| 赤い指 | ||
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| 著者 | 東野圭吾 | |
| 発行日 | 2006年7月25日 | |
| 発行元 | 講談社 | |
| ジャンル | ミステリー、推理小説 | |
| 国 | ||
| 言語 | 日本語 | |
| 形態 | 四六判 | |
| ページ数 | 271(単行本) 306(文庫) | |
| 前作 | 嘘をもうひとつだけ | |
| 次作 | 新参者 | |
| 公式サイト | bookclub.kodansha.co.jp | |
| コード | ISBN 978-4-06-213526-9 ISBN 978-4-06-276444-5(A6判) | |
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『赤い指』(あかいゆび)は、2006年に刊行された東野圭吾の推理小説。著者が『容疑者Xの献身』で直木賞を受賞後に発表した書き下ろし長編小説でもある[1]。
加賀恭一郎シリーズの第7作であり、加賀が練馬署の刑事として活躍する最後の作品となる。本作から加賀の従弟の捜査一課刑事・松宮脩平や看護師の金森登紀子など、『新参者』を除く以降のシリーズ作品にも登場するシリーズキャラクターが生み出された。息子の犯罪を隠匿しようとする家族と、加賀の父親・隆正が病床に伏した加賀一家の様子を交互に描かれ、加賀親子においては『卒業』で触れられてきた確執の詳細が綴られている。尚、本作の刊行前に発表している『新参者』収録の短編において加賀が一皮剥けた印象になっている理由について、著者は「『赤い指』での苦労を経て約束の場所に辿り着けたんだと思います」「『赤い指』によって何かが変わったのだ」として本作がそのきっかけになったと述べている[2]。
元々は『小説現代』1999年12月号に短編として発表された。当初はシリーズ6作目となる短編集『嘘をもうひとつだけ』の一編として収録予定だったが、後に短編向きではなかったと思い直した東野が長篇として書き直したいと構想を練り直した背景があり[3][4]、構想6年の期間を経て2006年7月25日に講談社から刊行され、2009年8月12日に講談社文庫版が刊行された。尚、著者はその6年間は、『手紙』や『さまよう刃』を上梓し、犯罪に関わる家族について考える機会が多く、作品の比重をどう置くかに悩んでいたといい、構想6年の内訳を停滞6年、執筆2ヶ月だったと語っている。また本作は家族の話であり加害者側、被害者側と描く中で、事件の謎を解く加賀にどんな家族がいたかを描く必要があるという著者の考えから、加賀を長く見ていた人物として語り役の松宮が生み出されたという背景がある[4]。
このミステリーがすごい! 2007年版では9位、2006年の週刊文春ミステリーベスト10では4位を記録する[5]。ネプチューンの名倉潤は東野作品の中で怒りに打ち震えた作品に『さまよう刃』と共に本作を挙げており、「加害者の少年の母親の態度に一発ビンタを食らわしたくなった」としながらも、「親の子に対する愛情は無償だからこそ、考えなくてはならない愛情があるのでは、愛情の掛け方でこんなにも深い闇が出来るのかと考えさせられた」として特に本作を薦めている[6]。
文庫本は2009年8月24日付のオリコン“本”ランキングの文庫部門で首位での初登場以来、7週連続首位を獲得し、2010年2月22日付のランキングでは15位の記録と共に100万部を突破し、その年の文庫部門の記録では外山滋比古の『思考の整理学』に次いで2作目でミステリとしては初となり、著者にとっては2009年8月31日付の『さまよう刃』以来のミリオン達成となった[1]。そしてドラマ化が発表された時点では累計部数は135万部を記録している[7]。
前原昭夫は、妻と一人息子、そして母親と一緒に暮らしているごく普通のサラリーマン。しかし、妻の八重子は義母を疎み、夫である昭夫をなじり続け、息子の直巳は周囲との親和性に欠けていた。そして母・政恵は認知症を患っており、それぞれが問題を抱える「家庭」は、昭夫にとって安らぎとは程遠い場所となっていた。そんな状況から少しでも逃れたいとオフィスに留まっていた昭夫のもとに、妻の八重子から「早く帰ってきてほしい」という電話が入る。切迫した様子を不審に思い、急いで帰宅した昭夫は、自宅の庭でビニール袋を被せられた幼女の遺体を発見する。それは、直巳が少女を自宅に連れ込み、身勝手な理由で殺害した結果だった。一時は警察に通報しようとした昭夫だったが、八重子に強く懇願され、やむなく息子のために事件の隠蔽を企てる。遺体を自宅から運び出すため、深夜、住宅街に近い銀杏公園に少女の遺体を遺棄する。
ほどなくして事件は発覚し、練馬警察署に捜査本部が設置された。捜査一課の若手刑事である松宮脩平と、その従兄で練馬署の刑事である加賀恭一郎は、事件現場付近の住宅街で聞き込みを開始する。事件を追う加賀と松宮もまた、それぞれ個人的な事情を抱えていた。加賀の父親であり、松宮の伯父でもある加賀隆正が末期がんに侵され、入院しているのだ。だが、母親の失踪以来、隆正との間に確執を抱える加賀は、一度も隆正を見舞おうとしなかった。敬愛する隆正の身を案じる松宮は、そんな加賀の心情を理解できず、反発心を抱きながら複雑な感情を抱いていた。
地道な聞き込みを続ける中で、2人はあるきっかけから前原家に疑念を抱き、彼らの嘘に迫っていく。一方、犯行が露見するのも時間の問題だと悟った昭夫は、最終手段として愚かで非道な行動に出ようとしていた。
『東野圭吾ミステリー 新春ドラマ特別企画 赤い指〜「新参者」加賀恭一郎再び!』(ひがしのけいごミステリー しんしゅんドラマとくべつきかく あかいゆび しんざんもの かがきょういちろうふたたび)のタイトル[注 1] で、2010年にTBS系「日曜劇場」枠で放送された連続ドラマ『新参者』のSPドラマとして、2011年1月3日 21時 - 23時24分に放送された[7]。視聴率は15.4%(関東地区・ビデオリサーチ社調べ)。
本作はドラマから青山亜美が引き続き登場する以外は基本設定や展開は原作に準拠するが、時系列は『新参者』から約2年前の出来事に位置付けられ、加賀と亜美の出会いや松宮との関係性など、『新参者』で触れられてきた事柄の詳細が語られたエピソードゼロ的な内容となっている[7][10]。本作について「加賀シリーズの中で一番好きな作品」と公言している阿部は[7]、本作では加賀のキャラクターを原作に近づけて演じたといい、『新参者』では決め台詞となった「ちなみに聞いてみただけです」を用いなかったり、前作にあったコミカルな要素をみせなかったりと、前作のドラマの演出を踏襲しない試みがなされた[11]。
本編終了後、加賀恭一郎シリーズの最新作(第9作)のタイトルが「麒麟の翼」であることがいち早く発表された。
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