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長谷部浩平

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
曖昧さ回避プロ野球選手の「長谷部康平」とは別人です。
 長谷部浩平 五段
名前長谷部浩平
生年月日 (1994-04-15)1994年4月15日(31歳)
プロ入り年月日2018年4月1日(23歳)
棋士番号313
出身地栃木県小山市
所属日本将棋連盟(関東)
師匠大平武洋六段
段位五段
棋士DB長谷部浩平
2022年10月14日現在
テンプレートを表示

長谷部 浩平(はせべ こうへい、1994年4月15日[1] - )は、将棋棋士大平武洋門下[1]。棋士番号は313[1]栃木県小山市出身[1]宇都宮大学教育学部を2018年に卒業[2][3]

栃木県出身の棋士は、永沢勝雄八段(1937年四段・1974年引退)に次いで2人目(戦後初)[2]。長谷部が四段昇段を決めた2018年3月4日、地元紙の下野新聞は、81年ぶりとなる栃木県出身棋士の誕生を報じる電子号外を発行した[4][5][6]

棋歴

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  • 5歳のときに父に将棋を教わったことが、将棋を始めたきっかけとなった[1]関東研修会を経て[7]、2007年に関東奨励会に入会[1]
  • 升田幸三の将棋に憧れ、升田の孫弟子に当たる大平の門下となったが[8]、師匠の大平は長谷部の四段昇段で報道されるまで、理由を知らなかったという[9]
  • 第62回(2017年度後期)三段リーグにて、最終局を前に12勝4敗で暫定1位となる。そして最終局でも2連勝を決めた結果、14勝4敗で1位をキープし、見事プロ入り。昇段争いのライバル達も、2位~4位(順番に池永天志服部慎一郎黒田尭之)まで全員2連勝していたため、もし1勝1敗だと3位(次点)、2連敗だと6位に終わっていた程の激戦だった。
  • 三段2年目(2017年度)では第7期加古川青流戦に参加。1回戦から本田奎(当時三段)、増田康宏三枚堂達也稲葉聡などの強敵に4連勝し、ベスト4まで進出する活躍を見せた。

プロ入り後

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順位戦には第77期(2018年度)から参加中。

NHK杯では第69回(2018年度)、第70回(2019年度)と2年度連続で予選突破したが、何れも本戦1回戦で敗退。

第60期王位戦は、初参加で予選を勝ち抜き挑戦者決定リーグに進出。リーグ戦紅組では1勝4敗に終わった。また、第62期王位戦でも予選を勝ち抜き、2度目の挑戦者決定リーグへ進出。リーグ戦白組では0勝5敗に終わった。

2021年度は第34期竜王戦ランキング戦で、準決勝において、アマチュアとして史上初めて準決勝に進出した小山怜央との対戦に勝利し、5組への昇級を決めた[10]。決勝では折田翔吾に敗退し、本戦進出は逃した。C級2組4期目の第80期順位戦は、成績不振で2勝8敗に終わり、降級点が付く結果となった。

2022年度は、第81期順位戦C級2組5回戦で梶浦宏孝に勝利し、勝数規定での五段昇段を決めた[11]

しかし翌2023年度の第82期順位戦では再び不振に陥り、最終局で辛うじて2つ目の降級点を回避した。これは「自身が勝ち、かつライバル9人のうち8人以上が敗れない限り降級点」という絶望的な状況から、実際に長谷部が勝利して8人が敗れるという奇跡的な大逆転であった。

棋風

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人物・発言

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  • 「栃木県出身の棋士は自分だけなので、栃木の支部の方々や師匠(大平)、応援してくださった将棋ファンに感謝と恩返しをしたい。」旨の抱負を四段昇段の折にコメントした[5]
  • 小山市立小山城東小学校、小山第三中学校卒業。現在は各界著名人とともに『小山評定ふるさと大使』を務めている[12][13]

昇段履歴

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昇段規定は、将棋の段級 を参照。

  • 2007年03月00日関東奨励会入会[1][14]
  • 2015年10月03日 : 三段(第59回奨励会三段リーグ〈2016年度前期〉からリーグ参加)[15][16]
  • 2018年04月01日 : 四段(第62回奨励会三段リーグ成績1位) = プロ入り[1]
  • 2022年10月13日 : 五段(勝数規定/公式戦100勝、通算100勝84敗)[11][注 1]

主な成績

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在籍クラス

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→竜王戦と順位戦のクラスについては「将棋棋士の在籍クラス」を参照
順位戦・竜王戦の在籍クラスの年別一覧
開始
年度
(出典)順位戦
出典[18]
(出典)竜王戦
出典[19]
名人A級B級C級0竜王1組2組3組4組5組6組決勝
T
1組2組1組2組
201877C2486-4326組--4-1/昇0-1
201978C2225-5336組--3-1/昇0-1
202079C2246-4346組--5-1 (2位)
202180C222x2-8355組--0-1/昇1-1
202281C248*7-3365組--1-1/昇1-1
202382C215*3-7375組--2-1/昇0-1
202483C242*-385組---
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。
順位戦の右数字はクラス内順位 (x当期降級点 / *累積降級点 /+降級点消去 )
順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。
竜王戦の 太字はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。

年度別成績

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公式棋戦成績(奨励会当時)
年度対局数勝数負数勝率(出典)
2017年度7520.7142[20][21][22][23]
通算752
2018年4月1日 四段昇段
公式棋戦成績(四段昇段後)
年度対局数勝数負数勝率(出典)通算成績
20183923160.5897[24]対局数勝数負数勝率(出典)
20194223190.5476[25]814635
20204222200.5238[26]1236855
2018-2020
(小計)
1236855通算成績
年度対局数勝数負数勝率(出典)対局数勝数負数勝率(出典)
20214019210.4750[27]16387760.5337[28]
20224023170.5750[29]203110930.5418[30]
20233215170.4687[31]2351251100.5319[32]
2021-2023
(小計)
1125755
通算2351251100.5319[32]
2023年度まで
  • 公式戦通算100勝 - 2022年10月13日(通算100勝84敗)[11][注 1]

著書

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委嘱

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脚注

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[脚注の使い方]

注釈

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  1. ^ab第81期順位戦C級2組5回戦・梶浦宏孝七段 ─ 長谷部浩平 四段」の棋譜中継コメント(6手目)「【長谷部の公式戦成績】通算=98勝83敗」[17]、この対局に勝利し「99勝83敗」。この成績には未放送のテレビ棋戦「第31期銀河戦」予選2局(2022年8月対局、1勝1敗)が含まれておらず、未算入分の「1勝1敗」を「99勝83敗」に加算し通算成績「100勝84敗」。

出典

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  1. ^abcdefghi新四段誕生のお知らせ|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟 (2018年3月4日). 2018年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年3月4日閲覧。
  2. ^ab長谷部さん(宇大4年、小山)がプロ棋士に 栃木県出身者で戦後初”. 下野新聞 (2018年3月4日). 2018年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月3日閲覧。
  3. ^日本学術振興会育志賞受賞者熊谷幸汰さん(工学研究科博士後期課程2年)、 4月から日本将棋連盟4段のプロ棋士となる長谷部浩平さん(教育学部総合人間形成課程4年) の2名が学長を表敬訪問しました”. 宇都宮大学 (2018年3月16日). 2018年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月3日閲覧。
  4. ^
  5. ^ab「四段昇段の記 - 長谷部浩平・池永天志」、『将棋世界』(2018年5月号)、日本将棋連盟 pp. 220-221
  6. ^県にひとりだけしかいない棋士・女流棋士は、どうやって師匠を見つけたのか | 観る将棋、読む将棋”. 文春オンライン. 2020年9月11日閲覧。
  7. ^「もう業者みたいなものですよ(笑)」将棋の「研修会」を運営する棋士が語る“意外なお仕事”とは(2ページ目) | 観る将棋、読む将棋」『文春オンライン』2023年6月23日。
  8. ^将棋の長谷部新四段、黒田投手から学んだ男気と地元・栃木へのこだわり」『スポーツ報知』2018年3月4日。2025年2月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  9. ^感謝」『大平武洋の自由な日々』2018年3月4日。2018年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  10. ^松本博文「アマ初の竜王戦6組決勝進出ならず 小山怜央さん(27)若手実力者・長谷部浩平四段(27)に敗れる」『Yahoo!ニュース』2021年4月28日。2025年2月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  11. ^abc長谷部浩平四段が五段に昇段」『日本将棋連盟』2022年10月14日。
  12. ^ab長谷部 浩平 | おやまブランド」『おやまブランドウェブ/小山ブランド創生協議会』。2019年7月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  13. ^ab将棋のプロ棋士・長谷部四段、小山評定ふるさと大使に」『産経ニュース』2018年11月19日。2025年2月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  14. ^関東奨励会6級以下」『日本将棋連盟』。2007年3月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  15. ^関東奨励会二段【2015年10月~2016年3月】 - 日本将棋連盟
  16. ^第59回奨励会三段リーグ戦 - 日本将棋連盟
  17. ^(Paid subscription required要購読契約)梶浦-長谷部 | 2022/10/13 第81期順位戦C級2組5回戦」『名人戦棋譜速報』2022年10月13日。
  18. ^名人戦・順位戦」『日本将棋連盟』。
  19. ^竜王戦」『日本将棋連盟』。
  20. ^2017年6月の対局結果 - 日本将棋連盟
  21. ^2017年9月の対局結果 - 日本将棋連盟
  22. ^2017年11月の対局結果 - 日本将棋連盟
  23. ^2017年12月の対局結果 - 日本将棋連盟
  24. ^2018年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  25. ^2019年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  26. ^2020年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  27. ^2021年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  28. ^通算成績(2022年3月31日対局分まで) - 日本将棋連盟(2022年4月1日時点のアーカイブ)
  29. ^2022年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  30. ^通算成績(2023年3月31日対局分まで) - 日本将棋連盟(2023年4月1日時点のアーカイブ)
  31. ^2023年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  32. ^ab通算成績(2024年3月31日対局分まで) - 日本将棋連盟(2024年4月1日時点のアーカイブ)

関連項目

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外部リンク

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日本将棋連盟所属現役棋士2025年度、当年度引退者含む)
タイトル
保持者
【7名】
永世称号 襲位者0
永世称号
有資格者
九段
【27名】
(引退1名)
2025年度昇段者
  • -(昇段者なし)
八段
【34名】
(引退2名)
2025年度昇段者
七段
【45名】
(引退3名)
2025年度昇段者
  • -(昇段者なし)
六段
【30名】
2025年度昇段者
五段
【19名】
2025年度昇段者
四段
【14名】
2025年04月1日付 昇段者
2025年10月1日付 昇段者
2025年度
引退者
【6名】

  九段  福崎文吾 ( 2025年4月22日引退 )
  七段  木下浩一 ( 2025年4月23日引退 )
  七段  増田裕司 ( 2025年4月23日引退 )
  八段  長沼洋 ( 2025年5月1日引退 )
  八段  有森浩三 ( 2025年5月15日引退 )
  七段  川上猛 ( 2025年9月16日引退 )

日本将棋連盟所属(現役棋士 171名 / 2025年度引退者 5名、2025年7月10日時点)
2025年度の昇段(期中の昇段月。月表記なしは期首4/01付)。引退者の(日付)は引退日。
これまでの引退棋士・退会者についてはTemplate:日本将棋連盟引退棋士参照。詳細は将棋棋士一覧を参照。
2026年度 >>
第38期竜王戦ランキング戦
竜王
1組
【 ▼降級 4名 】
2組
△昇級 4名
▼降級 4名
3組
△昇級 4名
▼降級 4名
4組
△昇級 4名
▼降級 4名
5組
△昇級 4名
▼降級 4名
6組
【 △昇級 5名 】
【当期参加 72名】
女流棋士
アマチュア
  • 森下裕也アマ
  • 荒田敏史アマ
  • 関矢寛之アマ
  • 竹内広也アマ
  • (6組参加4名)
奨励会員
  • 山下数毅(三段、5組在籍、2025年10月1日昇段)
  • 齊藤優希(三段、6組参加、2025年4月四段昇段)
  • (5組、6組参加各1名、計2名)
次期から出場

【2025年04月昇段者】(2名):齊藤優希(第38期は三段として出場)、炭﨑俊毅(第39期からの出場)
【2025年10月昇段者】(4名):山下数毅(第38期は三段として出場)、岩村凛太朗生垣寛人片山史龍(第39期からの出場)

★挑戦者 / ◎本戦出場 / △次期昇級 / ▼次期降級 / 初参加棋士(棋士として初参加) / 詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照。
名人
A級
B級1組
B級2組
C級1組
C級2組
フリー
クラス
棋戦限定
出場
F宣言
2025年度
引退者
次期から
出場
フリークラス 昇級者
奨励会三段リーグ 上位者
2025年10月1日昇段者(2-4名)
2026年4月1日昇段者(2-3名)
先頭の数字は順位(名人、フリークラス以外)/ フリークラスの(数字)は在籍可能残り年数(2025年度開始時点)
B級2組 - C級2組の * は降級点の数(B級2組・C級1組は降級点2回で降級、C級2組は降級点3回で降級)
詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照
将棋棋士番号女流棋士番号 一覧
 
将棋棋士番号一覧【日本将棋連盟 所属棋士 】
日本将棋連盟
棋士
_______

















番号一覧には退会者の番号を含む / 詳細は将棋棋士一覧 および将棋の女流棋士一覧 を参照
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