吉良川町 | |
|---|---|
つし二階と虫籠窓のある家 | |
| 国 | |
| 都道府県 | 高知県 |
| 市町村 | 室戸市 |
| 人口 | |
| • 合計 | 2,376人 |
| 等時帯 | UTC+9 (JST) |
| 郵便番号 | 781-6831、781-6832 |
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吉良川町(きらがわちょう)は、高知県室戸市北西部にある町丁。町並みは国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。
国道55号沿いにあり、室戸岬から北西に約16kmに位置する。
吉良川町は古来より木材や薪などの森林資源の集積地として京阪神に出荷していた。鎌倉時代の「京都石清水八幡宮文書目録」にも木材産地として吉良川の名が記されている。明治時代より近郊で産出するウバメガシから備長炭が生産されるようになった。大正時代になると製炭技術が発達し吉良川炭は日本を代表する良質な備長炭となっていった。京阪神を中心に海路で出荷され、帰りの船で日用品を持ち帰り、その交易で明治から昭和初期にかけて繁栄した。その経済力を背景に町並みが形成された。
| きらがわちょう 吉良川町 | |
|---|---|
| 廃止日 | 1959年3月1日 |
| 廃止理由 | 新設合併 吉良川町・佐喜浜町・室戸町・室戸岬町・羽根村 →室戸市 |
| 現在の自治体 | 室戸市 |
| 廃止時点のデータ | |
| 国 | |
| 地方 | 四国地方 |
| 都道府県 | 高知県 |
| 郡 | 安芸郡 |
| 市町村コード | なし(導入前に廃止) |
| 総人口 | 5,617人 (国勢調査、1955年) |
| 隣接自治体 | 室戸町、佐喜浜町、羽根村 |
| 吉良川町役場 | |
| 所在地 | 高知県安芸郡吉良川町 |
| 座標 | 北緯33度19分57.8秒東経134度6分0.8秒 / 北緯33.332722度 東経134.100222度 /33.332722; 134.100222 (吉良川町) |
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集落は海岸に近い下町地区と山側の上町地区で構成されている。建物は明治・大正時代に建築されたものが多い。家々の玄関先には正月や立春に日々の平穏を願ってお札が貼られている。
旧土佐街道沿いに切妻造の町家が立ち並ぶ。奥に細長い短冊形の敷地に主屋が道に面して建つ。少し離れた背後に釜屋と呼ばれる台所が設けられている。主屋・釜屋の他に土蔵・離れ・雪隠・風呂などの付帯棟、渡り廊下・座敷庭などが配され、分棟型の家屋構成となっている。町家の壁面は土佐漆喰が多用されており強い風雨から家屋を守るために「水切り瓦」と呼ばれる小さな庇が設けられている。明治後期には船底に積んで帰った煉瓦を使用した壁面も見られるようになった。「つし二階」と呼ばれる天井の低い二階が多く、明かり取りのために「虫籠窓」という桟が取り付けられている。
江戸時代中期頃に見られる方形に近い農家型の地割りが残っている。室戸市は台風銀座とも呼ばれる台風常襲地区で、家の周囲は「いしぐろ」と呼ばれる石垣塀で囲んで家屋を風雨から守っている。いしぐろに使用する石は主に浜辺で採取される浜石と河原石の二種であり、玉石のまま使用したり半分に割って空積み・練積み(ねりづみ)という積み方で積まれている。
座標:北緯33度19分52.87秒東経134度5分56.64秒 / 北緯33.3313528度 東経134.0990667度 /33.3313528; 134.0990667