微笑みながら両手を合わせて挨拶する「ナマステ」は、インドで一般的な文化的な仕草です。ナマステ (サンスクリット:नमस्ते,namaste) は、インドやネパールで交わされる挨拶の言葉である。会ったときだけでなく、別れの挨拶もナマステである。
フォーマルな形にナマスカール (नमस्कार,namaskār) がある。
通常、ヒンドゥー教徒・仏教徒・ジャイナ教徒の間で交わされる。イスラム教徒の挨拶はアッサラーム・アライクム (アラビア語:السلام عليكم,As-Salāmu `Alaykum)、シーク教徒の挨拶はサット・スリ・アカール (パンジャーブ語:ਸਤਿ ਸ੍ਰੀ ਅਕਾਲ,Sati Śrī Akāla) が一般的である。
ナマス (namas) + テ (te) と分解できる。また、サンスクリットの"e"は常に長母音であるため、正確な発音は「ナマステー」である[1]。
ナマスは敬礼・服従するという意味で、テは「あなたに」の意味である[注 1]。
ナマスは、次に続く語により、「namo(ナモー)」、「namaḥ(ナマハ)」等に変化する。仏教では帰依という意味で使われ、漢訳仏典では「namo」は「南無(ナム)」や「那謨(ナモ)」、「namaḥ」は「曩莫(ナウマク)」
や「南麼(ナウマク)」等と音写される。
この挨拶をするときは、合掌(胸の前で両手を合わせること)し、多くの場合は軽くお辞儀をする。
仏教と共に、ほとんど同じ動作がインド文化圏の外に広がった。タイではインド同様に挨拶でおこなわれ、ワイと呼ばれる(ただし挨拶の言葉はサワッディーである)。日本でも仏前でなされる。
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ナマステの姿勢をとるヒンドゥー教徒の横顔
ナマステ・インディア2024年、日本・
代々木公園で開催されたインド文化フェスティバル
上から9行目の最後の語は「namas」—「敬虔な礼拝」の意味(『
リグ・ヴェーダ』写本)
- ^これは附帯辞の場合であるため、英語などの目的語のように用いることはできない。
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