この項目では、植物の「スギ」について説明しています。その他の用法については「すぎ 」をご覧ください。
スギ (杉、椙、学名 :Cryptomeria japonica )は、裸子植物 マツ綱 のヒノキ科 [ 注 2] スギ属に分類される常緑 高木 になる針葉樹 の1種 である(図1)。スギは、スギ属 の唯一の現生種とされることが多い。大きなものは高さ60メートルになり、日本自生の木の中で最も大きくなる種とされる。樹皮 は赤褐色で縦に細長く裂ける。葉 は鎌状針形、枝にらせん状につく。"花期"は早春、球果 はその年の秋に熟す。成長が速く、比較的長命である。本州 (青森県 鰺ヶ沢町 以南)、四国 、九州 (屋久島 以北)に自生し、北海道 道南 や青森県南部地方 など自生地以外を含めて国内外で植栽されている(→#分布 )。日本 固有種 とされることもあるが、中国 南部のもの(カワイスギ)も自生とされる。日本の太平洋 側と日本海 側のスギでは形態的・生態的・遺伝的差異があり、それぞれオモテスギ、ウラスギとよばれる(→#分類 )。
「スギ」の名は「すぐ(まっすぐ)」に由来するとされることが多いが、諸説ある(→#名称 )。日本では最も広く植林されている樹種であり、その面積は日本の人工林の45%、全森林の18%に達する(→#植林 )。日本国内には多数の産地があり、北山杉 のように、ふつうその産地名を冠してブランド化されている。材は、建築 、家具 、樽 、土木 などに広く利用されている(→#木材 )。そのほかにも屋根 、線香 、杉玉 など樹皮 や枝葉が利用されることもあり(→#樹皮・枝葉などの利用 )、また観賞用に植栽されることもある(→#観賞用 )。古くから神社 などに植栽され、神木 とされているものや天然記念物 に指定されているものも多い(→#文化 、#天然記念物 )。スギは早春に大量の花粉 を散布し、日本では花粉症 の主な原因となっている(→#スギ花粉症 )。
「スギ」の名は、真直ぐに成長する木、「直木(すぐき)」に由来するとされることが多い(貝原益軒 『大和本草 』、新井白石 『東雅 』など)[ 15] [ 14] [ 17] 。ただし、古代において「直(すぐ)」の読みはなかったことから、この説は後世の付会ともされる[ 17] 。その他の説として、成長が速い「すくすく育つ木」(「すくすく」という擬態語 は古代からあった)に由来するとする説(『大言海 』など)、上へ進み上る「進木 (すすき)」に由来するとする説(本居宣長 『古事記伝 』など)、「ス(細く痩せた)木」に由来するとする説(狩谷掖斎 『箋注倭名類聚抄 』など)がある[ 17] 。
漢字の「杉」は、日本ではスギのことを指すが、もともと中国ではコウヨウザン (ヒノキ科 )のことを指し、中国ではスギは「柳杉」とよばれる[ 7] 。またスギは「椙」とも表記されるが、これは日本の国字 である[ 18] 。
スギは、古くは「マキ(真木、槙、槇)」ともよばれた[ 14] 。マキは良い木、立派な木のことであり、スギのほかにコウヤマキ (コウヤマキ科 )、イヌマキ (マキ科 )、ヒノキ (ヒノキ科 )を意味することもある[ 11] [ 12] [ 10] 。
日本ではスギは代表的な針葉樹 であるため、系統的にスギに近縁ではない針葉樹が「…スギ」と名付けられた例があり、レバノンスギ やヒマラヤスギ (マツ科 )、ナンヨウスギ (ナンヨウスギ科 )などがある[ 19] 。また、その外形などがスギに似ている植物に「スギ」が付されていることもあり、スギゴケ (スギゴケ科 )やスギラン 、マンネンスギ (ヒカゲノカズラ科 )、スギナ (トクサ科 )、クサスギカズラ (キジカクシ科 )、ミズスギナ (ミソハギ科 )、スギナモ (オオバコ科 )などがある[ 20] 。また、アズキナシ (バラ科 )をカタスギと呼ぶこともある[ 21] 。スギノリ (杉海苔)は、スギの樹形のような形をした真正紅藻綱 に属する海藻 である[ 22] 。
常緑 高木 となる針葉樹 であり、高さは15–40メートル (m)、大きなものは樹高40–60 m、幹の直径 4–5 m になる[ 23] [ 24] [ 16] [ 7] [ 25] 。日本自生の木の中では、最も大きくなる種 とされる[ 19] 典型的にはまっすぐ伸びた明瞭な主幹をもつが(図1, 2a, c)、基部付近で分岐して株立ち するものもある[ 7] (下図2b)。樹冠はふつう円錐 形であるが、古くなると円形になる[ 7] [ 19] 。樹皮 は赤褐色から褐色、縦に細長く裂けて剥がれる[ 16] [ 7] [ 15] [ 26] (下図2c)。若い枝 はふつう斜上するが、古くなると垂れ下がる[ 16] [ 14] 。小枝はふつう垂れ下がり、無毛[ 27] [ 14] [ 28] 。
葉 は先端が尖った鎌状の針形、長さ4–20ミリメートル (mm)、無毛、枝に対して15–45°の角度でらせん状について密生している[ 26] [ 7] [ 16] [ 29] [ 27] (下図3)。葉の基部は茎に沿下し、関節がないため落葉せず、枯れると小枝ごと落ちる[ 7] [ 16] [ 14] 。個々の葉は4–6年ほど樹に付いていると推定されている[ 30] 。葉の横断面はひし形、4面に2–8列の気孔 があり、中心に葉脈 の維管束 が1個あり、その下側に1個の樹脂道 が存在する[ 7] [ 27] 。冬季には短い葉が密生して芽 を保護しているため、枝についている葉の大きさが一年ごとに短くなっている[ 15] 。冬には葉が赤褐色になり(下図7b)春に緑色に戻るものが多いが、冬に黄色になるものや冬の間も緑色を保つものもいる[ 24] [ 14] [ 29] [ 31] 。
3b . (左) 生殖器官をつけた枝葉、(中) 枝葉、(右) 若い枝葉
雌雄同株 、"花期"は2月から4月だが[ 24] [ 16] [ 7] [ 32] (下図4a)、雄球花 ("雄花")と雌球花 ("雌花")は前年の夏頃から小枝の先端に形成され始める[ 33] 。このころの日照量が多く降水量が少ないと、翌年早春の花粉量が多くなる傾向がある[ 34] 。
雄球花 [ 注 4] は楕円 形、長さ 2–8 mm、淡黄色、前年の枝先に6–35個が穂状に密生し、遠くからでもよく目立つ[ 24] [ 28] [ 16] [ 14] [ 7] [ 27] [ 38] (下図4)。小胞子葉("雄しべ")の背軸面 に、3–5個の花粉嚢("葯室")がある[ 16] [ 15] 。花粉 は前年の秋頃から形成され始める[ 33] 。花粉は直径30–40マイクロメートル (µm)、小突起があるが、付着性はない[ 15] 。
雌球花 [ 注 5] は緑色、球形で直径 4–5 mm、前年の枝先に1個ずつ下向きにつく[ 28] [ 16] [ 15] [ 7] (下図5a)。胚珠 は珠孔から受粉滴を分泌し、これに花粉 が付着し、この受粉滴が再び胚珠内に吸収されることで花粉は取り込まれ、数日で花粉管を伸長し始める[ 33] 。受粉の頃から胚嚢母細胞が減数分裂 を開始し、やがて9–10週間後に十数個の造卵器 を含む胚嚢 (雌性配偶体)が形成される[ 33] 。受精は受粉から12週間後頃に起こり、やがて胚形成、種子 の成熟が起こる[ 33] 。球果 はらせん状に配列した17–38個の果鱗 (種鱗 +苞鱗 )からなり、種鱗と苞鱗は基部側で合着、種鱗の先端には4–6個の歯牙があり、苞鱗の先端は三角状でやや反曲する[ 16] [ 14] [ 7] [ 33] (下図5b)。球果は10–11月に熟し、球形で長さ1.5–3センチメートル (cm)、褐色で木質、裂開する[ 24] [ 16] [ 14] [ 7] [ 19] (下図5c)。種鱗の基部に2–6個の種子がつく[ 16] [ 7] 。種子は長楕円形から倒披針形、長さ 4–7 mm、両側に狭い翼がある[ 16] [ 7] [ 27] (下図5c)。種子の発芽率は一般的に30%ほどであり、子葉 は2–3枚、まれに4枚[ 16] [ 7] [ 33] 。染色体 数は基本的に 2n = 22、ときに23、24、33、44[ 16] [ 7] 。
5b . 若い
球果 :
種鱗 の先端は歯牙状、その外側に
苞鱗 がある。
枝葉からは重量比約0.5%ほどの精油 が抽出され、蒸留初期にα-ピネン 、サビネン 、リモネン などのモノテルペン が多く、蒸留後期にはβ-エレモール 、γ-オイデスモール 、δ-カジネン などのセスキテルペン 、16-カウレン などのジテルペン が得られる[ 39] [ 40] 。一方、材では特に心材 部に多く、δ-カジネンやエピクベノール 、ムウロレン 、カジナ-1,4-ジエンなどのセスキテルペン、フェルギノール やサンダラコピマリノール などのジテルペンが得られる[ 40] [ 41] 。
6 . スギの原生林(屋久島 )日本では本州 (青森県 鰺ヶ沢町 以南[ 42] )から四国 、九州 (屋久島 以北[ 43] )までの、主に冷温帯 (山地帯、ブナ帯)に自生し[ 44] [ 28] [ 16] [ 14] [ 29] 、本州では標高 0–2,050 m(立山連峰 劔岳 )、四国では 300–1,400 m、九州では 300–1,850 m(屋久島)に分布する[ 7] [ 19] (図6)。ただし、スギは古くから伐採・利用されてきたためため、野生個体群は小さく(多くは 10ha 以下)、山地にパッチ状に点在しているのみであり、多くは保護林とされている[ 45] 。
日本固有種とされることもあるが[ 23] 、中国南部(福建省 、江西省 、四川省 、雲南省 、浙江省 )に分布しているものは、中国自生のものに由来すると考えられている(下記参照 )。中国でも古くから伐採・利用されており、広く植栽されているが、野生個体群はほとんど残っていないと考えられている[ 45] [ 46] 。
日本では造林面積が最も広い樹種であり[ 47] [ 26] 、古くから植林されているため、天然林か人工林かの判断が難しいことも多い[ 16] [ 15] [ 19] 。自生地以外では、青森県津軽半島 [ 48] や南部地方 [ 49] 、北海道 道南 を中心に造林されており、最北端は利尻島 にある[ 47] 。ほかにも、沖縄本島 北部[ 50] 、台湾 、朝鮮半島 、中国 からヒマラヤ 地方、レユニオン島 、アゾレス諸島 などで木材用に植林されている[ 7] [ 51] [ 52] 。
堆積物中の花粉 化石 の調査から、最終氷期 においてもツガ属 、トウヒ属 、マツ属 などが多かった寒冷期(約7万年前、2万年前など)を除いて、日本ではおおむねスギが多く生育していたことが示されている[ 53] 。最終氷期には、スギは若狭湾 から隠岐 、伊豆半島 周辺、紀伊半島 南部、四国 、屋久島 などいくつかの逃避地に残存し、気候が温暖化し始めた1万年前頃から分布拡大して日本海側や東海地方ではスギが優勢となったが、約900年前以降にはマツ属、コナラ亜属が増加しており、人間活動によって二次林化していったと考えられている[ 39] [ 53] [ 54] [ 45] 。中国では、最終氷期には広く分布していたと推定されているが、その後の降水量の減少によって分布域が分断化され、さらに伐採や開墾などの人間活動によって大きく影響を受けたと考えられている[ 45] 。
7a . 沢沿いに成立したスギ林自生のものは冷温帯 (山地帯、ブナ帯)を中心に生育し、モミ やヒノキ 、アスナロ 、クロベ 、ヒメコマツ 、ブナ 、ミズナラ などと混生する[ 14] [ 29] [ 16] [ 55] 。沢沿いに多いが、岩上や湿原周囲に見られることもある[ 14] [ 29] 。人工的なスギ林は、暖温帯 (低地帯)にも広く見られる[ 56] 。沢沿いなど比較的水分と栄養分に富む環境を好む傾向があるため、植林 の際にも谷間はスギ、中腹はヒノキ 、尾根筋はマツ と植え分けられる[ 57] [ 58] (図7a)。
スギの人工林は、ヒノキ林と比べて低木 や草本 などが育ちやすく、落ち葉が堆積しやすいので、土壌が軟らかい[ 23] 。ただし落葉層が発達した場所ではスギの実生の定着が悪く、秋までにほとんど死滅してしまうとされる[ 59] 。特に屋久島 や積雪地の個体群では、実生の生存には倒木の存在が重要であることがしばしば指摘され[ 60] [ 61] 、実生で更新する場合にはいわゆる倒木更新 や切株更新を行う樹種であると考えられている。
針葉樹 のうち、マツ科 の植物は外生菌根 を形成するが、スギなどヒノキ科 の植物はふつうアーバスキュラー菌根 を形成する[ 62] 。同一個体における菌根菌への感染率は一定ではなく、季節を通じて変動があることが報告されている[ 63] 。マツ科の針葉樹はしばしばアレロパシー (他感作用)をもち、他の植物の生育を阻害しているとする報告がある[ 64] [ 65] が、スギではこのようなアレロパシーは特に知られていない。スギ林には他の植物が生育しやすく、しばしばコクサギ やウリノキ 、バイカウツギ などの低木や、エビネ やサイハイラン 、ヤマルリソウ などの草本が見られる[ 14] 。ただし、スギが混交するブナ科森林では、外生菌根 を形成する菌根菌の種類が減少するという報告がある[ 66] 。また、スギが植えられた場所はカルシウム などの塩基が蓄積し、土壌は塩基性に傾くという[ 67] 。
日本に自生するスギの中で、太平洋 側のものと日本海 側のものの間には形態的・生態的差異があることが知られている[ 15] [ 19] 。日本海側のスギは、下部の太枝が多雪でも折れずに垂れ下がり、接地した部分から発根して新たな株を形成(伏条更新)する性質がある[ 15] [ 19] [ 68] [ 69] 。ほかにも発根性がよく、挿し木が容易であり、幹の下部の不定芽がよく発達する[ 15] 。また、日本海側のスギは樹冠がとがり、太枝が下向き、葉が枝に鋭角につくなど耐雪性の特徴も示す[ 19] 。このような特徴をもつ日本海側のスギは、多雪環境に適応したものと考えられている[ 70] 。一方、日本海側のスギは、太平洋側のスギよりも低温と乾燥に弱い傾向がある[ 71] 。このような違いから、太平洋側のものは「オモテスギ」、日本海側のものは「ウラスギ」として分けられる(→#分類 参照)。同様な太平洋側と日本海側での種内分化は、イチイ とキャラボク 、ヤブツバキ とユキツバキ など様々な樹木でも知られている[ 56] [ 72] [ 73] 。
7b . 赤褐色になった葉スギは、冬季に葉が赤褐色になって春に再び緑色に戻るものが多いが(図7b)、黄白色になるものや、変色せずに緑色を保つものもいる[ 14] [ 31] [ 74] 。緑色のままや黄白色に変化する形質 は、赤褐色に変化する形質に対して潜性形質 (劣性形質)であるとされる[ 74] 。赤褐色への変色はカロテノイド の1種であるロドキサンチン の蓄積によるものとされ、光合成 機能が低下する低温条件下で太陽光による障害(光阻害)を防ぐ効果があると考えられている[ 75] 。このような低温条件下での光阻害とその対応が種の分布を決める一因となっているとして、高山・亜高山帯に分布するマツ科 やツツジ科 を中心に研究が行われている[ 76] [ 77] 。
耐塩性については品種、及び樹齢によって異なるとされる[ 78] 。
スギの花粉媒介は風媒 であり、2–4月頃に大量の花粉 が散布される[ 26] [ 33] [ 7] [ 32] 。スギの花粉は比較的遠距離まで散布されるため、産地の異なるスギを天然林付近に植栽すると、遺伝子汚染を引き起こしやすいとされる[ 79] 。
スギの病害は約80種が報告されているが[ 80] 、スギ赤枯病 は特に重要な病害である[ 81] 。スギ赤枯病はPassalora sequoiae (=Cercospora sequoiae ;子嚢菌門 クロイボタケ綱 )によって引き起こされるスギ苗木に対する代表的な病害であり、葉や枝が枯れ、胞子(分生子 )で周囲のスギ苗木に感染して被害が拡大する[ 82] [ 83] [ 84] 。また、類似した病害としてスギフォマ葉枯病(病原菌はDiscochora sawadae )、スギペスタロチア病(病原菌はPestalotiopsis spp.)、スギ列イボ病(病原菌はCercospora cryptomeriaecola )などがある[ 84] [ 82] [ 80] 。赤枯病に罹病して枯死しなかった苗木が成長すると、患部が溝状に残って成長するため、溝腐病 とよばれる[ 82] [ 85] 。若い時期に感染した部分が治癒しないため樹幹は著しく変形して材変色が生じ、また林内の他の木に感染することもある[ 85] 。全く別の菌類であるチャアナタケモドキ(Fomitiporia sp. = "Phellinus punctatus ";担子菌門 ハラタケ綱 )が類似した病気を引き起こすことがあり、非赤枯性溝腐病とよばれ、特に千葉県 の山武杉(サンブスギ)に大きな被害を与えた[ 86] [ 87] 。
スギ黒点枝枯病もスギの重要な病害であり、Stromatinia cryptomeriae (子嚢菌門 ズキンタケ綱 )によって引き起こされる[ 81] [ 88] 。小枝先端部に褐色病斑が生じてその病斑が拡大、数年で主枝に達し、主枝を一周するとそれより上部が赤褐色になって枯れてしまう[ 88] 。特に東北地方において重要病害であり、樹齢を問わず発生し、ときに著しい成育阻害を起こす[ 88] 。
スギ枝枯菌核病とスギ褐点枝枯病は東北地方の多雪地帯で重要な病害であるが、同一の菌類Scolecosporium (子嚢菌門 クロイボタケ綱 )の異なる世代によって引き起こされることが示唆されている[ 81] 。スギ暗色枝枯病はGuignardia cryptomeriae (子嚢菌門 クロイボタケ綱 )による病気であり、枝枯、樹幹の陥没、材の変色が起こる[ 82] 。スギ褐色葉枯病ではPlectosphaera cryptomeriae (子嚢菌門 フンタマカビ綱 )が葉に寄生してこれを枯らし、症状が重いと樹勢の低下が著しい[ 82] 。スギ苗癌腫病の原因菌はValsa cryptomeriae (子嚢菌門 フンタマカビ綱 )とされていたが、直接の関係はないことが明らかとなっており、病因は不明である[ 80] 。
8a .スギドクガ スギの葉を好んで食べるスギドクガ (Calliteara argentata ; 図8a)は、幼虫が時に大発生し被害が大きい場合は成木でも枯死に至ることがある[ 89] 。スギドクガは新葉より旧葉を好んで食べるという[ 90] 。スギの葉を食べる昆虫として、ほかにウスイロサルハムシ (スギハムシ;Basilepta pallidula )、スギハマキ (Homona issikii )などがいる[ 82] [ 91] 。またスギの葉に潜行する昆虫として、スギメムシガ (Argyresthia anthocephala )やスギタマバエ (Contarinia inouyei )がいる[ 91] 。スギマルカイガラムシ (Aspidiotus cryptomeriae )は、スギの葉を黄色く変色させ、ときに苗木を枯死させる[ 91] 。スギノハダニ (Oligonychus hondoensis )やエゾスギツメハダニ (エゾスギハダニ;Oligonychus pustulosus )もスギにつき、葉に白から褐色の斑紋が生じる[ 91] 。
8b .ヒメスギカミキリ スギの生木に対する穿孔性害虫としては、特にスギカミキリ (Semanotus japonicus )とスギノアカネトラカミキリ (Anaglyptus subfasciatus )の幼虫が著しい材質低下をもたらす[ 92] [ 93] [ 94] 。スギカミキリの幼虫は内樹皮を食害し、その被害は「はちかみ」とよばれる[ 82] 。一方、スギノアカネトラカミキリの幼虫は材を食害し、その部分に菌類が侵入して材が変色する現象は「とびくされ」とよばれる[ 82] 。スギノアカネトラカミキリは、スギでは尾根筋に生える個体に、逆にヒノキでは谷筋に生える個体に被害を与える[ 95] 。生木または伐採後の原木に穿孔する昆虫として、ほかにヒメスギカミキリ (Callidiellum rufipennis ; 図8b)、マスダクロホシタマムシ (Ovalisia vivata )、キクイムシ 類、ゾウムシ 類(オオゾウムシ など)、キバチ 類(ニホンキバチ 、オナガキバチ など)、コウモリガ (Endoclyta excrescens )、ヒノキカワモグリガ (Callidiellum rufipenne )、スギザイノタマバエ (Reeseliella odai )などが知られている[ 82] [ 96] [ 91] [ 97] 。穿孔性の昆虫の中には(特にキクイムシ類、一部のキバチ類)、産卵時に特定の菌類を共に植え付け、幼虫がこれを直接または間接的に利用することがあり、このような菌類によって材が変色する[ 82] [ 96] 。穿孔性昆虫の中には、樹皮がついている原木を好む種と、樹皮を剥がした原木を好む種がいる[ 96] 。
8c .チャバネアオカメムシ スギの球果 を食害する昆虫として、チャバネアオカメムシ (Plautia stali [ 98] ; 図8c)やスギメムシガ (Argyresthia anthocephala )、マツマダラメイガ (Dioryctria abietella )、スギカサヒメハマキ (Cydia cryptomeriae )などが知られており、スギ種子の生産を行う採種園に大きな被害を与えることがある[ 91] [ 99] [ 100] 。またスギの球果で増殖したチャバネアオカメムシが、近隣のナシ やカキ などの果樹に害を与えることもある[ 101] 。
スジコガネ (Anomala testaceipes )、オオスジコガネ (Anomala costata )、ヒメコガネ (Anomala rufocuprea )、ナガチャコガネ (Heptophylla picea )、キンケクチブトゾウムシ (Otiorhynchus sulcatus )、クワヒョウタンゾウムシ (Scepticus insularis )の幼虫は地中に生育し、スギの根 を食害する[ 91] 。
ニホンジカ はスギの枝葉を食べ、またニホンノウサギ は苗木を食害する[ 82] 。ツキノワグマ やニホンジカが樹皮 をはいでしまうことがある(熊剥ぎ、鹿剥ぎ)[ 102] 。
9a .花脊の三本杉 最も樹高が高い個体は、京都市左京区 の大悲山国有林にある「花脊の三本杉 」(図9a)の1本(東幹)であり、2017年に高さ62.3メートル であることが報告された[ 103] [ 25] 。三本杉の別の1本(北西幹)も高さ60.7メートルあり、2番目に樹高が高い個体とされる[ 103] [ 25] 。また、屋久島 の「縄文杉 」は幹周り16メートルあり、最も太い個体とされるが、縄文杉は複数の木が癒合したものともされ、確実に1本のものは高知県長岡郡 大豊町 の「杉の大杉 」南株であり、幹周り15メートルに達する[ 15] 。
スギの巨木はしばしば樹齢1,000年以上とされるが、スギは成長が早く、実際に1,000年以上のものは少ないと考えられている[ 15] 。屋久島 の「縄文杉 」はときに樹齢7,200年ともされるが確実な証拠はなく、その樹齢は明らかではない[ 104] 。ただし屋久島には実際に高齢樹が多いと考えられており、確実な例としては、地上6メートルの部分で1,776年の年輪を示す標本があり、ほかにも1,400年、1,345年の記録がある[ 105] 。
10a .縄文杉 10b .大王杉 鹿児島県 の屋久島 は日本におけるスギの自生地最南端であり、標高700から1,700メートルの山地に生育している[ 53] 。降水量は多いが花崗岩 質で栄養分が乏しいため、屋久島のスギは極めて成長が遅く、樹齢1,660年でも幹の直径が180センチメートルほどにしかならない[ 106] 。そのため材質が緻密であり、樹脂分が多く腐食しにくいため、長命であると考えられている[ 106] 。一般的に屋久島のスギは屋久杉とよばれるが、現地では樹齢800–1,000年以上と考えられるものを屋久杉、それより若いものは小杉とよばれる[ 7] [ 106] [ 19] 。小杉は林業が行われ始めた時代以降のものであり、明るい伐採地で育ったため成長が良好であるが、屋久杉はそれ以前からあるもので暗い林内で育ったため成長が遅く木目が詰まっている[ 106] 。現存する大きな屋久杉は幹の凹凸が激しく、利用しにくいため切り残されたと考えられている[ 106] 。著名な屋久杉として、以下のものがある[ 107] [ 108] 。また、下記 のように、屋久島のスギ原生林は特別天然記念物 に指定されている[ 109] 。
2023年現在、日本において国の特別天然記念物 (*で示している)または天然記念物 に指定されているスギは、下記のように49件ある[ 109] 。植栽されたものが多いが、スギの原生林も含まれる。また、県や市区町村で指定されているものも多い[ 110] 。
スギは、日本人にとって古くから生活に深く関わり、また信仰の対象となることもある馴染み深い樹木である。建築材や土木材、酒樽などに利用され、樹皮は屋根葺きの材料として利用されてきた。日本酒の酒蔵の軒先には、スギの葉を束ねて丸くした杉玉 が吊される。線香 は乾燥したスギの葉を粉末状にしたものを原料とすることがある。日本では木材用のスギの植林が戦後盛んに行われたため人工林面積の約45%を占め、また防風や風致のために植栽されることもある。スギは極めて有用な植物であるが、春先の晴れた日に花粉が大量に飛散し、これを原因とするスギ花粉症 は日本人の国民病ともいわれ、社会問題のひとつとなっている[ 23] 。
スギは成長が速く、その材は割りやすくやわらかく加工しやすいため、古くから利用されている[ 112] 。縄文時代 前期(約6,000年前)の鳥浜遺跡 (福井県三方上中郡 )からは、板材などの大量のスギ材とともに、長さ6メートルもあるスギの丸木舟 が出土している[ 112] 。また弥生時代 の登呂遺跡 (静岡県静岡市 )からは、住居や生活具、水田の畦や溝の土留めとされた大量のスギ材が出土している[ 112] 。
材は比較的軽く、気乾比重 は0.30–(0.38)–0.45、割裂性がよく、やわらかく加工しやすい[ 7] [ 19] [ 47] [ 113] [ 114] 。辺材 と心材 の差は明瞭であり、辺材は白色、心材はふつう淡紅から暗赤褐色(赤芯)だが、黒褐色のもの(黒芯)もある[ 7] [ 19] [ 39] [ 112] [ 113] [ 114] 。スギは含水率が高いことがあり(黒芯など)、このような状態は「水食い」(wetwood)とよばれ、しばしば利用に問題が生じる[ 113] [ 115] [ 116] [ 117] 。木目はまっすぐで年輪 は明瞭、肌目はやや粗い[ 112] [ 19] [ 113] [ 114] 。特有の匂いがあり、酒樽 に用いることで日本酒 の香り付けにも関わる[ 112] [ 113] [ 114] 。心材の耐朽性は中程度[ 113] [ 114] 、耐水性にやや劣る[ 118] 。乾燥は速く、平均収縮率は柾目 方向で0.1%、板目 方向で0.25%、曲げヤング係数 は 7.5–10 GPa[ 7] [ 113] [ 47] 。
日本における木材利用の75%を占めるともされる[ 7] 。建築材(柱 、桁 、垂木 、天井板 、欄間 、長押 、戸 、障子 など)、家具 、器具 、包装 、樽 、桶 、下駄 、指物 、経木 、曲物 、箸 、土木 (足場丸太、杭丸太など)など様々な用途で用いられる[ 24] [ 47] [ 7] [ 39] [ 112] [ 113] [ 114] (図12)。また、造船 、電柱 、天秤棒 、背負子 などにも使われた[ 119] [ 47] 。
古木の材には鶉杢(うずらもく)や笹杢(ささもく)など特異な模様が生じることがあり、指物 や和家具などの材料として珍重される[ 118] 。また、水土中に埋没して火山灰 などによって青黒褐色に変色した材は神代杉(じんだいすぎ)とよばれ、工芸品などに利用される[ 118] 。
スギの樹皮 は屋根の材料とされることがあり、このような屋根葺きは「杉皮葺き」とよばれる[ 112] [ 120] 。また、樹皮は垣根などに利用されることもある[ 19] 。
スギの枝葉を集めて球形にしたものは、杉玉 (酒林、杉林)とよばれる[ 7] [ 112] [ 121] [ 119] (下図13a)。日本酒 の造り酒屋 の軒先に吊るされる杉玉は、新酒ができたことを知らせる意味がある[ 122] [ 123] 。最初は緑色だった杉玉はやがて枯れて茶色になり、次の新酒の際に掛け替えられる[ 122] [ 123] 。杉玉の発祥は酒の神とされる奈良県三輪山の大神神社 とされ、大神神社では三輪山のスギを神木とし、毎年11月14日によい醸造を祈願して杉玉を飾る[ 123] [ 121] 。また、古くは防腐のために酒樽の中に杉玉を入れていたとする記述もある[ 119] 。
線香 は、匂い線香と杉線香に大別される(下図13b)。匂い線香は、タブノキ の樹皮粉末に伽羅 や沈香 、白檀 などの香木(ときに漢方薬や香料)を混ぜて作られたものであり、墓参り以外で現在一般に使われる線香である[ 124] 。一方、乾燥させたスギの枝葉の粉末から作られた線香は杉線香とよばれ、煙が多いため主に墓参り用に使われている[ 39] [ 112] [ 124] 。
葉から抽出された精油 は、化粧品 の香料 や医薬品 に利用されることがある[ 39] [ 19] 。
山奥では古くは茶 に不自由であったため、スギを茶外茶 として利用することがあり、「杉茶」とよばれる[ 39] 。
古くは、飢饉時にスギの内樹皮 を食用としたことがあった[ 29] 。
スギのおがくず は、ヒラタケ 、エリンギ 、ブナシメジ 、エノキタケ などの食用キノコの菌床として利用されている[ 125] (上図13c)。また、スギの切り株や倒木にしばしば発生するスギヒラタケ は食用とされていたが、2000年代以降、本種が急性脳症 の原因となることが示唆され、食用としないよう呼び掛けられている[ 126] (上図13d)。
子供のおもちゃとして、スギの雄球花("雄花")を弾にした杉鉄砲 がある[ 127] 。細い竹の管と、その穴にちょうど収まるほどの竹ひご に柄をつけたものを用意し、まず管に雄球花を詰め、竹ひごで押し込む。そのあとにもう一つの雄球花を詰め、竹ひごで押し込めば、空気圧によって前の雄球花が破裂音とともに飛び出す。
スギは、庭木 や生垣 、盆栽 、いけばな に用いられることもある[ 19] 。ただし、下記のようにスギは神聖視されることもあるため、屋敷や生垣にすると家が滅びたり福が入らなくなるとされ、植栽が避けられることもある[ 19] 。スギの園芸品種は多く作出されており、例として以下のようなものがある[ 7] [ 29] [ 128] 。
エンコウスギ(猿猴杉)Cryptomeria japonica 'Araucarioides'(図14a)14a . エンコウスギ 枝は長く多数出て著しく伸長し、大小の葉を交互に生じる[ 29] 。 ヨレスギ(縒杉)Cryptomeria japonica 'Spiralis'(図14b)14b . ヨレスギ 葉と若い枝がねじれ、葉が小さい[ 7] [ 29] 。 ヤワラスギ(柔杉)Cryptomeria japonica 'Elegans'(図14c)14c . ヤワラスギ 葉は細長く柔らかい[ 7] 。 枝が根元から多数出て叢生する[ 7] 。 イカリスギ(錨杉)Cryptomeria japonica 'Lycopodioides' 枝が長く屈曲し、葉が小さく短い[ 7] [ 29] 。 セッカスギ(石化杉)Cryptomeria japonica 'Cristata'(図14d)14d . セッカスギ 枝が帯状になる[ 7] (帯化 )。 若葉が黄金色を呈する[ 7] 。 ミドリスギ(緑杉)Cryptomeria japonica 'Viridis' 葉が冬でも緑色を呈する[ 7] 。 チャボスギ(矮鶏杉)Cryptomeria japonica 'Nana' 枝葉が短小で密生し、樹冠が半円形となる[ 7] 。 枝が密生し、葉が著しく剛強で開き、鋭くとがる[ 7] 。 枝が細長く、下垂する[ 7] 。 葉に黄白色の斑が入る[ 7] 。 メジロスギ(芽白杉)Cryptomeria japonica 'Albospica' 新芽は白色、枝は詰まって短い[ 29] 。 セッカンスギ(雪冠杉)Cryptomeria japonica 'Sekkan-sugi' 新緑の際に葉の先が白色からクリーム色で雪をかぶったようになる[ 29] 。 上記のようにスギは木材として古くから利用されており、当初は天然林から切り出されていたが、室町時代 頃から経済的利用のための植林が行われるようになったと考えられている[ 129] 。火事が頻発した江戸において住宅の再建が可能だったのは、造林されたスギ林による材の大量供給があったためであるとされる[ 129] 。特に第二次世界大戦 後の日本では、拡大造林 政策によってスギやヒノキ 、カラマツ の人工林が急激に増加した[ 129] [ 130] 。スギは成長が比較的速く、幹が通直で歩留まりが良いこと、材質が柔らかく加工しやすいこと、ある程度耐朽性があること、山地の中腹以下で湿った場所が生育に適しているため、好まれて植林された[ 19] [ 129] [ 24] 。現在ではスギは日本で最も多く植林されている樹種であり、面積として444万ヘクタール 、人工林面積の約45%、総森林面積の18%を占めている[ 17] [ 47] [ 34] (下図15a)。日本以外でも台湾 、朝鮮半島 、中国 からヒマラヤ 地方、レユニオン島 、アゾレス諸島 などで植林されている[ 7] [ 51] [ 52] (下図15b, c)。
スギの生育に最適の環境は、年平均気温12–14°C、年降水量3,000ミリメートル 以上とされる[ 7] [ 19] 。斜面下部や谷あいでやや湿気があり、肥沃で深い土壌を好む[ 7] [ 19] 。陽樹 であるため、光が多く当たる環境が望ましい[ 7] [ 19] 。
植え付けには実生 または挿し木 を用い、75%ほどは実生苗であるが、地域によっては挿木苗を用いる[ 7] 。挿し木の成功率は品種によって異なり[ 131] [ 132] 、また薬剤処理[ 133] [ 134] や加温[ 135] [ 136] によって改善される報告がある。実生苗と挿し木苗では前者の方が成長が良いとされることが多く、このため積雪地では挿し木苗が不利とする報告がある[ 137] 。
植林の場合は、一般には1ヘクタール 当り3,000本植えが標準とされている[ 7] 。よい材を育てるために、過密林を避けて成木の間引き(間伐)が行われる[ 24] 。スギ林は、幼時からこのような間伐や枝打ち、林縁の保護、病虫害 への対処などの管理を必要とする[ 7] 。
特異な育成を行うこともあり、京都市 北山 地方では1本の株(台杉 )から多数の幹をまっすぐに育て(台杉仕立て)、これを磨き丸太として利用している[ 138] (上図15d)。台杉となる木は、「シロスギ(白杉)」とよばれる木から挿し木で増やしたものが使われている[ 138] 。
生産地ごとに材の特徴や生産・管理方法に違いがあり、床柱の北山杉、酒樽の吉野杉、造船の飫肥杉、仏壇の屋久杉など産地によって用途を使い分けられることもあったが、現在でも地域名を冠して「…杉」とよばれブランド化されている[ 129] [ 47] 。スギの産地名を冠したものとして以下のような例がある[ 7] [ 112] [ 39] [ 139] [ 107] 。
スギの人工林は急速に増えたが、輸入材の急増や労働力の高齢化によって林業が衰退し、このような人工林の中には管理されずに放置されるものも増えていった[ 129] [ 130] 。このような放置林は豪雨などによって崩壊して災害を引き起こすこともある[ 129] [ 130] 。拡大造林政策によってつくられた人工林が収穫期(主伐期)を迎えているが、このような状況のもとで利用されずに放置されている[ 130] 。放置された人工林では林床が暗く草本などが育たず、生物多様性が低い環境となってしまい、「緑の砂漠」ともよばれる[ 147] [ 148] 。そのため、スギなど単一樹種からなる人工林に広葉樹 などを導入する複層林施業なども進められている[ 34] 。
スギは保安林 区域内にもしばしば生育している樹種であり、生態的に沢沿いを好むことから水源かん養保安林や土石流 被害軽減のための土砂流出防備保安林、雪崩 被害軽減のためのなだれ防止保安林での指定が多い[ 149] [ 150] [ 151] [ 152] (下図16a, b)。保安林に指定されたスギ林では、しばしば砂防ダム や雪崩 防止柵などが設置され伐採も制限されている。
16a . 水源かん養保安林に指定されたスギ林(京都府)
16b . 砂防ダム(治山ダム)が建設されたスギ林(京都府)
スギは深根性であり、根を深くまで伸ばす[ 153] 。スギの根系直径10ミリメートル (mm) の引き抜き抵抗力は 100 kgf 程度でヒノキ や広葉樹(ナラ類)と同程度であり、アカマツ やカラマツ よりも大きいため、土砂災害に強い森林づくりに好ましい樹種とされる[ 154] 。スギなどの人工林は土砂崩れに弱いといわれることもあるが、上記のようにそのようなことはない[ 57] 。ただし、そもそも土砂崩れが起こりやすい水分が多い環境にスギが植林されるため、スギ植林地で災害が多く起こってしまう[ 57] (上図16c)。
スギは防風の効果を期待して屋敷林 として植栽されることがあり[ 155] [ 156] 、富山平野 (砺波平野 を含む)[ 157] や北関東 [ 158] の屋敷林にはしばしばスギが用いられている(下図17a, b)。アゾレス諸島 でも、スギが防風林として利用されている[ 52] 。
17b . 「かいにょ」ではしばしばスギが植栽されている(富山県
南砺市 )
スギは並木道 の木として用いられることもあり、スギの並木道は各地に見られる[ 160] [ 161] [ 162] (上図17c, d)。
スギは古くから日本人にとって重要な樹種であり、『日本書紀 』では、スギは須佐之男命 によってつくられた4種の有用木の1つとされている(ほかはヒノキ 、コウヤマキ 、クスノキ )[ 163] 。
スギは樹形が美しく日本人の心情によく合い、また神を祭る神聖な木とされ、神社 などで広く植栽されてきた[ 19] 。『万葉集 』でも、下記のように詠まれた歌があり、古くから植栽されていたことを示している[ 129] [ 164] 。
古 ( いにしえ ) の 人の植ゑけむ 杉が枝 ( え ) に霞 ( かすみ ) たなびく 春は来ぬらし
『万葉集』では、ほかにもスギに関する歌がいくつか詠まれている[ 7] [ 164] 。下記の歌は「神聖な三輪の杉に触れてしまった罪のため、あなたに会えなくなってしまったのだろうか」としており、三輪 のスギが神聖視されていたことを示している(下図18a)。
味酒 ( うまさけ ) を 三輪の祝 ( はふり ) が いはふ杉手触 ( てふ ) れし罪か 君に逢ひがたき
『古今和歌集 』にもスギに関わる下記の歌があり、三輪明神 の神婚説話と結び付いて明神の歌と伝承されるようになった[ 7] 。
我が庵 ( いほ ) は 三輪の山もと 恋しくは訪 ( とぶ ) らひ来ませ 杉立てる門 ( かど )
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よみ人しらず、『古今和歌集 』巻18 雑歌下、982 伏見稲荷神社 にある神木 とされるスギは「験の杉(しるしのすぎ)」とよばれ、折り取って植えた枝が枯れなければ願いが通じた、または福を得たしるしとされた[ 7] [ 165] 。験の杉の記述は古くからあり、『山城国風土記 』、『蜻蛉日記 』、『更級日記 』などに見られる[ 7] 。このほかにも鹿島神宮 (茨城県 )の「神木杉」、豊受大神宮 (三重県 )の「五百枝の杉」、香椎宮 (福岡県 )の「綾杉」なども、神木として知られている[ 7] (下図18)。また、スギの枝葉は魔除けや安産のお守りとされることがある[ 19] 。
著名な武将が矢を射立てたとする伝承があるスギも、各地に存在する[ 7] 。藤原秀衡 が射立てたとするスギが宮城県 名取市 に、源頼朝 が射立てたとするスギが山梨県 大月市 にある[ 7] 。
日本では、古くは人の死後三十三回忌に弔い上げ (最後の年忌法要)を行い、その後は仏は神になるという考えがあるが、その際に墓地に杉卒塔婆または梢付塔婆としてスギの小枝を立てる風習がある[ 7] [ 19] 。
スギを家紋 に用いている例もある。江戸時代 には十数の家が杉紋を用いており、特に大和国 の大神神社 の神官関係者が多く、大神(おおみわ)氏やその一族である緒形氏もこれを用いていた[ 39] 。家紋の種類としては、一本杉、並び杉、三本杉、杉巴、割り杉などがある[ 39] 。
上記のように日本ではスギは極めて身近な樹木であり、またスギを用いた林業が盛んな地域も多いため、スギをシンボルとしている自治体は多い[ 166] 。
花粉 が原因となって引き起こされるアレルギー反応 は花粉症 とよばれ、くしゃみ、鼻水、目の充血、かゆみなどの症状を示す[ 262] 。日本ではスギの花粉を原因とする花粉症(スギ花粉症 )が最も多く、日本の全人口の1割以上がスギ花粉症に罹患しているともされる[ 263] [ 264] 。そのため、例年2月から3月にかけて、マスコミなどでもスギ花粉情報が発信されている[ 38] [ 263] 。ただし、花粉症の原因となる花粉はスギだけではなく、ほかにイネ科 (カモガヤ 、オオアワガエリ など)、キク科 (ブタクサ 、ヨモギ など)の花粉を原因とすることもあり、ヨーロッパではイネ科の、アメリカではキク科の花粉症が多い[ 262] [ 265] 。また、北欧や北海道(主に道央以東、以北[ 266] )ではシラカンバ (カバノキ科 )の花粉症が多い[ 262] [ 267] 。スギ花粉症は典型的なI型アレルギー 反応(IgE 抗体による即時型の反応)による疾患であり、そのアレルゲン (抗原 )は分子量 40kDa 前後のタンパク質 (Cry j 1, Cry j 2)である[ 264] [ 268] [ 注 6] 。また、この抗体 はスギ花粉だけではなく、ヒノキ など同じヒノキ科 の植物の花粉にも反応することがある[ 264] 。
上記 のように第二次世界大戦後の拡大造林 政策によってスギは大量に植樹され(面積は戦前の3倍ともされる)、全森林面積の18%にも達するようになったため、スギ花粉はもっとも頻度が高い花粉アレルゲン となっていると考えられている[ 262] [ 38] [ 263] 。スギ花粉症 の急激な増加は、この時期に大量に植栽されたスギが、花粉を大量に散布する樹齢に達したからともされる[ 38] [ 263] 。そのほかにも、大気汚染 の増大、食生活の変化、抗生物質 の使用など、他の要因も大きく関わっていると考えられている[ 263] 。
現在では、花粉発生源対策としてスギ人工林の伐採・利用、花粉が少ないまたは花粉を産生しない株の育種や植え替えが進められている[ 34] [ 38] 。ただしこれには極めて長い期間がかかると考えられており、あわせて花粉飛散防止剤など花粉飛散抑制技術の開発も進められている[ 34] 。
中国 南部の浙江省 (天目山 )、福建省 (南平市 )、江西省 (廬山 )、四川省 、雲南省 にはカワイスギ とよばれるスギ属の植物が分布しており[ 270] 、スギとは別種(Cryptomeria fortunei )とされることもあるが[ 271] 、ふつうスギの変種(Cryptomeria japonica var.sinensis )とされる[ 16] [ 272] [ 46] 。形態的には、葉が細く著しく内曲し、枝に対する角度が浅く、雄球花は基部の葉よりも短く、種鱗先端の歯牙があまり尖らず、果鱗は約20個でそれぞれ2個の種子をつける点で基準変種(Cryptomeria japonica var.japonica )と異なるとされる[ 16] [ 19] [ 27] 。形態的および遺伝的に日本に分布するスギの変異内に含まれ全て植栽に由来するとされたこともあるが[ 6] [ 273] [ 274] [ 55] 、詳細な解析からは、中国と日本のスギは遺伝的に明瞭に区分できることが示されている[ 45] [ 275] 。日本産のスギにくらべて、中国産のスギの遺伝的多様性は低いが、集団間の遺伝的分化は大きい[ 45] [ 275] [ 46] 。また、中国には日本産スギに由来するものも少数存在することが示されている[ 275] [ 46] 。
日本の太平洋 側と日本海 側のスギでは、形態的・生態的に異なる傾向があり、太平洋側のものはオモテスギ (表杉、omote-sugi)、日本海側のものはウラスギ (裏杉、ura-sugi)とよばれる[ 15] [ 7] [ 26] [ 45] [ 276] [ 277] [ 278] 。ウラスギは、下部の太枝が雪をかぶっても折れずに垂れ下がり、接地した部分から発根して新しい株を形成する[ 16] [ 7] 。またオモテスギにくらべて、切り株などから萌芽しやすい、枝葉が密生して狭い円錐形の樹冠、太枝が下向き、樹皮が赤褐色で縦に細長く剥離、葉が小型で開度が狭い、球果の付属片が短く全体が丸みを帯びる、低温と乾燥に弱いなどの傾向がある[ 15] [ 7] [ 19] [ 71] 。京都大学 の芦生研究林 で採集された典型的なウラスギの標本を基に、変種 としてCryptomeria japonica var.radicans Nakai (1941 )[ 6] が記載され、和名ではアシウスギ (芦生杉)ともよばれる[ 15] [ 16] [ 279] 。2025年現在、ウラスギ(アシウスギ、サワスギ)は変種または品種 として基準変種または品種であるオモテスギと分けて扱われることが多い[ 45] [ 15] [ 16] [ 279] 。また、遺伝的な調査からも、日本産のスギがオモテスギ系とウラスギ系に分かれること、さらに前者が屋久島集団とそれ以外からなる集団、後者が最北部の集団とそれ以外からなる集団に分けられることが示されている[ 54] [ 45] 。
上記のように、一般的にスギはスギ属の唯一の現生種とされる。スギ属は、ふつうスギ科 に分類されていた[ 14] [ 15] 。しかし分子系統学 的研究によりスギ科とヒノキ科は分けられないことが示され、21世紀になるとスギ科はヒノキ科 に含められるようになり、スギ属はヒノキ科に分類されるようになった[ 16] [ 6] 。現生のヒノキ科の中では、スギ属はスイショウ属 やヌマスギ属 に近縁であり、この3属は併せてスギ亜科(Taxodioideae )に分類される[ 2] 。
スギ属の化石記録は始新世 に遡り、カムチャッカ半島 からCryptomeria kamtschatica が報告されている[ 55] [ 280] [ 270] 。中新世 から鮮新世 には、ユーラシア の中緯度から高緯度地域に、多くはないが広く分布していたと考えられている[ 55] [ 280] 。ヨーロッパ中部では、湿地植生を構成していた[ 32] 。やがて分布が縮小し、現在では自生のものは日本と中国南部に生き残っている[ 32] 。
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