Movatterモバイル変換


[0]ホーム

URL:


コンテンツにスキップ
Wikipedia
検索

山本博志

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
 山本博志 五段
名前山本博志
生年月日 (1996-08-13)1996年8月13日(29歳)
プロ入り年月日2018年10月1日(22歳)
棋士番号316
出身地東京都江東区
所属日本将棋連盟(関東)
師匠小倉久史八段
段位五段
棋士DB山本博志
2023年4月17日現在
テンプレートを表示

山本 博志(やまもと ひろし、1996年8月13日[1] - )は、将棋棋士小倉久史門下。棋士番号は316[1]東京都江東区出身[1]東京都立白鷗高等学校卒業[2]

棋歴

[編集]

小学1年の時、父親に教わって将棋を始める[3]

小学4年時に小倉久史門下となり、関東研修会を経て6年時の2008年3月に関東奨励会入会[3]

一時は2級への降級を経験するも、2015年9月、三段昇段。

2016年度前期の第59回奨励会三段リーグでは、この期で13勝5敗で四段昇段した藤井聡太から勝ち星を挙げた5人のうちの1人が山本だった[4][5]

2018年9月2日、第63回奨励会三段リーグで13勝5敗の成績として本田奎に次ぐ2位となり、四段昇段を決める[4][6]

プロ入り後

[編集]

2019年度、プロデビュー後は第29期銀河戦で活躍。予選を2連勝で突破し、本戦ブロックも7連勝の最多勝で突破。決勝トーナメントに進出した(1回戦で菅井竜也に敗退)。

2020年度、第70回NHK杯で予選を突破し、本戦に初出場。1回戦では近藤誠也に勝利した(2回戦で屋敷伸之に敗退)。

棋風

[編集]
  • 得意戦法はノーマル三間飛車。プロ入り時には「しばらくは三間飛車で頑張ってみて活躍したい」との抱負を述べている[4]
    • 上述の三段リーグ藤井聡太戦では三間飛車の穴熊対策戦法トマホークを用いて勝利している[3]。『三間飛車新時代』でもトマホークの章を執筆している[7]
    • 先手番ではしばしば、初手7八飛戦法[8]を採用している。

人物

[編集]
  • 愛称は「ヒロシ」。山本姓の棋士が複数人おり、他の「ひろし」名の棋士には異称があるため[注 1]、ファンからも「ヒロシ先生」と呼ばれる場合が多い。
  • 四段昇段時の調査書記入時、間違えて生年を1998年と記してしまった。本人は「気が動転して。サバ読んでしまいました」としている[4]
  • 趣味はカラオケ。奨励会の行事で、徳永英明の「壊れかけのRadio」を歌唱した[4]
  • 中学生時代から、やなぎなぎのファンである[9]。また、やなぎなぎの公式Twitterをフォローしている。
  • 旅行が大好き。「自然のある場所が好きで、伊豆大島も楽しかった」としている[4]
  • アトピーの症状がある。本人は「慣れてはいるので対局自体にはあまり支障出ません」[10]とTwitter等で述べている。2023年には諸症状への対応のため手術に踏み切ったことを明かしている[11]
  • 尊敬する棋士は藤井猛で、その積極的な棋風のみならず人物面でも目標にしている[3][4]
    • 第68期王座戦二次予選で藤井との対戦が決まったことを受け、2020年3月3日に藤井への思いを綴ったnote記事「藤井先生」を投稿。大きな反響を呼び、第32回将棋ペンクラブ大賞の文芸部門で最終選考候補作に入ったほか[12]、観る将アワード2019(文春オンライン)でも多数の推薦を受けた[13]。なお、3月18日に行われた対局は84手で山本が勝利した。
  • 将棋漫画『盤上のオリオン』(新川直司)の将棋監修[14]
  • 2024年4月15日のスポーツ報知の報道で、谷合廣紀四段と山本でコンビ「銀沙飛燕」を結成し「M-1グランプリ」に挑む意向であることが報じられた[15]。コンビ名の「銀沙飛燕」(ぎんさひえん)は東京・将棋会館の対局室の名前に由来し、名付け親は女流棋士の西山朋佳[15]

エピソード

[編集]
  • 奨励会三段としては異例の著書となる『三間飛車新時代』を師匠の小倉久史との共著で執筆している。奨励会員から「立ち読みしました。買わないけど」と冗談を言われたという[4]
  • 2019年10月1日にプロ入りした石川優太も、山本と同様に三間飛車を愛用しているが、四段昇段時のインタビューにて「山本博志さんの三間飛車を参考にしています」と語っている[16]
  • 2020年1月9日に行われた第78期順位戦C級2組瀬川晶司戦において山本の手番で離席した瀬川が席に戻った後、まだ山本の手番にもかかわらず駒を持ち二手指しの反則を犯しそうになったが、山本の制止により事なきを得たというエピソードが瀬川のtwitterで語られている(対局結果は瀬川勝ち)。局後に侘びた瀬川に対して山本は「こんなことで勝っても仕方がないので」と話したという[17][18]
  • 2020年11月24日の第29期銀河戦本戦黒田尭之戦で、先手の黒田の初手▲6八玉に対し、少考の末に挑発と判断して△8四歩と指し、慣れない居飛車を採用した[19]。対局は63手で山本が敗れた[20]

著作

[編集]

昇段履歴

[編集]

昇段規定は、将棋の段級 を参照。

研修会(関東研修会)
_______
  • 2006年11月00日 : D2クラス[21]
  • 2007年02月00日 : D1クラス[22]
  • 2007年03月00日 : C2クラス[22]
  • 2007年07月00日 : C1クラス[22]
奨励会(関東奨励会)
(5級 - 二段)
  • 2008年05月00日 : 5級[24]
  • 2009年05月00日 : 4級[25]
  • 2009年10月00日 : 3級[26]
  • 2009年11月00日 : 2級[26]
  • 2010年10月00日 : 1級[27]
  • 2011年10月00日 : 2級(降級)[28]
  • 2012年11月00日 : 1級(再昇級)[29]
  • 2013年06月00日 : 初段[30]
  • 2013年10月00日 : 二段[31]
  • 2015年09月00日 : 三段(第58回奨励会三段リーグ戦〈2015年度後期〉からリーグ参加)[1][32]
  • 2018年10月01日 : 四段(第63回奨励会三段リーグ戦成績2位) = プロ入り[1]
四段昇段後

主な成績

[編集]

在籍クラス

[編集]
→竜王戦と順位戦のクラスについては「将棋棋士の在籍クラス」を参照
順位戦・竜王戦の在籍クラスの年別一覧
開始
年度
(出典)順位戦
出典[36]
(出典)竜王戦
出典[37]
名人A級B級C級0竜王1組2組3組4組5組6組決勝
T
1組2組1組2組
201877四段昇段前326組--1-1/昇3-1
201978C2505-5336組--0-1/昇0-1
202079C2297-3346組--1-1/昇0-1
202180C2117-3356組--0-1/昇5-1
202281C2147-3366組--1-1/昇0-1
202382C2095-5376組--0-1/昇8-0
202483C222-385組---
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。
順位戦の右数字はクラス内順位 (x当期降級点 / *累積降級点 /+降級点消去 )
順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。
竜王戦の 太字はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。

年度別成績

[編集]
公式棋戦成績(奨励会当時)
年度対局数勝数負数勝率(出典)
2016年度1101.0000[38]
2017年度3120.3333[39]
2018年度1010.0000[40]
通算5230.4000
2018年10月1日 四段昇段
四段昇段前の成績(棋士通算成績の合算対象外)
公式棋戦成績(四段昇段後)
年度対局数勝数負数勝率(出典)通算成績
2018年度8350.3750[41]対局数勝数負数勝率(出典)
2019年度4529160.6444[42]533221
2020年度3718190.4864[43]905030
2018-2020
(小計)
905040通算成績
年度対局数勝数負数勝率(出典)対局数勝数負数勝率(出典)
2021年度3622140.6111[44]12672540.5714[45]
2022年度4327160.6279[46]16999700.5857[47]
2023年度3113180.4193[48]200112880.5600[49]
2021-2023
(小計)
1106248
通算200112880.5600[49]
2023年度まで

脚注

[編集]
[脚注の使い方]

注釈

[編集]
  1. ^宮本広志には「もっち」、小林裕士は「デカコバ」など。
  2. ^ab2023年3月31日までの通算成績は「99勝70敗」[34]。2023年4月17日までの対局結果は1局(1勝0敗)[35]で、五段昇段日の2023年4月17日時点での通算成績は「100勝70敗」。

出典

[編集]
  1. ^abcdefg新四段誕生のお知らせ」『日本将棋連盟』2018年9月2日。
  2. ^山本 博志(@yamahiro3ken)- Twitterアカウント
  3. ^abcd““異端ルーキー”山本博志四段 三間飛車の使い手「通用しなかったら死ぬだけだ」”. スポーツ報知. (2018年12月4日). https://hochi.news/articles/20181203-OHT1T50138.html 2018年12月23日閲覧。 
  4. ^abcdefgh“将棋・山本博志新四段誕生 少数派となった戦法「ノーマル三間飛車」にこだわり、夢を目指す”. スポーツ報知. (2018年9月2日). https://hochi.news/articles/20180902-OHT1T50283.html 2018年12月23日閲覧。 
  5. ^第59回奨励会三段リーグ戦”. 日本将棋連盟. 2018年12月23日閲覧。
  6. ^第63回奨励会三段リーグ戦”. 日本将棋連盟. 2018年12月23日閲覧。
  7. ^島田修二 (2017年9月29日). “新刊案内「三間飛車新時代」 ~トマホークってなぁに?~|将棋情報局”. 将棋情報局. マイナビ出版. 2018年12月23日閲覧。
  8. ^第14回朝日杯 一次予選 3回戦・決勝(20年9月20日・佐々木勇気窪田義行戦)ほか
  9. ^山本 博志[@yamahiro3ken]による2019年8月6日の投稿 - X(旧twitter)
  10. ^山本 博志[@yamahiro3ken]による2020年3月9日の投稿 - X(旧twitter)
  11. ^目の手術をしました|山本博志 - none(2023年6月16日)
  12. ^将棋ペンクラブログ (2020年6月13日). “将棋ペンクラブ大賞最終選考候補作(第32回)”. 将棋ペンクラブログ. 2021年3月26日閲覧。
  13. ^岡部, 敬史 (2020年4月4日). “「わっしょい!」将棋ファンから支持を集めた実況系解説者とTwitter職人とは? | 観る将棋、読む将棋”. 文春オンライン. 2021年3月26日閲覧。
  14. ^1月10日発売の週刊少年マガジンでの新連載漫画”. X (2023年12月30日). 2024年1月18日閲覧。
  15. ^ab将棋界からM-1挑戦!谷合廣紀四段&山本博志五段がお笑いコンビ「銀沙飛燕」結成』スポーツ報知、2024年4月15日。
  16. ^「藤井聡太七段とは一局でも多く当たりたい」多くのドラマを経て、新四段2人がデビュー文春オンライン 2019年9月20日(2022年3月5日閲覧)
  17. ^瀬川晶司 (2020年1月25日). “@ShojiSegawaのツイート”. @ShojiSegawa. 2020年5月21日閲覧。
  18. ^瀬川晶司 (2020年1月25日). “@ShojiSegawaのツイート”. @ShojiSegawa. 2020年5月21日閲覧。
  19. ^@yamahiro3ken”. Twitter. 2021年3月26日閲覧。
  20. ^第29期 銀河戦 本戦トーナメント Eブロック 3回戦”. 囲碁・将棋チャンネルホームページ. 2021年3月26日閲覧。
  21. ^関東研修会Dクラス」『日本将棋連盟』。2007年1月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  22. ^abc関東研修会B・Cクラス」『日本将棋連盟』。2007年8月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  23. ^関東奨励会6級以下【2007年9月~2008年3月】」『日本将棋連盟』。2008年12月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  24. ^関東奨励会5級【2008年4月~2008年9月】」『日本将棋連盟』。
  25. ^関東奨励会4級【2009年4月~2009年9月】」『日本将棋連盟』。
  26. ^ab関東奨励会2級【2009年10月~2010年3月】」『日本将棋連盟』。
  27. ^関東奨励会1級【2010年10月~2011年3月】」『日本将棋連盟』。
  28. ^関東奨励会2級【2011年10月~2012年3月】」『日本将棋連盟』。
  29. ^関東奨励会1級【2012年10月~2013年3月】」『日本将棋連盟』。
  30. ^関東奨励会初段【2013年4月~2013年9月】」『日本将棋連盟』。
  31. ^関東奨励会二段【2013年10月~2014年3月】」『日本将棋連盟』。
  32. ^関東奨励会二段【2015年4月~2015年9月】」『日本将棋連盟』。
  33. ^ab山本博志四段が五段に昇段」『日本将棋連盟』2023年4月18日。
  34. ^通算成績(2023年3月31日対局分まで)」『日本将棋連盟』。2023年4月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  35. ^2023年4月の対局結果 - 日本将棋連盟
  36. ^名人戦・順位戦」『日本将棋連盟』。
  37. ^竜王戦」『日本将棋連盟』。
  38. ^
  39. ^
  40. ^
  41. ^2018年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  42. ^2019年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  43. ^2020年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  44. ^2021年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  45. ^通算成績(2022年3月31日対局分まで) - 日本将棋連盟(2022年4月1日時点のアーカイブ)
  46. ^2022年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  47. ^通算成績(2023年3月31日対局分まで) - 日本将棋連盟(2023年4月1日時点のアーカイブ)
  48. ^2023年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  49. ^ab通算成績(2024年3月31日対局分まで) - 日本将棋連盟(2024年4月1日時点のアーカイブ)

外部リンク

[編集]


日本将棋連盟所属現役棋士2025年度、当年度引退者含む)
タイトル
保持者
【7名】
永世称号 襲位者0
永世称号
有資格者
九段
【27名】
(引退1名)
2025年度昇段者
  • -(昇段者なし)
八段
【34名】
(引退2名)
2025年度昇段者
七段
【45名】
(引退3名)
2025年度昇段者
  • -(昇段者なし)
六段
【30名】
2025年度昇段者
五段
【19名】
2025年度昇段者
四段
【14名】
2025年04月1日付 昇段者
2025年10月1日付 昇段者
2025年度
引退者
【6名】

  九段  福崎文吾 ( 2025年4月22日引退 )
  七段  木下浩一 ( 2025年4月23日引退 )
  七段  増田裕司 ( 2025年4月23日引退 )
  八段  長沼洋 ( 2025年5月1日引退 )
  八段  有森浩三 ( 2025年5月15日引退 )
  七段  川上猛 ( 2025年9月16日引退 )

日本将棋連盟所属(現役棋士 171名 / 2025年度引退者 5名、2025年7月10日時点)
2025年度の昇段(期中の昇段月。月表記なしは期首4/01付)。引退者の(日付)は引退日。
これまでの引退棋士・退会者についてはTemplate:日本将棋連盟引退棋士参照。詳細は将棋棋士一覧を参照。
2026年度 >>
第38期竜王戦ランキング戦
竜王
1組
【 ▼降級 4名 】
2組
△昇級 4名
▼降級 4名
3組
△昇級 4名
▼降級 4名
4組
△昇級 4名
▼降級 4名
5組
△昇級 4名
▼降級 4名
6組
【 △昇級 5名 】
【当期参加 72名】
女流棋士
アマチュア
  • 森下裕也アマ
  • 荒田敏史アマ
  • 関矢寛之アマ
  • 竹内広也アマ
  • (6組参加4名)
奨励会員
  • 山下数毅(三段、5組在籍、2025年10月1日昇段)
  • 齊藤優希(三段、6組参加、2025年4月四段昇段)
  • (5組、6組参加各1名、計2名)
次期から出場

【2025年04月昇段者】(2名):齊藤優希(第38期は三段として出場)、炭﨑俊毅(第39期からの出場)
【2025年10月昇段者】(4名):山下数毅(第38期は三段として出場)、岩村凛太朗生垣寛人片山史龍(第39期からの出場)

★挑戦者 / ◎本戦出場 / △次期昇級 / ▼次期降級 / 初参加棋士(棋士として初参加) / 詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照。
名人
A級
B級1組
B級2組
C級1組
C級2組
フリー
クラス
棋戦限定
出場
F宣言
2025年度
引退者
次期から
出場
フリークラス 昇級者
奨励会三段リーグ 上位者
2025年10月1日昇段者(2-4名)
2026年4月1日昇段者(2-3名)
先頭の数字は順位(名人、フリークラス以外)/ フリークラスの(数字)は在籍可能残り年数(2025年度開始時点)
B級2組 - C級2組の * は降級点の数(B級2組・C級1組は降級点2回で降級、C級2組は降級点3回で降級)
詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照
将棋棋士番号女流棋士番号 一覧
 
将棋棋士番号一覧【日本将棋連盟 所属棋士 】
日本将棋連盟
棋士
_______

















番号一覧には退会者の番号を含む / 詳細は将棋棋士一覧 および将棋の女流棋士一覧 を参照
全般
国立図書館
https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=山本博志&oldid=104077938」から取得
カテゴリ:
隠しカテゴリ:

[8]ページ先頭

©2009-2025 Movatter.jp