスコーズ派遣による莫大な利益と、真相を知らぬ世界の信頼をも獲得するものである。
しかし、その裏側にあるアンシェルの策略には、全世界生中継させたディーヴァの歌声をきっかけに全世界に翼手を誕生させ、世界を翼手で満たす(最終的には総人口の30人に1人、およそ2億人が翼手と化す)という目的が隠されていた。
サンクフレシュ製薬(サンクフレシュ・ファルマシー)
正式名称・サンクフレシュ・ファルマシー。筆頭株主はゴールドスミス・ホールディングス。
ヴァンが一時出向していた製薬会社(ヴァンの所属はゴールドスミス・ホールディングス)。本社はフランスにある。ベトナム支社にはカールが工場長として就任していた。
元はフランスの片田舎にあった製薬会社だったが、ソロモンがCEOに就任するや僅か5年で世界的な企業に成長した。また、D67を秘密裏に開発しており、米軍などに供給している他、D67を混入した食品を世界中にばら撒いている。
ソロモンがディーヴァに決別を宣言した後解体され(その際、彼はCEOを解任された)、ヴァンをCEOとするサンクフレシュ・アメリカを中心とする企業グループに再編された。
なお、「サンクフレシュ」はフランス語で「5本の矢」という意味で、5本矢を組み合わせたマークは、ロスチャイルド家の家紋でもある。
ゴールドスミス・ホールディングス
二度の世界大戦で財を成し、資本に物を言わせて世界中の名立たる企業の株主になっている企業。サンクフレシュの筆頭株主であり、サンクフレシュ・ファルマシーはゴールドスミス傘下である。
総帥はアンシェル・ゴールドスミス。
動物園(どうぶつえん)
1832年に完成したボルドーにある施設。またジョエル・ゴルトシュミットの屋敷のこと。
ラマルクの「動物哲学」に影響されて生物の進化に興味を持った初代ジョエルが、世界中の動植物や化石の類を個人の研究のために収集していた。その収集品の中にアイスランドに伝わる奇妙なミイラがあった。「SAYA」と呼ばれたこのミイラを解剖して取り出したから生まれたのが小夜とディーヴァであり、小夜はジョエルに愛情深く育てられたが、ディーヴァは薄暗い塔に幽閉され、最低限の食事のみを与えられるだけだった。内部の広さは100エーカー(120,000坪、サッカーグラウンド100個分)ほどである。小夜とディーヴァの最後の決戦の場となった劇場の背景は、この「動物園」がモデルになっている。
E(イプシロン)88V
『BLOOD+ 双翼のバトル輪舞曲』に登場する。D67に代わる薬品としてアレクセイが開発させた。単体では機能せず翼手の声帯を持つ少女の歌声を聞かせることが必要。E88Vによる翼手は小夜に倒されても結晶化せず、まるで桜の花びらのように散ってしまう。
D(デルタ)06
『BLOOD#』に登場する。D67の新型で、シャープという名前で流通している。頭のよくなるサプリメントとして響の学校の進学コースで流行っている。
ポルマン文書
ディーヴァのシュヴァリエ、マルティンがナチス・ドイツが行っていた研究をひそかにまとめたもの。

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ

青空のナミダ[4](1 - 13話)
作詞 - 高橋瞳、渡辺なつみ / 作曲 -田中秀典 / 編曲 - 安原兵衛 / 歌 -高橋瞳
SEASON'S CALL[5](14 - 25話)
作詞・歌 -HYDE / 作曲 -KAZ / 編曲 - KAZ、HYDE
Colors of the Heart[6](26 - 38話)
作詞 - TAKUYA∞、Alice ice / 作曲 - TAKUYA∞ / 編曲 - UVERworld、平出悟 / 歌 -UVERworld
雷音[7](39 - 50話)
作詞・作曲・編曲・歌 -ジン

エンディングテーマ

語り継ぐこと[8](1 - 13、50話)
作詞 - HUSSY_R / 作曲 - 田鹿祐一 / 編曲 -常田真太郎スキマスイッチ) / 歌 -元ちとせ
CRY NO MORE[9](14 - 25話)
作詞 -康珍化 / 作曲 - Lensei / 編曲 -河野伸 / 歌 -中島美嘉
This Love[10](26 - 38話)
作詞・作曲・歌 -アンジェラ・アキ / 編曲 -松岡モトキ & アンジェラ・アキ
Brand New Map[11](39 - 49話)
作詞 -立田野純 / 作曲 -和田昌哉 / 編曲 -Jin Nakamura、和田昌哉 / 歌 -K

各話リスト

話数放送日サブタイトル脚本絵コンテ演出作画監督
沖縄編
Episode-12005年
10月8日
ファーストキス藤咲淳一松本淳石井明治
Episode-210月15日魔法の言葉大松裕神楽坂時市高橋順植田実
Episode-310月22日はじまりの場所櫻井圭記工藤進太田知章宮前真一
Episode-410月29日アブない少年菅正太郎弥佐吉誉田晶子大久保徹
Episode-511月5日暗い森のむこうへ後藤みどり佐山聖子佐野隆史中澤勇一
中本尚子
Episode-611月12日おとうさんの手森田繁勇徹夫浦田保則福島豊明
Episode-711月19日私がやらなきゃ藤咲淳一竹内一義粟井重紀宮前真一
ベトナム編
Episode-811月26日ファントム・オブ・ザ・スクール吉田玲子弥佐吉誉田晶子大久保徹
Episode-912月3日それぞれの虹菅正太郎佐山聖子塩谷直義
Episode-1012月10日あなたに会いたい森田繁佐野隆史小林利充
Episode-1112月17日ダンスのあとで櫻井圭記中津環ヤマトナオミチ植田実
Episode-1212月24日白い霧にさそわれて菅正太郎工藤進羽生尚靖渡辺純子
Episode-132006年
1月7日
ジャングル・パラダイス紅優浦田保則福島豊明
沖縄編
Episode-141月14日さいごの日曜日吉田玲子神楽坂時市おざわかずひろ越智信次
Episode-151月21日おいかけたいの!森田繁小林哲也中澤勇一
中本尚子
ロシア編
Episode-161月28日シベリアン・エクスプレス砂山蔵澄雲井一夢ヤマトナオミチ植田実
Episode-172月4日約束おぼえてる?藤咲淳一ヤマトナオミチ安藤健山沢実
Episode-182月11日エカテリンブルグの月菅正太郎弥佐吉誉田晶子大久保徹
Episode-192月18日折れたココロ森田繁松尾慎羽生尚靖宮前真一
フランス編
Episode-202月25日シュヴァリエ櫻井圭記島崎奈々子飯田宏義
Episode-213月4日すっぱいブドウ砂山蔵澄佐山聖子小谷杏子
Episode-223月11日動物園吉田玲子佐野隆史川崎満小林利充
Episode-233月18日ふたりのシュヴァリエ菅正太郎あおきえい福島豊明
Episode-243月25日軽やかなる歌声森田繁金子伸吾
ヤマトナオミチ
うえだしげる山本善哉
渡辺るりこ
Episode-254月1日赤い盾吉田玲子羽生尚靖所俊克宮前真一
Episode-264月8日サヤに従うもの砂山蔵澄高橋順小村方宏治
Episode-274月15日パリ・ジュテーム菅正太郎雲井一夢ヤマトナオミチ大久保徹
Episode-284月22日限りあるもの森田繁松林唯人高村和宏
Episode-294月29日呪われた血横手美智子玉川達文、松本淳
誉田晶子
誉田晶子小谷杏子
Episode-305月6日ジョエルの日記砂山蔵澄古川順康松原豊
Episode-315月13日壊れゆく盾吉田玲子ヤマトナオミチ黒田幸生野本正幸
Episode-325月20日ボーイ・ミーツ・ガール菅正太郎工藤進福島豊明、石井明治
飯田宏義
イギリス編
Episode-335月27日信じるチカラ森田繁佐野隆史浜崎賢一小林利充
中本尚子
Episode-346月3日俺たちのいる世界横手美智子神楽坂時市ながはまのりひこ山本善哉
Episode-356月10日希望のない明日吉田玲子羽生尚靖宮前真一
Episode-366月17日すれちがう想い砂山蔵澄島崎奈々子、誉田晶子
大久保徹
誉田晶子大久保徹
Episode-376月24日狂おしいまでに菅正太郎鎌倉由実小村方宏治
Episode-387月1日決戦の島森田繁菊地聡延宮田亮日向正樹
Episode-397月8日魔法の言葉をもう一度横手美智子松林唯人小谷杏子
Episode-407月15日シュヴァリエの見る夢菅正太郎山内重保黄瀬和哉
アメリカ編
Episode-417月22日私の居場所砂山蔵澄雲井一夢岡村正弘小林利充
中本尚子
Episode-427月29日響く、歌声森田繁宮地昌幸誉田晶子大久保徹
永島明子
Episode-438月5日こころ乱れて吉田玲子松園公いとがしんたろー小村方宏治
小谷杏子
Episode-448月12日光の中に菅正太郎羽生尚靖宮前真一
Episode-458月19日手のひらを太陽に砂山蔵澄松林唯人藤咲淳一飯田宏義、芝美奈子
小林利充
Episode-468月26日あした天気になあれ森田繁神楽坂時市立仙裕俊阿部恵美子
松井誠
Episode-479月2日全ての血を超えて吉田玲子隆一郎高島大輔大久保徹、山本善哉
飯田宏義
Episode-489月9日摩天楼オペラ菅正太郎雲井一夢いとがしんたろー小谷杏子
宮前真一
Episode-499月16日二人の女王砂山蔵澄山内重保石井明治、福島豊明
飯田宏義
Episode-509月23日ナンクルナイサ藤咲淳一松本淳石井明治
小村方宏治

映像ソフト化

DVD
2005年12月21日から2006年12月20日まで発売された。全13巻で1巻のみ2話、以降は4話ずつ収録。
BD
2020年2月26日に7枚組Blu-ray BOXとして発売予定[12]

メディアミックス

漫画

『BLOOD+』
漫画 -桂明日香月刊少年エース連載。テレビアニメ版をベースとしたコミカライズ。
『BLOOD+ A(アダージョ)』
漫画 -スエカネクミコビーンズエース連載。
『BLOOD+ 夜行城市』
漫画 -如月弘鷹。CIEL連載。ベトナム戦争後からアニメ版の間の話。小夜は回想時のみの登場。

小説

『BLOOD+』全4巻
著 - 池端亮、イラスト -箸井地図角川スニーカー文庫刊。2005年12月から2007年4月にかけて発表されたテレビアニメ版をベースとしたノベライズ
『BLOOD+ ロシアン・ローズ』全2巻
著 - 漲月かりの、イラスト -高城リョウ角川ビーンズ文庫刊。
『BLOOD#』全1巻
著 -藤咲淳一、イラスト -箸井地図、原作 - Production I.G・Aniplex。マッグガーデン刊。2017年2月28日発売。監督だった藤咲氏が執筆したBLOOD+の後日談。高校生となったディーヴァが生んだ双子の姉妹が主人公となっている。

朗読劇

『BLOOD+ 〜彼女が眠る間に〜』
原案 - 藤咲淳一、脚本・演出 -藤沢文翁。2017年2月18日公演。

ゲーム

コンシューマーゲーム
BLOOD+ 双翼のバトル輪舞曲(ロンド)
PlayStation 2用ソフト。2006年7月27日発売。ベトナム編とロシア編の間のストーリー。
BLOOD+ ONE NIGHT KISS
PlayStation 2用ソフト。2006年8月31日発売。沖縄編とベトナム編の間のストーリー。
『BLOOD+ ファイナルピース〜最後のかけら〜』
PlayStation Portable用ソフト。2006年9月7日発売。
ヒーローズファンタジア
PlayStation Portable用ソフト。2012年1月19日発売。
モバイルゲーム
『BLOOD+ 深紅の協奏曲』
フィーチャーフォンウェブアプリGREEにてサービス提供。2011年9月21日配信開始。アイテム課金制。

パチンコ・パチスロ

タイヨーエレックより2009年10月にパチンコ機「CR BLOOD+」が、2010年2月にパチスロ機「パチスロBLOOD+」がリリースされた。

エピソード

監督の藤咲淳一は小夜と人との関わりを描くことを目指したといい、ドジで大食い、闘いについて悩む弱さを見せるというように小夜のキャラクターを人間らしくしたという[13]

脚注

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  1. ^ab“TVアニメ「BLOOD+」の制作発表会を東大で開催-UMD/DVD化も予定。押井守や栗山千明らが出席”. AV Watch. (2005年5月11日). https://av.watch.impress.co.jp/docs/20050511/blood.htm 2016年1月14日閲覧。 
  2. ^abオトナアニメ』 vol.21、洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2011年8月8日、103頁。ISBN 978-4-86248-772-8 
  3. ^abcdefghijkl『月刊ニュータイプ 2006年8月号』 角川書店、2006年8月1日、191頁、ASIN B000GGRUZQ
  4. ^青空のナミダ”. ORICON STYLE. 2016年1月14日閲覧。
  5. ^SEASON’S CALL”. ORICON STYLE. 2016年1月14日閲覧。
  6. ^Colors of the Heart”. ORICON STYLE. 2016年1月14日閲覧。
  7. ^雷音”. ORICON STYLE. 2016年1月14日閲覧。
  8. ^語り継ぐこと”. ORICON STYLE. 2016年1月14日閲覧。
  9. ^CRY NO MORE”. ORICON STYLE. 2016年1月14日閲覧。
  10. ^This Love”. ORICON STYLE. 2016年1月14日閲覧。
  11. ^Brand New Map”. ORICON STYLE. 2016年1月14日閲覧。
  12. ^“「BLOOD+」「BLOOD-C」特典多数のBD-BOX発売、ドラマCDやCLAMPの設定資料集”. コミックナタリー (ナターシャ). (2019年11月18日). https://natalie.mu/comic/news/355964 2019年11月18日閲覧。 
  13. ^「2005年新作アニメリーグ キックオフ直前情報」『アニメディア』第25巻第7号、学習研究社、2005年7月1日、34頁、2012年9月18日閲覧 

関連項目

外部リンク

毎日放送(MBSテレビ)製作・TBS系列土6
前番組番組名次番組
機動戦士ガンダムSEED DESTINY
(2004年10月 - 2005年9月)
BLOOD+
(2005年10月 - 2006年9月)
天保異聞 妖奇士
(2006年10月 - 2007年3月)
登場人物
楽曲
OP
ED
サウンドトラック
ゲーム
関連項目
BLOODシリーズ
メディア展開
BLOOD THE LAST VAMPIRE
BLOOD+
BLOOD-C
音楽
BLOOD THE LAST VAMPIRE
BLOOD-C
関連項目
カテゴリカテゴリ
土曜夕方6時枠
第1期
第2期
第3期
日曜夕方5時枠
第1期
第2期
(日5)
関連項目
放送枠関連
その他
関連人物
2:前シリーズは深夜アニメとして放送。3:特撮番組。
4:次シリーズは深夜アニメとして放送。
5:前シリーズは同一系列の別局制作か、他系列又は独立局を中心に放送。
6:次シリーズは他系列又は独立局を中心に放送。7:スピンオフ作は深夜アニメとして放送。
8:次シリーズは朝アニメとして放送。9:後に新作劇場版アニメが公開。
10:深夜アニメの再放送副音声オーディオコメンタリーを実施。
11:第10話 - 第12話は制作遅延により深夜帯にて一挙放送。
 
テレビアニメ
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
 
劇場アニメ
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
 
OVA
1990年代
2000年代
2010年代
  • 共:共同制作
  • 1:IGzwei名義
  • 2:IGタツノコ名義
  • 3:劇中アニメ制作
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