『絵画芸術 』ヨハネス・フェルメール 1666-1667年画布 、油彩 120 × 100 cmウィーン美術史美術館 絵画 (かいが、仏 :peinture 、パンチュール、英 :painting 、ペインティング)は、物体 の形象 を平面 に描き出したもの[ 1] 。単に「絵(え)」ともいう。
絵画とは、主に線 や色彩 を用いて、物の形や姿を平面 上に描き出したものである。その起源は先史時代 に遡り、スペイン で6万5000年以上前にネアンデルタール人 が描いたと推定される洞窟壁画 が発見されている[ 2] 。また、「絵画は, ある物質の表面に故意に色をつけてつくり上げた「もの」にすぎない」[ 3] との定義もある。
さまざまな分類法がある。
ひとつの分類法は絵の具や鉛筆で分類する方法であり次のように分類する。
描く対象で分類する方法もあり、次のように分類する。西洋美術の世界では、17〜18世紀ころの古典的な(そして、やや硬直した)分類としては次の3つの分類(絵画ジャンル)が主に扱われた。
また 聖書の物語をテーマにした宗教画 /歴史画 も西洋絵画の主要なテーマであり(主要な分類であり)、 歴史上の戦争を描いた戦争画 も主要なテーマであり分類であった。
近代・現代では次のようなジャンル(分類)も加わり多様化した。
ここ数十年ではイラストレーション やトリックアート などもあり種類は多様である。
西洋美術の世界では絵画に使う材料を、フランス語を使い「マチエール [ 4] 」と言う。
[要出典 ]
20世紀以降において、絵画の概念の定義には困難がつきまとう。理由の一つは新しい素材や技法の登場による。切り絵 や貼り絵 、コラージュ 等である。例えばパブロ・ピカソ の1912年 の作品『籘張りの椅子のある静物』[1] には籘張り糢様の布が画布に直接貼り付けられている。また、イタリア のルーチョ・フォンタナ の『空間概念』(1950年代 )がある。これは画布に切り目が入った作品である[ 6] 。
彫刻 に対比される絵画ではなく、「立体作品」に対比される「平面作品」という語が登場した。しかし、絵画、版画 、イラストレーション 、印刷物 、映画 、写真 、2次元コンピュータグラフィックス (2DCG)等が「平面作品」であるかどうか判然とせず、曖昧である。加えて、絵画も立体であるという批判もある。
ローマ帝国治下のエジプトの少年の葬儀用の肖像画
『伝源頼朝像』
芸術認知科学 を専門とする齋藤亜矢京都芸術大学 教授は、実験で、顔 の輪郭だけを描いた下絵と筆 を与えても、高度な知能 を持つチンパンジー は顔の絵を描けなかったのに対して、人間の幼児 は2歳後半から眼や口を描き込めるようになる、という結果を得て、それを根拠にして「言語 能力と密接に関連していると推定される」と齋藤亜矢は述べた[ 7] 。
日本の初等・中等教育での科目の用語など 図画(ずが)は、小学校の教科 に図画工作[ 注釈 1] があり、「絵画」と同様の意味で使われることもあるが、絵画のほかに素描(デッサン 、ドローイング )、イラスト 、版画 などを含んでいる。法律 文書では「文書図画」のように文書と組み合わせて使われる。
岩田, 誠『見る脳・描く脳-絵画のニューロサイエンス』東京大学出版会 、1997年。 森田, 恒之 『カラー版絵画表現のしくみ-技法と画材の小百科』美術出版社 、2000年。 ゼキ, セミール 著、河内十郎 訳『脳は美をいかに感じるか ピカソやモネが見た世界』日本経済新聞社 、2002年。 ウィキメディア・コモンズには、
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