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パラサング(古ペルシア語: parasang)は、古代のイランで用いられた距離の単位である[1]。パラサングは1時間で歩兵が行軍できる距離のことだと言われている[1]。紀元前5世紀のヘロドトスや紀元前4世紀のクセノフォンは、1パラサングを30スタディアとしている[1]。30スタディアをアッティカ地方の尺(1スタディオン=178.20メートル)により現代の距離の単位に換算すると 5.35キロメートルに相当し、昔から言われている「1時間で歩兵が行軍できる距離」におおむね合致する[1]。
パラサングは新ペルシア語ではファルサング(farsang)とかたちを変え、アラブではファルサフ(farsakh)とアラビア語化して使われている[1]。19世紀のルリスターンでは1ファルサングは太鼓をたたく音が届く距離と言われていた[2]。
ファルサフ(アラビア語:فرسخ)とは、アラビア語圏で用いられる距離の単位であり、パラサングがアラビア語化したものである。クルアーンやハディースの中で距離の単位として使用されている。たとえば「フダイビーヤとはマッカから6ファルサフのところにある泉」などと書かれている。1ファルサフが何メートルなのかについては諸説あり、時代によっても異なる。現代の一般的な見解では約5~6キロメートルぐらいとされている。