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茶巾

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

茶巾(ちゃきん)とは、茶道の点前の途中などで茶碗を拭くために使う布である。水屋七拭の筆頭。受汚とも書く。[1]

概要

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白い布を用いることが多い。歴史的には朝鮮照布が最上、次いで江州野洲晒や高宮晒)とされていたが、現代では奈良晒を高級品とする。用途や流儀などによりそのサイズは異なるが、一尺×五寸(30cm × 15cm)ほどの長方形であることが多い。

形状

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一般的に用いられているのは幅1尺に織った白い麻布を長さ5寸5分に裁ち、裁ち目を白糸で「撚りくけ」にかがり縫いして、5寸に仕上げたもの。このとき上端と下端で逆向きにかがることで、裏表が生じないようにしてある。元来きまった寸法はなく、『茶道要録』には「長サノ定ナシ、茶盌ノ大小相應ノ心得アリ、露ヲ能取ベキ爲メ也。」とある。[2]

取り扱い

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茶道では水に浸したあと絞って使用するが、流派により使い方や畳み方も異なる[3]

茶碗を拭き清める目的のものであり、客を招く際に使い回すべきではない。利休百首に「水と湯と茶巾茶筅に箸楊枝柄杓と心新しきよし」という一首がある。また『茶話指月集』には、ある人が茶湯道具の購入を依頼した際、利休は金子をすべて白布の購入にあて、茶を飲むには茶巾さえきれいであれば良いと言った、という挿話がある。[2]

たたみ方

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茶巾のたたみ方には何通りかあり、流儀や用途によって使い分けられる。通常の点前で用いられるものにふくだめ茶巾と千鳥茶巾があり、三千家ではふくだめ茶巾を用いるのに対し、遠州流などでは千鳥茶巾を用いるというような違いが知られている。

ふくだめ茶巾

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ふくだめ茶巾

茶巾を横に持ち、上辺を向こうへ2回(1回の流儀もある)たたみ、左手親指にかけながら左右半分にたたみ、さらに右側を向こうへたたみ、右端を折り返す。左親指にかかっていた部分(ふくだめ)が手前になる向きを正面とする。ふくだみ茶巾とも。

千鳥茶巾

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茶巾を対角に持って3つ折にしてから両耳が出るようにたたむことで千鳥のような形にする。[1]

点前

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絞り茶巾

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茶巾を通常のようにたたんで持ち出すのではなく、絞ったままで持ち出す。極寒期の取り扱いで、茶筅通し(茶筅湯じ)の途中で茶巾をたたむ時間を取ることで、茶碗が十分に温まるという趣向[1]。また酷暑期には、茶筅通しの後に茶巾をたたむ時間を取ることで茶碗を冷ますという趣向。

洗い茶巾

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酷暑期の取り扱いで、平茶碗に水を張り角かけの茶巾のまま持ち出す。茶筅通しの前に茶巾を絞ってたたむ[1]。流儀によってはさらし茶巾などの異称がある。

紅茶巾

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千宗旦好み。東福門院での稽古の折に女房達の口紅が茶碗から茶巾に移り目立つため、紅花で染めて用いたのが始まりという伝承がある。還暦祝いの茶事などで用いられることがある。[1]

備考

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  • 茶会での謝礼の表書きに「茶巾料」と書くこともある。
  • 巾着状の口の縛り方を茶巾縛り(ちゃきんしばり)と呼び、その特徴をもった袋状のものを指して、茶巾包(ちゃきんづつみ)、略して茶巾と呼ぶ場合がある。その昔、砂金を一定量包封した巾着状の袋を砂金(沙金、しゃきん)包や砂金嚢と呼んでおり、「しゃきん」が転化して「ちゃきん」になったという[4]

脚注

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  1. ^abcde「当用茶道読本 第一課 茶巾」『茶道月報』第474号、1952年1月、38-41頁、NDLJP:11208343/1/22 
  2. ^ab末宗廣 著「袱紗と茶巾」、井口海仙ら 編『茶道全集』 14巻、創元社、1936年、329-342頁。NDLJP:1869462/1/194 
  3. ^おでかけ前にチェック!基本の作法・マナー”. 石川県. 2019年9月4日閲覧。
  4. ^精選版 日本国語大辞典『茶巾包』 -コトバンク

関連項目

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緑茶
日本茶
茶種
産地
中国茶
白茶
黄茶
烏龍茶(青茶)
紅茶
原茶
着香茶
甘乳茶
(茶飲料)
後発酵茶・黒茶
日本茶
中国茶
塩乳茶
花茶
茶外茶ハーブティ
茶飲料
食茶
各国の茶
喫茶文化
茶具
茶道具
中国茶具
その他
茶の形状
茶を出す店
関連団体
茶文化の顕彰
国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産
  • 中華人民共和国の旗中国:普洱の景邁山古茶園(プーアール茶栽培地)
ユネスコ無形文化遺産
  • 中華人民共和国の旗中国:伝統的な製茶技術と関連する社会的習慣
  • アゼルバイジャンの旗アゼルバイジャン:アイデンティティ、ホスピタリティと社会的交流の象徴であるチャイの文化
  • トルコの旗トルコ:アイデンティティ、ホスピタリティと社会的交流の象徴であるチャイの文化
ユネスコ世界の記憶
  • 中華人民共和国の旗中国:成都老茶館関連アーカイブ
国連食糧農業機関世界農業遺産
  • 日本の旗日本:静岡の伝統的な茶草場農法
  • 東京近郊の武蔵野台地の落ち葉堆肥農法(狭山茶)
  • 高千穂郷・椎葉山の山間地農林業(釜炒り茶=青柳茶)
  • 大韓民国の旗韓国:花開面の伝統的な河東茶栽培システム
  • 中華人民共和国の旗中国:普洱の伝統的茶農業
  • 福州市のジャスミンと茶文化システム
  • 安渓の鉄観音茶文化システム
  • 福鼎の白茶栽培システム
農林水産省日本農業遺産
  • 武蔵野の落ち葉堆肥農法(狭山茶)
文化庁重要無形民俗文化財文化財保護法
  • 阿波晩茶製造技術
  • 石鎚黒茶の製造技術
文化庁重要文化的景観(文化財保護法)
  • 宇治の文化的景観
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  • 静岡の手揉み製茶
文化庁日本遺産
  • 日本茶800年の歴史散歩(宇治)
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