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自由民主党顧問

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

自由民主党顧問(じゆうみんしゅとうこもん)は、自由民主党に置かれる顧問。本項では首相経験者や衆参両院の議長経験者などが就いてきた最高顧問についても述べる[1]

党顧問

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自由民主党党則第68条は「本党に、顧問若干名を置く。」と定める[2]。具体的には党則第69条で総務会の議を経て、総裁が広く有識者の中から委嘱するものとしている[2]

党則第70条により顧問は総裁又は党執行機関の諮問に応じて意見を述べるものとされる[2]

自民党の顧問制度は国会議員として25年在職の表彰を受けた永年在職議員が自動的に委嘱され(そのほか首相・衆参両院議長も該当[注釈 1])、議員を辞めても退任しなかったため人数が膨大になったとされる[注釈 2]奥野誠亮の自伝では1988年に25年在職の表彰を受けた際に自民党顧問になったとの記載がある[3]

党最高顧問

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1980年(昭和55年)に総裁並びに衆参両院議長の経験者を有資格者[注釈 3]とする最高顧問が創設され、当時存命だった第56-57代岸信介第66代三木武夫第67代福田赳夫の歴代総理総裁および二階堂進らが就任して1980年代の政界に一定の影響力をもったが、1990年代中期に廃止された[4](以後およそ30年間にわたって自由民主党最高顧問の職は置かれなかった[1])。最高顧問は「有資格者の中から総裁が委嘱する」とされていて自動的に就任できる訳ではなく[4]、岸の最高顧問就任は1982年(昭和57年)であった[5]

最高顧問経験者が要職に就いた例は稀だが、土屋義彦参議院議長退任後に埼玉県知事に就任した例、第76-77代内閣総理大臣海部俊樹が1991年の首相退任後に最高顧問となった後、離党し新進党党首などの他党幹部を歴任した例がある。中止となった最高顧問の総裁擁立構想としては、1982年の「総総分離」での福田総裁擁立案、1987年総裁選への二階堂の出馬構想、1989年の福田と元衆院議長坂田道太の総裁擁立案があった。

最高顧問廃止後の旧資格者の要職就任例としては、1998年の第78代内閣総理大臣宮澤喜一による蔵相就任を皮切りに、第16代総裁河野洋平第82-83代内閣総理大臣橋本龍太郎第92代内閣総理大臣麻生太郎といった総理・総裁経験者の入閣、さらに第90代内閣総理大臣安倍晋三返り咲き、第24代総裁谷垣禎一幹事長就任などがある。河野は後に衆議院議長、麻生は副総裁を務めた。綿貫民輔は衆議院議長退任後もしばらく自民党議員であったが、後に離党し国民新党代表となっている。小渕恵三は副総裁を務めた後に間をおいて総理・総裁となっている。

1994年(平成6年)に中曽根康弘が退任し1995年に他の最高顧問も退任して以降、およそ30年間にわたって最高顧問の職は置かれていなかったが、2024年(令和6年)9月30日副総裁を退任した麻生太郎が就任した[1]

麻生の就任時には党則に拠る役職ではなかったが[1]2025年(令和7年)3月9日に執り行われた党大会において、顧問に関わる記述である第68条〜70条に書き加えられる形で党則が改正され、即日施行された[6]

自由民主党最高顧問(出典[1]
氏名期間
福田赳夫1980年 - 1995年
三木武夫1980年 - 1988年
灘尾弘吉1980年 - 1983年
前尾繁三郎1980年 - 1981年
安井謙1980年 - 1986年
岸信介1982年 - 1987年
鈴木善幸1982年 - 1995年
徳永正利1983年 - 1989年
福田一1983年 - 1990年
福永健司1985年 - 1988年
木村睦男1986年 - 1989年
二階堂進1986年 - 1995年
坂田道太1986年 - 1990年
中曽根康弘1987年 - 1989年
藤田正明1988年 - 1989年
宇野宗佑1989年 - 1995年
原健三郎1989年 - 1995年
田村元1990年 - 1994年
土屋義彦1991年 - 1992年
竹下登1991年 - 1993年
中曽根康弘1991年 - 1994年
麻生太郎2024年 - 2025年

脚注

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[脚注の使い方]

注釈

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  1. ^自民党創設後の早い時期には吉田茂岸信介のような「議員在職25年未満の三権の長経験者」がいた。
  2. ^1974年の時点で60人いて、その中には三木武夫中曽根康弘のような「これから総裁を目指す人物」まで入っていた。戸川猪佐武「昭和の宰相7 田中角栄と政権抗争」講談社文庫、1985年、P109
  3. ^戸川猪佐武「小説永田町の争闘」P361~364(角川文庫)によると、1980年の時点では「[正副総裁・衆参両院議長の経験者で現職国会議員であること」が資格であり、1982年に「国会議員を引退している岸信介元首相を最高顧問に加えたい」という鈴木善幸総裁(首相)の意向で「現職国会議員」が削除された(ただし、「福田赳夫に近い岸を最高顧問にして福田を懐柔する」という鈴木の意図そのものは失敗に終わった)。この時点で岸と同様の立場にあった人物に中村梅吉(元衆議院議長)と西村英一(元副総裁)がいたが、戸川は中村と西村について何も触れていない。

出典

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  1. ^abcde自民党最高顧問とは 30年ぶり設置、名誉職の意味合いも」日本経済新聞(2024年10月1日閲覧)
  2. ^abc党則」自由民主党(2024年10月1日閲覧)
  3. ^『派に頼らず、義を忘れず 奥野誠亮回顧録』PHP研究所
  4. ^ab奥島貞雄 『自民党総裁選』中央公論新社、P119~120
  5. ^浅川博忠『戦後政財界三国志』講談社文庫、P132~133
  6. ^https://storage2.jimin.jp/pdf/news/information/210039_2.pdf

関連項目

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前身:自由党日本民主党
 
歴史
1950年代:
55年体制の成立と
社会保障制度の導入
55年 -鳩山一郎
56年 -石橋湛山
57年 -岸信介
1960年代:
高度経済成長
吉田学校の系譜
60年 -池田勇人
64年 -佐藤栄作
1970年代:
三角大福中
闇将軍
72年 -田中角栄
74年 -三木武夫
76年 -福田赳夫
78年 -大平正芳
1980年代:
「和の政治」と
「戦後政治の総決算」
80年 -鈴木善幸
82年 -中曽根康弘
87年 -竹下登
89年 -宇野宗佑
89年 -海部俊樹
1990年代:
野党転落と
経世会支配
91年 -宮澤喜一
93年 -河野洋平
95年 -橋本龍太郎
98年 -小渕恵三
2000年代:
清和会支配と
野党再転落
00年 -森喜朗
01年 -小泉純一郎
06年 -安倍晋三
07年 -福田康夫
08年 -麻生太郎
09年 -谷垣禎一
2010年代:
与党復帰と
安倍一強
12年 - 安倍晋三
2020年代:
ポスト安倍時代と
自民一強体制の終焉
20年 -菅義偉
21年 -岸田文雄
24年 -石破茂
25年 -高市早苗
 
保守本流

宏池会宏池会系

宏池会(池田派 → 前尾派 → 大平派 → 鈴木派 → 宮澤派) →木曜研究会(加藤派 → 小里派 → 谷垣派 → 古賀派に合流×) 、※新財政研究会(堀内派 → 丹羽・古賀派) →宏池政策研究会(古賀派 → 岸田派 → ×)、※大勇会(河野派) → 為公会(麻生派) →志公会麻生派)、※有隣会(谷垣グループ → ×)

平成研究会(木曜研究会系)

木曜研究会(佐藤派) →周山会(佐藤派) → 周山クラブ(保利グループ → 福田派に合流×)、※七日会(田中派) → 政治同友会(田中派) →木曜クラブ(田中派 → 二階堂派 → ×)、※経世会(竹下(登)派 → 小渕派) → 平成政治研究会(小渕派) → 平成研究会(小渕派 → 橋本派 → 津島派 → 額賀派 → 竹下(亘)派 → 茂木派 → ×)、※改革フォーラム21(羽田・小沢派 →新生党に合流×)

水曜会(緒方派 → 石井派 → ×)

白政会

白政会(大野派) →睦政会(大野派) →一新会(船田派 → ×)、※一陽会(村上派) →巽会(水田派 → ×)

保守傍流

清和政策研究会(十日会系)

十日会(岸派 → ×)、※党風刷新懇話会 → 党風刷新連盟 → 紀尾井会(福田派) → 八日会(福田派) → 清和会(福田派 → 安倍(晋太郎)派 → 三塚派) → 21世紀を考える会・新政策研究会(三塚派 → 森派) → 清和政策研究会(森派 → 町村派 → 細田派 → 安倍(晋三)派 → ×)、※政眞会(加藤派 → 新生党に合流×)、※愛正会(藤山派 → 水田派に合流×)、※(南条・平井派 → 福田派に合流×)、※交友クラブ(川島派 → 椎名派 → ×)、※(亀井グループ → 村上・亀井派に合流×)

春秋会(河野派 → 森派 → 園田派 → 福田派に合流×)、※新政同志会(中曽根派) →政策科学研究所(中曽根派 → 渡辺派 → 旧渡辺派 → 村上派 → 村上・亀井派に合流×) → 志帥会(村上・亀井派 → 江藤・亀井派 → 亀井派 → 伊吹派 → 二階派 → ×)、※近未来政治研究会(山崎派 → 石原派 → 森山派 → ×)、※さいこう日本甘利グループ)、※国益と国民の生活を守る会(平沼グループ →日本のこころに合流×)

番町政策研究所(政策研究会系)

政策研究会(松村・三木派) → 政策同志会(松村・三木派) → 政策懇談会(松村・三木派 → ) → 政策懇談会(三木派) → 新政策研究会(河本派) → 番町政策研究所(河本派 → 高村派 → 大島派 → 山東派 → 麻生派に合流×)、※(松村派 → ×)、※(早川派 → 福田派に合流×)

火曜会(石橋派)、二日会(石田派 → 三木派に合流×)

青嵐会

青嵐会、自由革新同友会(中川グループ → 石原グループ → 福田派に合流×)

保守新党

新しい波(二階グループ → 伊吹派に合流×)

83会

83会、新しい風(武部グループ → ×)、伝統と創造の会稲田グループ)、保守団結の会

水月会

さわらび会(石破グループ) → 水月会(石破派 → 石破グループ → ×)

無派閥

無派閥連絡会無派閥有志の会のぞみ(山本グループ)、きさらぎ会(鳩山グループ →菅グループ)、ガネーシャの会

※は派閥離脱、太字は現在への系譜、括弧内矢印は派閥継承。
 
機構
制度
執行部
組織
 
源流
日本自由党
日本進歩党
日本協同党
 
団体
支援団体
支持団体

日本行政書士政治連盟 -日本司法書士政治連盟 - 全国土地家屋調査士政治連盟 - 日本公認会計士政治連盟 - 全国社会保険労務士政治連盟 - 日本酒造組合連合会 -日本蒸留酒酒造組合 -ビール酒造組合 -日本洋酒酒造組合 - 全国卸売酒販組合中央会 - 全国小売酒販政治連盟 - 全国たばこ販売政治連盟 -全国たばこ耕作組合中央会 - 全私学連合会 -全日本私立幼稚園連合会 -全国専修学校各種学校総連合会 -全日本教職員連盟 -日本私立中学高等学校連合会 - 一般社団法人全国教育問題協議会 - 全国ゴルフ関連団体協議会 - 私立幼稚園経営者懇談会 - 全国私立小中高等学校保護者会連合会 -神道政治連盟 -財団法人全日本仏教会 -天台宗 -高野山真言宗 -真言宗智山派 -真言宗豊山派 -浄土宗 -浄土真宗本願寺派 -真宗大谷派 -臨済宗妙心寺派 -曹洞宗 -日蓮宗 -インナートリップ・イデオローグ・リサーチセンター -崇教真光 -立正佼成会 -佛所護念会教団 -妙智会教団 -新生佛教教団 -松緑神道大和山 -世界救世教 -日本医師連盟 -日本歯科医師連盟 -日本薬剤師連盟 -日本看護連盟 -日本製薬団体連合会 - 日本保育推進連盟 -日本柔道整復師会 - 日本歯科技工士連盟 - 全国介護政治連盟 - 全国旅館政治連盟 -全国飲食業生活衛生同業組合連合会 - 全日本美容生活衛生同業組合連合会 - 全国クリーニング業政治連盟 - 環境保全政治連盟 - 日本環境保全協会 -日本造園組合連合会 - 全国ビルメンテナンス政治連盟 - 全国商工政治連盟 - 全国石油政治連盟 - 全国LPガス政治連盟 - 日本商工連盟 - 全国中小企業政治協会 - 全国商店街政治連盟 - 社団法人日本調査業協会 - 社団法人全日本ダンス協会連合会 -全国農業者農政運動組織協議会 - 21全国農政推進同志会 - 日本森林組合連合会 - 社団法人全国林業協会 - 日本酪農政治連盟 - 全国畜産政治連盟 -全国漁業協同組合連合会 -大日本水産会 -日本自動車工業会 -日本中古自動車販売協会連合会 -日本自動車販売協会連合会 - 日本港湾空港建設協会連合会 - 日本自動車整備振興会連合会 -社団法人全日本トラック協会 - 東日本ときわ会宮城県支部 - 21テレコム会議 -全国土地改良政治連盟 - 日本港湾空港建設協会連合会 - 社団法人全国建設業協会 - 社団法人日本建設業団体連合会 - 社団法人日本建設業連合会 - 社団法人日本建設業経営協会 - 社団法人全国中小建設業協会 - 社団法人日本道路建設業協会 - 社団法人日本橋梁建設協会 - 社団法人建設コンサルタンツ協会 - 社団法人プレストレスト・コンクリート建設業協会 - 社団法人建設産業専門団体連合会 - 社団法人日本鳶工業連合会 - 社団法人日本造園建設業協会 - 社団法人全国建設業産業団体連合会 - 社団法人全国測量設計業協会連合会 - 社団法人全国地質調査業協会連合会 - 社団法人全国さく井協会 - 社団法人建設電気技術協会 - 日本下水コンポスト協会 - 社団法人全国道路標識・標示業協会 - 社団法人全国鐵構工業協会 - 社団法人日本建設躯体工事業団体連合会 - 社団法人日本塗装工業会 - 一般社団法人日本プレハブ駐車場工業会 - 社団法人不動産協会 - 全国不動産政治連盟 - 全日本不動産政治連盟 - 社団法人住宅生産団体連合会 - 全国生コンクリート工業組合連合会 - 軍恩連盟全国協議会 -日本傷痍軍人会(解散) - 社団法人日本郷友連盟 -あすの会(解散)

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