| 名古屋弁、尾張弁 | |
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名古屋弁番付表(秀松堂光楽・名古屋市中区) | |
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名古屋弁(なごやべん)または尾張弁(おわりべん)とは、日本の愛知県西部(旧尾張国)で話される日本語の方言である。東海東山方言のうち、岐阜・愛知方言(ギア方言)に分類される。同じ愛知県であっても東部(旧三河国)で話される三河弁はアクセント・表現ともに名古屋弁と異なる点が多く、岐阜県南部で話される美濃弁の方が名古屋弁との共通点が多い。
西日本方言と東日本方言の境界地帯にあたり、アクセントは内輪東京式アクセントに分類されるが、文法は関西的要素が多い。共通語の文法も敬語を中心に関西的要素を含むが、名古屋弁の文法はさらに幾分か関西的である。もっとも、文法の根幹は共通語と同一であり、共通語を対象とした一般的な文法用語・分類をそのまま適用可能であるため、本記事でも適用する。
「名古屋弁」を「名古屋市(中心部)の方言」と定義して、「尾張弁」をそれ以外の尾張地方(特に一宮市など北尾張)の方言として区別することがあるが、本記事では尾張地方全体の方言を扱い、名古屋市(中心部)の方言のみを特に指す場合は「狭義の名古屋弁」と称する。
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2018年4月5日配信の共同通信社のニュース。「ちょうでぁ」「ごぜぁます」という発音が確認できる。 |
名古屋弁の発音の特徴として、共通語で「あい」または「あえ」という母音の連続(連母音)がアとエの中間に当る母音(非円唇前舌狭めの広母音)を伸ばした「えぁ」(国際音声記号:[æː])に置き換えられることが挙げられる。これはアメリカ英語の「can」や「cat」の母音([æ])を長く伸ばした長母音であり、共通語には無い音である。例えば「無い」がよく「にゃあ」や「にゃー」([ɳjaː])のように表記されるが、実際は共通語の拗音とは異なる音である。例えば「ねこがにゃあとにゃあた(猫がにゃあと鳴いた)」という文では一つ目と二つ目の「にゃあ」は表記は同じでも別の音である。前者は共通語の「にゃあ」([ɳjaː])と同じであり、後者は「ねえ」と「なあ」の中間の「ねぁ」([næː])である。本項では両者を区別するため後者の音を「エ段のかな+ぁ」で表記することとする[1]。すなわち先の例は「ねこがにゃあとねぁた」と表記する。
安土桃山時代、尾張出身の織田信長と豊臣秀吉の上洛以降、二者が天下を統一したことで大勢の家臣が京へとなだれ込み、京においては高貴な身分の者も低き身分の者も、京言葉に尾張言葉が多く混じったとされる[2]。
現代の名古屋弁の元となる言葉は、尾張徳川家によって名古屋の城下町が開発され(清洲越しも参照)、各地から流入した住民の様々な方言が混交して成立した(近世初期に新興都市の開発に伴って様々な方言が混交した歴史は、江戸・東京方言と同様)[3]。名古屋開府以前は尾張でも三河に近い言語が話されていたとみられるが、名古屋城下で狭義の名古屋弁が発達し、尾張各地の方言がその強い影響を受けたことで、幕末までには三河との間ではっきりした差異が形成されたという[4]。
近代以降、東京などの言葉と比較されて、「汚い」などの悪い印象を持たれることや嘲笑の対象となることが多くなり(詳しくは#名古屋弁の印象史を参照)、地元住民の間でも名古屋弁は積極的には使われなくなっている。
2009年に名古屋市が成人の市民2000人(外国人含む)を対象に行ったアンケートでは、名古屋弁について「使わない」という回答が6割となった。名古屋弁についての良い印象と悪い印象は半々で、あまり使われなくなっている現状を「残念に思う」は1割であり、「時代の流れでやむを得ない」という意見が多かった[5][6][7]。
狭義の名古屋弁。名古屋ことばとも呼ばれ、柔軟で温かみがあり、話し相手に対し丁寧かつ上品でおおらかな印象を与える[8]。もとは清洲越しの際に名古屋へ移った富商が住む、名古屋市広小路通以北の碁盤割の城下町にて話された[9]。昭和期まで引き継がれたが、名古屋大空襲による戦災と大胆な戦後復興による地域社会の崩壊の影響などを受け、衰退が著しく、その後下町言葉に主役を取って代わられた。
おもに6つの大きな特色がある[8]。
「こんなところではなんでござりまするに、ちょこっとそこまでおあがりあそばぃてちょうでぁーぃあすばせ。」
「ありがとうござりまする。ここで結構でござりまする。やっとかめで、名古屋へ出てまぁーりましたものだで、ひょっとしてお目にかかれたらと存じまして、寄らせていただきましただけでござぁーいますもんだで。」
「イイエ、ナモ。ほんなこといわんと。あなたさまもせっかくここまで来てちょうだぃしたことですに、サアサア。年寄りもおりますことですに、サア、ここまでおあがりあそばぃてちょうでぁーぃあすばせ。ナモ。」 — 昭和27年 尾関うら・大杉ぎん両氏の会話録音から[12]
「がや、がね」を用いるのが最大の特徴。よそ行きの言葉ではなく仲間同士の内輪で使われるため、上町言葉に比べ粗雑であるとされる。もとは職人や小商人、農民が暮らす庶民の居住地域で使われていた。尾張言葉を主軸に、1610年の名古屋開府以来、周辺農村部や三河、美濃などからの移住者が持ち込んだ各地方の言葉が融合し合い、さらに都市生活の複雑な対人関係の中で、周辺農村部の言葉とは異なる独自の言葉が発達したとされる。例として「とよさん」を呼ぶ場合は、上町では「とよさま」となるところが下町では「おとよさ」とくだける。「遅くなった」と言う場合、上町では「おそうなりました」、下町では「おそなった」となる。「おそがい(恐ろしい)」「ちょうらかす」も下町ことばである。
現在は使われないが、尾張藩の士族層では「のん」の使用など三河弁の影響が強い「武家言葉」が話され、上町言葉と類似点も多かったという。江戸時代中期から後期にかけて上町言葉や下町言葉と漸次融合し、次第に失われたとされる。
また芸者屋や中村遊廓などの花街地域では、徳川宗春の時代に京や江戸から名古屋に移住した遊女や芸者や舞妓が使っていた言葉や上町言葉などの言葉が昭和初期まで名古屋の花柳界特有の言葉(遊ばせ言葉など)として存在していたが、現在ではほとんど使われていない。他にも熱田神宮がある熱田(宮宿)地域では熱田弁(宮言葉)などもあった。
尾張地方の方言は、以下のように各地域によって違いがある。「名古屋市で用いられる方言」≠「尾張全域の言葉」ということを留意されたい。
一宮市や江南市など尾張地方北部で話される方言は、北方で隣接する美濃弁の影響を強く受けている。名古屋弁の「~がや/がね」「~だで」「~だわ」「~だろう/でしょう」の代わりに、「~やん」「~やで」「~やわ」「~やろう」を使用する(割合は話者により異なる)。また名古屋市付近と比べ、否定・不可能を表す「~へん」をより多用する傾向がある。
また、 上を「いえ」、動くを「いごく[注釈 6]」[13]、じゃんけんの「あいこでしょ」を「まんだのせ」(一宮市西部)[14]と言うなど、この地域独特の方言もある。
瀬戸市付近で話される方言は、岐阜県東濃地方で話される東濃弁との共通点を有する。確認の助動詞「~やらあ」の使用、連母音のai→aːへの変化は瀬戸から東濃にかけて見られる。《例》「今日は、サブーで、ハヨー、映画観にイコマー[注釈 7](今日は寒いから、早く映画を観に行こうよ)[15]」。
この地域独特のことばも多数あり、
天白川を境に尾張地方南部(知多半島)で話される方言[19]は、三河弁との共通点を多く有し、「~じゃん」、確認の助動詞「~だらあ」や軽い命令「〜りん」を用いる。また、西三河弁と同じく中輪東京式アクセントが用いられる(知多以外の尾張地方は内輪東京式アクセント)。そのため、知多の方言を尾張ではなく西三河に分類する方言学者もいる[20]。
以下に一宮市・瀬戸市・名古屋市・半田市の比較表を記す。
| 尾張一宮 | 尾張瀬戸 | 名古屋 | 知多半田 | |
|---|---|---|---|---|
| アクセント | 内輪東京式 | 中輪東京式[要出典] | ||
| 断定の助動詞 | や | だ | ||
| 〜するのだ | するんや | するんだ | するだ | |
| 否定・不可能 | ~ん、~へん | ~ん、~せん、~へん | ||
| 〜ではないか | 〜やん、〜がや、〜がね、~がー | 〜がや、〜がね、〜が-、〜がん※1 | 〜げー、〜じゃん | |
| 高い | たけぁ | たかあ | たけぁ | たかい、たけえ |
| だろう(推量) | やろう | だろう | ||
| だろう(確認) | やろう | やらあ | だろう(男) でしょう(女性)※2 | だらあ |
| 念押しの疑問(〜よね) | 〜やんね、〜わな、〜わね | 〜わな、〜わね、〜がんねえ※1 | 〜じゃんね | |
| 軽い命令(食べなよ) | 食べやあ | 食べりん[要出典] | ||
※1 体言の直後は、「だがや/だわな」、用言の直後は「がや/わな」。
※2 「だろう」は粗野な言葉とされており、女性はもとより、男性でも敬語を使っていない文脈でも「だろう」の使用を避けて「でしょう」と言う機会は多い。
断定の助動詞には、「だ」が広く使用されている。「である」から「だ」に至る過渡的な形である「でぁ」も、一部の高齢層で生き残っている。
断定の否定「ではない(ではねぁ)」「じゃない(じゃねぁ)」は、一部の地域・話者で「だない(だねぁ)」と略されることがある。「では」「じゃ」から「だ」への変化は「ではない」「じゃない」に限られたものであり、ほかの「では」「じゃ」が「だ」に転ずることはない。しかし、「だ」とはならない例でも、「では」および「じゃ」という言い方は別の言い方に変えられることが多い。
動詞の否定形には、「~ん」「~せん」「~へん」の3種類を用いる。いずれも、動詞の未然形に接続する。前述の3種の使い分けは、世代・個人によって異なるが、若年層は「~ん」への統一が顕著である。
名古屋弁では「〜ん」は通常の否定を表し、「~せん」「~へん」は強い否定や迷惑感のある否定を表す。「~せん」は「〜はせぬ(ん)」から変化したものであり、東京における「〜やしない」に対応するものである。この表現は近畿では明治期においてさらにサ行子音の弱化を起こし「〜へん」の形に変化したが、名古屋弁においては「近年」まで「〜せん」の形が保たれたと1971年刊行の書籍にある[21]。ただし現在では「〜へん」の形も聞かれる[22]。
この他、怒りの感情を含んだ非常に強い否定に「未然形+すか」もあるが、これはこの形以外に活用せず、用法も狭い。
これら否定形は、地域や話者によって様々な形が聞かれる。以下の動詞の活用別に記す。
「書く」を例とすると、「書かない」に当たる形には
相手に怒りや異議申し立てのような感情を込めて用いる否定語。活用の変化はしない。「〜訳がない」「〜ないに決まっているだろう」「決して〜しない」といったニュアンスになる。否定も不可能も表せる(読ますか、読めすか→読まない、読めない)。〔アクセント〕「す」の直前。
過去の否定には、未然形+「なんだ」、未然形+「んかった」を用いる。未然形+「なんだ」が伝統的な形であり、未然形+「んかった」は比較的新しい形である。
連用形は「行かんで」「見んで」のように「んで」とする。仮定形は「な」であり、これは「ねば」の変化した形である。
動詞の不可能表現は、「可能動詞のエ段+長音+せん(へん)」の形となることが多い。共通語の可能表現「〜られる」の形で終わる動詞は、名古屋弁においては原則「ら抜き」が正しい形であり、ら抜きにしなければ不自然になる。
「書く」「食べる」を例とすると、
などである。
大阪弁などにみられる「書かれへん」というような活用は名古屋弁にはない。「行かない」を例として大阪、京都、名古屋の比較をすると次のようになる。
| 標準語 | 大阪弁 | 京都弁 | 名古屋弁 |
|---|---|---|---|
| 行かない | 行けへん、行かへん | 行かへん | 行けせん、行きゃせん、行けへん、行かへん、 |
| 行けない | 行かれへん | 行けへん、行かれへん | 行けえせん、行けえへん |
| やあ | やあす | っせる | さっせる | |
|---|---|---|---|---|
| ワ行以外の五段動詞 | 連用形→拗音化 | 未然形 | - | |
| ワ行五段動詞 | 語幹 | 未然形 | 語幹 | |
| 上一段・下一段動詞 | 連用形 | - | 未然形 | |
| する | しやあ | しやあす | さっせる/せらっせる | せさっせる |
| 書く | 書きゃあ | 書きゃあす | 書かっせる | |
| 使用域 | 全域 | 北部? | 南部? | |
| 人称で使い分ける地域もある | ||||
| 五段活用 | 上一段活用 | 下一段活用 | サ行変格活用 | カ行変格活用 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 未然形+まい(か) | 行こまいか | 見よまいか | 食べよまいか | しよまいか | 来よまいか(こよまいか) |
名古屋弁には共通語にあるものに加えて様々な終助詞がある。文法的には複数の終助詞の合成が多いが、ここでは一語として扱う。疑問・反語をあらわす古典的係助詞である「か」や「や」の合成が多いのが特徴的である。
共通語においては、終助詞の前で断定の助動詞や形容動詞語尾の「だ」が省略され、名詞や形容動詞語幹に直接終助詞が接続されることがある。例えば、「そんなものさ」、「それは素敵ね」といった具合である。一方、名古屋弁においては、体言に終助詞が直接接続することはなく、かならず「だ」を伴う。したがって、下に掲げる終助詞類も、体言に接続する際には「だ」を伴って、「~だがや」「~だがね」「~だわ」のようになる。
疑問の終助詞「か」は共通語でも名古屋弁でも一定の条件の下で省略可能だが、省略が可能になる条件が多少異なる。以下条件別に述べる。
| 共通語 | 名古屋弁 | |
|---|---|---|
| 文末・疑問詞あり | ○ | ○ |
| 文末・疑問詞なし | △ | ○ |
| 「思う」などの直前・疑問詞あり | × | ○ |
| 上記以外 | × | × |
動詞の連用形が「て/た」に接続する場合、名古屋弁でも共通語でも規則的に音便を起こす。名古屋弁の音便の規則はサ行五段活用動詞を除いては共通語と同じである。
ワ行動詞の連用形に「て/た」が接続した場合、東日本では促音便、西日本ではウ音便を起すという対立があるが、名古屋弁では共通語と同じく促音便を起こす。例えば、「買う」に「た」が付いた場合は「買った」となる[35][36][37][38][39]。
共通語と違うのは、サ行五段活用動詞の場合である。共通語では「て/た」と接続しても音便を起さないが、名古屋弁ではイ音便を起す。すなわち、「起す」+「て」は「おこして」でなく「おこいて」となる。
共通語の「から」「ので」にあたる「で」「もんで」は、共通語の「ので」「もので」が連体形接続なのと異なって終止形接続なので注意。具体的には断定の助動詞「だ」と形容動詞に接続するときに「だで」「だもんで」となる。
| 用法 | 例 | 「+」の位置に入れることが可能か | ||
|---|---|---|---|---|
| で | もんで | に | ||
| 言い訳※1 | 寝坊した+遅刻した | × | ○ | × |
| 指示の理由 | いま行く+待っとって | ○ | ×※2 | ○ |
| 指示の理由(倒置) | 待っとって、いま行く+ | ○ | ×※2 | ○ |
| 論理的推量※3 | 閏年だ+29日がある | ○ | ○ | × |
| 文末※4 | 時間ない+「ね」などの終助詞 | ○ | ○ | ×※5 |
※1 遅刻したことはすでに明らかであり、話者の訴えたいことは遅刻の理由が寝坊であることなので、「もんで」が使われる。「で」を使うと言い訳というより開き直った感じになる。
※2 不可能ではないがあまり言わない。
※3 「29日のあるのは閏年だからだ」のような感じで理由に重点があるときは「もんで」が、「29日がある」という結論に重点があるときは「で」が使われる。
※4 呼びかけのときには「で」を使い、応答のときには「もんで」を使う。
※5 文末に付く「に」は接続助詞ではなく終助詞の「に」であり、別の語である。
複数を表す接尾辞「達」は、名古屋弁ではたあ、んたあ、んたらあなどの形をとる。また、同じく「ら」はらあのように伸ばす。
四つ仮名については共通語と同様である。すなわち、「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」の区別がそれぞれ無い。
鼻濁音については、用いる地域と用いない地域が入り乱れている。しかし、若年層ではほぼ用いられていない[要出典]。
aiおよびaeという連母音がaとeの中間の母音を伸ばしたもの(æː)、またはæɘ[40]に転じることがある。例えば、「…じゃない」という表現は「…だねぁ」または「…じゃねぁ」となる。よく便宜的に「にゃあ」と表記されるが、共通語の拗音とは異なる音である。また、変化するのは母音だけで子音は変化しない。例えば「とろくさい」が「とろくせぁ」となった場合、子音はʃにはならずsのままである。この連母音変化は愛知県尾張の平野部から岐阜県美濃地方にかけての地域で起こる[40]。
また、oiという連母音はオェ(øːまたはöː)に、uiという連母音ははウィ(yːまたはüː)に変化することがある[41][42][40]。前述のエァを加えると、名古屋市付近一帯は全国一の8母音をもつ地域である。
瀬戸市付近では、以上とは異なった連母音変化が起こる。瀬戸市から岐阜県の多治見市・瑞浪市付近では、「赤い」→「あかあ」など、aiがaːに変化し、uiはuːに、oiはoːに変化する[40]。瀬戸市と名古屋市の中間に位置する長久手市や尾張旭市では、名古屋式と瀬戸式の発音が混在する[40]。
なお、これらの連母音融合は、いずれも丁寧な発音では元のai、ui、oiに戻るものである[40]。
この項目では伝統的な名古屋弁を描写する観点から記述しているが、実際にはこの母音の変化は若年層の自然な会話からはほぼ失われている。高齢層においても日常的な語彙に限られ、耳慣れない語は共通語式に発音される。したがって、メディアにおけるイメージのように「カベライト」を「カベレァト」のように商品名を名古屋弁式に発音することは現実にはほとんど無い。エビフライは日常的な語彙だが、名古屋弁のステレオタイプとして有名になりすぎたためエビフレァとの発音は避ける傾向にある。
拗音の発音は共通語と同様である[43]。上記の連母音の変化したものが便宜的に拗音のように表記されることがある(例:「エビフリャー」)が、表記上だけのことである。共通語と共通する語彙にも名古屋弁独自の語彙にも拗音を持つ語はあり、それらは名古屋弁でも拗音で発音される。例えば蒟蒻はあくまでコンニャクであり、×コンネァクと発音されることはない。
名古屋弁のアクセントの特徴を短く表せば、「共通語より遅れてピッチが上がり、共通語と同じ位置で下がる(ことが多い)」である。以下、共通語のアクセントについての知識があることを前提に詳述する。
名古屋弁と共通語とのアクセントの違いは次の2つに分けられる。
「名古屋弁らしさ」の正体は、2よりも1である。名古屋弁話者は2には自覚的でも1には無自覚なことが多いので、本人は共通語を話しているつもりでもこの特徴によって名古屋弁話者であることが分かる。俗に「イントネーションが違う」と言われるが、正確にはイントネーションではない。
共通語の語は、アクセントの核の位置によって、頭高型・中高型・尾高型・平板型の4つに分類されるが、この分類は名古屋弁でも成り立つので、以下の説明にも用いる。
共通語においては、特殊拍を含む場合を除いて、単語の第1音節と第2音節は必ずピッチが異なるという規則があるが(句音調も参照)、名古屋弁ではこれが当てはまらない。共通語では、第1音節が高く第2音節が低くなる(頭高型)か、第1音節が低く第2音節が高くなるかのどちらかである。名古屋弁でも頭高型は第2音節が下がるものの、それ以外(共通語では第1音節が低く第2音節が高くなるもの)では第1音節と第2音節のピッチが同じになり、ピッチの上がり目がアクセント核の直前または第3音節の直前に来る。
型別に述べれば下記のとおりである。
共通語でも名古屋弁でも同音異義語を区別するのはピッチの下がり目である。下がり目の直前の音節をアクセント核と言う。一般にアクセントと言った場合、これを指す。共通語においては、動詞・形容詞の一類(言う・上がる・捨てる・赤い・危ない等)は平板に発音され、二類(打つ・動く・落ちる・早い・少ない等)は語尾のひとつ前の音節にアクセント核が置かれる(このようになる語を「起伏型」の語と呼ぶ)。しかし名古屋弁ではこの区別が一部でなくなり、一類が二類と同じように起伏型になることがある。また、終止形で平板型の動詞が、活用によっては起伏型になることがある。
アクセントの核の位置は共通語と同じ場合が多いが、下記のような違いがある。下の例で太字になっているのはアクセントの核である。
| 名古屋弁 | 共通語 | |
|---|---|---|
| 疑問詞 | 平板 | 頭高 |
| こそあ言葉 | 尾高 | 平板 |
| 疑問詞+も | 尾高 | 平板 |
以上をまとめると下表のとおりである。見やすくするため補助動詞「まう2」や平板型で2音節で音便を起こす動詞のような例外は省いてある。赤字は共通語との相違点。共通語と異なる場合のある形のみ挙げた。終止形は共通語と同じだが参考のために挙げた。
| 名古屋弁 | 共通語 | ||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| アクセント 類別 | 音便 | 終止形 | +て/た | +に | +て +補助動詞 | 命令形 | 終止形 | +て/た | +に | +て +補助動詞 | 命令形 |
| 起伏型 | (問わない) | 後ろから 2番目 | 「て」の 2つ前 | 「に」の 2つ前 | 平板 | 後ろから 2番目 | 後ろから 2番目 | 「て」の 2つ前 | 「に」の 2つ前 | 「て」の 2つ前 | 後ろから 2番目 |
| 平板型 | 起こすもの | 平板 | 平板 | 「に」の 直前 | 平板 | 後ろから 2番目 | 平板 | ||||
| 起こさないもの | 平板 | 「て/た」の 直前 | 「に」の 直前 | 平板 | 後ろから 2番目 | ||||||
地名は地元の人とそれ以外の人で違ったアクセントで読まれることが少なくない。愛知県では、地元の地名は平板型が好まれる傾向がある(名古屋、岡崎、刈谷など)。
名古屋弁での「名古屋」のアクセントは「なごや」または「なごや」(伝統的な発音は前者)であるが、現在では共通語の発音も浸透しつつあり、2022年に中日新聞社が「名古屋という地名を単独で言う場合、どのアクセントが自然だと思うか」という読者アンケートを取った際には、愛知県在住者でも9割が共通語と同じ「なごや」を選ぶ結果となった[46]。
NHKでは全国向けと地元放送局で地名のアクセントを使い分けることがあり、後者を「地元放送局アクセント」というが、尾張地方の地名でアクセントの使い分けが行われているのは以下の通り[47]。「全」は全国向けのアクセント、「地」は地元放送局アクセント、\はアクセントの下がるところ、 ̄は平板型であることを表す。なお、「春日井」「一宮」は全国向けでも「かす\がい」「いちのみや ̄」ではなく「かすがい ̄」「いちの\みや」である[48]。
共通語より強い。疑問文の最後の音節が伸ばされ、その伸ばされた音節の前半が高く、後半が低く発音されることがある。
名古屋弁 / アクセントの | 位置 | 漢字 | 品詞 | 意味 |
|---|---|---|---|---|
| あすんどる | 【連語】 | 休んでいる。使われないまま放置されている。 | ||
| あふらかす | 4 | 溢らかす | 【動五】 | 溢れさせる。 |
| あぶる | 【動】 | 扇ぐ | ||
| おみゃ | 【名】 | お前 | ||
| あやすい | (2) | 【形】 | 簡単。容易。 | |
| あらけない | (2) | 【形】 | 乱暴な。 | |
| あんき (になる) | 【連語】 | 安心になる。安気からか? | ||
| あんばよう | 4 | 塩梅よう | 【副】 | 上手に。具合よく。〔読み方注意〕「あんばよう」と読む。「い」は入らない。 |
| いごく | 2 | 【動五】 | うごく。 | |
| いざらかす | 4 | 【動五】 | (1)「いざる」の使役形。(2)物を持ち上げずに引きずって移動させる。 | |
| いざる | 0 | 移去る | 【動五】 | (1)人が立たないまま膝を引きずって移動する。(2)人や物が水平方向に短距離移動する。 |
| いっか | 1 | 幾日 | 【名】 | (1)何日。(2)日付が思い出せないときに代わりに使う言葉。〔例〕2月のいっかに行った(2月の何日だったかに行った) ※江戸落語でも(1)の意味で聞かれる。名古屋弁では(2)の意味が主流。 |
| いっつか | 3 | 【副】 | とっくに。 | |
| いらんこと | 余計なこと。〔例〕いらんことせんでええ。(余計なことしなくていい)。 | |||
| うしなえる | 0 | 失える 紛失する。 | ||
| うでる | 2 | 【動下一】 | ゆでる。 | |
| ええ | 1 | 良い。〔例〕ええ加減にせなかんて。(いい加減にしなきゃ駄目だって。)、ええ天気だに。(いい天気だよ。) | ||
| えか | 1 | 相手に忠告した最後に、念押しとして使う。〔例〕夜道は気い付けなかんよ。えか!、明日俺はおらんでね。えか! | ||
| ええころかげん | いい加減。適当な。〔例〕あいつはええころかげんな仕事しかやらんでかんわ。 | |||
| えらい(えれぁ) | (2) | 【形】 | (1)疲労や病気で体に倦怠感がある。しんどい。くたびれる。つらい。(2)疲労が予想されるほどの重労働である。(3)とても、すごく。下記の「どえらい」を参照。主に体調の悪化の表現、自他へのねぎらいとして(例:えらかったねぇ)、(どえらいえらい仕事だったわ。→とてもしんどい仕事だったよ。) | |
| おいでる | 【動上一】 | おいでになる。いらっしゃる。 | ||
| おうじょうこく | 5 | 往生こく | 【動五】 | 苦労する。大変な目に会う。 |
| おおきに | ありがとう。上町言葉。最近ではほとんど使われなくなった。 | |||
| おくうん | 屋運 | 【名】 | 体育館(屋内運動場)。一宮市内の小中学校のみで用いられる局地的な方言。隣接する稲沢市・岩倉市・江南市・北名古屋市含め他自治体では一切用いられない[14]。 | |
| おくれる | 3 | 【動下一】 | 「くれる」の尊敬語。敬意の度合いは「下さる」より低い。 | |
| おそがい | (2) | 【形】 | 恐ろしい。怖い。[49] | |
| おっさま おっさん | 1 1 | 【名】 | お坊さん。「おじさん」の意の「おっさん」とはアクセントが異なる。 | |
| おどける | 2 | 【動下一】 | 驚く、怖がる | |
| おぶう | 2 | 【名】 | お茶。茶葉でなく茶碗に注がれた状態を言う。 | |
| おぼわる | 3 | 覚わる | 【動五】 | 身につく、習得する |
| およばれ | 2 | お呼ばれ | 【名】 | (1)ご招待。(2)ご馳走。 |
| かいもん | 3 | 【名】 | (1)「かう(1)」のに使う木切れや段ボール片など。(2)「かう(3)」のに使う養生材。 | |
| かう | 1 | 支う | 【動五】 | (1)物を動かないようにするために隙間に物を押し込む。引き戸につっかい棒、駐車車両に輪止め、ガタつく家具の下に木片など。(2)施錠する。(3)ジャッキと工作物の間に養生材を挟む。 |
| かしわ | 【名】 | 鶏肉。 | ||
| かずする | 1 | 数する | 【動サ変】 | 数える |
| かやかや | 0 | 強い光を放っている様子。特に周囲が暗い中光っているものに使われる。 | ||
| からかす | 〜(し)まくる。「食べからかす」「買いからかす」 | |||
| かわす | 2 | 【動五】 | しっかりと、または強引に「かう(1)」 | |
| かん | 0 | 【連語】 | 「いかん」の「い」の抜けたもの。いけない。駄目である。「あかん」は関西系[50]であり、典型的な名古屋弁とは異なる。それに対して「いかん」は古くから使われている[51]。 | |
| かんす | 0 | 【名】 | 蚊。「かんすに食われる」 | |
| かんこう | 0 | 勘考 | 【動サ変】 | 計画する。考える。工夫する。 |
| きいない きない | (2) | 黄ない | 【形】 | 黄色い。 |
| きさる | 0 | 着さる | 【動五】 | (1)すっぽりとかぶせることができる。(2)(中身が多すぎたりせず)容器の蓋を閉めることができる。(3)帽子やヘルメットのサイズが合う。 |
| きせる | 0 | 着せる | 【動下一】 | 標準語の「着せる」の意味の他に、蓋を被せる、キャップを締めるの意味がある。 |
| きっとなら | 3 | 【接】 | 理由を述べる前に「なぜなら」というのと同様の、「きっと」と思う推測を述べる前の前置き。〔例〕きっとなら持って帰ってまったんだよ。(これは推測だけど持って帰ってしまったんだよ) | |
| きもい | (2) | 【形】 | きつい、小さくて窮屈。「気持ち悪い」の意の共通語の若者言葉と同音衝突を起こしたため、聞かれなくなった言葉のひとつ。 | |
| ぎょうさん | 【副】 | 「ようさん」とも。「ようけ」と同様の使い方をする。 | ||
| きんとき | 1 | 【名】 | イラガの幼虫。子どものうちはこれが方言ということ気づかない人が多い。 | |
| きんのう | 昨日。 | |||
| くすがる | 0 | 【動五】 | 刺さる。 | |
| くすげる | 0 | 【動下二】 | 刺す。予め穴のあいているところや柔らかいものに突き刺すことを言い、固いものに打ち込むことや、刃物で刺すことは言わない。 | |
| くずむ | 【動五】 | 風呂に“入る”際に使われる。「肩までひたる」感じのニュアンスがある。『こずむ』という言い方もある。 | ||
| くわれる | 3 | (蚊、ブヨなどに)刺される。 | ||
| けつた/ケッタ | 0 | 【名】 | 自転車。新方言。「蹴ったおし(蹴り倒し)マシーン」から出た言葉。1965年頃誕生したが[52]、令和時代の若者はあまり使わず「チャリ」と呼ぶ傾向がある[53]。 | |
| けつたましん/ケッタマシン | 5 | 【名】 | 「ケッタ」の正式名称。「ケッタ」と同意語である。原付とは違い、自転車に対しての名称。 | |
| こうこ | 0 | 【名】 | たくあん。 | |
| こさる/ござる | 2 | 【動五】 | 「居る」「来る」の尊敬語。いらっしゃる、おいでになる。 | |
| こすい こっすい | (2) | 【形】 | (1)悪い意味で金銭に細かい。守銭奴。(2)ずるい。 | |
| こそばいい こそばゆい こそばい | (2) | 【形】 | くすぐったい、むずがゆい。 | |
| こたいけ/ごたいげさま でした | 2-1 | ご大儀様でした | 【連語】 | お疲れ様でした。〔読み方注意〕「ごたい"げ"さま」と読む。アクセントは「ごたいげさま 2 でした 1」 |
| こふれい/ごぶれい | 2 | 【動サ変】 | 失礼する。 | |
| こふれい/ごぶれい | 3 | 【名・形動】 | 失礼。サ変動詞の場合とアクセントが異なるのに注意。 | |
| ごぶれい します | 2-2 | ご無礼します | 【連語】 | 失礼します。時代劇みたいだが、名古屋弁では現役。アクセントは「ごぶれい 2 します 2」 |
| こわい | (2) | 強い | 【形】 | (食べ物が)固い。 |
| こわける | 3 | 壊ける | 【動】自他/【自下一】 | 壊れる。 |
| こわす | 2 | 壊す | 【動五】 | 共通語の「壊す」の意味の他に「小額紙幣や貨幣に両替する」の意味がある。 |
| さっせる | 3 | 【連語】 | 「する」に対する軽い尊敬語。「する」に尊敬の助動詞「っせる」がついたもの。 | |
| さむけぼろ さむぼろ | ? 0? | 【名】 | 鳥肌 | |
| ざらいた | 0 | ザラ板 | 【名】 | すのこ。 |
| しなす | 2 | 死なす | 【動五】 | (人が)死ぬ、亡くなる。 |
| しゃこう | 0 | 車校 | 【名】 | 自動車学校。新方言。 |
| じん | 1 | 仁 | 【名】 | 人。者。「あの仁=あの人」「変わった仁=変わり者」のように使う。人をおちょくったニュアンス。 |
| しんしょ | 1 | 身上 | 【名】 | 家の経済状態〔例〕あそこの家はしんしょがええ |
| すぐと | 1 | 【副】 | すぐに。 | |
| すつこい/ずっこい | (2) | 【形】 | ずるい | |
| すやくる | ? | 手抜きする。 | ||
| せらっせる | 4 | 【連語】 | 「する」に対する尊敬語。「さっせる」より敬意の度合いが高い。「する」の異形「せる」に尊敬の助動詞「っせる」のついたものか。 | |
| たあけらしい | (2) | 【形】 | 馬鹿馬鹿しい。アホらしい。意味がない。〔類語〕とろい | |
| たいがい | 0 | 大概 | 【形動】 | 程々。いい加減。〔例〕大概にしとけ(いい加減にしておけ) |
| たたくさ/だだくさ | 2 | 【形動】 | 乱暴、いい加減。ずぼら。 | |
| だちかん | (3) | 【間】 | だめだ。いけない。こら。 | |
| たわけ たあけ | 0 0 | 戯け/田分け | 【名】 | 愚か者。探偵!ナイトスクープのアホ・バカ分布図調査では関ケ原町今須付近が「アホ」と「タワケ」の境界線と推測された。 |
| たわけた たあけた | 2,3 3 | 【連体詞】 | 愚かな。 | |
| ちみくる | 3 | 【動五】 | つねる。「つねくる」とも言う。 | |
| ちゃっと | 1,0 | 【副】 | すぐに、急いで、即座に。類語:「はよ」 | |
| ちょう | 1 | 【副】 | 原義は「ちょっと、少し」。この意味で使われることもあるが、頼み事をするときの呼びかけの言葉として使われることが多い。流行語の「超」(「超すごい」の類の副詞の「超」)と同音で同じ品詞で文字通りの意味は反対なため、「超」の流行後はあまり聞かれなくなった。〔例〕ちょう、頼むわ。(ねえ、お願いできるかな) | |
| ちょうすいとる | 5 | 【連語】 | いばっている、調子こいている。皮肉や批判をこめて使われる。 | |
| ちんちこちん ちゃんちゃかちゃん | 0 ? | 【形動】 | 「ちんちん」より更に熱い様。「ちんちこちん」が主。 | |
| ちんちん ちゃんちゃん | 0 ? | 【形動】 | 非常に熱い様。熱せられた金属が水をはじく音からか。 | |
| つくなる | 3 | 【動五】 | 適当に集めて置いてある。または適当に積み重ねてある。整理されてはいないが、かといって散らかってもいない状態にある。 | |
| つくねる | 3 | 【動下一】 | 適当に集めて置いておく。または適当に積み重ねておく。整理されてはいないが、かといって散らかってもいない状態にする。 | |
| つねくる | 3 | 【動五】 | つねる。 | |
| つる | 0 | 吊る | 【動】自他/【他五】 | 机などを持ち上げて移動させる。ひっかける。本来は机や家具などの重い物を持ち上げることを意味する(移動させるという意は含まない)が、近年は「机を移動させる」という意味に用いられることが多い。 |
| てら/でら | 0 | 【副】 | 「どえらい」の略。「どえらい」と違って形容詞としての用法はなく副詞のみ。「どら」「でれ」と言う人もいる。〔例〕でら高い(とても高い)。『でぇりゃぁ』とも言う。 | |
| てんしんほう/でんしんぼう | 電信棒 | 【名】 | 電柱、電信柱 | |
| てんち/でんち | ? | 【名】 | 半纏 | |
| とうそこうそ/どうぞこうぞ | 4 | 【副】 | どうにかこうにか。 | |
| とえらい/どえらい、どえらけない | 3 | 【形・副】 | すごい、すごく。物凄い。とても。「どえれぁ」と発音する人もいる。(例)どえりゃあ雨だなも。(物凄い雨だなあ。)類語:めちゃんこ | |
| ときんときん ときとき | 0 0 | とがっている様子。 | ||
| 〜とさいが 〜とせぁが 〜とさいに | 0 0 0 | 【連語】 | 〜すると、〜したら。〔例〕ほうすると際がどえらいことになっただわ(そうしたらひどいことになったんだ) | |
| 〜としてある | 4 | 【連語】 | 〜と書いてある | |
| ときんときん | 【副】 | とがっているものに対して使う。〔例〕この鉛筆ときんときん(この鉛筆とがってる) | ||
| とへ/どべ | 1 | 【名】 | 最下位、ビリ。親しみを込める場合や、年少の人に対して言うときは「どべちん」とも言う。※地元・名古屋に本拠地をおく中日ドラゴンズが弱かった時代、「どべゴンズ」(「どべ」+「ドラゴンズ」)とファンから称されることもあった。 | |
| とろい、とろくさい(とろくせぁ) | (2) | 【形】 | (1)要領が悪い。(2)馬鹿な。馬鹿馬鹿しい、アホらしい。ふざけた。 | |
| なけな | 2 | 【連語】 | なければ。 | |
| なけや | 2 | 【連語】 | なければ。「なけな」「なけらな」は形容詞「ない」だけの特殊な形だが、この形は生産的で、「良けや」「遠けや」のように全ての形容詞がこの形を取り得る。 | |
| なけらな | 3 | 【連語】 | なければ。 | |
| なぶる | 2 | 【動五】 | もてあそぶ。触る。名古屋弁では純粋に「触る」の意味で用いることが普通。 | |
| なまかわ | 0 | 【名】 | 怠け者。長い間使っていなかったため使い物にならない様子。 | |
| なるい | (2) | 【形】 | (1)刺激が足りない、物足りない。(2)味が薄い。(3)マンネリである。 | |
| なんかごと | 0 | 何か事 | 【名】 | 何事か。通常、事件・事故を暗示する。 |
| にすい | (2) | 【形】 | 鈍い。「味がにすい」と味が薄い様子にも使う。 | |
| ぬくたい ぬくとい | (2) | 【形】 | 温かい | |
| のっそい のそい | (2) | 【形】 | 遅い。 | |
| 〜のよう | 0 | 〜の余 | 【連語】 | 〜余り。後に「なる」が続く場合、助詞「に」を伴わないまま副詞的に用いられる。 〔例1〕(副詞的用法)まあ10日の余なるしらん(もう10日余りになるだろうか) 〔例2〕(名詞的用法)まあ10日の余だ(もう10日余りだ) |
| はぜる | 2 | 【動下一】 | 破裂する。 | |
| はならかす | 4 | 離らかす | 【動五】 | 離す。 |
| はば | 1 | 【名】 | 除け者。 | |
| はやらかす | 4 | 生やらかす | 【動五】 | 生えるに任せる。 |
| はよ | 1 1 1 | 【副】 | 早く、すぐに、急いで。類語:ちゃっと | |
| はりかく/ばりかく | 【動五】 | かきむしる | ||
| はんぺん はんぺい | 3 3 | 【名】 | おでんの具で白身魚の練り物を揚げたもの(水より比重が重く沈むもの)、共通語では「アゲ」? | |
| ひいし/びいし | 1 | B紙 | 【名】 | 模造紙。 |
| ひとなる しとなる | 3 3 | 人成る | 【動五】 | (1)成人する。大人らしくなる。(2)人間に限らず動植物が身体的に成長する。 |
| ひどろい | 2 | 【形】 | (日差しなどが)まぶしい。 | |
| ひらう | 0 | 拾う | 【動五】 | 拾う。 |
| ふちやける/ぶちゃける | 3 | 【動下一】 | ぶちまける。 | |
| ふちっこ | 2 | 【名】 | 端っこ。 | |
| フレッシュ | 【名】 | コーヒーなどに加えるポーション(小型カップ)入りのクリーム。 | ||
| ふるぼっさい | (2) | 古ぼっさい | 【形】 | 古ぼけている。 |
| へぼい | (2) | 【形】 | 意気地なし。役立たず。弱い。しょぼい。さえない。 | |
| ほう | 0 1 | 【副】 【名】 | そう。アクセントは、副詞は平板、名詞としては頭高。 | |
| ほう/ぼう | 0 | 【動五】 | 「×ぼー」ではなく、「う」をきちんと発音する。(1)追う。追いかける。(2)急かす。(3)〔建築・土木〕日程や寸法を計算する。日程表や図面を「ぼう(1)」様子からか。(4)〔建築・土木〕端から順に施工する。 | |
| ほうか | 0 | 放課 | 【名】 | 学校のにおける授業と授業の間の休憩時間。昼休みは「昼放課」。意味の衝突を避けるためか共通語の「放課後」も名古屋弁では「授業後」という表現になる。 |
| ほうか | 1 | 【連語】 | そうか。〔例1〕ほうか、ほうか、ようやりゃたなも (そうか、そうか、よくぞおやりになりましたねぇ) | |
| ほかす ほかる | 2 0 | 【動五】 | いらないものをゴミ箱等に捨てる。 | |
| ほせ/ホセ | 1 | 【名】 | 物を刺すための棒。焼き鳥の串やアイスキャンディーの芯棒。 | |
| ほつこい/ぼっこい | (2) | 【形】 | おんぼろ。壊れそう。壊れかけ。〔用法〕完全に壊れている場合は言わない。 | |
| ほつさい/ぼっさい | (2) | 【形】 | (1)格好悪い。(2)外観がおんぼろである。〔用法〕外観に問題があっても機能には問題がない場合に言う。機能に問題がある場合は「ぼっこい」と言う。 | |
| まあ | 0 | 【副】 | もう。 | |
| まあかん | 0 | 【連語】 | 食欲・怒りなどが抑え切れない。もう我慢できない。もう許しておけない。もう駄目だ。 | |
| まあはい まあへぁ | 3 3 | 【副】 | すでに、早くも。「はい」に同じ。 | |
| まぎる | 2 | 曲ぎる | 【動五】 | (交差点を)曲がる。〔用法〕交差点でなく道なりに曲がる場合や道以外の棒などについて言うときは共通語と同様に「曲がる」と言う。 |
| まっかしけ | 3 | まっ赤しけ | 【形動】 | 赤一色である様。黒に対してまっ黒けというのと同様の強調表現。 |
| まっと | 1 | 【副】 | もっと。 | |
| まる | 1 | 【動五】 | 排便する。 | |
| まめ | 【動五】 | 元気。達者。〔例〕まめだったきゃ。(元気だったか?) | ||
| まわし | 0 | 【名】 | 支度。 | |
| まんだ | 1 | 【副】 | まだ。未だに。 | |
| みえる | 2 | 【動下二】 | 「いる(居る)」の尊敬語。補助動詞としても用いる。ござるより現代的。「来る/現れる」の尊敬語として使う場合は共通語であって、方言ではない。 | |
| めいえき | 0 | 名駅 | 【名】 | 名古屋駅。あるいは、その周辺の地名(正式な地名で中村区と西区にある。また、中村区には名駅南という地名もある)。 |
| めいよん | 1 | 名四 | 【名】 | 新方言。(1)国道23号の名古屋・四日市間(名四バイパス)。なお、国土交通省による正式の読み方は「めいし」。(2)転じて国道23号の名古屋以東を含めることもある。 ※総じて名古屋○○と付くものは「名○○」と略される傾向がある(名古屋鉄道→名鉄、名古屋港→名港、名古屋城→名城、など)。「メ〜テレ」は、2003年4月より名古屋テレビの略称として採用された造語であるが、同様の背景から生まれてきたものと考えられる。 |
| めちゃんこ | 【形・副】 | とても、凄く。〔例〕めちゃんこ似とる。〔類語〕どえらい | ||
| めんぼ | 【名】 | 麦粒腫(ものもらい)。〔用法注意〕「めんぼ」は「麦粒腫(ものもらい)」という意味だが、「結膜炎」という意味と勘違いしている人もいる。 | ||
| もうや | 【名】 | 仲良く分けること。→「もうやにする」。「もうやっこ」は、はんぶんこのこと。 | ||
| やく | ? | 【名】 | 略。 | |
| やぐい | (2) | 【形】 | 建物や機械・装置の強度が低い。 | |
| やっと | 1 | 【副】 | (1)共通語と同じく、かろうじて、ようやく。アクセントは共通語と違って頭高。〔例〕やっと終わった(やっと終わった)(2)長い間。長時間。〔例〕えらいやっとかかってまった(ずいぶん長い間かかってしまった)〔例2〕まっとやっと歌いたい(もっと長く歌いたい) | |
| やっとかめ | 0 | 八十日目 | 【形動】 | 久しぶり。「八十日目ぐらい長い時間」という意味から来たとされ[54] 、プロ野球マスターズリーグの名古屋80D'sers(なごや・エイティー・デイザーズ)のチーム名の元にもなっている。 |
| ややこやしい | (2) | 【形】 | 〔北部〕ややこしい | |
| ようけい ようけ | 3 0 | 【副】 | たくさん。 | |
| ようこそ ようけ | 3 ? | 【副】 | 歓迎に限らず感謝一般を表す。よくぞ。〔例〕ようこそ頑張っておくれた(よくぞ頑張ってくださった)。ようけ来やぁした(ようこそいらっしゃいました。)。 | |
| よばれる | 0 | 呼ばれる | 【連語】 | (1)共通語と同じく「呼ぶ」の受身表現。(2)宴席などに招待される。(3)ご馳走になる。〔例〕ステーキをよばれた。(ステーキをご馳走になった)。 |
| レーコー | 【名】 | アイスコーヒー。関西と共通する。最近ではほとんど使われなくなった。 | ||
| わや | 1 | 【形動】 | めちゃくちゃ(「すごく」の意味ではなく、破壊された様子の意味)。だめになった様子。台無し。 | |
| 〜んたあ | 2 | 【連語】 | 達。あんたたち→あんたんたあ。私たち→うちんたあ |
一般にどこどこの言葉が「汚い」「綺麗」という印象・評価は語一つ一つを精査したものではなく、語調・イントネーションからくる感覚や意識を源泉とすることに注意しなければならない[55]。
尾張藩士天野信景の「塩尻拾遺」(宝永年間:(1704年~1711年)に、難波人が断定辞「デャ」を笑う記事がある[56]。1802年(享和2)、江戸の滝沢馬琴は名古屋弁を「言語甚だ野鄙なり」と記した[57]。
すべて名古屋弁で構成された俗謡「名古屋名物」が1894年(明治27)頃から1900年(明治33)に全盛期を迎えた源氏節を通して東京で大流行した[58]。
明治時代の女性専門投稿誌『女子文壇』に電話交換手が電話を通して聴いた日本各地の人の声の印象を寄稿しているが名古屋の声は"田舎者"であるとした[59]。1909年(明治42)の時点で、名古屋方言の複数の語彙が東京方言或いは大阪方言にとって代わられつつある[60]。
1912年(大正元)9月、名古屋の仏教家若原敬経は「新聞紙に時折悪口を書かれ、他所者が聞けば可笑しく思われ、耳障りで嘲笑される」と評した[61]。
1915年(大正4)の『名古屋實業界評判記』に「名古屋の『開会』をキャーキャーという語音は"猿"に似ておかしい」と書かれた[62]。1922年(大正11) 、大日本日東蓄音器より名古屋弁の対話シーンを含む「対話入 花子の旅(上)」がリリースされる[63]。『新編名古屋案内』(1927年・昭和2年)で「名古屋人の発音は柔らかく総じて甘たるい」と記されている[64]。
1930年(昭和5)、画家・岡本一平は「ぎゃも、ぎゃも」と言う名古屋美人に囲まれて「カモメに取り巻かれてるようだ」と言った[65] 。1933年(昭和8)、作家の平山蘆江は「名古屋美人は『そうきゃあも』など"言葉がよくない"」と断じた[66]。
谷崎潤一郎の細雪(1943年)に名古屋の資産家の実家(大垣)で連母音「ae」を聞いた兵庫県芦屋の令嬢が"発音が可笑くてたまらず、その音が出る度に死ぬ苦しみに遭う"という文章がある[67]。
1969年、先行のボンカレーに対抗すべくインパクトあるCMを考えていたオリエンタル食品が「名古屋弁ならば単純に人を笑わせられる」との思い付きで制作した「オリエンタル スナックカレー」のCMが大ヒット。南利明のアドリブギャグ「ハヤシもあるでヨ」は、子供にも大人にも使われ"マスコミ史上最大の名古屋弁流行語"と評されるほどで[68]、「昭和の傑作CF百選」に選ばれた[69]。
1970年(昭和45)3月、教育者・名古屋方言研究家・芥子川律治は"殊に日本の三つの美しい方言"として京都弁と大阪の船場言葉、名古屋の上町ことばを挙げ、これらは「今もこんなに美しいことばがあるのか」と方言学者を感嘆せしめた、名古屋人は大いに自信を持って良い、と述べた[70]。
CBCラジオにて1971年(昭和46)4月10日、『ラジオ朝市』が放送を開始したが、キャスターの新間正次に名古屋弁を使わせるか否かで局論は二分し、事実、放送開始後のリスナーの反応も「親しみやすくてよい」と「あんなキタナイ言葉を毎朝聴かせるのはけしからん」の半々であった[71]。
「名古屋弁喜劇フィガロの結婚」(1980年初演)を演じた名古屋弁演劇集団の20歳の女性団員(名古屋市出身)が「名古屋弁での芝居には少し抵抗ある。東京で通用しない、きたない。やっぱりきれいな部分を見せたい」と新聞取材に答えている[72]。
1980年(昭和55)12月2日、金城学院大生誘拐殺人事件が発生した。犯人は被害者宅に32回電話をかけたが、通話録音を調べた愛知県警は、"本家"を「ほんや」と名古屋弁独特の言い方をしていることから犯人は尾張地方出身と断定した[73]。
1981年(昭和56)は、市井の人々の名古屋弁に注ぐ視線が極めて熱鬧な時期であった[74]。則ち、"名古屋弁講座初級・中級"なる音源を収録したカセットテープ「THE NAGOYA-BEN(ザ・なごや弁)」[75]が発売されたり、タモリの「エビフリャー」「東京で寡黙な名古屋人は新幹線が浜名湖を過ぎた途端みゃあみゃあ鳴き出す」などの名古屋弁ネタが名古屋出身者間でも一定の支持を得るほど[76][77]大人気となった。名古屋市出身の作家、連城三紀彦はタモリの名古屋弁観に同意し「名古屋弁は日本有数の下品で汚い方言」と言っている[78]。しかし方言研究家の芥子川律治はこれらに対し「場末の飲み屋で仕入れた農村部方言をごちゃまぜにした不思議な名古屋弁。名古屋大学を『みゃあでゃあ』とは言わない。真の名古屋弁は金田一京助に美しいと言われている言葉」と述べ、方言学的評価を避けた[79][80]。一連の動揺の中から古い名古屋方言の保存必要性を感じ取る人々が現れた[81]。彼らの思想は後に「名古屋弁を全国に広める会」を生んだ。
1984年(昭和59)2月、ビクター音楽産業より英会話番組を捩った名古屋弁講座のカセットテープが発売された。このテープは東京地区で4500本ほど売れたが名古屋ではさっぱりであった[72]。
1986年(昭和61)頃、名古屋弁を取り巻く環境に変化が現れ、東京フジテレビの番組にカリカチュアな名古屋弁が登場[82]、1987年には同年誕生した「名古屋弁を全国に広める会」が中京圏外での活動を開始した[83]。同組織は1988年6月東京でのイベントを終えたのち、名古屋弁は洗練されていなければならぬとの信念を固くし1988年11月、「美しい名古屋弁を伝承させる会」という素人参加型イベントを開催した[84]。同じ年、森田正光は東京で名古屋弁天気予報を行った(名古屋弁を全国に広める会#沿革)。
そのほか、この時期の名古屋弁の環境変化を示すものとして、1987年9月短編小説誌『ミステリマガジン』に名古屋弁に翻訳された外国推理小説が掲載[85]、1988年山田昌は『文化評論』に「今は名古屋弁がブーム」と書いた[86]。1989年1月、東海パックは老舗料亭女将・芸妓の名古屋弁を録音したカセットテープ「なごやべん特集 残そう美しい言葉と唄を!」を発売[87]、1990年5月、学者にお墨付きを得た"正統名古屋弁"の台詞を含んだご当地ソング『名古屋マップ・ソング』がリリースされた[88]。1991年3月、受験生獲得のため愛知県の11大学が「おいでん」や「いりゃあ」よりは柔和と判断し、名古屋弁を使った「来てみん名古屋」のロゴ入りTシャツを制作した[89]。
1991年12月、アムネスティインターナショナル日本支部主催「世界人権宣言翻訳コンテスト」において、元CBCアナウンサー松ケ崎敬子が名古屋弁に訳した「せきゃあ人権宣言」が優秀作品に選ばれ、「名古屋弁は汚いと言われるが実は雅やかだ」とコメント[90]。
俳優・いとうまい子は2000年、新聞のインタビューで東京のタレントたちの名古屋観を「『誰もが"みゃあみゃあ"と言ってるんでしょ』という先入観に支配されており、まずはそうじゃない、ということを説明しなければならない、情報が乏しく名古屋弁くらいしか話題に上がらない」と説明した[91]。
名古屋弁話者は聞き手にどのような印象を与えるかという調査で、男性話者の場合は知性、積極性や話し方および外見のよさに関しては印象が悪いが、社交性はあると見られている。しかし女性話者の場合は性格・話し方・外見のいずれでも高く評価されていない[92]。
2013年の名古屋市民の13~30歳の男女を対象とした研究では、名古屋市民の名古屋方言に対する評価の1位は「きたない」であり、また第2位は「乱暴だ」第3位は「田舎くさい」であった[93]。
2019年4月、「名古屋弁は汚いと言われがちだが、ぎりぎり可愛い路線を攻めた[94]」「本来と違うと指摘されることもあるが、女子高生という設定を踏まえ現代風に名古屋弁を可愛く描いた[95]」連続短編アニメ「八十亀ちゃんかんさつにっき」が東京MXテレビでネット放映開始。一迅社は東京地区で原作コミックのCMを名古屋弁で放映した[96]。「月刊アニメージュ」は名古屋弁を用いた名古屋メシの紹介記事を掲載した[97]。
各個人の生育環境や人付き合いの違いなどで一概には言えないが、マスメディアなどの共通語の影響や核家族化の進行がみられる現在、名古屋弁の様々な要素が年代を下るにしたがって聞かれなくなってきている。
2023年にメ~テレの情報番組「ドデスカ!」が「あらすか・あんた・おみゃー・(鍵を)かう・けった・こわす・だだくさ・だで・ちゃっと・ちんちん・(机を)つる・でら・ときんときん・ぱーぱー・ほかる・ほれみい・やっとかめ・よーけ・わや」の名古屋弁20語の使用状況を調査した際には、90~70代(11人)は「全て意味が分かり、全て使用」、60~40代(18人)は「全て意味が分かるが、『おみゃー』『やっとかめ』『わや』は一部の人を除いて不使用」、30代~10代(24人)は「20語中、使用は平均6語。20代以下では一部意味が分からず、『あらすか』『けった』『ほかる』『やっとかめ』『わや』は絶滅の危機。一方で『えらい』は標準的な語と認識されるほどよく使用されている」という結果となった[98]。
| 昭和初期までに生まれた世代 | 昭和中期から昭和末期の間に生まれた世代 | 平成元年以降に生まれた世代 | |
|---|---|---|---|
| 高い | たかい、たけぁ | たかい、たけー | |
| 高くなる | たかなる | たかくなる | |
| 書かない | 書けせん、書きゃせん、書かせん、書かん | 書けへん、書かへん、書かん | 書かん |
| 書けない | 書けーせん、書けん、 よう書かん | 書けーへん、書けん、 よう書かん | 書けん |
| 〜ではないか | 〜(だ)がや〔男性〕、〜(だ)がね〔女性〕 | 〜(だ)がー | 〜(だ)がん、〜じゃん、〜やん |
| 〜てしまう | 〜てまう | 〜ちゃう | |
| 教示 | 〜(だ)に | 〜(だ)よ | |
| 〜ではなくて | 〜だのうて、〜だなて | 〜じゃなくて | |
| 食べようよ | たべよまい、たべよめぁ | たべよまい | たべようよ |
| 写した | うついた | うつした | |
| 〜なかった | 〜なんだ | 〜んかった | |
| 来なよ | いりゃあ | こやあ | |
| 非常に | どえれぁ、どえらけねぁ、どえらい、どえらけない | どえらい | でら、どら |
| 沢山 | ぎょうさん、ようさん、ようけ | ようけ | たくさん |
| 名古屋弁 | 知多弁 | 西三河弁 | 東三河弁 | 南信方言 | 遠州弁 | 静岡弁 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 〜だもんで、〜で | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 〜だに、〜に | ○ | ○ | × | ○ | ○ | ○ | × |
| 〜だら、〜ら | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 〜だねぁ、〜かしゃん/~かしん | ○ | × | × | × | × | × | ○ |
| 〜なも類 | ○ | × | × | × | ○ | × | × |
| 〜まい(か) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
名古屋弁の単語は、遠州弁や三河弁など周辺の方言でも使われていることがあるが、中には名古屋弁と静岡弁では使われているのに、その間の遠州弁や三河弁では使われていない単語や、名古屋弁と南信方言では使われているのに、その間の三河弁では使われていない単語もある。
{{cite news}}:名無し引数「ja-jp」は無視されます。 (説明)CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ)⚠{{cite news}}:名無し引数「ja-jp」は無視されます。 (説明)⚠いま、なぜかタモリの名古屋をコケにしたギャグが受けている。いわく名古屋人はドケチ、いわく名古屋人は田舎っぺ
{{cite news}}:|title=は必須です。 (説明)CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ)⚠ついには頭がおかしいとまでいわれた名古屋人だが....コンサート会場から出てきたある名古屋人はこういっていた。『本当のことだもんなぁ。怒ってもしょうがないし、むしろ刺激になっていいですよ。今日コンサートに来てたのはほとんど若い人だけどこういう話をじいさん連中に聞かせたいね』
『タモリが名古屋の悪口を言い出すとテレビを消しちゃうんです』という名古屋人がいるのだ。市の文化財調査委員の芥子川律治氏で、『ギャグとして面白おかしく誇張していっているのはわかるが』と前置きして、『みゃあでゃあ?名古屋人はそんなこといいませんよ。いうとしたら"めぇでぇあ"です』
まずタモリの名古屋弁に"異議あり"なのだ。方言研究家の芥子川律治氏(名古屋市文化財調査委員長)によれば、『あの言葉遣いはどうせ場末の飲み屋で仕入れたものをしたり顔で喋っているんでしょう。あれは尾張の農村部の方言と美濃の農村部の方言をごちゃまぜにしたマカ不思議な名古屋弁です。本当の名古屋弁は、金田一京助さんが日本で美しい言葉三傑として京都弁、大阪船場の言葉、そして名古屋といわれたほどに美しいのです』
しかして、なお次の反省は、「タモリのこれを機会に、伝統的名古屋弁を守る会というのを作ろうじゃないかという動きが論説委員の間に出てる。いや、本気ですよ。私も真剣に取り組みますよ。汚い言葉だけ残すのでは、先人に申し訳が立たんです(発言者は中日新聞論説主幹今里義郎)
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