| 「ロビンソン」 | ||||
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| スピッツ のシングル | ||||
| 初出アルバム『ハチミツ』 | ||||
| B面 | 俺のすべて | |||
| リリース | ||||
| 規格 | 8cmシングル | |||
| 録音 | 1995年1月 グリーンバード杉並 | |||
| ジャンル | ロック | |||
| 時間 | ||||
| レーベル | ポリドール | |||
| 作詞・作曲 | 草野正宗 | |||
| プロデュース | 笹路正徳&スピッツ | |||
| ゴールドディスク | ||||
| 後述を参照 | ||||
| チャート最高順位 | ||||
| スピッツ シングル 年表 | ||||
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「ロビンソン」は、日本のロックバンド・スピッツの楽曲。1995年4月5日にポリドールより通算11枚目のシングルとして発売された。バンドにとって、オリコンチャートトップ10に初めてランクインし、自身の楽曲で最大のヒットとなっている[2]。売上が162万枚を超える大ヒットを記録した。
CDシングルに収録された「ロビンソン」と「俺のすべて」は、いずれも1995年の初頭に東京都のグリーンバード杉並にてレコーディングされた[3][4](「ロビンソン」は1月17日[5])。制作段階でバンドはどちらをA面にするかは決めておらず、「俺のすべて」から先にリハーサルに取り掛かっている。最終的に「ロビンソン」が1曲目に選ばれたものの、作詞・作曲を担当した草野はこの曲の音楽性が「ポップすぎる」という印象を抱いており、シングルとして発表することにあまり乗り気ではなかったという[4]。
シングルの制作中、草野は「ロビンソン」を“いつものスピッツの、地味な曲”と感じ、バンドの他のメンバーや共同プロデューサーの笹路正徳にもそう話していたという[6]。フジテレビ系列で放送されていた夕方のバラエティ番組のテーマ曲として発売時に1か月オンエアされたことを除けば、この楽曲のための表立ったプロモーション活動はほとんど行われなかった。それにもかかわらず、この楽曲は1995年の初夏にスリーパー・ヒットを記録することとなる。この楽曲が思いがけず大衆的な支持を集めたことについて、草野は2007年に出版されたグループの回顧録『旅の途中』の中で「人気テレビ番組やCMのタイアップではないし、テレビによく出ていたわけでもないのに、なぜあの曲がこんなに長く売れているのか、と当時抱いた疑問の答えはいまでもわからない」と明かしている[7]。
また、イントロやサビでリフレインされる印象的なアルペジオフレーズはリードギターの三輪テツヤが持ってきたフレーズをそのまま採用しており、プロデューサーの笹路正徳はこのアルペジオのフレーズもこの曲の印象を決定づける重要な要素だったと語っている[5]。
世間に流通している「ロビンソン」のシングルは、そのほとんどが1995年の4月5日にリリースされた8cm盤CDである。フロントカバーの写真は、2006年に発売されたシングルA面曲をまとめたコンピレーション『CYCLE HIT 1991-1997 Spitz Complete Single Collection』の歌詞カードにも掲載されている。
オリジナルが発売された年の8月25日には、スピッツにとって初めてのアナログ盤となる7インチのシングルが限定生産された。B面には、「ロビンソン」に次ぐシングルとして発売されヒットの最中であった「涙がキラリ☆」が収録されている。フロントカバーには、草野がCDシングルのジャケットやプロモーションビデオで手に持っているものと同じ型のレコードプレーヤーのイラストが描かれている。このビニール・リリースは“GOLDEN HIT SERIES”と冠されてシリーズ化し、ヒット曲を両面にフィーチャーした続編的なアナログ盤EPが1997年まで3年連続で相次いでリリースされた。
2000年の6月28日には、Spitz Single Archivesシリーズの一部として、12cm盤のマキシCDシングルがリリースされた。
「ロビンソン」は、シングルが発売された際にフジテレビ系バラエティ番組『今田耕司のシブヤ系うらりんご』の1995年3月 - 4月度のエンディングテーマに起用された。1996年には、フジテレビ系ドラマ『白線流し』の挿入歌として使用された。2001年にはキリンビバレッジ「午後の紅茶」CMソングとして、2016年には「Google Play Music」CMソングとしても使用されている。
また、日本テレビ系で放送されたドラマ『君といた未来のために 〜I'll be back〜』(1999年)では、主人公が1995年にタイムスリップするたびに「ロビンソン」が流れていた。
| 全作詞・作曲:草野正宗、全編曲: 笹路正徳 & スピッツ。 | ||||
| # | タイトル | 作詞 | 作曲・編曲 | 時間 |
|---|---|---|---|---|
| 1. | 「ロビンソン」 | 草野正宗 | 草野正宗 | |
| 2. | 「俺のすべて」 | 草野正宗 | 草野正宗 | |
合計時間: | ||||
ロビンソン
俺のすべて
"地味な曲だし売れないだろう"という制作者の予想に反して、「ロビンソン」は発売と同時に商業的な成果を成し遂げた[8]。CDシングルはリリースの翌週に発表されたオリコン週間チャートにおいて9位に初登場し、バンドに初めてのトップ10ヒットをもたらした[10][11]。その後数カ月にわたってトップ10の周辺にランクインし続け、週間チャート上では最高4位ながら、最終的な売り上げは160万枚を突破した[12][13]。1995年5月以降3カ月連続で月間ランキングの10位以内にランクインし、その翌月も20位以内に留まった結果、年度末のランキングでは9位にランクイン。2020年現時点でなおこの曲は彼等にとってキャリア中最も多くのセールスを記録したシングルである[2]。また、オリコンの歴史上、トップ3に入らなかったシングルの中で最も売れた作品という記録を持っている(2020年現在)[要出典]。
「ロビンソン」のCDシングルは、120万枚以上の出荷枚数によって1995年10月に日本レコード協会よりトリプル・プラチナに認定された[14]。この楽曲は、発売から10年以上が経過した2000年代半ば以降にも音楽配信の分野において売上数を着々と伸ばし続け、同協会からダブル・プラチナに認定された[15]。
2010年4月にYouTubeで配信された公式MVは2019年9月2日に1億再生を突破した。1990年代にリリースされた楽曲としては初の出来事となった[16]。さらに6年後の2025年9月15日に再生回数2億回を突破した。こちらも1990年代にリリースされた楽曲としては初の快挙となった[17]。
2025年9月29日に日本レコード協会からストリーミングでダブル・プラチナに認定された[18]。
1995年の年末に授賞式が行われた『第37回日本レコード大賞』で、「ロビンソン」は優秀作品賞に選出された。この楽曲をフィーチャーしたバンドの6枚目のスタジオ録音作『ハチミツ』も、優秀アルバム賞に選ばれている[19]。
2020年時点で、「ロビンソン」は少なくとも40組以上のアーティストによるカバー・バージョンが発売されている[20]。また、この楽曲の前奏は、2007年発表のエイジアエンジニアの「ウレイヨ」(シングル『君は君のままで』収録)、さらに2010年発表の加藤ミリヤの「X.O.X.O.」(アルバム『HEAVEN』収録)においてサンプリングされた[21]。
以下、年は初出年。()内は収録作品名。作品名に特に記載がないものはアルバム。
| 国/地域 | 認定 | 認定/売上数 |
|---|---|---|
| 日本 (RIAJ)[14] CD | 3× Platinum | 1,200,000^ |
| 日本 (RIAJ)[15] 音楽配信 | 2× Platinum | 500,000* |
| ストリーミング | ||
| 日本 (RIAJ)[18] | 2× Platinum | 200,000,000![]() |
* 認定のみに基づく売上数 | ||
| 草野マサムネ (Vocal &Guitar) -三輪テツヤ (Guitar) -田村明浩 (Bass) -崎山龍男 (Drums) | |||||||||||||||||
| シングル | |||||||||||||||||
| アルバム |
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| 映像作品 | |||||||||||||||||
| 楽曲 | |||||||||||||||||
| プロデューサー | |||||||||||||||||
| 関連項目 | |||||||||||||||||