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クロム

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(2018年3月)
バナジウムクロムマンガン
-

Cr

Mo
外見
銀白色
一般特性
名称,記号,番号クロム, Cr, 24
分類遷移金属
,周期,ブロック6,4,d
原子量51.9961(6) 
電子配置[Ar] 3d5 4s1
電子殻2, 8, 13, 1(画像
物理特性
固体
密度室温付近)7.19 g/cm3
融点での液体密度6.3 g/cm3
融点2180K, 1907°C, 3465°F
沸点2944K, 2671°C, 4840°F
融解熱21.0 kJ/mol
蒸発熱339.5 kJ/mol
熱容量(25°C) 23.35 J/(mol·K)
蒸気圧
圧力 (Pa)1101001 k10 k100 k
温度 (K)165618071991222325302942
原子特性
酸化数6, 5, 4,3, 2, 1, −1, −2
(酸性酸化物)
電気陰性度1.66(ポーリングの値)
イオン化エネルギー第1: 652.9 kJ/mol
第2: 1590.6 kJ/mol
第3: 2987 kJ/mol
原子半径128 pm
共有結合半径139±5 pm
その他
結晶構造体心立方
磁性反強磁性 (rather:SDW[1])
34.85 K
電気抵抗率(20°C) 125 nΩ⋅m
熱伝導率(300 K) 93.9 W/(m⋅K)
熱膨張率(25°C) 4.9 μm/(m⋅K)
音の伝わる速さ
(微細ロッド)
(20°C) 5940 m/s
ヤング率279 GPa
剛性率115 GPa
体積弾性率160 GPa
ポアソン比0.21
モース硬度8.5
ビッカース硬度1060 MPa
ブリネル硬度1120 MPa
CAS登録番号7440-47-3
主な同位体
詳細はクロムの同位体を参照
同位体NA半減期DMDE(MeV)DP
50Cr4.345%>1.8×1017 yεε-50Ti
51Crsyn27.7025 dε-51V
γ0.320-
52Cr83.789 %中性子28個で安定
53Cr9.501 %中性子29個で安定
54Cr2.365 %中性子30個で安定

クロム:chromium[ˈkroʊmiəm]:Chrom[ˈkroːm]:chromium:)は、原子番号24の元素元素記号Crクロム族元素のひとつ。

名称

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1797年酸化状態によってさまざまな色を呈することからギリシャ語χρωμα(chrōma、色)にちなんでルネ=ジュスト・アユイにより命名された[2]。別名クロミウム

性質

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クロムは銀白色の金属で硬く、融点は1907 °C、沸点は2671 °C(ほかに融点に関しては1857 °C、沸点に関しては2200 °C、2690 °Cという値がある)[3][信頼性要検証]ネール点は34.85 °C。

クロムには3つの同素体(α、β、γ)があり、それぞれの結晶構造は体心立方格子構造面心立方格子構造六方最密充填構造である。

歴史

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1797年フランスルイ=ニコラ・ヴォークランによってシベリア産の紅鉛鉱(クロム酸鉛、PbCrO4)から発見された。ヴォークランはこの翌年(1798年ルビーが赤いこと、エメラルドが緑色であることについて、クロムが不純物として入っているためであることを発見した[2]

かつて、兵馬傭坑より出土した青銅の剣や矛・戟・弓矢からクロムが検出されたこと、またそれらの多くに錆びた痕跡がないことから、代にクロムによる耐食加工技術が用いられていたという説が唱えられていたが[4]、2019年の調査によって、クロムは兵士像に塗布されていた塗料由来のものであり、耐食加工の痕跡ではないことが明らかにされた[5]

用途

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金属としての利用は、光沢があること、硬いこと、耐食性があることを利用するクロムメッキとしての用途が大きい。また、鉄と10.5 %以上のクロムを含む合金フェロクロム)はステンレス鋼と呼ぶ。ステンレス鋼ではクロムが不動態皮膜を形成し、ほとんどを生じないため車両機械といった重工業製品から流し台包丁などの台所用品まで幅広い用途がある。

この金属は産業上、重要性が高いものの、産出地に偏りがあり供給構造が脆弱である。日本では、国内で消費される鉱物資源の多くが他国からの輸入で賄われている実情から、万一の国際情勢の急変に対する安全保障策として、国内消費量の最低60分を国家備蓄すると定められている。

必須元素としてのクロム

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クロムは人間にとって微量必須元素である。1日の必要量は50–200 μg。クロムを多く含む食品は、ビール酵母レバーエビ、未精製の穀類豆類キノコ類黒胡椒などである。

クロムは、インスリンが体内でレセプターと結合するのを助ける働きをしている耐糖因子を構成する材料となるため、クロムが体内で不足すると、糖代謝の異常が起こり糖尿病の発症に至る可能性がある[6]

もともとクロムは体内に吸収されにくいミネラルであるが、穀物を精製するとクロムが大幅に失われてしまう問題が存在する。小麦粉の場合、精白すると98 %のクロムが失われ、を精米すると92 %のクロムが失われるとされている。そのため、体内へのクロム吸収率の向上を図ったサプリメントなども開発・販売されている[要出典]

クロムの毒性

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クロム単体および3価のクロムは毒性がない[6]一方で、6価のクロム化合物(六価クロム)は毒性が高い。かつては六価クロムをメッキ用途として使うことが多かったが、土壌汚染を起こすなどでしばしば問題視され、亜鉛メッキ上のクロメート処理では使われなくなってきているが、クロムメッキでは酸化クロム(VI)を使用したメッキ液が主流である。また、たばこに含まれる発がん性物質としても知られる。

4価のクロム化合物はWHOの下部機関IARCより発癌性があると(Type1)勧告されている。

RoHS規制物質としてのクロム

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EU-RoHSにおいては6価クロムの濃度を0.1 %以下に抑えること、中国版RoHSにおいては意図的添加、処理を規制対象としている。検出方法としてはジフェニルカルバジド法を用いる。これは6価クロムが1,5-ジフェニルカルボノヒドラジドと酸性溶液中で反応してクロム‐ジフェニルカルバゾン錯体を形成することを利用したもので、紫外可視分光光度計を用いて吸光度を測定し、濃度を求める。この際、共存元素(3価、5価バナジウム、6価モリブデン)の影響を受ける。

クロムの化合物

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五重結合状態のクロム化合物を化学構造式で表現した図

同位体

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→詳細は「クロムの同位体」を参照

国別の産出量

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2019年における国別の産出量は以下の通りである[7]

順位クロム鉱の産出量/(1000 t)
1南アフリカ共和国17000
2トルコ10000
3カザフスタン6700
4インド4100
5フィンランド2200
6その他4000

出典

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[脚注の使い方]
  1. ^Fawcett, Eric (1988). “Spin-density-wave antiferromagnetism in chromium”. Reviews of Modern Physics 60: 209. Bibcode1988RvMP...60..209F. doi:10.1103/RevModPhys.60.209. 
  2. ^abChromium | History, Uses, Facts, Physical & Chemical Characteristics”. Interactive Periodic Table. 2023年1月2日閲覧。
  3. ^クロム生産量(国別) 資源について
  4. ^Terracotta Warriors (Terracotta Army)”. China Tour Guide. 2020年9月24日閲覧。
  5. ^Martinón-Torres, Marcos (4 April 2019). “Surface chromium on Terracotta Army bronze weapons is neither an ancient anti-rust treatment nor the reason for their good preservation”. Scientific Reports 9 (1): 5289. doi:10.1038/s41598-019-40613-7. PMC 6449376. PMID 30948737. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6449376/. 
  6. ^ab第2版, 日本大百科全書(ニッポニカ),化学辞典 第2版,知恵蔵,ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,百科事典マイペディア,精選版 日本国語大辞典,漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典,デジタル大辞泉,栄養・生化学辞典,世界大百科事典. “クロムとは”. コトバンク. 2022年2月8日閲覧。
  7. ^USGS クロムの統計と情報2020年版

関連項目

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ウィキメディア・コモンズには、クロムに関連するカテゴリがあります。
ウィクショナリーに関連の辞書項目があります。

外部リンク

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クロムの化合物
二元化合物
三元化合物
四元・五元化合物
国立図書館
その他
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