| さんむし 山武市 | |||||
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| 国 | |||||
| 地方 | 関東地方 | ||||
| 都道府県 | 千葉県 | ||||
| 市町村コード | 12237-8 | ||||
| 法人番号 | 8000020122378 | ||||
| 面積 | 146.77km2 | ||||
| 総人口 | 45,405人[編集] (推計人口、2025年9月1日) | ||||
| 人口密度 | 309人/km2 | ||||
| 隣接自治体 | 東金市、八街市、富里市、山武郡九十九里町、芝山町、横芝光町 | ||||
| 市の木 | スギ | ||||
| 市の花 | ノギク | ||||
| 市の鳥 | ウグイス | ||||
| 山武市役所 | |||||
| 市長 | 松下浩明 | ||||
| 所在地 | 〒289-1392 千葉県山武市殿台296番地 北緯35度36分11秒東経140度24分49秒 / 北緯35.60292度 東経140.41353度 /35.60292; 140.41353座標:北緯35度36分11秒東経140度24分49秒 / 北緯35.60292度 東経140.41353度 /35.60292; 140.41353 | ||||
| 外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
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| ウィキプロジェクト | |||||
山武市(さんむし)は、千葉県東部に位置する市。都市雇用圏における東京都市圏に属する。
山武杉やイチゴの産地として知られる。2006年(平成18年)、4町村の合併により発足した。
九十九里海岸中部に位置しており、市域は北西から丘陵地帯、沖積平野、海岸とほぼ平行かつ帯状に形成されている[1]。県庁所在地である千葉市からは約20キロメートルの距離である[1]。
国道126号線付近を境に北西部の丘陵地帯と南東部の沖積平野に分けられる[1]。平野部は九十九里平野に含まれ、日本有数の砂浜海岸である九十九里海岸(九十九里浜)がある。海岸は遠浅で約8キロメートルにわたって太平洋に面する[1]。気候は旧蓮沼村や成東町等の九十九里平野は海洋性気候で温暖、旧山武町地域等の内陸部は内陸性気候で寒冷である。
合併以前は、山武郡・山武町とも読みは「さんぶ」であったが、現在の山武市の読みは「さんむ」である。武社国造や武射郡の読み方「むさ」を受け継いだ「さんむ」の方が古い歴史的な読み方であり、1975年あたりからいつの間にか「さんぶ」に変わってしまったので、重い歴史を持った「さんむ」の方が新しい市に相応しいためであるという。なお、「山武郡」は現在も「さんぶぐん」が正式な読みである[3]。
2002年(平成14年)11月25日に山武地域合併準備会が発足した[4]。当初はこの4町村と東金市、九十九里町が合併する計画で、2003年(平成15年)12月25日に山武地域合併協議会が新市名を九十九里市(くじゅうくりし)と決定し[5]、2005年(平成17年)3月22日の合併を目指していた[6]。2004年(平成16年)11月28日の東金市の住民投票で「合併反対」が多数となり離脱することになり[7]、2005年(平成17年)1月31日に山武地域合併準備会が解散することになった[8]。結局、東金市と九十九里町を除いた4町村が合併することになった。実現していれば13万人の都市になっていた。
2005年(平成17年)1月31日に山武中央4町村合併任意協議会が新市名を太平洋市(たいへいようし)と決定した[9]。古谷淳・松尾町長(当時)は「決してパシフィック・オーシャンの意味ではない。大きな希望を持った平和な市と理解してほしい[10]」と釈明したが、「一自治体が『太平洋』を名乗るべきではない」という趣旨の抗議が相次いだ。そのため、2005年(平成17年)2月27日に新市名を白紙撤回され[11]、住民アンケートを行って同年3月15日に現在の市名に変更された[12]。
| 山武市市域の変遷(年表) | ||
|---|---|---|
| 年 | 月日 | 現山武市市域に関連する行政区域変遷 |
| 1889年(明治22年) | 4月1日 | 町村制施行により、以下の町村が発足。 |
| 1897年(明治30年) | 4月1日 | 武射郡、山辺郡が統合して山武郡が成立。 |
| 1898年(明治31年) | 8月31日 | 松尾村が町制施行して松尾町となる。 |
| 1953年(昭和28年) | 4月10日 | 公平村の一部(姫島)が成東町に編入。 |
| 1954年(昭和29年) | 4月1日 | 源村の一部(下布田、植草、雨坪、武勝)が日向村に編入。 |
| 10月1日 | 成東町・大富村・南郷村が合併し、成東町が発足。 | |
| 10月31日 | 日向村大木の一部が印旛郡八街町(現八街市)に編入。 | |
| 1955年(昭和30年) | 1月1日 | 日向村・睦岡村が合併し、山武町が発足。 |
| 2月1日 | 松尾町・大平村・豊岡村が合併し、松尾町が発足。 | |
| 3月31日 | 鳴浜村の一部(白幡、本須賀)が成東町に編入。 | |
| 7月1日 | 成東町・緑海村が合併し、改めて成東町が発足。 | |
| 1956年(昭和31年) | 4月1日 | 山武町木原・沖渡の一部が印旛郡八街町(現八街市)に編入。 |
| 2006年(平成18年) | 3月27日 | 山武町・成東町・松尾町・蓮沼村が合併し、山武市が発足。 |
平成27年国勢調査より前回調査からの人口増減をみると、6.89%減の52,222人であり、増減率は県下54市町村中44位、60行政区域中50位。2025年3月1日の推計人口では45,822人にまで減少している。
| 山武市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 山武市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 山武市 ■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
山武市(に相当する地域)の人口の推移
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| 総務省統計局国勢調査より | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
東金市と同様に消滅可能性都市に指名されている。
近年は外国人人口が急増しており、令和6年12月31日時点での市内の外国籍の人口は2,104人、そのうちスリランカ人は1,078人に達する[13][14]。
| 会派名 | 議席数 | 議員名(◎は代表) |
|---|---|---|
| 山政研 | 5 | ◎高知尾正義、萩原善和、加藤忠勝、小野崎正喜、小川良一 |
| 平成会 | 5 | ◎越川哲、行木三郎、小川善郎、小川吉孝、林善和 |
| 公明党 | 3 | ◎本山英子、市川陽子、川原春夫 |
| 政策研究会 | 3 | ◎高橋忠、能勢秋吉、井野敬一 |
| 新政会 | 3 | ◎大塚重忠、大川義男、宍倉弘康 |
| 諸派 | 3 | 蕨眞、八角公二、今関恒 |
今関恒と林善和の2名は、2014年(平成26年)4月20日に行われた市議補選で当選した。
| 当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 重複 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 当 | 森英介 | 73 | 自由民主党 | 前 | 110,538票 | |
| 椎名史明 | 64 | 日本共産党 | 新 | 30,557票 | ||
| 比当 | 多ケ谷亮 | 52 | れいわ新選組 | 新 | 30,432票 | ○ |

農業では、20箇所を超えるいちご狩り観光農園を有するなど、果物の生産が盛んである。
林業では、山武杉の産地として知られるが、近年は過疎による後継者不足に悩んでいる。また山武杉などの木材を加工して作られる「組子細工」は、主に障子や欄間などの建具に施される技法で、それを施された建具を「上総建具」と呼ぶ。これらは宝暦年間に普及し始めた山武杉の台頭によってより盛んになり、伝統工芸品として房総の魅力500選に選ばれるなど評価されている。
なお、山武杉には「杉の溝腐病」という樹病があり[17]、近年の林業の衰退から間伐などの森林管理が適切に行われず杉などの山林が放置されていたことが、2019年9月に発生した令和元年房総半島台風(台風15号)で、山武市を含む千葉県内で倒木被害により発生した停電とその復旧作業の妨げにつながったという指摘がある[18]。
また、高度成長期以前は漁業も盛んで、旧蓮沼村地区は栗山川漁港を利用していたが、繁栄期に比べ衰退傾向にある。
松尾地域には松尾台工業団地があり、誘致企業の工場などが立地している。
東金市(準商業中心都市[19])から成東地区にかけての国道126号沿線にはロードサイド店舗が多く出店しており、店舗密集地になっている。
合併などの経緯から4地域に分かれている。
| 地域 | 大字・町名 |
|---|---|
| 旧成東町 | 成東・姫島・島・殿台・津辺・市場・親田・川崎・板附・和田・湯坂・野掘・真行寺・嶋戸・新泉・富田・寺崎・早船・柴原・上横地・下横地・草深・五木田・小泉・富口・富田幸谷・白幡・本須賀・木戸・小松・松ケ谷・井之内 |
| 旧山武町 | 麻生新田・板川・板中新田・沖渡・実門・戸田・中津田・埴谷・美杉野・横田・雨坪・植草・大木・木原・椎崎・下布田・日向台・武勝・森・矢部・西湯坂 |
| 旧松尾町 | 山室・引越・谷津・古和・小川・上大蔵・下大蔵・金尾・蕪木・八田・猿尾・五反田・祝田・水深・本水深・田越・大堤・松尾・富士見台・広根・下野・折戸・下之郷・借毛本郷・高富・本柏・木刀・武野里 |
| 旧蓮沼村 | 蓮沼イ・蓮沼ロ・蓮沼ハ・蓮沼ニ・蓮沼ホ・蓮沼平 |
各地域ごとに住所表記が異なる。
郵便局
図書館
文化施設
スポーツ施設
自動車教習所
市内に空港はなく、千葉県成田市の成田国際空港(成田空港)および東京都大田区の東京国際空港(羽田空港)が最寄りとなる。
成田国際空港:約20キロメートルの距離(詳細は成田国際空港へのアクセスを参照)
東京国際空港:約55キロメートルの距離(詳細は東京国際空港へのアクセスを参照)
このほか芝山鉄道の延伸を求めており、「芝山鉄道延伸連絡協議会」の構成自治体の一つでもある。
高速バス路線はいずれも京成バス千葉イースト成東営業所(旧ちばフラワーバス)が運行。
東京ルート
千葉ルート
山武市コミュニティバス「山武市基幹バス」を運行している。その他、芝山町コミュニティバス「芝山ふれあいバス」も利用できる。

| 番号 | 指定・登録 | 類別 | 名称 | 所在地 | 所有者または管理者 | 指定年月日 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 国指定 | 記念物(天然記念物) | 成東・東金食虫植物群落 | 山武市島字畑田464-7・東金市上武射田字入道島1874-35他 | 国 | 大正9年7月17日 | |
| 2 | 県指定 | 有形文化財(建造物) | 五所神社本殿 | 山武市蓮沼イ-2222 | 五所神社 | 昭和29年3月31日 | 1棟 |
| 3 | 有形文化財(彫刻) | 木造四天王立像4躯・木造阿難・迦葉立像2躯 | 山武市松ケ谷イ-2058-1 | 勝覚寺 | 昭和54年3月2日 | 6躯 | |
| 4 | 銅造阿弥陀如来及び両脇侍立像 | 山武市歴史民俗資料館 | 日吉神社 | 昭和55年2月22日 | 3躯 | ||
| 5 | 木造釈迦如来坐像 | 山武市川崎108 | 宝聚寺 | 昭和55年2月22日 | 1躯 | ||
| 6 | 有形文化財(考古資料) | 島戸境1号墳出土遺物 | さんぶの森ふれあいセンター | 山武市 | 平成7年3月14日 | 257点 | |
| 7 | 有形民俗文化財 | 八幡神社のいざりばた | 山武市白幡824 | 八幡神社 | 昭和42年3月7日 | 一式 | |
| 8 | 記念物(史跡) | 歌人伊藤左千夫の生家 | 山武市殿台393 | 山武市 | 昭和25年11月3日 | ||
| 9 | 稲葉黙斎墓 | 山武市成東2698 | 元倡寺 | 昭和49年3月19日 | |||
| 10 | 大堤権現塚古墳 | 山武市松尾町大堤479他 | 箱根神社他 | 平成2年3月16日 | |||
| 11 | 山室姫塚古墳 | 山武市松尾町山室914-2 | 高野神社 | 平成4年2月28日 | |||
| 12 | 記念物(天然記念物) | 成東町のクマガイソウ | 山武市 | 個人 | 昭和27年11月3日 | ||
| 13 | 石塚の森 | 山武市成東2551他 | 国・八幡神社(不動院八幡神社) | 昭和50年3月28日 | |||
| 14 | 国登録 | 登録有形文化財(建造物) | 九十九里教会 | 山武市松尾60-1 | 日本基督教団九十九里教会 | 平成11年8月23日 | 1件 |
2020年東京オリンピック・パラリンピック - ホストタウンとしての登録を2015年12月8日付けで内閣官房に申請し、2016年1月26日にスリランカを対象としたホストタウンに登録された[23]。
| 富里市 | 芝山町 | 横芝光町 | ||
| 八街市 | (太平洋) | |||
| 東金市 | 九十九里町 |