| 一般国道 | |
|---|---|
| 国道8号 | |
| 地図 | |
| 総延長 | 601.7km(全国7位) |
| 実延長 | 569.9 km |
| 現道 | 543.8 km |
| 制定年 | 1952年(昭和27年) |
| 起点 | 新潟県新潟市中央区 本町交差点(北緯37度55分17.70秒東経139度2分48.62秒 / 北緯37.9215833度 東経139.0468389度 /37.9215833; 139.0468389 (本町交差点)) |
| 主な 経由都市 | 新潟県長岡市、柏崎市、上越市 富山県魚津市、富山市、高岡市 石川県金沢市、白山市、小松市 福井県福井市、鯖江市、敦賀市 滋賀県長浜市、米原市、栗東市 |
| 終点 | 京都府京都市下京区 烏丸五条交差点(北緯34度59分46.32秒東経135度45分35秒 / 北緯34.9962000度 東経135.75972度 /34.9962000; 135.75972 (烏丸五条交差点)) |
| 接続する 主な道路 (記法) | |
| ■テンプレート(■ノート■使い方)■PJ道路 | |
| 全ての座標を示した地図 -OSM |
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国道8号(こくどう8ごう)は、新潟県新潟市中央区から滋賀県栗東市を経由して、京都府京都市下京区に至る一般国道である。
新潟市から日本海沿いに北陸地方を縦断して滋賀・京都に至る幹線国道であり、かつての北陸道を継承するものである。新潟県 - 滋賀県にかけて北陸自動車道と、滋賀県 - 京都府にかけて名神高速道路と並走する。現在、新潟市内の新潟バイパス区間の交通量は、日本ではトップクラスとなっている。
一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
国道8号の歴史は、古代の北陸道までたどれる。江戸時代以前は北国街道とも呼ばれ、京都と北陸地方とを結ぶ要路であった。滋賀県の湖東地域の国道8号の道筋は、古代・東山道だった道が江戸時代の中山道を経て、現在の国道へと継承されたものである[4]。


新潟市から柏崎市にかけては、本路線の他に国道116号、国道402号、北陸自動車道などがあるが、本路線は長岡市を経由し、内陸側を通る路線である。新潟市・三条市・長岡市の各都市を結んでおり、また長岡市では東京方面から接続する国道17号と接続していることもあり、交通量は多い。
起点から新潟市中央区紫竹山にかけては国道7号と重複している。この国道7号と重複している区間では本町通、万代、新潟駅前など各繁華街を経由する。また、途中信濃川を萬代橋で通過している。萬代橋の現橋梁は1929年(昭和4年)開通と歴史が古く、新潟市の代表的存在となっており、また2004年(平成12年)には重要文化財に指定されている。その先、栗ノ木橋交差点から紫竹山ICにかけての栗ノ木バイパスの区間は6 車線となる。栗ノ木バイパスはかつての栗ノ木川を埋め立てて建設され、開通した区間であり、各交差点名にその名残りが見られる。この栗ノ木バイパスの区間は市街地を経由している上、新潟バイパス、亀田バイパス、新潟市道紫竹山鳥屋野線、新潟県道51号新潟黒埼インター笹口線、明石通などの各幹線道路と接続していることから、日中にかけて流れの悪い区間となっている。
新潟市中央区紫竹山の紫竹山ICから、同西区山田の黒埼IC間は新潟バイパスとなる。この新潟バイパスの区間は他道路とはすべて立体交差で接続しており、一部を除いて6 車線であるほか、最高速度も70 km/hに指定されている。この区間は国道8号の中でも特に交通量が多い区間であり、24 時間交通量が新潟市中央区神道寺(かんどうじ)(弁天IC - 桜木IC間)で131348 台と全国2位[66]、その他の区間でも概ね10 万台を超えているなど日本屈指の交通量を誇っている。
黒埼IC以南は4 車線となり、新潟市西区西部の黒埼地区を通り、大野大橋で中ノ口川を渡る。この黒埼地区の区間は当初2 車線であったが、新潟市街と近接している上、沿線の宅地化が進み渋滞が慢性化していたことから、「黒埼拡幅」として黒埼IC - 下塩俵交差点間が2005年(平成17年)までに4 車線化された。このうち、1977年(昭和52年)に黒埼IC - 大野交差点(現:大野町交差点)が4 車線化された。大野大橋は黒埼地区 - 三条市代官島間の一次改築事業の一環として1963年(昭和38年)に開通したが、当初は2 車線であり渋滞が恒常化していたことや、老朽化が進んでいたこともあり、2005年(平成17年)に現橋梁が完成し、大野町交差点 - 下塩俵交差点間が4 車線に拡幅された[67]。
大野大橋以北の区間は紫竹山ICと黒埼ICを除き全線が4 車線以上であったが、以南の区間では2 車線となり、新潟市南区を縦断する。南区内の白根地区では2 車線であり、沿線はロードサイド型店舗や住宅地、工場団地等が集積していることから、渋滞や速度低下が慢性的に発生している。このため、白根市街地を迂回する白根バイパスが建設され、一部区間は2015年(平成27年)3月22日に開通[68]、残りの区間も2019年(平成31年)3月10日に開通した[69]。
三条市北部では、中ノ口川と信濃川が非常に近接しており、国道8号はこれらの川を挟んだルートとなっている。同市下須頃 - 大字猪子場新田間は再び市街地となり、4 車線となる。この区間は当初2 車線であったが、三条大橋を除く区間は1988年(昭和63年)から1996年(平成8年)にかけて順次4 車線化された。三条大橋のみ長らく2 車線であったが、2003年(平成15年)に現橋梁が完成し、4 車線化された[70]。
栄拡幅事業が進む三条市南部の栄地区の区間は再び2 車線となるが、同市千把野新田から長岡市西部にかけて4 車線となる。このうち、長岡市内の長岡東バイパスと長岡バイパスの区間は一部立体交差となる。この長岡東バイパスの川崎ICでは、国道8号の新潟方面と国道17号の東京方面が本線となっており、国道8号はここから西に折れる経路となる。
富山県境に近い糸魚川市の親不知では山と海岸とのわずかな間を縫うように道路が敷かれており、急カーブが続く難所となっている。この区間のうち、青海 - 歌区間の4.2 kmと外波 - 市振区間の5.4 kmは連続雨量が120 mmを超えると通行止めとなる。えちごトキめき鉄道市振駅を超えて境川を渡ると富山県に入る。

朝日町のあいの風とやま鉄道泊駅付近から富山平野に入り、以後小矢部市まで約90 kmにわたってなだらかな道が続く。
入善町から黒部市内にかけては市街地の中を通り、渋滞や速度低下が慢性的に発生していたため、海側に入善黒部バイパスの建設が進められ、2015年(平成27年)3月1日に全線開通した。なお、入善町椚山 - 上野交差点は拡幅工事中である[71]。
魚津市内に入り、江口交差点からは4車線の魚津バイパスに入る。この先、高岡市内までの約50 kmは全線が4 車線で完成している魚津バイパス、魚津滑川バイパス、滑川富山バイパス、富山高岡バイパスの区間であり、立体交差も多く快走路が続く。2020年現在、朝夕における有数の渋滞個所である富山市の新屋 - 豊田交差点と中島 - 本郷西交差点[72]は立体化事業が進められており、高新大橋手前の射水市坂東交差点の立体化は2016年(平成28年)3月19日に完成した。この間、大部分で北陸新幹線の高架と併走している。
能越自動車道高岡IC入口交差点で4 車線区間は終了し、再び2 車線となる。高岡市福岡町区間は市街地の中を通ることもあり、やはり渋滞が発生しやすい。小矢部市に入り、芹川交差点で国道8号は西側に折れて、小矢部バイパス区間に入る。なお、南側のあいの風とやま鉄道線に沿う旧道区間は現在、小矢部市本町交差点までは富山県道42号に、本町交差点からは国道471号に指定されている。

富山県境のトンネルを抜けると、旧道はIRいしかわ鉄道線に沿うように森本方面へとつながっていたが、現在はのと里山海道(旧能登有料道路)につながる国道159号津幡バイパスを経由し、金沢市街に通じる。
金沢市街に入ると、金沢東ICから金沢西IC付近まで、北陸自動車道と併走する。金沢西インター付近で、北陸自動車道と別れると当路線は、野々市市を経て山側へと進む。
白山市では、その中心市街地である松任を通過する。しかしながら、福井方面が一部区間で片側3 車線に対し、富山方面は片側2 車線であるために渋滞が多く、拡幅事業が進められている[73]。市街地を抜けると田園風景が広がる平野部となり、川北町の手取川大橋付近 -加賀市箱宮町まで連続立体交差になる。このうち、小松バイパスに該当する大長野IC -八幡ICはかつて対面通行で事故が多発しており、拡幅工事が行われた[74]。
小松市内は、能美市の大長野交差点から旧道(国道305号)と分岐し、山側を通るバイパス道路となる。加賀市の箱宮インターで再び国道305号と合流して黒瀬町交差点まで重複する。
加賀市内は、箱宮 - 松山交差点まで片側2車線で、松山交差点 - 西島交差点付近まで対面通行になる。西島交差点を過ぎた辺り - 熊坂交差点までは片側2 車線の道路になる。熊坂町交差点を過ぎると、ハピラインふくい線[75]の下をくぐり、県境の牛ノ谷峠となる。

石川県境である牛ノ谷峠(標高80 m)の急坂を下った牛ノ谷交差点から、あわら市内の加越台地をなだらかなカーブで南下する笹岡交差点までの4.3 kmは、金津インターチェンジがあるなど交通の便が良いことから工場や物流拠点が点在するが、チェーン規制区間に指定されており、気象庁が福井県に大雪特別警報を発令、あるいは国土交通省が当該区間に「大雪に対する緊急発表」を行い、それらが解除されるまで、冬用タイヤ着用であってもタイヤチェーンを装着していなければ通行できない。
あわら市笹岡 -越前市塚原の42.2 kmは「福井バイパス」事業区間である(同バイパスは、暫定2 車線となっている北端区間の5.4 kmを除き、完成4 車線、全区間現道化済)。
あわら市区間は、同バイパスの北端部で2018年(平成30年)に供用開始。暫定2 車線。坂井市区間は、交通量は多いものの、比較的流れは良い。また近年、ロードサイド店舗も増えている。
福井市市街地に入ると混雑する。特に大和田 - 新保付近、および丸山 - 問屋団地付近は、休日を中心に渋滞する。大型商業施設が多いことに加え、バイパス完成が比較的古く付近道路との平面交差が多いのが原因である。ただし国道158号との交点付近の約1 km区間は、連続して立体交差化されている。
福井市街地を抜けると、交通量は多いが流れが良くなり、鯖江市、越前市の順で通過する。この一帯は1995年(平成7年)に開催された世界体操競技選手権鯖江大会を機に4 車線化された。沿道はロードサイド店舗が並び、工業団地も見ることができる。
越前市の塚原交差点で旧国道8号と合流し、2車線区間となる。これより敦賀市田結までの約27 kmは急カーブや勾配、トンネルの連続である。この区間では起点側から順に「8号防災」「大谷防災」「敦賀防災」と称する道路改良事業が行われている。南越前町河野地区から敦賀市大比田付近までは、越前・河野しおかぜライン(かつての河野海岸有料道路で、現在は通行料無料)が並行していて、国道8号の支障時には迂回させられることもある。
敦賀市内は田結 - 小河口は旧道と現道に分かれる。旧道は市街地を通り、途中アーケード街もある。現道は「敦賀バイパス」の事業名で整備され、約8 kmの大部分は立体交差化されていて、信号のある交差点は2か所のみである。余座 - 坂ノ下の約2 kmが4 車線化されている。途中ラムサール条約に登録された中池見湿地の横を通るが、直接降りるための道路はない。坂ノ下ランプで国道27号に接続し、国道161号との重複区間が始まる。
敦賀市小河口から滋賀県境までは山間部を通る。部分的に4 車線化されている。国道161号との重複区間は疋田交差点で終わり、琵琶湖西岸(湖西)方面へはここで分岐する。

滋賀県の区間は渋滞が多い。主な渋滞地は、彦根市外町 - 彦根市東沼波町、彦根市高宮町、東近江市簗瀬、近江八幡市街、野洲市三上、栗東市辻、栗東市宅屋である。人口の著しい増加で、予想以上に交通量が増えたのが渋滞の原因である(4 車線区間が長浜バイパスと米原バイパスの一部区間しかない)。特に、近江八幡から栗東ICにかけての区間は、片側1 車線の上にバイパスが無く、日中は常に混雑している。2010年(平成22年)の交通センサスにおける調査では、栗東市の区間において、混雑度が2.0を超えている。渋滞緩和のため野洲栗東バイパス(野洲市小篠原 - 栗東市手原)の計画があり、現在工事中となっている。
東近江区間(愛荘町・東近江市・近江八幡市・竜王町)は整備率が50%に満たしておらずバイパスや4 車線化を視野に入れた整備を国に要望する組織が2015年(平成27年)に立ち上がった。また、彦根市内 - 東近江市内の区間でもバイパス建設を視野に入れた道路整備が検討されている。
米原市西円寺交差点で国道21号と接続する。栗東市栗東IC付近の上鈎北交差点で、東京都中央区の日本橋を起点に太平洋側の東海地方を縦貫する国道1号と合流し、ここから南西へ向かい、草津3丁目交差点で再び分岐し、終点の烏丸五条交差点(京都市下京区)まで、国道1号との重複区間となる。
バイパス開通に伴い、旧道が国道指定を外れ、現道となっている区間は「細字」、旧道が引き続き国道8号に指定されている路線は「太字」で記述する。開通当初は国道8号に指定されていたが、現在国道8号に指定されていないバイパス区間は(※)で記述する。
新潟県


富山県

石川県
福井県
滋賀県
このほか、石川県の金沢東部環状道路(金沢市今町 - 金沢市鈴見台)も当初は国道8号として計画・建設されたが、開通時に国道159号に変更された。


新潟県
福井県
滋賀県
2010年度(平成22年度道路交通センサスより)
平日24時間交通量(台)
新潟県
北陸地方整備局管内
近畿地方整備局管内
| 通過市区町村 |
| ||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 主要交差点 | |||||||||||||
| バイパス・道路改良 | 栗ノ木 -新潟 -大野改良 -白根改良 -白根 - 三条 -栄拡幅(事業中) -見附 -長岡東 -長岡 -柏崎(事業中) - 鯨波 - 柿崎 - 大潟 -直江津 - 谷浜 -有間川 - 名立 - 筒石 - 藤崎 - 能生 -糸魚川東(事業中) - 梶屋敷 - 大和川 -糸魚川 - 姫川 - 青海 - 歌 -親不知道路(事業中) - 市振 -境 -入善黒部(事業中) -魚津 -魚津滑川 -滑川富山 -富山高岡 - 西高岡拡幅 -小矢部 -倶利伽羅防災(事業中) -俱利伽羅 -津幡北 -津幡 -金沢 -金沢西 -小松(事業中) -加賀拡幅(事業中) - 南郷拡幅 -牛ノ谷道路(事業中) -金津道路(事業中) -福井 -8号防災(事業中) -大谷防災(事業中) -敦賀防災(事業中) -敦賀 -塩津(事業中) -長浜 -米原 -彦根東近江(計画中) -野洲栗東(事業中) -五条 | ||||||||||||
| 道路名・愛称 | |||||||||||||
| 道の駅 | |||||||||||||
| 主要構造物 | |||||||||||||
| 自然要衝 | |||||||||||||
| 旧道 | 国道116号 -新潟県道164号 -新潟県道16号 -新潟県道42号 -新潟県道141号 -新潟県道2号 -新潟県道46号 -新潟県道325号 -新潟県道220号 -新潟県道66号 -国道289号 -新潟県道1号 -新潟県道337号 -新潟県道498号 -新潟県道165号 -新潟県道20号 -新潟県道378号 -国道352号 -国道351号 -国道404号 -新潟県道467号 -新潟県道468号 -新潟県道222号 -新潟県道487号 -新潟県道486号 -新潟県道525号 -富山県道374号 -富山県道150号 -富山県道314号 -富山県道135号 -国道415号 -富山県道365号 -国道41号 -富山県道44号 -富山県道42号 -国道471号 -富山県道16号 -石川県道・富山県道286号 -石川県道215号 -国道359号 -国道159号 -国道157号 -石川県道291号 -石川県道157号 -石川県道4号 -国道305号 -石川県道11号 -福井県道272号 -福井県道147号 -福井県道10号 -福井県道30号 -福井県道・石川県道5号 -福井県道28号 -福井県道229号 -福井県道32号 -国道417号 -国道365号 -福井県道205号 -福井県道204号 -滋賀県道336号 -滋賀県道514号 -滋賀県道556号 | ||||||||||||
| 関連項目 | |||||||||||||
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