ホテル難民(ホテルなんみん)、もしくは宿泊難民(しゅくはくなんみん)とは、何らかの理由でホテルや旅館などの宿泊施設を利用できない状態を難民に例えた用語である。
単に宿泊施設に空室がない状態だけを指すわけではなく、宿泊費の高騰や需要と供給のアンバランスにより、予算に合う宿泊施設が存在しない状態を指すこともある。
日本においては、コロナ禍収束以降のインバウンド観光客増加の影響による宿泊費の高騰を受け、社会問題化した。会社の経費による宿泊費の範囲内での宿泊が難しくなる「出張難民」も生まれている[1]。
宿泊施設の不足の原因として、外国人観光客の増加による需要だけでなく、ホテルや旅館の人手不足により客室すべてを稼働できないケースも多く存在している。その背景には、コロナ禍の間にバイトや従業員が離れた影響があると指摘されている[2]。宿泊費の高騰の背景には、インバウンド需要の増加の他、人件費や光熱費の高騰、ダイナミック・プライシングの普及が指摘されている[3]。
宿を確保できない出張難民がインターネットカフェを利用するケースも増えており[4]、空港の国際線ロビーに宿泊するケースや、カーシェアリングを利用した車中泊、ラブホテルに泊まる例や野宿を行うケースもある[3]。
また、人気芸能人の出演するイベントが地方都市で開催されるとその影響でホテル難民が発生することもあり、嵐のコンサートが2015年9月に宮城県で開催された時には、学会などの各種イベントが延期や中止を余儀なくされ、また、2015年末の福岡市でのコンサートの際には、市が民泊への協力を募ったとされる[5]。一方で、2020年代に入ってのコミックマーケット参加者減少の一因としてホテル代高騰が指摘されるように「ホテル難民(を発生させる状況)がイベントの足を引っ張る」と言うケースも出てきている。[6]
関西・大阪万博の開催に伴う宿泊費の高騰に伴い、関西と四国・九州を結ぶ夜行フェリーの利用者が増えていることが報じられている[7]。