『第67回NHK紅白歌合戦 』(だいろくじゅうななかいエヌエイチケイこうはくうたがっせん)は、2016年 (平成 28年)12月31日 19時15分から23時45分まで放送された通算67回目のNHK紅白歌合戦 である。
テーマは「夢を歌おう 」。
なお、このテーマは第70回 (2019年 )までの共通テーマと制定。
共通テーマが制定されたのは第58回 (2007年 )から第60回 (2009年 )以来。
9月8日 - 開催が発表された。今回から第70回(2019年)まで東京オリンピック ・パラリンピック に向けテーマを「夢を歌おう」で統一することも併せて発表された[ 1] 。 11月12日 - 司会者として、紅組:有村架純 (女優)、白組:相葉雅紀 (嵐 )が発表された[ 2] 。通常は司会者が出席しての記者会見が行われるが、今回は第60回 (2009年 )以来の2人のコメントの発表のみとなった。 11月24日 - 出場歌手が決定[ 3] 。また、総合司会には武田真一 が起用される事も併せて発表された[ 4] 。 12月7日 - スペシャルゲストとしてタモリ とマツコ・デラックス が出演することを発表[ 5] 。 12月19日 - 曲目が発表された[ 6] 。 12月21日 - ゲスト審査員が発表された[ 7] [ 8] 。 12月22日 - 各種企画が発表された。また、今回のオープニングテーマに鷺巣詩郎 がこの番組のために書き下ろし(作曲)した「Fly into the Sun」を使用する事も発表された[ 9] 。 12月23日 - 年内で解散 するSMAP が公式に出場辞退を発表。NHK側も出演交渉を打ち切ったことを公表した(後述)。 12月25日 - 曲順が発表された。 12月28日 - リハーサル開始。 12月29日 - 事前番組「Road to 紅白 スペシャル」を放送。『シン・ゴジラ 』主演の長谷川博己 の出演や「AKB48 夢の紅白選抜」が発表された。 ステージセットのイメージは「巨大な雪のかまくら 」[ 10] 。2階席には「ルーフステージ」が設置され、メインステージと行き来しながらパフォーマンスが行われた[ 11] 。また、ゲスト審査員席は例年1階席の最前列にあったが、2階でもパフォーマンスを行う都合上、メインステージの下手 側通路にラウンジスタイル の物を設置する形となった[ 11] [ 12] 。 天童よしみ の歌唱後に視聴者審査の途中経過が発表され、その時点では紅組444,495票対白組374,460票で紅組がリードしていた。しかし、ゆず の歌唱後(前半終了時点)の発表では紅組922,066票対白組1,435,175票で白組が大幅に逆転リードした。視聴者審査の最終結果と会場審査の結果はいずれも紅組2,527,724票対白組4,203,679票(視聴者審査)、紅組870票対白組1,274票(会場審査)であり、白組には玉がそれぞれ2個ずつ、計4個が入れられた(紅組0個対白組4個)。しかし、ゲスト審査員10名とふるさと審査員の投票結果が圧倒的に紅組優勢(紅組9個対白組2個)によって最終的には紅組が9-6と逆転し、前回 に引き続き紅組が2連勝した(通算31勝目)。紅組の2連勝は第35回 (1984年 )・第36回 (1985年 )以来であり、21世紀になってからでは初めてだった。ゲスト審査員の票数によって最終結果がひっくり返ったのは第55回 (2004年 )以来12年ぶりである。 ゲスト審査員の草刈正雄 から優勝旗が授与された有村も驚きを見せると同時に「びっくりしました。てっきり白組が勝つかと思いました」と漏らした[ 43] 。同じくゲスト審査員の春風亭昇太 は自身を含めてゲスト審査員のほぼ全員が紅組に投票したことについて、今回ゲスト審査員席が紅組側の下手席 に設けられたことを挙げている[ 44] 。 会場・視聴者票を覆しての紅組優勝や審査方法そのものに対し、第55回(2004年)当時同様苦情が多く寄せられた[ 注 2] [ 45] [ 46] 。NHK・木田幸紀 放送総局長は翌年1月18日に都内で行った定例会見で、審査方法が分かりづらいとの声が噴出したことを受け、「現場は改善策などを話し合ってると思う」と語った[ 47] 。 今回の件を踏まえ、翌年の第68回 では審査方法を事前に告知した上で、票の価値は再び全て同等に戻された。一方、ワンセグ 搭載型の携帯電話 やスマートフォン・アプリ による投票は廃止された。なお、第68回では視聴者投票の結果に伴い白組が圧勝となったが、80万票以上の大差がついたため今回とは逆の批判が起きている[ 48] 。 紅組 、 白組 、 特別企画 、 初出場 、 返り咲き 。
歌唱曲・出場回数に関する備考
紅組トリに石川、白組トリおよび大トリに嵐 が起用された。嵐は第65回 (2014年 )以来2年ぶり2回目の白組トリ、および初の大トリ担当であった[ 64] [ 65] 。白組司会を兼任する嵐のメンバー・相葉は第21回 (1970年 )での美空ひばり 以来46年ぶり2人目かつ男性では史上初の組司会と大トリの兼任となる[ 66] 。なお、多くのメディアが白組トリおよび大トリが嵐であることを予想していた[ 67] [ 68] [ 69] 。
有村は初司会かつ紅白司会としては初の平成 生まれ、相葉は嵐として5度司会経験があるが単独では初司会であった[ 71]
コメントの中で相葉はこのオファーを受けた際、本当に悩んだことを明かしている[ 72] 。有村・相葉の起用は司会発表当日にスポーツニッポンがスクープしている[ 73] 。また、相葉は司会発表の1週間程前に白組司会のオファーを聞いたことを明かしている[ 74] 。番組終了後の取材に対し、相葉は自身の司会ぶりについて、「ポンコツでした」と猛省した[ 41] 。
武田は初司会かつ音楽番組 司会初担当[ 75] 。『NHKニュース7 』(『NHKきょうのニュース』→『(19時の)NHKニュース 』時代も含む)平日版の現役メインキャスターが紅白の司会に起用されるのは初めて。2008年度から2015年度までは、紅白の合間の『NHKニュース 』を担当していた。
チーフプロデューサーの矢島良は総合司会について、当初はここ4年間の担当者だった有働由美子 (東京アナウンス室)の続投案もあったが、(東京オリンピックまでの)4か年計画のスタートの年だったため、「切り替え」を象徴するためにそれを見送り、有働の先輩である武田を起用したことを明かしている[ 76] [ 77] 。有働は総合司会を外れたことについて「ホッとしました、正直。あれ、大変なんですよ」と述べているほか、リハーサルと本番では武田のサポートを行った[ 78] [ 79] 。
今回から第70回 (2019年 )まで白組司会は嵐メンバーのソロによる担当で行われた。
今回を最後にNHKの男性アナウンサー の司会起用は第74回 (2023年 )まで行われなかった。
ボールを利用した玉入れ 形式により勝敗を決定する。
ゲスト審査員(別記 ) - 1人1個で10個 ふるさと審査員(NHKホールに招待された3組6名の視聴者) - 1個 会場審査員(NHKホールの観客全員) -麻布大学 野鳥研究部の集計により投票数の多かったチームが2個 視聴者審査 - 1対戦ごとに投票を行い、計23回の投票総数が多かったチームが2個 上述のとおり、2016年12月21日に発表された。
「ふるさと審査員」として招待された夫婦が、入場整理券を忘れて客席につくことができずNHKホール内をさまようという寸劇を繰り広げた[ 80] 。
前半最後にスーパーボウル のハーフタイムショーをイメージしたショーを行った。
渡辺直美 [ 81] :ストリーミング生配信企画「紅白楽屋トーク」の進行も担当。ピコ太郎 [ 81] :世界中で大ブームとなっている「PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)」を披露した他、ゴジラに対する「渋谷紅白迎撃作戦」に参加した。ゴジラ 矢口蘭堂(長谷川博己 ):内閣官房副長官・巨大不明生物特設災害対策本部(巨災対)事務局長。 大河内清次(大杉漣 ):内閣総理大臣。 郡山肇(渡辺哲 ):内閣危機管理監。 泉修一(松尾諭 ):保守第一党政調副会長。 間邦夫(塚本晋也 ):国立城北大学大学院生物圏科学研究科准教授・巨災対メンバー。 森文哉(津田寛治 ):厚生労働省医政局研究開発振興課長(医系技官)・巨災対メンバー。 町田一晃(吉田ウーロン太 ):経済産業省製造産業局長・巨災対メンバー。 袖原泰司(谷口翔太 ):官邸内統幕運用第1課長・巨災対メンバー。 この回は番組テーマである「夢を歌おう」に合わせて、3つの企画が実施された。
AKB48とその姉妹グループ[ 注 10] のメンバー300人以上の中から紅白に出場する48人を選抜する企画で、投票期間は12月8日から12月28日までの20日間であり、視聴者が公式スマートフォンアプリとデータ放送で投票して選出した[ 83] 。12月15日にTOKYO DOME CITY HALL で開催された『第6回 AKB48紅白対抗歌合戦』で中間結果が明らかにされ[ 84] [ 注 11] 、選抜48名は12月29日放送の『Road to 紅白 スペシャル』において発表された[ 85] 。総得票数は460,856票であり[ 86] 、当選人数はAKB48 から17名、SKE48 から6名、NMB48 とHKT48 からそれぞれ11名、NGT48 から3名となったが[ 85] [ 注 12] 、このうち中学生メンバーの矢吹奈子 と田中美久 (いずれもHKT48)の二人は歌唱には参加できず[ 注 13] 、前半で天童よしみ のバックダンサーとして参加していた(メインサポートは本田望結 が務めた。)。なお、矢吹と田中の代わりの歌唱メンバーにはSKE48の北川綾巴 と惣田紗莉渚 の2人が繰り上がった。
以下、メンバーならびに所属チーム・グループは放送当時。
AKB48夢の紅白選抜 順位表 順位[ 87] 氏名[ 87] 所属[ 87] 得票数[ 87] 総選挙 順位 1位 山本彩 NMB 41,990票 4位 2位 指原莉乃 HKT 34,247票 1位 3位 島崎遥香 AKB 19,002票 8位 4位 渡辺麻友 AKB 15,473票 2位 5位 宮脇咲良 HKT/AKB 11,552票 6位 6位 吉田朱里 NMB 11,101票 77位 7位 小嶋陽菜 AKB 10,957票 16位[ 注 14] 8位 横山由依 AKB 9,758票 11位 9位 柏木由紀 AKB/NGT 9,220票 5位 10位 市川美織 NMB 8,624票 81位 11位 松井珠理奈 SKE 8,541票 3位 12位 大家志津香 AKB 8,110票 87位 13位 須田亜香里 SKE 5,954票 7位 14位 北原里英 NGT 5,870票 12位 15位 白間美瑠 NMB/AKB 5,659票 24位 16位 峯岸みなみ AKB 5,408票 17位 以上16名が「君はメロディー」歌唱メンバー 17位 矢吹奈子 HKT/AKB 5,089票 28位 18位 木下百花 NMB 4,819票 不参加 19位 高柳明音 SKE 4,813票 20位 20位 朝長美桜 HKT/AKB 4,542票 23位 21位 薮下柊 NMB 4,415票 39位 22位 向井地美音 AKB 4,336票 13位 23位 木﨑ゆりあ AKB 4,233票 37位 24位 入山杏奈 AKB 4,230票 18位 25位 小嶋真子 AKB 4,202票 19位 26位 渋谷凪咲 NMB/AKB 4,075票 56位 27位 上西恵 NMB 3,899票 不参加 28位 太田夢莉 NMB 3,762票 52位 29位 兒玉遥 HKT/AKB 3,734票 9位 30位 村山彩希 AKB 3,720票 不参加 31位 田島芽瑠 HKT 3,678票 43位 32位 岡田奈々 AKB 3,668票 14位 33位 中井りか NGT 3,626票 96位 34位 須藤凜々花 NMB 3,471票 44位 35位 松岡はな HKT 3,347票 圏外 36位 大和田南那 AKB 3,307票 62位 37位 松村香織 SKE 3,221票 不参加 38位 川本紗矢 AKB 3,156票 27位 39位 加藤美南 NGT 3,148票 76位 40位 古畑奈和 SKE 3,117票 29位 41位 矢倉楓子 NMB 3,055票 33位 42位 加藤玲奈 AKB 3,036票 26位 43位 武藤十夢 AKB 3,019票 10位 44位 大場美奈 SKE 2,860票 22位 45位 田中美久 HKT 2,798票 45位 46位 森保まどか HKT 2,796票 50位 47位 本村碧唯 HKT 2,709票 36位 48位 松岡菜摘 HKT 2,652票 46位 49位 北川綾巴 SKE/AKB 2,648票 64位 50位 惣田紗莉渚 SKE 2,539票 30位
RADIO FISHはステージ上で「PERFECT HUMAN」を踊るメンバーを一般人から募集、オーディションを実施した[ 88] 。 桐谷は「海の声」を一緒に歌う一般人を募集、送られてきたエピソードを元に選出しスタッフが映像収録してそれを流しながら歌った[ 89] 。 『シン・ゴジラ 』とのコラボレーション企画[ 90] 。会場のNHKホールにゴジラが襲来したという設定で『シン・ゴジラ』主演の長谷川博己らが出演するオリジナル映像を交えながら出場歌手がゴジラと対峙するという設定であった[ 91] [ 92] [ 93] 。
ゴジラの進路は速報の形で番組内で随時伝えられ[ 93] 、長谷川演じる矢口蘭堂はゴジラ対策チーム「巨災対」メンバーの進言によりNHKホールでゴジラを足止めして、紅白歌合戦の「良質な歌」を聴かせることでゴジラの凍結を図る「渋谷紅白迎撃作戦」の実施を決断し、紅白の会場に協力を呼びかけた[ 94] 。
松田聖子の歌唱終了後にゴジラがNHKホール前に到達し、会場の外から武田アナがレポートした[ 91] [ 95] 。「良質な歌」を披露するように指示があったところでピコ太郎が名乗り出て、合唱団とともに「PPAP」の第九 バージョンを披露すると、ゴジラが動きを止めてしまう[ 92] [ 95] 。しかし直後に武田アナが突然「PPAP」のパロディーを披露したことからゴジラが激怒し[ 95] 、ここでX JAPAN のYOSHIKI が「僕たちが止めます」と宣言、「紅」を演奏するとゴジラは凍結した[ 91] [ 95] [ 94] [ 96] 。
番組平均視聴率は前半(19:15 - 20:55)が35.1%、後半(21:00 - 23:45)が40.2%で2年ぶりの40%台となった(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム)[ 97] 。瞬間最高視聴率は優勝が決まったシーンの44.8%、歌手別では嵐の43.7%だった。ピコ太郎は前半最高となる40.5%、後半での出演時も歌手別2位の星野源と並ぶ42.9%を記録した[ 98] [ 99] 。
なお、前半ラストのピコ太郎の直後に放送された「ニュース」(20:55 - 21:00)の平均視聴率が40.4%(同、瞬間最高は41.3%)となり、紅白の視聴率を超える異例の事態となった[ 100] [ 注 15] 。
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