選択乗車(せんたくじょうしゃ)は、鉄道や路線バスの特定の区間において複数の経路や事業者線が存在する場合、いずれかを旅客の任意により選択して乗車できるようにした乗車券の制度である。
暫定的に2について、とりわけJRの旅客営業規則上の「選択乗車」について説明する。
JR各社の「旅客営業規則」157条に以下のように規定されている(第2項以下は大都市近郊区間を参照。)。
旅客は、次の各号に掲げる各駅相互間を、普通乗車券又は普通回数乗車券(いずれも併用となるものを含む。)によって旅行する場合は、その所持する乗車券の券面に表示された経路にかかわらず、各号の末尾に記載した同一かっこ内の区間又は経路のいずれか一方を選択して乗車することができる。ただし、2枚以上の普通乗車券又は普通回数乗車券を併用して使用する場合は、他方の経路の乗車中においては途中下車をすることができない
経路特定区間と類似した制度であるが、以下のような違いがある。
経路特定区間は市販の時刻表に掲載されているが、選択乗車は掲載されていない。なお、選択乗車制度の詳細については直接JR駅の係員に確認するか、「旅客営業規則」を閲覧するなど別の方法で確認する必要がある。
2024年10月現在、以下の区間に設定されている。ただし、新在別線区間において新幹線と在来線の間で選択乗車を認めるものは一部を除いて省略した[注 1]。
| 号 | 乗車する区間 | 選択区間1 | 選択区間2 | 選択区間3 | 券面表示経路区間外での 途中下車可否 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 8 | 小牛田以遠(松山町又は上涌谷方面)の各駅と くりこま高原又は新田以遠(石越方面)の各駅との相互間 | 小牛田・くりこま高原間、小牛田・新田間 | 可 | [注 2] | ||
| 19 | 小田原以遠(早川方面)の各駅と 横浜・新横浜間の各駅との相互間 | 東海道本線経由、新幹線経由 | 横浜・新横浜間内不可 | [注 3] | ||
| 21 | 小田原以遠(早川方面)の各駅と 東神奈川以遠(新子安方面)の各駅との相互間 | 東海道本線経由、新幹線及び横浜線経由 | 可 | |||
| 22 | 辰野以遠(宮木方面)の各駅と 塩尻以遠(洗馬又は広丘方面)の各駅との相互間 | 小野経由、岡谷経由 | 不可 | [注 4] | ||
| 29 | 大阪以遠(天満又は福島方面)の各駅と 西明石以遠(大久保方面)の各駅との相互間 | 東海道本線及び山陽本線経由、新幹線経由 | 不可 | [注 4] | ||
| 30 | 新大阪以遠(東淀川又は南吹田方面)の各駅と 西明石以遠(大久保方面)の各駅との相互間 | 新大阪・三ノ宮又は神戸間、新大阪・新神戸間 | 西明石・神戸又は三ノ宮間、西明石・新神戸間 | 可 | [注 5] | |
| 33 | 相生以遠(竜野方面)の各駅と 東岡山以遠(高島方面)の各駅との相互間 | 山陽本線経由、赤穂線経由 | 可 | |||
| 34 | 向井原以遠(伊予市方面)の各駅と 伊予大洲以遠(西大洲方面)の各駅との相互間 | 伊予長浜経由、内子経由 | 可 | |||
| 44 | 居能以遠(宇部新川方面)の各駅と 小野田以遠(厚狭方面)の各駅との相互間 | 宇部線及び山陽本線経由、小野田線経由 | 可 | |||
| 45 | 新山口以遠(四辻又は周防下郷方面)の各駅と 宇部以遠(小野田方面)の各駅との相互間 | 山陽本線経由、宇部線経由 | 可 | |||
| 49 | 筑後船小屋以遠(羽犬塚方面)の各駅と 熊本以遠(西熊本又は平成方面)の各駅との相互間 | 筑後船小屋・大牟田間、筑後船小屋・新大牟田間 | 大牟田・玉名間、新大牟田・新玉名間 | 熊本・玉名間、熊本・新玉名間 | 可 | |
| 50 | 筑後船小屋以遠(羽犬塚方面)の各駅と 新大牟田又は大牟田以遠(荒尾方面)の各駅との相互間 | 筑後船小屋・大牟田間、筑後船小屋・新大牟田間 | 可 | |||
| 51 | 筑後船小屋以遠(羽犬塚方面)の各駅と 新玉名又は玉名以遠(肥後伊倉方面)の各駅との相互間 | 筑後船小屋・大牟田間、筑後船小屋・新大牟田間 | 大牟田・玉名間、新大牟田・新玉名間 | 可 | ||
| 52 | 大牟田以遠(銀水方面)の各駅と 玉名以遠(肥後伊倉方面)の各駅との相互間又は 新大牟田・新玉名間 | 大牟田・玉名間、新大牟田・新玉名間 | 可 | |||
| 53 | 熊本以遠(西熊本又は平成方面)の各駅と 新大牟田又は大牟田以遠(銀水方面)の各駅との相互間 | 玉名・大牟田間、新玉名・新大牟田間 | 熊本・玉名間、熊本・新玉名間 | 可 | ||
| 54 | 熊本以遠(西熊本又は平成方面)の各駅と 新玉名又は玉名以遠(大野下方面)の各駅との相互間 | 熊本・玉名間、熊本・新玉名間 | 可 | |||
| 55 | 喜々津以遠(西諫早方面)の各駅と 浦上又は長崎駅との相互間 | 現川経由、本川内経由 | 可 | |||
| 56 | 喜々津以遠(西諫早方面)の各駅と 長与・西浦上間各駅との相互間 | 現川経由、本川内経由 | 長与・西浦上間内不可 | [注 3] [注 6] | ||
| 57 | 東園・本川内間各駅と 浦上又は長崎駅との相互間 | 長与経由、現川経由 | 可 |
JR以外の日本の鉄道事業者では、路線網が比較的限定的であるほか、該当する場合でも普通乗車券や回数乗車券においては最安となる経路で運賃を計算できる場合が多く、このような特例は設定されていない場合が多い。東武鉄道のように、環状となっている区間をいずれの経路でも営業キロが同一となるように調整している例もある。ICカード乗車券や磁気カード乗車券では常に最短経路で運賃が計算されるため、選択乗車が常に可能である。
阪急電鉄の場合、環状線となっている宝塚線と神戸線・今津線の区間内発着については発着駅間が最短10km以上の場合、選択乗車が可能である[6]。ICカード乗車券や磁気カード乗車券では距離に関係なく、環状線区間外発着であっても選択乗車が常に可能である。
また、区間を指定する定期券については、本制度と同様の特例が制定されている場合がある。
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