Movatterモバイル変換


[0]ホーム

URL:


コンテンツにスキップ
Wikipedia
検索

カズ・ヒロ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
この項目に含まれる文字は、オペレーティングシステムブラウザなどの環境により表示が異なります。
Kazu Hiro
カズ・ヒロ
生年月日 (1969-05-25)1969年5月25日(56歳)
出生地日本の旗日本京都府京都市
国籍アメリカ合衆国の旗アメリカ合衆国
職業メイクアップアーティスト、美術家
ジャンル特殊メイク現代美術
活動期間1996年 -
公式サイトKAZU HIRO
受賞
アカデミー賞
メイクアップ&ヘアスタイリング賞
2017年ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男
2019年スキャンダル
英国アカデミー賞
メイクアップ&ヘア賞
2000年グリンチ
2017年『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
2019年『スキャンダル』
その他の賞
テンプレートを表示

カズ・ヒロ(Kazu Hiro[1][2]1969年5月25日 - )は、アメリカ合衆国メイクアップアーティスト現代美術家ロサンゼルス在住。かつての活動名は、佐和一宏・辻 一弘(つじ かずひろ)。

経歴

[編集]
[icon]
この節の加筆が望まれています。
主に: 学歴を詳細に

京都府京都市出身。子供の頃に『スター・ウォーズ』を見て映画に興味を持った。平安高校時代、地元の洋書店で手に入れた映画雑誌で、俳優ハル・ホルブルックディック・スミスによる特殊メイクリンカーン大統領そっくりに演じる様子が紹介されているのを見て、メイクを志した。自分の顔でリンカーンのメイクを試すとともに、その写真を添えた手紙を雑誌に載っていたディックの住所に送ると「アメリカにも良い学校はないから、独学が一番だ」という趣旨の返信が来て、特殊メイクを学び始めた。

代々木アニメーション学院で講師を務めたり、江川悦子の工房スタッフ時代にディック・スミスが特撮の総指揮を務めた邦画『スウィートホーム』のメイクに携わったりした後に、1996年に単身渡米[3]。ディック・スミスに師事し、その後に兄弟子リック・ベイカーの工房「シノベーションスタジオ」に所属して『メン・イン・ブラック』『PLANET OF THE APES/猿の惑星』などに携わった。2000年には『グリンチ』で、リック・ベイカーらと共に英国アカデミー賞メイクアップ&ヘアー賞を受賞した。

2006年公開のアメリカ映画『もしも昨日が選べたら』で特殊メイクを担当。第79回アカデミー賞で、ビル・コルソと共にメイクアップ賞にノミネートされたが、受賞はならなかった。第80回アカデミー賞でもアメリカ映画『マッド・ファット・ワイフ』でリック・ベイカーと共に2年連続でメイクアップ賞にノミネートされたが、受賞はならなかった。

その後は現代美術の分野に転向し、2013年アンディ・ウォーホルの壮年期・晩年の2倍サイズの頭像を制作。ニューヨークの美術展に出品している。

2017年公開の映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』で、主演をオファーされていたゲイリー・オールドマンから2016年に「あなたが(特殊メイクのオファーを)受けなければ、私はこの作品には出ない」と言われ、一週間迷った末に映画界復帰を決意[4]。ゲイリー・オールドマンの特殊メイクを担当し、第90回アカデミー賞においてメイクアップ&ヘアスタイリング賞を日本人として初めて受賞した[5]。アカデミー賞では1993年に衣装デザイン賞を受賞した石岡瑛子以来25年ぶりの日本人の個人受賞である。なお、この第90回アカデミー賞で作品賞を受賞した『シェイプ・オブ・ウォーター』のクリーチャーにも参加している[6]

2019年3月に日本国籍を離れて、米国の市民権を取得。名前をカズ・ヒロ(Kazu Hiro)に改名した。米国に帰化した理由のひとつは、関係が悪化した家族との縁を切るためである[7]。子供の頃から親に、公共の場で罵倒されたことや小学校の卒業アルバムを見て「こんな顔しないで」と言われたことで写真を撮られることを嫌うようになっている[8]。日本では家族との縁を法律で切ることが出来ないと知ったため、国籍を切ることで解決したかったこと、また個人としてのアイデンティティを確立するには日本国籍を捨てる方が良いと考えたことを挙げている[1][2]

シャーリーズ・セロンからの強い希望により、2019年公開の映画『スキャンダル』の特殊メイク担当に参加[9]第92回アカデミー賞で2度目のメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した[10]

主な作品

[編集]

特殊効果

[編集]

メイクアップ

[編集]

その他

[編集]

受賞

[編集]

著書

[編集]

出演

[編集]

脚注・出典

[編集]
  1. ^ab猿渡由紀(L.A.在住映画ジャーナリスト) (2020年1月14日). “カズ・ヒロ氏、またもやオスカー候補入り。国籍と名前を変えた心境を聞く”. Yahoo!ニュース. Yahoo! JAPAN. 2020年1月15日閲覧。
  2. ^ab編集部・石井百合子 (2020年1月13日). “カズ・ヒロ(辻一弘)、アカデミー賞ノミネート!シャーリーズ・セロン激変メイクで2度目の受賞なるか”. シネマトゥデイ. 株式会社シネマトゥデイ. 2020年1月15日閲覧。
  3. ^辻一弘「特殊に見えぬ特殊メーク◇ハリウッドで活躍、名優の要請受け復帰◇」『日本経済新聞』朝刊2018年2月22日(文化面)。
  4. ^【ストーリー・辻一弘】「自分の心を貫いて」『毎日新聞』朝刊2018年3月18日(4面)。
  5. ^“【第90回アカデミー賞】辻一弘氏がメイク・ヘアスタイリング賞”. ORICON NEWS (oricon ME). (2018年3月5日). https://www.oricon.co.jp/news/2106877/full/ 2018年3月5日閲覧。 
  6. ^“『シェイプ・オブ・ウォーター』ギレルモ・デル・トロ監督 単独インタビュー”. シネマトゥデイ (シネマトゥデイ). (2018年2月26日). https://www.cinematoday.jp/interview/A0005905 2018年3月6日閲覧。 
  7. ^NHKアカデミアカズ・ヒロ”. 2024年7月22日閲覧。
  8. ^NHKアカデミアカズ・ヒロ”. 2024年7月22日閲覧。
  9. ^女優の執念で出来た映画「スキャンダル」の熱量”. 東洋経済新報(2020年1月21日作成). 2020年2月10日閲覧。
  10. ^【アカデミー賞】再現性の高さで役柄に命 カズ・ヒロさん2度目の受賞”. 産経新聞(2020年2月10日作成). 2020年2月10日閲覧。
  11. ^NHKアカデミア カズ・ヒロ 生きるヒントが、ここに。”. NHK (2023年9月6日). 2024年1月20日閲覧。

外部リンク

[編集]


1981–2000
2001–2020
2021–現在
  • 2011年度までは「メイクアップ賞」
アカデミー賞による日本人・日本の作品受賞
全般
国立図書館
学術データベース
https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=カズ・ヒロ&oldid=101196367」から取得
カテゴリ:
隠しカテゴリ:

[8]ページ先頭

©2009-2025 Movatter.jp