朝日スポーツ賞(あさひスポーツしょう)は、朝日新聞社が制定するスポーツ界で権威のある賞。
スポーツの分野で優れた成果を挙げた個人または団体に贈られる。
年間の記録などをもとに審議し、受賞者を決定する。
1929年、朝日賞の一部門として創設。1975年には朝日賞から独立し、朝日体育賞として再出発した。1989年には受賞対象をプロにも拡大した。
最初の受賞者は競泳の入江稔夫である。また最初の女性受賞者は1933年の前畑秀子である。1937年は受賞者なし。1940年代半ばに中止になった時期があったが、1946年に山内リエが受賞。以降は1950 - 1951年の受賞者なしを除き、複数の競技者に授与されている[1]。
2005年度より2009年までの5年間は、大賞に該当する「スーパーアスリート賞」が設けられ、高橋尚子、谷亮子、北島康介、イチローが受賞。この中でもイチローは2001年に、高橋尚子は小出義雄とともに2000年に「特別賞」に選出された。
2010年(平成22年)より、毎年1名または1組に授与されている[2]。
2020年度は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行などにより国内外で各種スポーツ大会が軒並み中止・延期になった影響を受けて日本スポーツ賞、ビッグスポーツ賞、報知プロスポーツ大賞は中止したが本賞は毎日スポーツ人賞とともに開催した[3]。
2010年代より基本的に1名または1組に授与されている。
| 年 | 受賞者 | ジャンル | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2010年 | FIFAワールドカップ日本代表チーム | サッカー | W杯南アフリカ大会で16強入り |
| 2011年 | FIFA女子ワールドカップ日本代表チーム「なでしこジャパン」 | サッカー | W杯ドイツ大会で初優勝 |
| 2012年 | 吉田沙保里 | レスリング | ロンドン五輪で3連覇を達成 |
| 2013年 | 東北楽天ゴールデンイーグルス | 野球 | プロ野球日本シリーズを初制覇 |
| 2014年 | 羽生結弦 | フィギュアスケート | ソチ五輪でアジア人男子初の金メダル |
| 2015年 | ラグビー日本代表 | ラグビー | W杯イングランド大会で初めて1次リーグ3勝を達成 |
| 2016年 | 伊調馨 | レスリング | リオデジャネイロ五輪で女子個人種目史上初の4連覇 |
| 日本財団パラリンピックサポートセンター | パラリンピック | パラリンピック競技団体の活動を支援 | |
| 2017年 | 桐生祥秀 | 陸上競技 | 100m走で9秒98の日本新記録を樹立 |
| 2018年 | 大坂なおみ | テニス | テニスの全米オープンで日本勢初となるシングルス4大大会初優勝 |
| 日本ブラインドサッカー協会 | サッカー | 普及活動を通して「共生社会」への理解を促進 | |
| 2019年 | 渋野日向子 | ゴルフ | ゴルフの全英女子オープンで日本勢として42年ぶりに海外メジャー大会を制覇 |
| ラグビー日本代表 | ラグビー | W杯日本大会で初の決勝トーナメントに進出、8強入りを達成 | |
| 2020年 | アーモンドアイ | 競馬 | 歴代最多の芝G1競走9勝を達成 |
| 国枝栄 | |||
| 一般社団法人スポーツを止めるな[4] | その他 | 新型コロナウイルス感染症の影響でプレーする場を失った高校生たちが競技を続けられるように支援 | |
| 2021年 | 大谷翔平 | 野球 | 大リーグ・エンゼルスで投打の「二刀流」として著しい成績を残した |
| 2022年 | FIFAワールドカップ日本代表チーム | サッカー | 7大会7回連続のワールドカップで初の2大会連続の16強入りを果たした |
| 2023年 | 野球WBC日本代表 | 野球 | ワールド・ベースボール・クラッシック(WBC)で3大会ぶり3度目の優勝を果たす |
| 北口榛花 | 陸上競技 | 陸上世界選手権の女子やり投げで金メダルを獲得 | |
| 2024年 | 岡慎之助 | 体操 | パリ五輪の体操男子団体、個人総合、種目別鉄棒で金メダルに輝き、日本勢52年ぶり3冠を達成 |
| 上地結衣 | 車いすテニス | パリ・パラリンピック車いすテニス女子シングルスとダブルスで日本勢初の金メダルを獲得 |