数学における多重算術数列,一般化算術数列(いっぱんかさんじゅつすうれつ、英:generalized arithmetic progression)または多次元算術数列は、自然数からなる有限多重数列であって、各変数に対応する成分がどれも算術数列(公差はそれぞれで異なってよい)となるものを言う。そのような多重数列全体の成す集合を線型集合 (linear set) とも呼ぶ。
例えば、初項17 に3 の倍数または5 の倍数を繰り返し加えたものは多重算術数列を成す。式で書けば、c,d1,d2, … は自然数の定数として、k1,k2, … は適当な範囲0 ≤ki <ni (∏ini =:n) を動く自然数変数とするとき、
が有限多重算術数列である。取りうる添字の数j をこの多重数列の次元 (dimension) と言う。
より一般に、集合L =L(C;P) は
なる形のNn の元x 全体の成す集合とする。L が線型集合であるとは、C がただ一つの元からなり、かつP が有限となるときに言う。
Nn の部分集合が半線型集合 (semilinear set) であるとは、それが有限個の線型集合の交わりに書けるときに言う。半線型集合の全体はちょうどプレスバーガー算術における定義可能 (definable) な集合の全体に一致する[1]。