冠番組(かんむりばんぐみ)は、テレビ番組・ラジオ番組において特定の出演者によって進行されていたり、広告主(スポンサー)1社だけで提供している番組のことである[1]。
冠番組の多くは番組名に出演者や広告主の名称や名称の一部が組み込まれているが[1][2][3]、まれにそれらの名称が組み込まれていない冠番組(ダウンタウンの『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』、明石家さんまの『ホンマでっか!?TV』など)もある。また番組名にタレントの決め台詞、広告主の商品名、キャッチコピーなどが組み込まれることもある[2]。
番組の広告主が1社のみだったり広告総量の多くを占める場合その社名や商品名を番組名に付記することがある。例としてライオンの一社提供番組である『ライオンのごきげんよう』などがある。
冠番組は通常番組よりも特別番組に多く見られる傾向にある[1]。
タレントにとっては、ゴールデンタイムに自身の冠番組を持つこと、その冠番組が5年、10年と継続することが目標の1つになることもある[2]。
特に人気のあるタレントは同時期に複数の冠番組を持つことがある。1980年代前半には萩本欽一がメインで出演する『欽ちゃんのどこまでやるの!』(テレビ朝日系列)、『欽ドン!良い子悪い子普通の子』(フジテレビ系列)、『欽ちゃんの週刊欽曜日』(TBS系列)の3つの冠番組が同時期に放送されており、いずれの番組も視聴率が30%を超えていた。萩本欽一が出演する番組の視聴率の合計から萩本欽一に「視聴率100%男」という異名がついた[4]。
日本のテレビ番組においてNHK及びキー局(日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビ)の6局全てに同時に冠番組を持った経歴のあるタレントは国分太一(2008年達成)[5][6][7]とさまぁ〜ず(2014年達成)[7]と有吉弘行(2019年達成)[8][9]である。また、月曜から日曜まで全曜日のゴールデンタイム・プライムタイム(GP帯)に冠番組を同時に持ちそれらを含めて全6局に同時に冠番組をもつ経歴のあるタレントは有吉弘行(2022年達成)[10][9][注 1]のみである。
番組名に冠せられている出演者が死去ならびに不祥事をはじめとした諸般の事情により出演ができなくなる場合は番組自体が終了になるか、番組名から出演者名を外すなどの措置がとられることがある。