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| 外見 |
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銀白色
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| 一般特性 |
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| 名称,記号,番号 | イリジウム, Ir, 77 |
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| 分類 | 遷移金属 |
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| 族,周期,ブロック | 9,6,d |
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| 原子量 | 192.217 |
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| 電子配置 | [Xe] 4f14 5d7 6s2 |
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| 電子殻 | 2, 8, 18, 32, 15, 2(画像) |
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| 物理特性 |
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| 相 | 固体 |
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| 密度(室温付近) | 22.562 g/cm3 |
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| 融点での液体密度 | 19 g/cm3 |
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| 融点 | 2739K, 2466°C, 4471°F |
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| 沸点 | 4701K, 4428°C, 8002°F |
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| 融解熱 | 41.12 kJ/mol |
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| 蒸発熱 | 563 kJ/mol |
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| 熱容量 | (25°C) 25.10 J/(mol·K) |
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| 蒸気圧 |
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| 圧力 (Pa) | 1 | 10 | 100 | 1 k | 10 k | 100 k | | 温度 (K) | 2713 | 2957 | 3252 | 3614 | 4069 | 4659 |
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| 原子特性 |
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| 酸化数 | 6, 5,4,3, 2, 1, 0, -1, -3 |
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| 電気陰性度 | 2.20(ポーリングの値) |
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| イオン化エネルギー | 第1: 880 kJ/mol |
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| 第2: 1600 kJ/mol |
| 原子半径 | 136 pm |
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| 共有結合半径 | 141±6 pm |
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| その他 |
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| 結晶構造 | 面心立方格子構造 |
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| 磁性 | 常磁性[1] |
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| 電気抵抗率 | (20°C) 47.1 nΩ⋅m |
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| 熱伝導率 | (300 K) 147 W/(m⋅K) |
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| 熱膨張率 | 6.4 μm/(m⋅K) |
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音の伝わる速さ (微細ロッド) | (20°C) 4825 m/s |
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| ヤング率 | 528 GPa |
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| 剛性率 | 210 GPa |
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| 体積弾性率 | 320 GPa |
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| ポアソン比 | 0.26 |
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| モース硬度 | 6.5 |
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| ビッカース硬度 | 1760 MPa |
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| ブリネル硬度 | 1670 MPa |
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| CAS登録番号 | 7439-88-5 |
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| 主な同位体 |
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| 詳細はイリジウムの同位体を参照 |
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イリジウム(英語:iridium[ɨˈrɪdiəm])は、原子番号77の元素で、元素記号はIrである。遷移元素かつ白金族元素に分類される元素の1つで、単体では白金(プラチナ)に似た金属光沢を有する。
「イリジウム」という名は、その塩類が、虹のように様々な色調を示す事から、ギリシャ神話の虹の女神イリスにちなんで名付けられた[2]。
イリジウムは白金の精錬時に得られる副産物として採取されている[3]。このためプラチナの生産量に、イリジウムの生産量も依存する。ただ、地球の地殻中での濃度は0.001 ppm(1 ppb)に過ぎず[4][注釈 1]、イリジウムの1年間の採掘量は、4トン程度と少ない。このため、レアメタル(希少金属)として扱われている。
なお地殻中でも偏在が見られ、イリジウムの産出量の95パーセントを南アフリカ共和国が占めており、南アフリカ共和国のブッシュフェルトの埋蔵量は、現在知られている中で最大である。この他には、ロシアのノリリスクや、カナダのサドバリーでも採掘されており、僅かながらアメリカ合衆国でも発見されている。
このように地球の地殻中では希少だが、地球内部のマントルには、地殻よりも遥かに高濃度でイリジウムが含まれている。また隕石にも、より高濃度でイリジウムが含まれており、その濃度は0.5 ppm以上であるとされている。
恐竜絶滅に関する議論で、白亜紀と古第三紀の境界の地層中に大量のイリジウムを含んだ地層であるK-Pg境界層が、しばしば登場してきた。イリジウムは、地表では非常に少ない金属であるため、これは隕石または地球の深部由来の物と判断され、これをユカタン半島への隕石の衝突を示す証拠であると言及されたり、デカン高原を形成した破局的な噴火が発生した証拠であると言及されたりしてきた。
常温常圧で安定なイリジウムの結晶構造は、面心立方構造 (FCC)である。常温常圧におかれたイリジウムは、展延性に乏しく、非常に硬いため、加工も難しい。
常圧におけるイリジウムの融点は 2466 ℃、沸点は4428 ℃である。このように融点も高いため、そのままでは加工や成形を行う事が困難であり、一般的には粉末にしたイリジウム合金を焼結して使用する場合が多い。
イリジウム単体の密度は22.562 g/cm3[5]であり、比重は全元素中で2番目に大きい[注釈 2]。かつてはイリジウム22.65 g/cm3、オスミウム22.61 g/cm3とされ、イリジウムが全元素中最大の比重とされてきたものの、計算時の原子数が間違っていたため修正された[6]。
イリジウムの単体は、一般的な酸やアルカリとは反応せず、常温では王水ともほとんど反応しない。せいぜい、粉末にすれば僅かに王水に溶ける程度である。常温では酸素とも反応が難く、貴金属として扱われる。このように反応性が低いため、Ir-10Al合金化する事で優れた耐酸化性能を与えられる[7]。
しかしながら、高温でフッ素、塩素、酸素と反応する。また、高温酸化雰囲気中では揮発性酸化物を生成する[8]。なお、イリジウムは、-1, 0, +2, +3, +4, +6価の原子価を取り得る。参考までに、酸素と化合したイリジウムで安定なのは、+4価の二酸化イリジウムである。
イリジウムを含有した鉱石鉱物には、次のような物が見られる。
2020年現在、白金との比較で、概ね2倍から2.5倍ほどと、非常に高価である。また、加工も難しいため、用途は限られてきた。
イリジウム単体や、イリジウムの合金は、その硬度や融点の高さから耐熱性や耐摩耗性が求められる用途で使用される場合が多い[7]。
- 高温耐酸化性
- 耐摩耗性
- 耐食性・耐摩耗性に優れているため、高級な万年筆のペン先の材料として、オスミウムなどと共に用いられる場合もある。
- 原器の材料
- 放射線源
白金の硬化のために、白金との合金の材料としてイリジウムが使用される場合が多く[12]、指輪やネックレスなどの多くの宝飾品に用いられている。
また、近年ではイリジウム単体を、結婚指輪などの材料として用いる場合もある[13]。
イリジウムの安定同位体は、191Irと193Irの2核種のみで、天然に存在するイリジウムの同位体は、この2種である。
1804年にオスミウムと共にスミソン・テナント (S. Tennant) が、イリジウムも発見した[2]。
- ^地球の地殻中では、オスミウムとロジウムに次ぎ、イリジウムは3番目に低濃度の元素である。
- ^密度が最大の元素はオスミウム(Os)で、その密度は、22.587g/cm3である。
- ^Magnetic susceptibility of the elements and inorganic compounds, in Handbook of Chemistry and Physics 81st edition, CRC press.
- ^ab桜井弘『元素111の新知識』講談社、1997年10月20日、314頁。ISBN 4-06-257192-7。
- ^ab御手洗 容子 『白金族金属の構造材料への応用』 まてりあ Vol.54 (2015) No.7 pp.339-342,doi:10.2320/materia.54.339
- ^“The Element Iridium”. It's Elemental. Jefferson Lab. 2016年10月1日閲覧。
- ^J. W. Arblaster:Densities of Osmium and Iridium, in: Platinum Metals Review, 1989, 33, 1, S. 14–16;Volltext.
- ^グレイ(2010)
- ^ab御手洗容子、村上秀之 『Ir 基合金の高温耐酸化性』 まてりあ Vol.52 (2013) No.9 p.440-444,doi:10.2320/materia.52.440
- ^J. H. Carpenter: J. Less-common Met., 152(1989), 35-45.,doi:10.1016/0022-5088(89)90069-6
- ^イリジウムルツボ 株式会社フルヤ金属
- ^『従来の約20倍の耐久性を持つ超高温用熱電』(PDF)(プレスリリース)株式会社フルヤ金属、2013年3月27日。オリジナルの2017年11月15日時点におけるアーカイブ。https://web.archive.org/web/20171115143923/furuyametals.co.jp/pdf/20130327.pdf。2017年11月15日閲覧。
- ^小倉秀樹 ほか、「1950℃付近におけるイリジウム-ロジウム熱電対の評価技術」 センシングフォーラム資料 31, 234-238, 2014-09-25,NAID 40020353679
- ^“貴金属について”. 日本ジュエリー協会. 2017年5月1日閲覧。
- ^“Luxury Iridium Jewelry”. American Elements. 2017年5月1日閲覧。
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