![]() | |
本店所在地の谷上駅 | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
略称 | 北神急行、北神、北急(ほくきゅう) |
本社所在地 | ![]() 〒651-1243 兵庫県神戸市北区山田町下谷上字大橋27番地 北緯34度45分35.9秒東経135度9分47.7秒 / 北緯34.759972度 東経135.163250度 /34.759972; 135.163250座標:北緯34度45分35.9秒東経135度9分47.7秒 / 北緯34.759972度 東経135.163250度 /34.759972; 135.163250 |
本店所在地 | 〒651-1245 兵庫県神戸市北区谷上東町1番1号(谷上駅) 北緯34度45分41.8秒東経135度10分14.7秒 / 北緯34.761611度 東経135.170750度 /34.761611; 135.170750 |
設立 | 1979年(昭和54年)10月29日 |
廃止 | 2020年(令和2年)8月31日 (株主総会での決議による) |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 7140001015407![]() |
事業内容 | 旅客鉄道事業(第2種鉄道事業者) 賃貸事業 |
代表者 | 代表取締役社長(代表清算人) 三田和司 |
資本金 | 32億円(2020年3月31日現在)[1] |
発行済株式総数 | 640万株 |
売上高 | 21億0900万円(2020年3月期) |
営業利益 | 4億9500万円(2020年3月期)[1] |
経常利益 | 4億2100万円(2020年3月期)[1] |
純利益 | 4億1800万円(2020年3月期)[1] |
純資産 | △314億5800万円 (2020年3月31日現在)[1] |
総資産 | 93億4300万円 (2020年3月31日現在)[1] |
従業員数 | 59人 (2018年3月31日現在[2]) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
|
外部リンク | 公式サイト -ウェイバックマシン(2020年5月31日アーカイブ分) |
特記事項:2020年5月31日時点でのデータ | |
テンプレートを表示 |
北神急行電鉄株式会社(ほくしんきゅうこうでんてつ)は、かつて兵庫県神戸市で北神線を運営していた鉄道会社である。略称および通称は北神急行、北神、北急(ほくきゅう)であった[注釈 1]。谷上駅の駅ビルである神戸電鉄SHビル内に本店を置き、本社事務所は谷上駅西側の車両基地敷地内にあった。
阪急電鉄や神戸電鉄などの出資で設立された純民間出資会社であり、第三セクターではない。阪急阪神ホールディングスの連結子会社であり、神戸電鉄の持分法適用会社であったため、阪急阪神東宝グループと神戸電鉄グループに所属していた。
神戸電鉄開発部(現:不動産事業本部)や神鉄エンタープライズをはじめとする民間デベロッパーの北神地区における大規模住宅地開発によって、神戸電鉄有馬線の輸送力は昭和50年代にすでに飽和状態にあった[4]。このため、車両の増備や施設の改良をはじめとする輸送力増強施策を積極的に進めたが[5]、このような神戸電鉄の努力にも関わらず、沿線人口予測は輸送力の伸びを遥かに上回る需要が予測され[5]、昭和60年代前半には1時間あたりの最多通過人員は約3万人に達し[5]、最終的にはさらにその約1.5倍の輸送需要が見込まれた[5]。
このため、有馬線と同じように北神地区と都心を結ぶ、もう1本のバイパス路線「北神線」の建設が計画され[4]、都市交通審議会においても「神戸電鉄が建設すべき路線」として答申がなされた[5]。しかしながら、六甲山系を日本民鉄最長(当時)の長大トンネルで貫く巨額の建設費による経営圧迫は、到底準大手民鉄(当時)の神戸電鉄に耐え得るものではなく[5]、さらに公園都市線建設や各線複線化工事などの大規模プロジェクトを抱えた神戸電鉄にとっては、北神線の建設を自力で行うことは経営破綻を招く恐れがあった[5]。
このため神戸電鉄では、1961年(昭和36年)より事業提携を行っている大手民鉄の阪急電鉄に対して援助を要請して、神戸電鉄と阪急電鉄を中心に別会社を設立して建設、開業後に経営が安定した段階で神戸電鉄が吸収することに決定した[6]。
1979年(昭和54年)10月29日、神戸電鉄を筆頭株主(33%出資)に、阪急電鉄・太陽神戸銀行(現:三井住友銀行)をはじめとする神戸財界の出資によって北神急行電鉄株式会社が設立された[6]。会社設立にあたっては神戸電鉄側から神戸市に対しても数パーセントの出資要請があったが、「将来、神鉄に吸収合併されることが確実である会社に出資することは不適当」との理由から純民間企業として発足するに至った[7]。役員は全12人中、神戸電鉄から最多の4名が選出され、代表取締役社長も神戸電鉄中田大三社長が兼務した[5]。本店は神鉄不動産管理の神鉄ビル内に置かれた[5]。
谷上 -新神戸間の建設工事は、1981年(昭和56年)より本格的に開始され[8]、1988年(昭和63年)4月2日には建設費約710億円を費やした北神線が開業した[6]。開業にあわせて谷上駅には神戸電鉄が、ハイテクランド(鉄道や宇宙、コンピュータをテーマとしたアミューズメント施設)やレストランからなる「SHビル」を建設[5]、テレビCMも放映し、日本民鉄最長となった北神トンネルのブームを支えた。開業当初の主な社員・運転士は神戸電鉄などからの出向者・OBであった[9]。
当初の計画では建設費の710億円は約25年間で返済予定で[10]、開業8年後には単年度黒字を目指していた[10]。この時点で親会社の神戸電鉄に吸収合併され[10]、神戸電鉄は大手私鉄へ参入する予定であり[11]、この計画は覚書も締結されていた[11]。
債務負担の増加から、2002年に北神線の線路などの施設を神戸高速鉄道へ売却し、列車の運行業務のみを行う第二種鉄道事業者となっていた。ただし2020年5月末までは谷上駅など一部施設を保有していた[12]。
2018年12月27日には、神戸市北区における郊外開発や地域振興、人口増加を図ることを目的に、北神急行電鉄の事業を神戸市交通局が譲り受けて北神線を市営化(公有化)し、相互直通運転を行っている神戸市営地下鉄西神・山手線の一部にすることで運賃を値下げしたいという神戸市の意向が明らかにされ、神戸市の提案に阪急が応じ協議を始めることになった[報道 1]。そして2019年3月29日には、遅くとも2020年10月1日までに「神戸市交通局が阪急電鉄グループが保有する北神急行線にかかる資産等の譲渡を受ける」こと、および「北神急行線と市営地下鉄の一体的運行」を実施することにつき、基本合意が成立したと神戸市から発表された[広報 1]。これを受けてマスコミ各社は「市営化」と報道した[報道 2]。
神戸新聞によると、神戸市交通局は駅や車両、トンネルなど北神急行に関係する資産(簿価約400億円)を198億円で譲り受けるとされているため[報道 3][注釈 2]、阪急阪神ホールディングスは2019年3月期連結決算において約190億円の減損損失を計上することとした[広報 2]。
2019年10月10日には、北神急行電鉄の従業員を神戸電鉄へ出向させ、神戸電鉄が受託する北神線の運行業務に充当する見込みであることが報道された[報道 4]。
2020年3月4日、北神急行電鉄から神戸市への北神線の第二種鉄道事業の譲渡が、神戸高速鉄道から神戸市への同線の第三種鉄道事業の譲渡とともに国土交通大臣に認可され[広報 3][広報 4][13]、同年6月1日に神戸市営地下鉄北神線となった[報道 5]。なお、北神急行電鉄の運行に携わる社員は神戸電鉄鉄道事業本部北神営業部に移籍し、神戸電鉄が北神線の運行を受託した[広報 5]。その他、筆頭株主の阪急電鉄へ異動した社員もいる[広報 6]。
2020年8月31日の株主総会で解散を特別決議した。その後は社長である三田和司が代表清算人となり清算業務を行うために転籍しなかった社員と共に清算業務にあたり[14]、2021年3月3日付で清算結了により法人格が消滅した。
かつては430円だったが、兵庫県および神戸市から交付される補助金により1999年4月1日に350円に値下げされた[18][報道 1]。2014年4月1日に消費税の税率引き上げに伴い360円、2019年10月1日の消費税の税率引き上げに伴い370円にそれぞれ値上げされた。
北神線ではPiTaPaや西日本旅客鉄道(JR西日本)のICOCAなどの全国相互利用対応カード(前記のほか、Kitaca・Suica・PASMO・manaca・TOICA・nimoca・はやかけん・SUGOCA)が利用できた[広報 10]。さらに2017年4月15日より北神急行電鉄にてICカード「ICOCA」および「ICOCA定期券」(神戸市交通局などとの連絡定期を含む)の発売も開始した[広報 8][広報 11]。
なお、土休日や学休期(夏休みと年末年始)の平日に「エコファミリー」と申告することで、大人1人につき小児2人までの北神急行及び神戸市営地下鉄・バス(神戸交通振興バス含む)の小児運賃が無料になるサービスを実施していた[19]。
2002年度以降の経営状態は次のとおりである。運賃引き下げなどにより乗客数は少しずつ増加傾向にあった。
年度 | 純利益 | 累積欠損金 | 出典 |
---|---|---|---|
2018年度 | ▲735100/▲73億5100万円 | 3509800/350億9800万円 | [1] |
2017年度 | 17800/1億3500万円 | 2791300/279億1300万円 | [20] |
2016年度 | 17800/1億7800万円 | 2804800/280億4800万円 | [21] |
2015年度 | 12800/1億2800万円 | 2822600/282億2600万円 | [22] |
2014年度 | 15400/1億5400万円 | 2835400/283億5400万円 | [23] |
2013年度 | 28900/2億8900万円 | 2850900/285億900万円 | [24] |
2012年度 | 38400/3億8400万円 | 2879900/287億9900万円 | [25] |
2011年度 | 30300/3億300万円 | 2918400/291億8400万円 | [26] |
2010年度 | 26600/2億6600万円 | 2948800/294億8800万円 | [27] |
2009年度 | 17500/1億7500万円 | 2975400/297億5400万円 | [28] |
2008年度 | 08800/8800万円 | 2992900/299億2900万円 | [29] |
2007年度 | 16300/1億6300万円 | 3001700/300億1700万円 | [30] |
2006年度 | 18900/1億8900万円 | 3018100/301億8100万円 | [31] |
2005年度 | 24900/2億4900万円 | 3037100/303億7100万円 | [32] |
2004年度 | 14600/1億4600万円 | 306210/306億2100万円 | [33] |
2003年度 | 16400/1億6400万円 | 3076700/307億6700万円 | [34] |
2002年度 | 17100/1億7100万円 | 3093200/309億3200万円 | [35] |
2014年に行われた「北神急行コンテスト」において以下の3キャラクターがマスコットとして選出されている[広報 12]。
2016年秋より以下のキャラクターが追加されている。
2020年6月の北神線市営化に伴い、北神弓子の著作権が神戸市交通局へ移譲となり、同年9月に残り3キャラクターの著作権も神戸市交通局に移譲している[39]。
PiTaPa(スルッとKANSAI)取扱事業者 | |||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
鉄軌道 | |||||||||||
バス | |||||||||||
過去に導入 していた事業者 | |||||||||||
関連項目 |
| ||||||||||
記事の凡例
|
ICOCA取扱事業者 | ||
---|---|---|
鉄道 | ||
バス |
| |
船舶 | ||
過去の導入事業者 | ||
導入予定事業者 | ||
相互利用 | ||
新幹線乗車サービス | ||
片利用※ | ||
関連項目 | ||
|