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西浜松駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
西浜松駅
駅入口(2008年9月)
にしはままつ
Nishi-Hamamatsu
浜松 (2.0 km)
(3.3 km)高塚
地図
所在地浜松市中央区森田町306-2[1]
所属事業者日本貨物鉄道(JR貨物)
所属路線東海道本線
キロ程259.1 km(東京起点)
電報略号ニハ
駅構造地上駅
開業年月日1971年昭和46年)4月26日
備考貨物専用駅
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西浜松駅(にしはままつえき)は、静岡県浜松市中央区森田町にある日本貨物鉄道(JR貨物)の貨物駅である。東海道本線浜松駅 -高塚駅間にあり、東海道新幹線に乗車すると見ることができる[2]

浜松駅の貨物業務の慢性的繁忙の解消と東海道線の高架化を促進する狙いで建設、開業した。なお浜松市は本駅設置にあたり換地として浜松駅前の土地を取得しアクトシティ浜松を建設した[3]

歴史

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1967年昭和42年)4月から、浜松駅の高架化事業の第一段階としての貨物駅移転の予定地への立入調査が開始され、五月に測量・ボーリング地質調査が、六月から本格的な測量が開始された[4]。翌年の1968年(昭和43年)2月15日には貨物駅建設工事のくい打ち式が行われた[4]

33万m2に及ぶ用地は、国鉄が戦中の弾丸列車計画に際して森田町から可美村にかけて買収した22万m21960年(昭和35年)に浜松市が先行取得した約6万6000m2を基礎に、新たに4万4000m2を買収して用意されることになった[4]

一期工事として1968年から建設されることになり、1969年(昭和44年)3月27日に起工式が行われた[4]。施設として上り・下りの仕訳線のほか、小口混載ホームコンテナホーム、オートバイホーム、自動車プールなどが建設された[4]。工費の約21億円は、国鉄が総額分の特別鉄道債券(利用債)を発行し、浜松市がそれを引き受ける方式で調達された[4]

1971年(昭和46年)に入って新貨物駅の名称は西浜松駅と決まった[4]3月5日に仕訳線で本格的な試運転が始まり、4月26日に営業を開始した。また開業後の駅周辺には引き込み線を持つ企業の専用団地、セメントターミナルなども建設され、倉庫業者や運送業者が結集した[4]

西浜松駅は、東名高速道路浜松IC周辺に建設される流通業務センターや内陸コンテナ基地とともに、コンテナ輸送をはじめとする貨物輸送の軸となると期待された[4]。また、天竜川駅高塚駅舞阪駅など周辺各駅の貨物の取扱いは当駅に集約されることになった[4]

年表 

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駅構造

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上下本線を挟んで南北に側線群があり、東西に駅が広がっている。構内中央付近を東西に分断するように東海道新幹線が高架線で横断している。

着発線は西側にあり、下り線(高塚駅方面)、上り線(浜松駅方面)ともに3本ずつある。下り線は本線南側に、上り線は本線北側に並走する。このほか数本の側線・仕分線が上下着発線から分岐する。

下り線側からはコンテナホームやセメントターミナル浜松営業所へ続く側線が分岐している。セメントターミナルのセメント荷役線は2本あるが、2007年3月より使用されていない。コンテナホームは東海道新幹線の高架下を抜けた場所(駅東側)にあり、ホームが5面、コンテナ荷役線が7本ある。ホームの長さはおよそ200メートル。かつて、セメントターミナル以東の新幹線南側にも線路があり車運車自動車輸送基地が設置されていた。現在はパチンコABC森田町店がある位置。途中浜松倉庫の西浜松倉庫への引き込み線も存在した。

上り線側からは東海旅客鉄道(JR東海)浜松レールセンターへ続く側線が分岐する。その側線から、日本たばこ産業浜松工場へ続く専用線が分岐していた(2014年3月末廃止)。着発線から本線に沿い東進し東海道新幹線の高架線下を抜けた先は浜松運輸区となり、ここからJR東海浜松工場へ続く引込線が分岐していた[注釈 1]。なお、上り着発線からはコンテナホームへ直接進入することができない(上下本線と交差するため)が、高塚駅と上り着発線を結ぶ単線の路線から地下通路線が分岐しており、それを通るとホーム付近へ出ることができる。

駅舎はホーム南側を通過する東海道新幹線の高架下にある。

取扱貨物

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JR東海レールセンターからレールを搭載したチキを引き出すモーターカー(2009年3月)

貨物列車

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以下は2014年(平成26年)3月15日改正時点のものである。

利用状況

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「静岡県統計年鑑」によると、2021年度(令和3年度)の発送貨物は148,381トン、到着貨物は126,090トンである[11]

2000年度(平成12年度)以降の貨物輸送推移は以下のとおりである。

貨物輸送推移(単位:t)
年度発送貨物到着貨物出典
2000年(平成12年)174,127315,022[11]
2001年(平成13年)189,312301,106
2002年(平成14年)193,357270,881
2003年(平成15年)206,723252,575
2004年(平成16年)231,554258,797
2005年(平成17年)266,456294,427
2006年(平成18年)267,241227,763
2007年(平成19年)265,252201,135
2008年(平成20年)250,148194,679
2009年(平成21年)227,623175,255
2010年(平成22年)242,594179,569
2011年(平成23年)263,619192,626
2012年(平成24年)263,273206,454
2013年(平成25年)261,361207,043
2014年(平成26年)236,015182,790
2015年(平成27年)310,480187,000
2016年(平成28年)245,720195,968
2017年(平成29年)241,695198,640
2018年(平成30年)182,256153,407
2019年(令和元年)196,586139,721
2020年(令和02年)163,252133,717
2021年(令和03年)148,381126,090

駅周辺

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隣の駅

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東海旅客鉄道(JR東海)
東海道本線
浜松駅 -西浜松駅 -高塚駅

脚注

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[脚注の使い方]

注釈

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  1. ^浜松工場が新幹線車両に特化した工場に改修され、在来線車両の検修を取り止めたため、引き込み線は撤去されている。

出典

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  1. ^ab日本貨物鉄道株式会社 2025年3月28日付ニュースリリース『西浜松駅 「積替ステーション」の開設について(東海支社)』(2025年3月31日閲覧)
  2. ^JR貨物の発着駅、西浜松駅をご存知ですか? 2013年6月”. #物流note!. 浜松委託運送 (2024年11月5日). 2025年6月27日閲覧。
  3. ^浜松市役所『浜松市史 五』2016年、48頁https://adeac.jp/hamamatsu-city/viewer/mp010050-100050/shishi_5/86 
  4. ^abcdefghij浜松市役所『浜松市史 五』2016年、229-230頁https://adeac.jp/hamamatsu-city/viewer/mp010050-100050/shishi_5/268 
  5. ^浜松市役所『浜松市史 五』2016年、46頁https://adeac.jp/hamamatsu-city/viewer/mp010050-100050/shishi_5/85 
  6. ^「4月26日 西浜松貨物駅開業」『交通新聞』交通協力会、1971年3月23日、1面。
  7. ^abcd石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』 II(初版)、JTB、1998年10月1日、22-23頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  8. ^コンテナ時刻表”. 日本貨物鉄道 (2025年3月15日). 2025年6月27日閲覧。
  9. ^『貨物時刻表 平成26年3月ダイヤ改正』、鉄道貨物協会、2014年、66-73頁。 
  10. ^『貨物時刻表 平成26年3月ダイヤ改正』、鉄道貨物協会、2014年、146頁。 
  11. ^ab6.鉄道運輸状況(JR)” (xls). 長期時系列【統計年鑑編】(県・市町村の変遷~商業). 静岡県. 2024年1月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月18日閲覧。

関連項目

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ウィキメディア・コモンズには、西浜松駅に関連するカテゴリがあります。

外部リンク 

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東海旅客鉄道東海道本線(熱海 - 豊橋 - 米原)
静岡地区
名古屋地区
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