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井上元満

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
 
井上 元満
時代戦国時代 -安土桃山時代
生誕不詳
死没不詳
別名通称:五郎三郎、彦右衛門尉
略称:井五三[1]
主君毛利元就隆元輝元
氏族清和源氏頼季流安芸井上氏
父母父:井上就在
元方
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井上 元満(いのうえ もとみつ)は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将安芸国の戦国大名である毛利氏家臣安芸井上氏清和源氏の流れを汲む信濃源氏井上氏の支流。父は井上就在

生涯

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毛利氏の宿老の一人である井上就在の子として生まれ、毛利元就隆元輝元の3代に仕える。

天文9年(1540年)から始まる吉田郡山城の戦いに従軍し、天文10年(1541年1月13日、尼子軍への攻撃において敵兵の首級1つを討ち取る武功を挙げ、元満配下の井上弥六郎も同様に敵兵の首級1つを討ち取った[2]。元満と弥六郎の武功は大内義隆に提出された首注文においても記載されている[2]

天文19年(1550年7月12日毛利元就による安芸井上氏粛清の手始めとして、安芸国高田郡竹原(高原)に誘い出された井上元有小早川隆景によって殺害された[3]。翌7月13日には吉田郡山城に呼び出された井上就兼が元就の命を受けた桂就延によって討たれ、時を同じくして元就の命を受けた福原貞俊桂元澄が安芸井上氏惣領の井上元兼の屋敷を襲撃して元兼とその次男・井上就澄を自害に追い込み、さらに井上元有の長男・井上与四郎、元有の弟・井上元重、元重の子・井上就義らも各々の居宅において殺害された[3]

一方で、井上氏一族の中にも粛清を免れた人物は多く存在し、井上就在・元満父子も粛清を免れており、安芸井上氏粛清の直後である7月20日に毛利氏家臣団238名が連署して毛利氏への忠誠を誓った起請文においては、122番目に「井上五郎三郎」と署名している[4]。また、同年12月21日には毛利隆元から安芸国安芸郡のうちの国末名を給地として与えられた[5][6]

天文23年(1554年6月13日に父・就在が死去し、その後を継いだ。

弘治3年(1557年11月14日に毛利元就が毛利隆元に宛てた書状において、11月18日に行う隆元の陣替えと元就の出陣について述べているが、その中で出陣の用意を命じる対象者に「井五三(井上五郎三郎元満)」が含まれている[1]。また、同年12月2日に毛利氏家臣239名が名を連ねて軍勢狼藉や陣払の禁止を誓約した連署起請文において、45番目に「井上五郎三郎」と署名している[7]

永禄13年(1570年4月17日尼子再興軍に加わった牛尾弾正忠が籠もる牛尾城攻めに従軍した[8]。この合戦において毛利軍は牛尾弾正忠とその弟である僧の隣西堂をはじめとして、敵兵の首級161と捕虜14人を獲る大勝を収めているが、元満が敵兵の首級1つを挙げる武功を挙げ、元満の小者である太郎四郎も敵の首級1つを挙げる武功を挙げた[9]

没年は不明だが、天正16年(1588年6月20日に輝元が元満の嫡男・元方に対し、元満の所領を元満の譲状に基づいて相続することを認めている[5][10]

なお、子孫には明治元勲である井上馨がいる[5]

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ab『毛利家文書』第425号、弘治3年(1557年)比定11月14日付け、太郎(毛利少輔太郎隆元)殿宛て、右馬元就(毛利右馬頭元就)書状。
  2. ^ab『毛利家文書』第288号、天文10年(1541年)1月13日、尼子陣切崩頸注文。
  3. ^ab毛利元就卿伝 1984, p. 149.
  4. ^ 『毛利家文書』第401号、天文19年(1550年)7月20日付け、福原貞俊以下家臣連署起請文。
  5. ^abc世外井上公伝 第1巻 1968, p. 6.
  6. ^『閥閲録』巻95「井上彦右衛門」第6号、天文19年(1550年)12月21日付け、井上五郎三郎(元満)殿宛て、(毛利)隆元宛行状。
  7. ^『毛利家文書』第402号、弘治3年(1557年)12月2日付け、福原貞俊以下家臣連署起請文。
  8. ^毛利元就卿伝 1984, p. 601.
  9. ^『毛利家文書』第374号、永禄13年(1570年)4月17日付け、出雲國牛尾要害合戦頸注文。
  10. ^『閥閲録』巻95「井上彦右衛門」第8号、天正16年(1588年)6月20日付け、井上五郎三郎(元方)殿宛て、(毛利)輝元宛行状。

参考文献

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