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大戴礼記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

大戴礼記』(だたいらいき)は、漢代の儒者戴徳が、古代の文献を取捨して整理した、儒教関連の論文集である。戴徳の甥である戴聖も『礼記』(小戴礼記)を著しており、区別し『大戴礼記』と呼ぶ。

単に『大戴礼』(だたいらい)と呼ぶ場合もある。なお「大戴」は「ダタイ」と呼ばれることが多い。本書の内容は、礼に対する論述(記)であるが、体系的なものではなく、雑多な論文の集まりである。全13巻85篇であったが、現在ではその過半が失われ、40篇のみ現存している。

三従七去

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大戴礼記の本命篇に記載された「三従七去」は、儒教圏の夫婦関係における妻の教え(礼の定め)とされた[1]。「三従」とは「女性は幼いうちは父に、嫁したら夫に、老いれば子に従え」という意味である。そして、儒教における妻たる資格を欠く7項目とされた「七去」は、夫の親に従わない女、子を産まない女(子無し)、嫉妬する女、ふしだらな女(淫乱)、悪い病気をもつ女、多言な女、物を盗む女(窃盗)を意味した。これらのどれかを満たす女は、夫の家から離縁を言い渡されても仕方がないとした[1][2]。このような儒教思想は父系家族制度と共に中国社会に深く根付いてきた[2]

全40篇の内容

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中国語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります。
現存40篇の配列
篇名内容要旨
139主言孔子曾子との問答で、君主の徳について論じたもの。
 40哀公問五義哀公と孔子との問答で、人材登用について論じたもの。
 41哀公問於孔子魯の哀公と孔子との問答で、人君の修身について論じたもの。
 42礼三本天地・祖先・君師について論じたもの。
246礼察人君が審察しなければならないことについて論じたもの。
 47夏小正代の暦書であるとされている。
348保傅天子の補佐について論じたもの。
449曾子立事49篇から58篇までは曾子と弟子たちの記録。『曾子』18篇が本であるとされている。本篇は立身・修身について論じたもの。
 50曾子本孝同上。孝について論じたもの。
 51曾子立孝同上。
 52曾子大孝同上。
 53曾子事父母同上。父母に仕えることについて論じたもの。
554曾子制言(上)法言のような意味で、のっとるべき事について論じたもの。
 55曾子制言(中)同上
 56曾子制言(下)同上
 57曾子疾病同上。曾子が疾病中に君子のことについて論じたもの。
 58曾子天円天地万物の理について論じたもの。
659武王践阼武王が践祚の後に太公望と論じたもので、自戒の言葉を綴ったもの。
 60衛将軍文子孔子の弟子に対する論評。
762五帝徳 
 63禘繋 
 64勧学 
865子張問入官 
 66盛徳 
 67明堂 
968千乗 
 69四代 
 70虞戴徳 
 71誥志 
1072文王官人 
 73諸侯遷廟 
 73諸侯釁廟 
1174小弁 
 75用兵 
 76少間 
1277朝事 
 78投壺 
1379公符 
 80本命 
 81易本命 動物は5種類に分けられる。有羽之蟲・有毛之蟲・有甲之蟲・有鱗之蟲・裸之蟲(孔子の言を子夏が記した)

日本語訳

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孝経』の日本語訳に『曾子』十篇を併録するものもある(孝経#日本語訳)。

脚注

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  1. ^ab日本大百科全書(ニッポニカ)『三従七去』 -コトバンク
  2. ^ab中国が世界にずっと先駆けて「夫婦別姓」を実現した理由”. PRESIDENT WOMAN Online(プレジデント ウーマン オンライン). プレジデント社 (2022年2月5日). 2023年2月7日閲覧。
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  • 関連項目
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