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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
水滴から転送)
曖昧さ回避「しずく」の別表記については「」をご覧ください。
蛇口から滴る滴

(しずく)とは、したたり落ちる、液体のこと[1]

概説

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滴を形成する最もシンプルな方法は、小さな直径の管を垂直に立て、下端から液体がゆっくりと流れるようにする、というものである。ぶら下がった液体が一定の大きさを超えると、不安定になって、自然に滴となり、したたり落ちる。滴はまた、蒸気を急激に冷やし圧縮することによっても、あるいは多めの液体をスプレーすることによっても形成できる。

空気とでは屈折率が異なるため、雨つぶの表面上で屈折反射が発生し、が発生する。

物理的解析

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管から伸びる液の形状を半径R の円柱とし、同量の液が半径r の滴に分離する状況を考えると、r > 1.5R のとき、液の表面積は円柱形よりも(球体に近い)滴の状態のほうが小さくなる[2]。物体には表面エネルギーを小さくするように変形する力がはたらくため、このとき液は滴に分離する。そのため、管の半径R を小さくする(たとえばホースの先端を手でつぶす)と液は滴になりやすい。[3]

表面張力の測定

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管から垂れ下がる最大の滴の大きさを測ることで液体の表面張力を測定することができる。この方法はペンダントドロップ法(懸滴法)と呼ばれる。[3]

管の半径をR 、αを垂れ下がった液のうち滴になって落下する割合(約0.6)、l毛管長、γを表面張力とすると、その管から垂れ下がれる最大の滴の半径r

r=(3l2R2α)13{\displaystyle r=\left({\frac {3l^{2}R}{2\alpha }}\right)^{\frac {1}{3}}}

で表される。この大きさの滴を管の先端にある液の表面張力rγ が支えていることから、力の釣り合い式を立てることによって表面張力γを求めることができる。

滴の落下音

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水滴が水面に落ちると、日本語擬音語で「ポチャン」という音がする。英国ケンブリッジ大学は2018年、滴と落下先の水、気泡の相互作用からこうした音を発生する仕組みを解明したと発表した。洗剤を垂らして表面張力を失わせると音が出なくなった[4]

  • 滴が衝突した瞬間
    滴が衝突した瞬間
  • 水滴が落ちた後
    水滴が落ちた後
  • 野苺の葉の尖った部分に霧雨が付着し球体となった水滴
    野苺の葉の尖った部分に霧雨が付着し球体となった水滴
  • 布上で撥水状態の水滴
    布上で撥水状態の水滴
  • 睡蓮の葉に付いた水滴
    睡蓮の葉に付いた水滴

出典

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  1. ^デジタル言辞泉
  2. ^ドゥジェンヌ他『表面張力の物理学』(2版)吉岡書店、2008年、10頁。ISBN 978-4-8427-0345-9 
  3. ^ab中島章『固体表面の濡れ制御』内田老鶴圃、2007年。ISBN 978-4-7536-5631-8 
  4. ^Scientists have solved the riddle behind one of the most recognisable, and annoying, household sounds: the dripping tap. And crucially, they have also identified a simple solution to stop it, which most of us already have in our kitchens.ケンブリッジ大学(2018年7月22日閲覧)

関連項目

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外部リンク

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