『第69回NHK紅白歌合戦』(だい69かいエヌエイチケイこうはくうたがっせん)は、2018年(平成30年)の「12月31日19時15分から23時45分に放送された」通算69回目のNHK紅白歌合戦である。平成30年にして、元号が令和へ改元されるまで最後の開催となる。
左側の日付はいずれも2018年。
審査については、前回(第68回#結果参照) ~ 前々回(第67回#結果参照)の教訓を踏まえて、ゲスト審査員・会場審査員・視聴者審査員が1 ポイントずつを有し、番組全体を通して優勢な方にポイントを与える3 ポイント制となった。最後の対戦が終わった後で集計を行い、2 ポイント以上獲得した組が優勝となる[13]。
- ゲスト審査員(別記):紅組(9 - 2)
- 会場審査員(NHKホールの観客全員):白組(1176 -1453)
- 視聴者審査員(総合テレビジョンの視聴者 定員なし):白組(240537 -411931)
総合結果は白組が優勝で前回に続き2 連勝となり野村萬斎から優勝旗が授与された。この優勝旗授与の際、桑子が「ゲスト審査員を代表して、野村萬斎さんから紅組に優勝旗が渡されます」と言い間違えた[53]。
紅組、 白組、 特別企画、 初出場、 返り咲き。
- 初出場は7 組、返り咲きは6 組。
- あいみょんはこの年リリースした「マリーゴールド」が注目を集め、10代からの圧倒的な支持を受けている[54]。
- DAOKOは前年2017年公開の映画『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』で米津玄師とコラボレーションした主題歌「打上花火」のアニメMVがYouTubeで2 億回再生を記録、音楽配信でも軒並み1位を獲得している[55]。
- King & Princeはこの年メジャーデビューし、デビューシングル「シンデレラガール」は70 万枚、2 作目の「Memorial」も初週40 万枚の売り上げを記録している。なお、パニック障害の治療で休養中の岩橋玄樹は欠場する[56]。
- 純烈は、全国の健康センターやスーパー銭湯などで年間最多200 公演を行うなど地道な活動を続け熟年層からの人気を獲得、この年リリースした「プロポーズ」も10 万枚のセールスを記録し、結成11 年目にして目標としていた紅白出場を決めた[25]。
- Suchmosはこの年のNHKサッカー中継テーマソング「VOLT-AGE」を担当している[57]。
- YOSHIKI feat. HYDEは総合テレビでこの年放送されたアニメ『進撃の巨人 Season3』の主題歌「Red Swan」を手がけている[58]。また、YOSHIKIはワールドツアーで共演しているサラ・ブライトマンとのコラボレーションも行うことになった[59]
- 米津は当初出演予定になかったものの、NHK側の「出身地である徳島からの生中継」という提案を受け出場を承諾した[18]。
- 返り咲き勢では、この年「U.S.A.」が大ヒットしたDA PUMPが16 年ぶりの出場で、初出場歌手の発表会見では異例の2 度目の登壇となった[60]。また活動45周年を迎えた松任谷由実や、この年活動を再開したEXILEといきものがかりなどが選ばれている。
- この他、配信限定のコラボレーションシングル「獣ゆく細道」をリリースしたエレファントカシマシの宮本浩次と椎名林檎が特別企画で出場する[61]。
- また、企画コーナーとして「世界で人気のジャパンカルチャー」を特集するにあたり、『ラブライブ!サンシャイン!!』からAqoursと、ゲームを原案とした2.5次元ミュージカル『刀剣乱舞』から「刀剣男士」が出演し、この日限定のスペシャルパフォーマンスを披露する[62]。『ラブライブ!』シリーズからは、第66回(2015年)に紅組で出場したμ's以来の出演となる[63]。また、「刀剣男士」はミュージカルやライブなどを通じて初となる19 人編成での出演となる[64]。
- 前回の出場歌手より、不選出となったのは紅7 組、白8 組の計15 組。
- 石川さゆりは紅組歌手で史上初の35 年連続出場を達成。
- 五木ひろしは森進一(第66回限りで勇退)の持つ最長連続出場記録に並んだ。
- 乃木坂46メンバーのうち、西野七瀬が放送日に、衛藤美彩が翌年3月31日に、伊藤かりんが同5月23日に、斉藤優里が同6月30日に桜井玲香が9月1日に乃木坂46から卒業したことにより乃木坂46としては本回が紅白最後の出演となった。
- Suchmosのメンバーのうち、HSUが2021年10月に亡くなったため、生涯最後の紅白出演となった。
- AKB48はバンコクの姉妹グループ・BNK48による「恋するフォーチュンクッキー」がタイ国内での動画再生回数1.5000 億回を超える大ヒットとなった事から、同曲をBNK48のメンバーとコラボレーションして披露することになった[10]。
- この年下期の連続テレビ小説『まんぷく』の主題歌「あなたとトゥラッタッタ♪」を手掛けたDREAMS COME TRUEはスケジュール上の都合等で出演を辞退[注 6]。
- 今回は紅白両軍どちらにも属さず出場した歌手のうち、北島三郎・北島兄弟、刀剣男士、Aqoursは「企画コーナー」のゲストとし、サザンオールスターズ、椎名林檎と宮本浩次は「特別企画」での出場歌手とし出場回数もカウントされた。また本紅白から公式ホームページの「紅白ヒストリー」に紅白両軍以外の出場歌手も記載している。
紅組トリにこの年デビュー45周年を迎えた石川さゆり(3 年連続)、白組トリおよび大トリに10 年連続出場の嵐が起用された。さらに大トリ・嵐の歌唱後、特別出演したこの年デビュー40周年を迎えたサザンオールスターズが「究極の大トリ」として登場した[65]。なお、サザンオールスターズが最終歌唱者になることを公表前に「内定」と報じていたメディアも複数あった[66][67]。
紹介文については、公式サイトにおける記述[69] に準拠する。
これまで審査員紹介の際に1 人ずつ具体的に行われていた経歴の紹介が割愛され名前のみまとめてテロップで表示される形となった。
- 7 年ぶりの出演となった松任谷由実の歌唱する曲については、「私が好きなユーミンのうた」と題して、番組公式サイトで松任谷の曲にまつわるエピソードや松任谷本人へのメッセージと共に曲目を募り、投票された曲(投票数が上位の曲とは限らない)の中からメドレーで歌唱することとなった[75]。当日歌唱した『ひこうき雲』は票数で5位、『やさしさに包まれたなら』は2位であった(票数の1位は『春よ、来い』、3位は『DESTINY』、4位は『守ってあげたい』)[76]。
番組平均視聴率は前半(19:15 - 20:55)が37.7%、後半(21:00 - 23:45)が41.5%となった(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯別リアルタイム視聴率。以下同じ)[77]。前半は前年から1.9 ポイント上昇し、第52回(2001年)の38.1%に次ぐ17 年ぶりの高視聴率、後半は前年から2.1 ポイント上昇し2 年ぶりの40%越えとなった[78]。
ビデオリサーチの提供したデータから各メディアが独自に割り出した瞬間視聴率の推移[78][79] に依れば、番組全体の瞬間最高視聴率は最終結果結果発表時(23時42分)の45.5%で、前回の瞬間最高視聴率(安室奈美恵歌唱時の48.4%)は下回った。
歌手別の最高視聴率は「究極の大トリ」のサザンオールスターズが1 曲目と2 曲目の歌唱を終える2 か所においてそれぞれ45.3%、次いで米津玄師歌唱時の44.6%だった。
- 数字は関東地区[80]。
- 紅組、 白組、 特別企画。
| 順位 | 組 | 歌手 | 視聴率(%) |
|---|
| 1位 | 企 | サザンオールスターズ | 45.3 |
|---|
| 2位 | 白 | 米津玄師 | 44.6 |
|---|
| 3位 | 紅 | 松任谷由実 | 43.7 |
|---|
| 4位 | 紅 | MISIA | 43.4 |
|---|
| 白 | 星野源 |
|---|
| 6位 | 紅 | TWICE | 42.7 |
|---|
| 7位 | 紅 | 西野カナ | 42.6 |
|---|
| 紅 | 松田聖子 |
|---|
| 9位 | 紅 | AKB48 | 42.4 |
|---|
| 10位 | 白 | 三山ひろし | 42.3 |
|---|
| 白 | 嵐 |
|---|
- ^ただし、これまでの高精細度テレビジョン放送とは別の専用の放送機器を用いて行う事でカメラワークが異なる点から厳密な意味ではそうとは言えず、1989年の第40回から実施されていたハイビジョン試験放送でのアナログハイビジョン放送の扱いに近い。なお、BS4KはBS8Kのカメラ映像をダウンコンバートした上で、4K・8Kともに同じ映像を放送した。テロップに関してはアナログハイビジョン時代とは異なり、地上波と同じテロップが使われたが、アニメーションが使われずタイトルCG・テロップ共に固定されていたほか、地上波よりもサイズが小さくされていた。テロップの表示タイミングに関しては異なる他、歌詞テロップは表示されなかった。[要出典]
- ^ただし、メンバーのソロとしては原由子が第42回(1991年)に出場した際にNHKホールから出演している。
- ^メンバーのYOSHIKIがソロで出場。
- ^メンバーの宮本浩次が特別企画で出場。
- ^元メンバーの山口達也の不祥事による脱退に伴い、音楽活動を休止。以降音楽活動の再開が無いまま、2025年6月25日に解散した。
- ^『ENEOS × DREAMS COME TRUE ドリカム30周年前夜祭 〜ENERGY for ALL〜』の最終公演が12月28日で、紅白まで中2日しか開いていなかったことが理由の一つとして挙げられている。
- ^BS4KとBS8K及び東京・日比谷のパブリックビューイング会場では第1部と第2部の間のNHKニュースが放送されず、三津谷寛治(内村)のニュースへのつなぎコメント部分からニュース終了までは舞台裏からの中継に差し替えていた。内容はバックステージのレポートや今回の出場歌手が出演する番組を中心としたBS4K・BS8Kでの放送番組の紹介など
- ^いずれも、吉本坂46のメンバーとして本番組及びNHKニュース7の前の直前番組も担当した。
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- ^ab“平成最後の「紅白」瞬間最高視聴率はTemplate:% 白組勝利の瞬間”. スポーツニッポン. (2019年1月4日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2019/01/04/kiji/20190104s00041000051000c.html 2019年1月4日閲覧。
{{cite news}}:URLを指定する場合、タイトルに内部リンクを含めないでください。 (説明)⚠ - ^“紅白歌手別視聴率、1位はサザン伝説シーン!TV初歌唱の米津玄師2位”. サンケイスポーツ. (2019年1月5日). https://www.sanspo.com/article/20190105-MX7O53MR6BJUNLYDP5UF4OV3GM/ 2019年1月5日閲覧。
- ^“TWICE「紅白歌合戦」歌手別視聴率で42.7 %を記録!サザン、米津玄師、嵐らと共にランクイン”. Kstyle (2019年1月5日). 2024年7月11日閲覧。
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