松戸市(まつどし)は、千葉県の北西部に位置する市。
人口は約50万人。千葉県内では千葉市、船橋市に次ぎ第3位の人口規模である[1]。東葛飾地域(旧東葛飾郡)に属する。計量特定市に指定されている。1943年(昭和18年)市制施行。
概要
松戸駅西口広場の歩行者デッキ江戸川を挟んで東京都(葛飾区・江戸川区)に接し、東京都市圏(東京都区部)のベッドタウンとしての性質が強い。東京都区部への通勤率は37.3%(2010年国勢調査)であり、いわゆる「千葉都民」が多い。日本の市の人口順位において非政令指定都市・非中核市としては最多の人口を有する。健康都市連合加盟都市。
江戸時代には水戸街道の宿場町・松戸宿として栄え、徳川将軍家ゆかりの地としての歴史を持つ。このため江戸や水戸との関わりが深く、松戸神社は徳川光圀(水戸黄門)と縁があり、旧徳川家住宅松戸戸定邸は元水戸藩主の徳川昭武が明治時代に暮らしていた邸宅である。松戸には徳川将軍が鷹狩りをするために度々訪れていた記録もある。江戸川は古くから水運が盛んで、船底の浅い高瀬舟が野菜を満載して、農村地域の河岸と江戸の日本橋の青物河岸を行き来していた。松戸にも河岸が置かれ農産物の集散地として賑わった。明治になると蒸気船が登場して内国通運(日本通運の前身)が日本橋を起点に、古河(茨城県)や小山(栃木県)を結ぶ定期航路を開設した。「矢切の渡し」でも有名である。太平洋戦争後は宅地化が進んだ。東京との結びつきが強いが、常磐線の他都市と同様に逆に千葉県の県庁所在地である千葉市へ鉄道アクセスはよくない[2]。
地理
江戸川と松戸市街地千葉県の北西部に位置し、県庁所在地である千葉市から約20 - 30キロメートルの距離である。東京都(日本の首都)の都心から10 - 20キロメートル圏内である。
南北に流れる江戸川を西端としている。平野部は関東平野に含まれ、江戸川の左岸にあたる西部地域は海抜4メートル前後の沖積平野で水路が縦横に走り、宅地化が進んだ現在でも、水田や畑地が各所に見られる。
東部地域は下総台地(海抜20-30メートル)の西端となっていて、現在ではおおむね住宅地が広がっているが、1960年代以前は、山林や果樹園、畑が多く見られた。標高は市域のほぼ中央に位置する常盤平駅周辺が最も高く、ここを境にして市内の河川は西に向かい東京湾へ流れる江戸川水系と、東に向かい太平洋へ注ぎ込む東の手賀沼・利根川水系に分かれている。なお、市内を流れる坂川は、北千葉導水路の一部として江戸川に流れている。
水戸街道と並走するように東日本旅客鉄道(JR東日本)常磐線が市の中西部から南北に貫き、北部の新松戸駅で武蔵野線と交差している。松戸駅からは京成松戸線が分岐し、ほぼ市の中央の八柱駅にて武蔵野線が通る新八柱駅と交差するように市の中央部を横断している。また、南部では北総鉄道北総線が東西に走り、東松戸駅で武蔵野線と連絡している。
地形
最高海抜は32.4メートル(21世紀の森地先)、最低海抜は1.1メートル(栄町三丁目地先)となっている。
市域広袤(こうぼう):東西11.4キロメートル 南北11.6キロメートル
自然
河川:江戸川(一級河川)、北千葉導水路(流況調整河川)、坂川、柳原水閘
隣接している自治体
(この節の出典:[3])
歴史
古代(前史)
市周辺の現代地図に小金牧(中野牧)の範囲を重ねた地図 松戸市域は古くから人が居住し、縄文時代の遺跡が多数見つかっているほか、河原塚古墳などの古墳も存在する。古代から近世まで下総国葛飾郡に属し、下総国府(現・市川市国府台)にほど近い地であったが、中世以前の松戸市域の記録はほとんど残っていない。
平安時代に書かれた『更級日記』に登場する「下総の国と武蔵との境にてある太井川といふが上の瀬、まつさとの渡りの津にとまりて」という記述が、松戸と思しき地名の初出である。松戸は、太日川(現・江戸川)において、浅瀬を人や馬が渡河できる場所すなわち「馬の港」を意味する馬津(うまつ)[4]や渡船場の集落として生まれたようである。
歌川広重『富士三十六景 下総小金原』(1858年・安政5年)江戸時代の市域は、天領、大名領、旗本領が入り組んだ近郊農村地域で、下総台地上は小金牧(中野牧)という放牧地(周辺集落の採草地を兼ねる)であった。
宿場
豊原周延『小金原牧狩引揚ノ図』(1897年・明治30年)市内の松戸、小金および馬橋は水戸街道の宿場町となっていた。水戸と江戸の間に存在するため、徳川将軍家および水戸徳川家とのつながりが強く、将軍はしばしば小金牧で鷹狩りを楽しんだ。松戸神社には水戸藩の二代藩主だった徳川光圀(水戸黄門)ゆかりの銀杏の樹があり、松戸には水戸藩最後(11代)の藩主徳川昭武が建てた旧徳川家住宅松戸戸定邸(旧水戸藩主別邸、後の松戸徳川家本邸)がある。
水戸街道
松戸宿の現代地図に旧水戸街道の道筋を重ねた地図
小金宿の現代地図に旧水戸街道の道筋を重ねた地図
廃藩置県後
廃藩置県後の1878年、東葛飾郡役所が松戸駅(鉄道駅ではなく宿駅)に置かれた。松戸地区には国・県の出先機関が置かれ、行政上の拠点都市の性格を持っている。1896年に日本鉄道により現在の常磐線(東京・田端駅 -水戸駅間)が開通。
1940年6月3日、逓信省航空局松戸飛行場が竣工。また飛行場を使用する中央航空機乗員養成所が開所[5]。
1943年に東葛飾郡松戸町・高木村・馬橋村が新設合併し、松戸市が発足。1954年には旧小金町の大半を編入した。
市名の由来
諸説あるが、有力な説として
- 松戸一帯には後に小金牧が設置されるなど馬の飼育が盛んであった。そこで「馬の里」から「馬里(うまさと)」から「まさと」になり、変化して「まつど」になったといわれる。
- 松戸神社の伝承では、ヤマトタケルが従者とこの地で待ち合わせたところに祠を祀ったという故事から、「待つ里」→「まつど」→「松戸」と称される由縁になったという。
- 松戸は太日川(現・江戸川)の川べりにある宿場町であり、渡し舟を「待つ里」から「まつど」に転じたとも考えられる。
- 太日川を馬連れで渡河できる馬津(うまつ)が語源とする解釈もある[4]。
行政区域の変遷
建設中の常盤平団地(1960年)町名
松戸市では、全域で住居表示を実施していない。新設年次が空欄のものは、明治以来の大字。並び順は、松戸市統計書による。
- を付した町名の「〜丁目」「〜町」の部分は、独立した町名ではなく小字名である。
人口
2020年国勢調査より前回調査からの人口増減を見ると、3.06%増の498,293人であり、増減率は千葉県内54市町村中10位、60行政区域中11位。
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松戸市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 松戸市の年齢・男女別人口分布(2005年) |
■紫色 ― 松戸市 ■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 |
松戸市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) | 253,591人 | | 1975年(昭和50年) | 344,558人 | | 1980年(昭和55年) | 400,863人 | | 1985年(昭和60年) | 427,473人 | | 1990年(平成2年) | 456,210人 | | 1995年(平成7年) | 461,503人 | | 2000年(平成12年) | 464,841人 | | 2005年(平成17年) | 472,579人 | | 2010年(平成22年) | 484,457人 | | 2015年(平成27年) | 483,480人 | | 2020年(令和2年) | 498,232人 | |
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総務省統計局国勢調査より |
行政
市長
歴代市長
行政機構
2018年4月1日時点の市職員数は4,123人で、このうち病院事業には1075人が配属されている。職員数は前年比で44人減少しており、職員数は年々削減されている[8]。
市組織はおおよそ以下の通りである。
- 市長
- 会計管理者
- 副市長
- 総務部、総合政策部すぐやる課、財務部、市民部、経済振興部、環境部、健康福祉部、福祉長寿部、子ども部、街づくり部、建設部
- 消防局
- 水道事業管理者
- 代表監査委員
- 病院事業管理者
- 教育長
- 2013年4月から、市長、副市長、教育長、総務部長、総合政策部長、財務部長他による松戸市総合政策会議が設置され、通常月2回、市政運営方針や重要施策の審議がされている。
警察・消防
夕方になると防災無線で子供に帰宅を促す放送を行う。使用される曲は『歌の町』。
広域行政
当市と野田市、柏市、流山市、我孫子市、鎌ケ谷市の6市により構成されている東葛広域行政連絡協議会で、2006年(平成18年)5月に政令指定都市問題研究会 が発足。2006年度(平成18年度)・2007年度(平成19年度)の2ヵ年をかけて、今後の政令指定都市の議論に役立てるため、構成市である6市の基礎データの収集や分析、広域的課題の整理などを行うとともに、政令指定都市制度の研究や東葛地域におけるシミュレーションなどの調査・研究を行った。
2007年(平成19年)4月27日、市川市、船橋市、当市、鎌ケ谷市がこの圏域の将来的な選択肢の一つとして、合併や政令指定都市への移行に関する共同研究を行う東葛飾・葛南地域4市政令指定都市研究会(2008年9月1日時点の4市推計人口1,649,569人)を設立した。
2008年(平成20年)7月5日、政令指定都市移行による効果や影響、意義等について、より具体的な検証を行うため、松戸市、柏市の2市による松戸市・ 柏市政令指定都市研究会を設立した。
国の機関
議会
市議会
県議会
- 選挙区:松戸市選挙区
- 定数:7人
- 任期:2019年4月30日 - 2023年4月29日
- 投票日:2019年4月7日
- 当日有権者数:405,520人
- 投票率:31.62%
候補者名 | 当落 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 備考 |
---|
河上茂 | 当 | 70 | 自由民主党 | 現 | 22,946票 | |
安藤じゅん子 | 当 | 42 | 立憲民主党 | 現 | 19,773票 | |
三輪由美 | 当 | 63 | 日本共産党 | 現 | 17,539票 | |
松戸隆政 | 当 | 40 | 国民民主党 | 現 | 15,494票 | |
秋林貴史 | 当 | 59 | 公明党 | 現 | 14,452票 | |
藤井弘之 | 当 | 61 | 公明党 | 現 | 14,246票 | |
川井友則 | 当 | 43 | 無所属 | 元 | 11,537票 | 2022年5月20日に辞職 |
本清武人 | 落 | 46 | 無所属 | 新 | 10,615票 | |
衆議院
- 千葉県第6区
- 選挙区:千葉6区(松戸市)
- 投票日:2024年10月27日
- 当日有権者数:414,163人
- 投票率:51.67%
経済
産業
第一次産業(食品流通を含む)
松戸市綜合卸売市場民設公営卸売市場の松戸市綜合卸売市場があり、主要商圏は東京都と埼玉県の東部、千葉県西部であり、約500万人の台所となっている。青果棟、水産棟、関連食品棟、食堂棟の4部門、約60店舗からなり、青果・鮮魚・肉類・生花・関連食品から包装資材まで、食に関するほとんどの商品を取り扱う。
農協
第二次産業
北松戸工業団地
稔台工業団地
松飛台工業団地
その他
第三次産業
松戸駅の西口に位置した旧宿場は、古くから商業拠点として賑わい、現在も集客力のある駅として松戸市の中心市街地および市内随一繁華街を形成する単独商圏都市となっており、千葉県内の常磐線沿線では柏駅の繁華街に次ぐ規模を有する[9][10]。1960年代から大規模住宅団地が市内各地に造成され、住宅開発が進むと常磐線・新京成線の鉄道駅周辺が商業施設などの集まる市街地として発展した。また、幹線道路の整備・拡幅に伴い、ロードサイド型店舗が沿線に立地しているほか、小金や馬橋には昔からの商店街も残っている。
- 主な商業施設
イトーヨーカドー 松戸店
イオンフードスタイル新松戸店
UR都市機構ピコティ北小金東館
UR都市機構ピコティ北小金西館
ベルクス東松戸
本社・本店を置く企業
姉妹都市・提携都市
日本国外
ホワイトホース市(オーストラリア連邦ビクトリア州)<姉妹都市>
日本国内
倉吉市(鳥取県)<提携都市>
- 2004年7月25日に交流都市として提携を結び、交流が行われている。松戸市から導入されて倉吉市の特産品となった「二十世紀梨」と、元横綱琴櫻がこの松戸市に「佐渡ヶ嶽部屋」を作ったことがきっかけで始まった。
小牧市(愛知県)
地域
- 住宅団地
- 常盤平団地(旧日本住宅公団)、郊外団地、1959年 - 日本初(計画時)の大規模公団住宅団地。
- 常盤平駅前団地(旧日本住宅公団)、市街地住宅 1963年
- 小金原団地(旧日本住宅公団)、郊外団地、1969年
- 牧の原団地[12](旧日本住宅公団)、郊外団地、1975年
- 野菊野団地(旧日本住宅公団)、郊外団地、1975年
- 梨香台団地(旧日本住宅公団)、郊外団地、1975年
- 小金原けやき通り団地(旧日本住宅公団)、郊外団地、1985年
- 放送
- 活動
施設
- 図書館
人形劇や紙芝居等を上演する、専門家による財団「おはなしキャラバン」があった。市内各地を循環し、子供達を楽しませていたが、当市の行政改革に伴いボランティアを担い手とする方針が打ち出され、2009年3月に解散した[13]。
- 郵便局
- 松戸郵便局(05016)
- 小金郵便局(05070)
- 松戸六実郵便局(05203)
- 松戸日暮郵便局(05281)
- 松戸根本郵便局(05292)
- 常盤平郵便局(05330)
- 松戸矢切郵便局(05348)
- 松戸東口郵便局(05371)
- 松戸仲井郵便局(05394)
- 五香駅前郵便局(05397)
- 松戸稔台郵便局(05398)
- 松戸上本郷郵便局(05419)
- 秋山駅前郵便局(05423)
- 松戸小金原郵便局(05434)
- 松戸栄郵便局(05452)
- 松戸北郵便局(ゆうちょ銀行 松戸店)(05458)
- 松戸松飛台郵便局(05469)
- 松戸梨香台郵便局(05483)
- 松戸元山郵便局(05494)
- 松戸野菊野郵便局(05510)
- 牧の原団地内郵便局(05511)
- 松戸中和倉郵便局(05514)
- 松戸大金平郵便局(05515)
- 松戸馬橋西郵便局(05518)
- 松戸二十世紀ケ丘郵便局(05519)
- 松戸西窪郵便局(05539)
- 新松戸郵便局(05559)
- 新松戸南郵便局(05571)
- 松戸六高台郵便局(05574)
- 松戸胡録台郵便局(05575)
- 新松戸北郵便局(05583)
- 松戸新作郵便局(05595)
- 新松戸駅前郵便局(05643)
- 松戸八ヶ崎郵便局(05656)
- 松戸駅西口郵便局(05663)
- 常盤平駅前郵便局(05667)
- 松戸南郵便局(05678)
- 八柱駅前郵便局(05688)
- 松戸河原塚郵便局(05694)
郵便番号は以下が該当する。2集配局が集配を担当する。
- 樹林地
松戸市は条例で樹林地の保全を目的に保全樹林地区及び特別保全樹林地区を指定している。
面積は、約20ヘクタールにおよぶ。指定されているのは、栗山・矢切の斜面林、千葉大学園芸学部(松戸キャンパス)の敷地約3分の1にあたる樹林地約5ヘクタール、他には、風早神社の樹林地、関さんの森、浅間神社の極相林、幸谷観音の樹林地などがある。またその一部は、国の法律による特別緑地保全地区に指定している。
松戸市では、緑の保全事業の一環として、2012年より「オープンフォレストin松戸」を開催。下記の民有林(松戸里山応援団[1]管理)があるが、この他に根木内歴史公園でも開催する。
- 関さんの森(幸谷)
- 溜ノ上の森(幸谷、関さんの森の飛び地)
- 八ケ崎の森・カンスケ緑地
- 囲いやまの森(常盤平)
- 金ケ作野中の森(金ケ作育苗圃の北側)
- 三吉の森(金ケ作)
- 立切の森(金ケ作)
- しんやまの森(千駄堀)
- 芋の作の森(千駄堀)
- 大作の森(松戸新田)
- 縄文の森(21世紀の森と広場公園内)
- 紙敷石みやの森
- 紙敷みなみの森
- 野うさぎの森(紙敷)
- 小浜屋敷の森(高塚新田)
- 甚左衛門の森(高塚新田)
- オリンポスの山(松戸新田)
医療
二次医療圏(二次保健医療圏)としては東葛北部医療圏(管轄区域:鎌ケ谷市を除く東葛地域)である[14]。三次医療圏は千葉県医療圏(管轄区域:千葉県全域)。
医療提供施設は特筆性の高いもののみを記載する[14]。
医療法人社団
設立学会
上水道
松戸市は水道部があるが、供給範囲は小金地区(水源:深井戸及び江戸川の表流水 給水面積 : 6.1平方キロメートル、小金浄水場と幸田浄水場、大金平浄水場(休止)による)と常盤平地区(常盤平1丁目 - 7丁目 給水面積 : 1.7平方キロメートル、常盤平浄水場にて)のみで、根木内の一部は流山市上下水道局が供給している。松戸市は、千葉県と流山市のほか野田市、柏市、我孫子市、習志野市及び八千代市の1県7市で共同して事務を処理するため一部事務組合で、水道用水供給事業の経営に係る施設の建設及び維持管理などの事務を処理する地方公営企業の北千葉広域水道企業団[16]を結成し、水道供給事業を行っている。企業団の総務部は七右衛門新田[17]にある(技術部は流山市桐ケ谷)。
のこり大半の区域は千葉県企業局(市川水道事務所 松戸支所)が供給。古ヶ崎浄化施設(江戸川河川事務所管理)から流水保全水路ふれあい松戸川、ちば野菊の里浄水場[18]をへて、栗山配水塔にて方々に供給される。なお、ちば野菊の里浄水場のできる前は古ヶ崎浄水場(千葉県水道事務所江戸川水源工場、2007年(平成19年)廃止)にて浄水し、供給を行っていた。
教育
1970年 - 1980年代の人口急増に伴い児童、生徒の数が1000名を超えるようなマンモス校が増え、仮設校舎での授業や学校の新設が相次いだ。2004年から公立のすべての小学校、中学校の学校選択制が導入されている。
- 部活動改革
- 伝統的に部活動は突出して盛んで小学校・中学校は早朝から、中学校は休日も部活動の練習がある学校がほとんどであったが[19]、スポーツ障害の予防、地域活動等への参加、心身のリフレッシュ、教員の働き方改革等の社会的要請から、2019年1月に「松戸市運動部活動指導の指針」が作成された[20]。
- 指針は市内の全ての小学校、中学校に適用され、大会の参加は生徒と顧問職員の過度な負担にならないよう、学校長による精査責任が新たに明確にされた。主な内容は次の通り。
- 中学校
- 休養日:(平日)週1日以上、(土日)週1日以上、(年間)100日以上
- 活動時間:(平日)2時間程度、(土日)3時間程度
- 小学校
- 休養日:(平日)週1日以上、(土日・冬季休業等)行わない
- 活動時間:(平日)2時間程度
松戸市公共施設再編整備基本計画
2019年1月に「松戸市公共施設再編整備基本計画(案)」が公開され、その中で松戸市内すべての公立の小学校、中学校を対象に「統廃合の検討」、「再配置の検討」が行われる案が出されている[21]。
さらに、市立東部小学校と第五中学校を統廃合し9年制の小中一貫校にする「東部学園」構想の検討も公表されている[22]。ただし、両校の学区は宅地開発等による人口増加が見込まれる地域でもあり、公共施設再編整備推進審議会に出された資料によれば、2030年に東部小の児童数は738名(25学級)、第五中の生徒数は1,315名(44学級)に膨れ上がる推計となっている[23]。小中一貫校化後の児童生徒数は約2,000名(70学級)と見込まれ(さらに特別支援学級も加わる)、全国で最大規模のマンモス校になる可能性もあるなど課題も多い[注釈 2](学校教育法施行規則による小中一貫校(9年制の義務教育学校)の標準学級数は1校あたり18 - 27学級でこれを大幅に超える)。
大学
専修学校
高等学校
中学校
- 市立中学校(20校)
※新松戸北中学校は2009年、小金中学校と統合した。
- 私立中学校
小学校
- 市立小学校(45校)
※梨香台・寒風台の両小学校は、日本で最初の5階建て建築の小学校である。
- 私立小学校
特別支援学校
高齢者教育その他
千葉県は、高齢者に生涯教育としての学習機会が得られるよう、県内5地域に生涯大学校を設置しており、松戸市内には千葉県生涯大学校 東葛飾学園浅間台校舎(松戸市上矢切と松戸市中矢切)が開設されている。
同市では、無料の自主夜間中学として、松戸自主夜間中学がある。主催する特定非営利活動法人 夜間中学をつくる市民の会は、地域再生大賞を受賞。
楽団・劇団
- 松戸市民吹奏楽団(松吹)
- 松戸シティフィルハーモニー管弦楽団(旧松戸市民交響楽団)
- 松戸市消防音楽隊
- 松戸ウインドアンサンブル
- クラルテウインドオーケストラ
- よこすかウインドアンサンブル
- 松戸ブラスオルケスター
- おんがく集団 四分休符
- 松戸市民劇団
- 劇団こぐま座 - 幼児・子供向け劇団
- 劇団天童 - ミュージカルや人形劇、絵本対話式読み聞かせ、公演など
- 劇団“奇想天外”
- 劇団 人の森ケチャップ - 障害者・健常者混在の劇団
スポーツ
松戸市七草マラソン大会が、松戸運動公園で毎年正月明けに開催されている。
スポーツ施設
松戸運動公園(陸上競技場)(テニスコート)
- SYSテニスクラブ
- 栗ヶ沢公園庭球場
- 金ヶ作公園庭球場
- 松戸中央公園庭球場
- 紙敷庭球場
- 新松戸庭球場
- IHSMテニスアリーナ松戸(室内コート)
- 紫陽花テニスクラブ
- 塚山テニスクラブ
- 松戸テニスクラブ
- アルドールテニスステージ北松戸(室内コート)
- SOL Tennis College
(格闘技ジム)
- アントジム -ムエタイジム。
- グラント ボクシング&フィットネス
- キックボクシングアカデミーROOTS
- 新松戸高橋ボクシングジム
- Fitness Boxing Gym RPG
- TEPPEN GYM
- PIRIKA TP GYM
- 格闘技パラエストラ松戸/THE BLACKBELT JAPAN 松戸
- FANG-BASE
- キックボクシングFANG-GYM
- 松戸平沼ボクシングジム
- キックボクシングシェアリングジム
- KICKBOXING-SQUARE
- グラント ボクシング&フィットネス
- リーベル松戸
(武道・武術[32])
- 国際空手道連盟極真会館 千葉東葛支部 松戸道場
- 国際空手道連盟 極真会館 千葉北支部 松戸分支部 五香道場
- 新極真会 千葉北支部 松戸道場
- 空手道真士会 松戸北小金道場
- 拳心館・空手道拳道会 千葉松戸道場
- 空手道超越塾
- 沖武会傳琉館(沖縄空手上地流と琉球古武道)北松戸道場及び全日本琉球古武道連盟事務局
- 極峰拳社・松戸支部(カラダ教習所EvaDanceStudio内)
- 松風館/松風館道場居合道部信武会 - 剣道場/居合道場
- 一燈館 合氣道場(松戸市秋山道場)
- 小田流柔術合気道気心会
- 八光流柔術 豊和会本部道場
- 洗心道場 -千葉商科大学付属高等学校の弓道場の他、野球場とテニスコート、クラブハウス等施設も隣接
- 一般社団法人 全日本太極拳連合会
- インフィニティテコンドー新松戸(新松戸文化教室内)
- 金剛禅総本山少林寺松戸上本郷道院
- 野球
当市を本拠地とし日本野球連盟に所属する社会人野球
- 相撲
松戸市を本拠地とし日本相撲協会に所属する相撲部屋
- テニス
テニス日本リーグ所属
- 新松戸山喜(日本最高峰の団体戦であるテニス日本リーグに出場している選手や日本ランキング30位前後のプロテニス選手が多数在籍している。山喜は千葉県初の日本リーグチームである。)
- サッカー
日本プロサッカーリーグ所属
- 柏レイソル(ホームタウンは隣の柏市であるが、東葛・印旛地域の我孫子、印西、鎌ケ谷、白井、流山、野田、松戸の8市を活動エリアとして、サッカースクールや各市の市民招待デーなどを企画、また、各市で開かれる市民祭りなどでのサイン会などをしている)
千葉県社会人サッカーリーグ所属
- 陸上
- ラグビー
ジャパンラグビートップリーグ所属
- バスケットボール
ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ所属
- 千葉ジェッツ(ホームタウンは隣の船橋市であるが、松戸市ともブーストタウン協定を締結)
市外局番
松戸市の市外局番は04739(市川MA)となっていたが、1964年(昭和39年)7月26日より、0473(市内局番は62)に変更。1997年(平成9年)1月1日には、松戸市を含めた0473区域の市内局番の不足に伴い、047に変更された。
収容局は以下の4ビルが該当し、市内局番は以下の通り。
- 松戸局
- 303(2000、4000番台)
- 308(0000 - 8000番台)
- 312(2000 - 5000番台)
- 330(0000 - 3000番台)
- 331
- 360 - 368
- 369(0000 - 5000番台)
- 394(8000 - 9000番台)
- 703(0000 - 1000、3000 - 6000番台)
- 五香局
- 311(0000 - 3000、5000 - 9000番台)
- 330(6000 - 7000番台)
- 383(0000 - 8000番台)
- 384 - 389
- 394(0000 - 1000
- 5000 - 7000番台)
- 704(4000 - 6000番台)
- 710(1000番台)
- 松戸小金局
- 312(0000 - 1000番台)
- 330(4000 - 5000番台)
- 340(0000 - 6000番台)
- 341 - 348
- 349(0000 - 7000番台)
- 394(2000 - 3000番台)
- 松戸高塚局
- 312(7000 - 9000番台)
- 330(8000 - 9000番台)
- 391
- 392
交通
鉄道路線
市内には5つの事業者が運行する8の旅客鉄道路線と、20の鉄道駅がある。
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- 北総鉄道
- 京成電鉄
- 東武鉄道
- 流鉄
計画・構想段階
地下鉄11号線(半蔵門線)の松戸延伸が、「2015年までに整備し着手するのが適当である路線」と位置づけられている。[34](「東京直結鉄道」参照)
バス路線
- コミュニティバス
2017年(平成29年)12月16日からバスの空白地帯であった中和倉地区への交通の便を確保する目的で実証運行を開始。
- 松戸市立総合医療センター - 中和倉商店街 - 馬橋駅入口 - 北松戸駅 - 松高裏門 - 松戸市立総合医療センター(左回りルート・逆の右ルート、松戸新京成バスに運行委託)
道路
高速道路
- 一般国道
- 自転車道
- 選定道路
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
名所・旧跡
神社
松戸神社寺院
万満寺礼拝堂
遺跡
城跡・陣屋跡
松戸市戸定歴史館旧跡
※かつては以下のような著名な劇場が多く存在していた。
2023年現在、市内の映画館は、ユナイテッド・シネマテラスモール松戸のみ。
21世紀の森と広場(芝生広場)- 自然・公園
栗山配水塔(土木遺産)
21世紀の森と広場
縄文の森
東松戸ゆいの花公園
- その他
祭事・催事
- 松戸宿坂川献灯まつり
- 松戸宿坂川河津桜まつり
- 小金宿まつり
- 東部地区・東松戸まつり
- 松戸まつり
- コスモスまつり
- 松戸花火大会
文化財
国・県指定および国登録文化財一覧[54]。
番号 | 指定・登録 | 類別 | 名称 | 所在地 | 所有者または管理者 | 指定年月日 | 備考 |
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1 | 国指定 | 重要文化財(建造物) | 旧徳川家松戸戸定邸(表・中・奥・離座敷棟、玄関・台所棟、湯殿、内蔵) | 戸定が丘歴史公園 | 松戸市 | 平成18年7月5日 | 8棟 |
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2 | 重要文化財(彫刻) | 木造金剛力士立像 | 松戸市馬橋2547 | 萬満寺 | 大正5年8月17日 | 2躯 |
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3 | 重要文化財(工芸品) | 梵鐘(建治四年在銘) | 松戸市平賀63 | 本土寺 | 昭和52年6月11日 | 1口 |
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4 | 重要文化財(古文書) | 大学三郎御書(日蓮筆/七月二日) | 松戸市平賀63 | 本土寺 | 昭和43年4月25日 | 1巻 |
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5 | 諸人御返事(日蓮筆/弘安元年三月廿一日) | 松戸市平賀63 | 本土寺 | 昭和43年4月25日 | 1巻 |
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6 | 重要文化財(考古資料) | 千葉県幸田貝塚出土品 | 松戸市立博物館 | 松戸市 | 平成6年6月28日 | 一括 |
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7 | 記念物(名勝) | 旧徳川昭武松戸別邸(戸定邸)庭園 | 戸定が丘歴史公園 | 松戸市 | 平成27年3月10日 | |
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8 | 県指定 | 有形文化財(工芸品) | 銅透彫華籠 | 松戸市平賀63 | 本土寺 | 昭和63年3月30日 | 12枚 |
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9 | 有形文化財(古文書) | 富城殿御返事 | 松戸市平賀63 | 本土寺 | 昭和52年3月8日 | 1幅 |
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10 | 本土寺過去帳(天正本)・本土寺過去帳(明暦本) | 松戸市平賀63 | 本土寺 | 昭和62年2月27日 | 3帖 |
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11 | 無形民俗文化財 | 松戸の万作踊り | 松戸市千駄堀・日暮・上本郷 | 万作踊り松戸保存会 | 昭和45年4月17日 | |
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12 | 記念物(天然記念物) | 浅間神社の極相林 | 松戸市小山664-1 | 浅間神社 | 昭和41年12月2日 | |
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13 | 国登録 | 登録有形文化財(建造物) | 旧齋藤家住宅主屋 | 松戸市紙敷588 | 松戸市 | 平成29年6月28日 | 1件 |
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14 | 千葉県水道局栗山配水塔 | 松戸市栗山198 | 千葉県 | 平成29年10月27日 | 1件 |
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キャラクター
主なキャラクターは、下記のとおり[55][56][57]。
- 松戸さん - 市政70周年キャラクター[58][59]
- まつまつ - 市のホームページキャラクター[60]
- じょうちゃん と もんちゃん - 市博物館キャラクター[61]
- ばけごろう - 市非公式応援ゆるキャラ。市のエンターテイメントな文化を広めるキャラクター[62][63]
- じちまる と まつかめ - 市町会・自治会PRキャラクター[64]
- ほくぶぅ&きたぴょん - 市北部地区8市民センター・マスコットキャラクター[65]
- ぱくちゃん - 市の食育キャラクターでナスの妖精[66]
- みのりちゃん - 松戸産農産物ブランド化ロゴマーク[56]
- くまのミミー - NPOユニバーサル・サウンドデザインの名誉会長(マスコット)[67][56]
- クリンクルちゃん - 市ごみ減らしシンボルキャラクター[56]
- ドンちゃん&グリちゃん - 21世紀の森と広場シンボルキャラクター[56]
- まっころん - 市社会福祉協議会キャラクター[68]
- まってぃ~ - 市営水道のキャラクター[56]
- まつドリ - 市子育て応援マスコット[56]
- マッピー - 松戸競輪キャラクター[69]
- 市城アイ - 市の振り込め詐欺防止キャラクター[56]
- 松宮アヤ - 市の防犯キャラクター[56]
- 神戸アミ - 市の交通安全キャラクター[56]
- 松戸守(まつどのかみ)- 市の防犯キャラクター[70]
- コシッキー - 市博物館企画展「東日本の古墳と渡来文化 -海を越える人とモノ-」公式キャラクター[56]
出身者・ゆかりのある人物
出身人物
- 芸能・マスコミ
- 政治・経済
- 学術・文化
- スポーツ
ゆかりのある人物
松戸市を舞台・ロケ地とした作品
- 当市を舞台にした作品・歌謡
- 当市でロケが行われた作品
脚注
注釈
出典
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
松戸市に関連するカテゴリがあります。
- 行政
- 観光
- その他
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注: 順位は令和2年国勢調査時の市域人口による。 |
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